夏の昼過ぎに軽トラックへ戻ると、ダッシュボードが手のひらで触れないほど熱くなっている。初代ピクシストラック(S201U/S211U)の型式で検索して出てくるサンシェードは、いま買えるものに絞ると傘型が3本ある。どれを取るかは開いたときの外形が自分のフロントガラスに収まるかどうかで決まり、それを確かめるには自分で測るしかない。
選べるのは傘型3本、決め手は開いたときの大きさ
3本はいずれも傘のように開いて立てかける形で、上面にはルームミラーを避けるスリットが入っている。違いはサイズ表記と、外形の数値が公開されているかどうかだけと考えてよい。
| 製品 | サイズ表記 | 公開されている外形 | 骨の数 |
|---|---|---|---|
| 折りたたみ傘タイプ | 小 | 横幅(上・下とも)120cm/高さ65cm | 記載なし |
| 傘型シリーズ | Lサイズ | 商品情報に数値なし | 10本 |
| 傘型シリーズ | Sサイズ | 商品情報に数値なし | 10本 |
外形の数値が分かる1本目は、実測値と直接引き比べられる。残る2本はLとSの記号しか示されていないので、販売ページのサイズ表記を自分で確認してから決めることになる。
ピクシストラック S201U・S211U はどんな車か
型式の違いは駆動方式
S201Uが2WD(FR)、S211Uがパートタイム4WDにあたる。サンシェード選びに駆動方式は関わらないので、2つの型式は同じ製品群から選んでよい。
中身はハイゼットトラック
初代ピクシストラックはダイハツ・ハイゼットトラックのOEM供給車で、エンジンはKF-VE型。ハイゼットトラック側も2007年12月のマイナーチェンジ以降はKF-VE型で、型式は2WDがS201P・4WDがS211Pとなっており、S201U/S211Uはこれに対応する。
いま乗っているのは中古の個体
発売は2011年12月1日、2014年9月2日に2代目(S500U/S510U)へ切り替わっている。カタログ上の生産期間は2011年12月から2014年8月まで。車体寸法は全長3,395mm・全幅1,475mm・全高1,780mmで、S201UとS211Uで同じ値になる。乗車定員は2名で後部座席を持たない。
商品名に型式が入っていても専用品ではない
型式表記は検索のための表記
3本とも、商品ページの説明が自ら汎用品だと書いている。1本目には「本製品は車種汎用となります。タイトルに車種を記載しております際は検索対象用となりサイズ適合を保証するものではございません」とあり、残る2本にも「本商品は汎用品となります。取り付ける箇所と本製品の各サイズをご確認の上ご購入ください」とある。商品名の「S201U/S211U」は検索用の表記であって、専用設計を意味しない。
汎用品を買うということ
専用品なら車種ごとに型紙を起こすが、汎用品は決まった大きさの傘をどの車に当てるかという作りになる。だから合う・合わないの判断は買う側に残る。ここを踏まえずにサイズ表記だけで注文すると、届いてから窓に収まらないという話になりやすい。
買う前にフロントガラスを測る
測るのは3か所
上辺の横幅、下辺の横幅、中央部の高さ。軽トラックのフロントガラスは上下でほとんど幅が変わらないが、それも測って初めて分かる。メジャーは車内側から当てて、ガラスの見えている範囲を測る。
収まる側に寄せて選ぶ
傘型は開いたときの外形が窓より少し小さいと端に隙間が残り、大きすぎるとフレームが窓枠に収まらない。迷ったら収まる側に寄せるのが実際的で、隙間はダッシュボードの上に少し垂らす形でごまかせるが、入らないものはどうにもならない。サイズ表記が記号だけの製品は、販売ページで実寸を確認してから決める。
車体寸法から窓の大きさは割り出せない
全長・全幅・全高は車体の外寸であって、フロントガラスの横幅や高さは型式別カタログの諸元欄に載る項目ではない。ネット上の車体寸法を見ても窓の大きさは出てこないので、実測を省く材料にはならない。
車内温度と紫外線に対して何ができるか
JAFのテストで公表された温度
JAF(日本自動車連盟)のユーザーテスト「真夏の車内温度」は、2012年8月22日・23日に埼玉県戸田市の彩湖・道満グリーンパーク駐車場で行われた。晴天・外気温35度、正午から4時間の測定で、駐車条件を変えたミニバン5台を使っている。軽トラックでの測定ではないので、そのまま自分の車の値として読むことはできない。
公表値は次のとおり。
| 条件 | 車内最高温度 | ダッシュボード最高温度 |
|---|---|---|
| 対策なし(黒) | 57℃ | 79℃ |
| 対策なし(白) | 52℃ | 74℃ |
| サンシェード装着 | 50℃ | 52℃ |
| 窓開け(3cm) | 45℃ | 75℃ |
| エアコン作動 | 27℃ | 61℃ |
JAF自身はどう結論づけたか
同テストについてJAFは、サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない、と結論づけている。
効くのは日射を受ける面
サンシェードは車内を涼しくする道具ではなく、直射日光を受ける面の温度上昇を抑える道具として考えるのが実情に近い。公表値でも車内の空気温度はサンシェード装着50℃と対策なし(白)52℃で近いが、ダッシュボード最高温度はサンシェード装着52℃に対して対策なし(黒)79℃・対策なし(白)74℃と離れている。触れたときのやけどと、内装の色あせを抑えるための道具だと位置づけたい。
紫外線はガラスの種類で決まる
JAFのもう1つのユーザーテスト「クルマに乗っていれば、日焼けしない?」(2018年4月4日実施)は、フロントガラスについて約30年前にフィルムを挟んだ合わせガラスが義務化され、そのフィルムには紫外線をカットする機能も備わっていると説明している。ガラス種類別の紫外線強度は、クリアガラスの前席・リアガラスで1,000μW/㎠を超え、UVカットガラスで275μW/㎠以下、スーパーUVカットガラスではすべて1μW/㎠以下だった。
走行中に使う窓がない
同テストでは、紫外線対策グッズの検証について「サンシェードは後部座席にしか使えない」と書かれている。ピクシストラックは2人乗りで後部座席がないから、走行中にサンシェードを使える窓はそもそも無い。この車のサンシェードは、駐車している間にダッシュボードとシートを守るものとして選ぶ。乗車中の日射をどうにかしたいなら、それはガラスやフィルムの話になる。
3本を比べるときに見る5つの点
サイズ
開いたときの外形が実測したフロントガラスに収まるか。これが最優先で、他の要素はここが通ってからの比較になる。
固定方式と柄の可動
傘型は開いて立てかけるので、柄がダッシュボードやカーナビの画面に当たらないかが実用上の分かれ目になる。3本とも柄が360度曲がるシリコン製である旨を商品説明に挙げている。
たたんだときの収まり
2人乗りで座席の後ろに余裕が少ない車なので、折り畳み傘のようにまとまるかは日常の使い勝手に直結する。3本とも折りたたみ収納をうたっている。
スリットの有無
ルームミラーやドライブレコーダーが付いていると、上面にスリットがなければ設置のたびに当たる。3本とも商品説明にスリットの記載がある。
効能表記の読み方
「紫外線99%カット」「UPF50」「チタンコートシルバー」といった表記は出品者・メーカーによる商品説明で、第三者機関の測定値ではない。数値の大小で順位を付けず、サイズが合うことと使い勝手を先に見る。
ピクシストラック S201U/S211U のサンシェード3選
外形の数値が分かる1本
商品説明に「【商品サイズ】横幅(下)/120cm×横幅(上)/120cm×高さ65cm」と記載がある折りたたみ傘タイプ。3本のうち唯一、開いたときの外形が数値で公開されている。実測値と引き比べて判断できるのはこの1本だけなので、初めて汎用サンシェードを買うならここから当たりたい。
商品説明では、従来品は柄の先端がダッシュボードに刺さるように固定されたりカーナビ等の画面に当たったりする場合があったのに対し、本製品は柄の根本を360度自由に曲げられ、柄をシリコン製にしたことで内装を傷つける心配が軽減されたとされている。上面のスリットでルームミラーやドライブレコーダーを避けられる旨と、商品名にはUPF50・UVカットの表記がある。
ピクシストラック S201U/S211U 折りたたみ傘タイプ サンシェード 小
10本骨のLサイズ
10本骨の傘型シリーズのうち大きい方。商品説明には、表面にチタンコートシルバー素材を採用して日差しを反射すること、紫外線を99%カットして内装の劣化・色あせを防ぐこと、グリップがやわらかいシリコン製で360度曲がりダッシュボードやカーナビに当たりにくいこと、ルームミラー・ドライブレコーダーの干渉を防ぐスリット入りであることが挙げられている。骨が多いぶん面が張るのを期待するならこちら。
ピクシストラック S201U/S211U 傘型サンシェード 10本骨 Lサイズ
10本骨のSサイズ
同じシリーズの小さい方で、商品説明の内容はLサイズと共通。傘のように開いて設置するだけで、使わないときは折り畳み傘のようにコンパクトに収納できるとされている。座席の後ろに置き場所を作りにくい車なので、収納したときの短さを取るならこちら。
ピクシストラック S201U/S211U 傘型サンシェード 10本骨 Sサイズ
なお、このシリーズはLとSの実寸を示す数値が取得できた商品情報に含まれていなかった。どちらが軽トラックに合うかをここで断定はできないので、販売ページのサイズ表記を確認し、自分で測った寸法と照らして選んでほしい。
取り付けでつまずきやすい点
設置の手順
エンジンを切って駐車したら、シェードを傘のように開く。フロントガラスの内側に当て、上辺と下辺の隙間を見ながら位置を決める。柄の根本を曲げてダッシュボードやカーナビの画面に当たらない向きへ逃がし、ルームミラーやドライブレコーダーが当たる場合は上面のスリットに通して避ける。降車時はそのまま、乗車時は発進前に外してたたむ。
柄が当たるときの逃がし方
軽トラックは運転席とフロントガラスの距離が近く、柄をまっすぐ立てるとダッシュボード上の物や画面に触れやすい。柄は根本から曲げて助手席側へ倒すと当たりを避けやすい。3本ともシリコン製の柄が360度曲がる旨を説明に挙げているので、この逃がし方は共通して使える。
窓まわりの決まりごととの関係
JAFの解説では、フロントガラスおよび運転席と助手席の窓ガラスには、検査標章など指定されたもの以外は原則として貼り付け禁止(一部除く)とされ、可視光線透過率が70%以上になるものは除く、可視光線透過率が70%未満となる着色フィルムの貼り付けも法令で禁止と説明されている。後部座席の側面窓やリアウインドウには貼ることができ、この規制は適用されないとも明記されている。
これは窓ガラスに貼り付けるフィルムに対する話で、置く・挟むサンシェードが貼付規制の直接の対象になるわけではない。ただし前方の視界を遮ったまま走れないことは変わらないので、使うのは駐車中だけにして、発進前に必ず外す。
よくある質問
LサイズとSサイズはどちらを選べばよい?
取得できた商品情報にはLとSの実寸が含まれていないため、どちらが合うとは決められない。販売ページでサイズ表記を確認し、測ったフロントガラスの寸法と照らして、収まる側を選んでほしい。
ハイゼットトラック用と書かれた製品は使える?
ピクシストラックはハイゼットトラックのOEM供給車なので、ベース車は同じになる。ただし今回の3本のような汎用サンシェードは商品説明自体がサイズ適合を保証しないと書いているので、ベース車が同じことは合う根拠にならない。結局は寸法を測って判断することになる。
車内はどれくらい涼しくなる?
JAFは、サンシェードや窓開けの対策をしていても温度抑制効果は低く車内温度の上昇は防げないと結論づけている。涼しくなることを期待して買う道具ではなく、ダッシュボードやシートが焼けるのを抑えるための道具だと考えたい。
走行中に付けたままにしてよい?
前方の視界を遮った状態では走れないので、発進前に外す。この車には後部座席が無く、走行中に使える窓もない。
まとめ
候補を1本に絞ってから、販売ページのサイズ表記と自分の実測値で最終確認する。この順番を守れば、汎用品でも外しにくい。
購入前に確認する順番は次のとおり。
- 車検証で型式がS201UかS211Uかを確かめる(サンシェード選びでは駆動方式の違いは効かない)
- フロントガラスの上辺の横幅・下辺の横幅・中央の高さを測る
- 候補の販売ページでサイズ表記を確認し、実測値と照らす
- ルームミラーやドライブレコーダーの位置を見て、スリットで避けられるかを見る
- たたんだときの置き場所を決めてから注文する
効果はダッシュボード面と内装の日焼け対策に置き、駐車中の道具として使う。この2つを外さなければ、3本のどれを選んでも用は足りる。
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