ワゴンR MH35S バッテリー交換|型番38B19Rと費用

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冷え込んだ朝にセルの回り方が重い、停車中にパワーウインドウの動きがもたついてきた——ワゴンRでこうした変化が出はじめたら、バッテリーが寿命の終わりに近づいたサインになる。ここで手を止めたいのが型番選びで、同じ6代目ワゴンRでも型式によって指定バッテリーが割れており、MH35Sに載せるべきなのは「38B19R」、マイルドハイブリッドのMH55S用として売られているK-42R/M-42Rとは系統そのものが違う。適合する型番と互換の範囲、DIY交換の手順、交換後に要るリセット、費用の目安までを順に見ていく。

目次

ワゴンR MH35Sの標準バッテリーは38B19R

MH35Sは6代目ワゴンR前期型のうち、マイルドハイブリッドを持たないガソリン車(FAグレード)に与えられた型式だ。新車時に積まれているのは 38B19R で、標準地仕様でも寒冷地仕様でも同じ型番が入る。まずは基本のスペックを押さえたい。

項目 内容
車種・グレード スズキ ワゴンR FA
型式 DBA-MH35S
エンジン R06A(658cc・自然吸気)
生産年 2017年2月〜2020年1月
標準搭載バッテリー 38B19R
寒冷地仕様 38B19R(標準地と共通)
搭載位置 エンジンルーム
マイルドハイブリッド 非搭載
アイドリングストップ 非搭載

FAは6代目の最廉価グレードにあたり、マイルドハイブリッドもアイドリングストップも持たない素のガソリン車になる。装備が省かれているぶん、バッテリーまわりの構造は歴代の軽自動車と同じ素直な作りで、DIY交換のハードルも低い。

型式で分かれる適合バッテリー早見表

6代目ワゴンRは、同じ車名でも型式が変わると指定バッテリーが変わる。車検証の型式欄を見て、自分の車がどれに当たるかを先に確かめておきたい。

型式 該当グレード 年式 駆動系の違い 標準搭載バッテリー
MH35S FA 2017年2月〜2020年1月 マイルドHV・アイドリングストップ非搭載 38B19R
MH55S ハイブリッドFX/FZ 2017年2月〜2020年1月 マイルドハイブリッド(ISG)搭載 K-42R(適合品はM-42R)

2020年1月の一部改良で、前期のMH35S/MH55SはMH85S/MH95Sへ切り替わり、エンジンも従来のR06AからR06Dへ変わった。後期型もマイルドハイブリッドの有無で系統が割れる作りは同じだが、車検証の型式がMH85S/MH95Sだった場合は、この記事の38B19Rをそのまま当てはめず、購入前に販売店の適合表で型式を照合してほしい。

38B19Rのサイズと端子位置

38B19Rの「B19」はJIS規格の箱サイズを表す区分で、末尾の「R」はプラス端子が右側に来る配置を指す。適合データ上のサイズはおよそ長さ190×幅129×高さ203mm、5時間率容量は27Ahになる。同じB19でも末尾がL(38B19L)だと端子の左右が入れ替わり、ケーブルが届かず装着できない ため、通販で選ぶときは最後のR一文字を必ず見ておきたい。

搭載位置はエンジンルームで、ボンネットを開ければすぐ手が届く。トランクや座席下に補機バッテリーを隠すハイブリッド車と違い、MH35Sは目視で現物のラベルを読める。今ついているバッテリーの側面に「38B19R」あるいは前オーナーが替えた別の型番が印字されているはずなので、作業前にスマートフォンで撮っておくと買い間違いを防げる。

型番の読み方を知っておくと選びやすい

38B19Rという型番は、3つの情報が並んだ構造になっている。頭の「38」が性能ランクで、容量(RC)と低温始動性能(CCA)から算出される指標だ。この数字が大きいほど始動と容量に余裕がある。真ん中の「B19」が箱のサイズ区分(短側面の区分Bと、長側面の長さ19cm)、末尾の「R」が端子位置を示す。

つまりMH35Sで守るべき条件は「B19」と「R」の2つだけで、先頭の数字は上げる方向であれば自由が利く。この読み方さえ頭に入れておけば、店頭に並ぶ40B19Rや60B19Rといった型番が自分の車に載るのかどうかを、その場で判断できる。

MH35SとMH55Sで型番が違う理由

同じ年式の同じ車名でありながら、MH35Sは38B19R、MH55SはK-42Rと分かれる。この差はマイルドハイブリッドの有無から生まれている。

マイルドハイブリッド車がK-42R/M-42Rを使う理由

MH55Sが積むマイルドハイブリッドは、ISG(モーター機能付き発電機)でエンジンを再始動し、減速時のエネルギーを回収してリチウムイオン電池に貯める仕組みだ。12Vの鉛バッテリーはこの頻繁な始動と充放電に付き合わされるため、通常の鉛バッテリーより充電受入性と耐久性を高めたEFB系のK-42R/M-42Rが指定されている。MH55Sに標準車用の38B19Rを載せると、この負荷に耐えられず短命に終わる。

裏を返せば、アイドリングストップもISGも持たないMH35Sには、この強化仕様を必要とする場面がない。エンジン始動は一日に数回、あとは走行中にオルタネーターが充電するだけなので、標準的な38B19Rで設計上の要求を満たす。

M-42RとK-42Rのサイズの違い

K-42とM-42の違いは長さだけで、K-42が約19cm(B19相当)、M-42が約20cm(B20相当)になる。幅と高さは共通のため、搭載スペースに余裕があればK-42R↔M-42Rの入れ替えは利く。一方で末尾のRの有無は端子位置そのものが左右逆になることを意味するので、Rなしの「K-42」「M-42」はワゴンRには使えない。

「ワゴンR用M-42R」を買ってしまう取り違え

通販では「ワゴンR適合」とだけ書かれたM-42Rが数多く並ぶ。これはMH55Sをはじめとするアイドリングストップ搭載のスズキ車に向けた表記で、MH35Sの指定品ではない。M-42RはB20相当で38B19Rより1cmほど長く、価格も上がる。アイドリングストップを持たないMH35Sではその強化性能を活かす場面がないため、商品ページの適合型式欄に「DBA-MH35S」が含まれているかを確かめてから買いたい。

店頭でも同じ取り違えは起こる。「ワゴンR」とだけ伝えるとM-42Rを出されることがあるので、車検証を見せて型式まで伝えるほうが早い。

38B19Rから選べる互換バッテリーと性能ランク

標準は38B19Rだが、交換時に必ず同じ数字でそろえる必要はない。サイズと端子位置が合っていれば、性能ランクは上げられる。

性能ランクは上げてよく、下げてはいけない

B19Rのバッテリーは、38B19R・40B19R・44B19R・55B19R・60B19Rのように、先頭の数字だけが違う製品が並んでいる。この数字が大きいほど容量と低温始動性能に余裕があり、上位ランクは下位ランクの互換として使える。B19Rの市販品ではPanasonic caosのN-60B19Rがランク60で上位に位置し、28B19Rから60B19Rまでの互換品として扱われる。 逆に34B19Rのように標準の38より下のランクを選ぶと、始動性能と寿命の両面で不利になるため、下げる方向の流用は避けたい。

充電制御車に対応した製品を選ぶ

MH35Sはバッテリーの適合表では充電制御車として扱われている。充電制御は走行状況に応じて発電量を絞る仕組みで、そのぶん短時間で一気に充電する場面が増える。充電制御車に対応した製品は充電受入性を高めて設計されており、この対応品は充電制御を持たない車にもそのまま使えるので、迷ったら対応をうたう製品を選んでおけばよい。

寒冷地や電装品を足しているときの考え方

MH35Sは寒冷地仕様でも標準搭載は38B19Rのままで、寒冷地だから別サイズが指定されるという構図にはなっていない。ただし氷点下の始動を毎朝繰り返す地域や、ドライブレコーダーの駐車監視、後付けオーディオなどで待機電流が増えている車では、性能ランクを上げた44B19Rや60B19Rにしておくと電圧低下への余裕が生まれる。サイズと端子位置がB19Rであるかぎり、ランクを上げても搭載トレイとステーはそのまま使えるので、取り付けの手間は変わらない。

バッテリーの寿命と交換のサイン

充電制御で走る車は、常時満充電を保って走るわけではないぶん、バッテリーには相応の負担がかかっている。交換時期を待ちすぎると、出先での立ち往生に直結する。

交換時期の目安は3〜4年

標準車のバッテリー寿命はおおむね3〜4年で、新品バッテリーの保証期間は3年に設定されている製品が多い。保証期間を1年ほど過ぎたあたり、つまり4年目に入る前に載せ替えておくと、路上でのバッテリー上がりを避けやすい。3年目の車検や定期点検で状態を診てもらい、その結果を見て判断するのが現実的な進め方になる。

使い方によって寿命は前後する。片道10分程度の近距離ばかりで、走行のたびに始動と停止を繰り返すような乗り方だと、オルタネーターの発電が消費に追いつかず、3年を待たずに弱ることもある。逆に毎日それなりの距離を走る車なら、4年を超えても健全なまま持つ場合がある。

交換サインの見分け方

分かりやすいのは始動時の変化だ。キーをひねってからエンジンがかかるまでの時間が伸びる、セルの音が軽い「キュルキュル」から重く濁った音に変わる、といった症状が出たら劣化を疑いたい。停車中にヘッドライトが暗い、パワーウインドウの上下が遅い、アイドリング中にオーディオの表示が一瞬落ちるといった電装品の挙動も手がかりになる。

カー用品店やガソリンスタンドの無料点検でCCA値を測ってもらえば、劣化の度合いを数値で把握できる。 体感だけで粘るより、数値を根拠に交換時期を決めるほうが無駄がない。

MH35Sのバッテリー交換手順

MH35Sのバッテリーはエンジンルームに載っていて、工具は10mmと8mmのレンチがあれば足りる。高電圧の部品や専用の初期化機器を触る必要がないため、DIYでも作業しやすい部類だ。

用意するもの

  • 10mmのレンチまたはスパナ(バッテリー端子のナットを緩めるために使う)
  • 8mmのレンチ(バッテリーを押さえる固定ステーのボルト用)
  • メモリーバックアップ電源(時計・オーディオ・パワーウインドウの設定を保持するため)
  • 使い捨て手袋と保護メガネ(電解液と端子の火花に備える)
  • 新品の38B19R(性能ランクを上げるなら40B19R以上のB19Rでもよい)

取り外しと取り付けの順序

外すときは マイナス端子(10mm)→ プラス端子(10mm)→ 固定ステー(8mm) の順に進め、付けるときはその逆で、ステー → プラス端子 → マイナス端子とたどる。マイナスを先に外すのは、工具がボディに触れてもショートが起きないようにするためだ。

プラス端子を外したあとは、外した端子が車体の金属部に触れないよう、布などをかぶせて養生しておく。新品を載せたら、まず固定ステーで本体を動かないよう締め、続いてプラス端子、締め付けの仕上げにマイナス端子という順で戻すと、火花が最小限で済む。端子の締め付けはナットが緩まない程度で十分で、力任せに締めると鉛の端子が変形する。

交換後に必要なリセット作業

メモリーバックアップ電源をつないだまま作業すれば、時計・オーディオ・パワーウインドウの設定はそのまま残るため、追加の作業は生じない。バックアップを使わずに電源を落とした場合は、パワーウインドウのオート機能が働かなくなるので初期化が要る。手順は、運転席の窓をオートアップで全閉にし、閉じきった位置でスイッチを約2秒引き上げたまま保持するだけだ。

MH35Sはアイドリングストップを搭載していないため、スズキ車で話題になるアイドリングストップ用のバッテリー交換リセットは発生しない。 時計とオーディオのプリセットだけは手で入れ直す。なおアイドリングストップを持つMH55S/MH95Sは制御の作りが別なので、その場合は取扱説明書で交換後の手順を確かめてほしい。

交換費用の目安と依頼先の選び方

同じ38B19Rでも、どこで買ってどこで替えるかによって総額は大きく動く。

DIYと実店舗の費用比較

買い方・依頼先 費用の目安 含まれるもの
ネット通販で買ってDIY交換 7,000円前後〜 バッテリー本体のみ(工具・バックアップ電源は別途)
カー用品店・ディーラーなどの実店舗 17,000円前後〜 本体+交換工賃+廃バッテリーの引き取り

実店舗に頼めば本体・工賃・廃棄までまとめて片付き、目安は17,000円前後からになる。ネット通販で38B19Rを買って自分で載せ替える場合の目安は7,000円前後からで、その差はおよそ1万円 だ。工具とバックアップ電源をそろえても差額の内側に収まるため、一度道具を買えば次回以降はさらに安く上がる。

工賃を抑えるコツ

本体を通販で買って店に持ち込む折衷案もあるが、持ち込みは工賃を上乗せする店や、そもそも受け付けない店がある。電話で先に確認しておくと二度手間にならない。

外した古いバッテリーは自治体の一般ゴミには出せない。カー用品店やガソリンスタンドの回収、あるいは通販に付く無料回収サービスを使って処分する。回収の可否は購入前に見ておくと、あとで置き場所に困らずに済む。

店に頼むときに伝えること

店頭では車検証を提示し、型式がDBA-MH35Sであること、マイルドハイブリッドではない標準車であることを伝えたい。ワゴンRは型式で型番が割れるため、「ワゴンR=M-42R」と早合点されると、必要のない高価なバッテリーを買うことになる。型式を先に共有しておけば、この行き違いは起きない。

よくある質問

MH35SにMH55S用のM-42Rを載せても大丈夫ですか

M-42Rはマイルドハイブリッドやアイドリングストップを備えた車に向けた型番で、MH35Sの指定品ではない。B20相当で38B19Rより1cmほど長く、価格も上がる。MH35Sはアイドリングストップを持たないため強化性能を活かす場面がなく、コストだけがかさむ。商品ページの適合型式に「DBA-MH35S」が入っているかを見て選ぶほうが無駄がない。

38B19Rより性能ランクの高いバッテリーに替えると燃費は良くなりますか

性能ランクを上げても、燃費が目に見えて改善することはない。ランクアップで得られるのは、低温時の始動のしやすさ、電装品を足したときの電圧低下への余裕、そして寿命の伸びしろの3点だ。燃費を狙って60B19Rを選ぶのではなく、始動性と寿命に対する保険として選ぶのが実態に合っている。

バッテリー交換後にアイドリングストップのリセットは必要ですか

MH35S(FAグレード)はアイドリングストップを搭載していないため、そのリセット作業自体が発生しない。必要になるのは、バックアップ電源を使わずに交換した場合のパワーウインドウの初期化と、時計・オーディオの再設定だけだ。アイドリングストップを備えるMH55SやMH95Sは制御が別物なので、交換後の手順は取扱説明書で確かめてほしい。

寒冷地仕様のMH35Sでも型番は同じですか

適合データでは、MH35Sは標準地仕様・寒冷地仕様のいずれも38B19Rで共通になる。寒冷地だからといって別のサイズが指定されるわけではない。ただし氷点下での始動が続く環境なら、同じB19Rのまま性能ランクを上げた44B19Rや60B19Rを選んでおくと、始動時の余力が増える。

バッテリーが上がってしまったときはどうすればいいですか

ジャンプスターターや救援車のブースターケーブルを使えば、一時的にエンジンはかかる。ただし一度深く放電したバッテリーは性能が戻りきらないことが多く、上がりを繰り返すようなら交換に切り替えたい。ケーブルはプラス同士を先につなぎ、外すときは逆の順序でたどり、極性を取り違えないように進める。

まとめ:MH35Sは38B19R、MH55Sとは別系統

ワゴンR MH35S(FAグレード・DBA-MH35S)の標準バッテリーは 38B19R で、標準地でも寒冷地でも共通になる。守る条件はサイズの「B19」と端子位置の「R」の2つだけで、先頭の性能ランクは38以上であれば上げてよく、44B19Rや60B19Rへの容量アップも同じ場所にそのまま収まる。マイルドハイブリッドのMH55Sが使うK-42R/M-42Rとは系統が違うため、「ワゴンR用」という一括表記だけを頼りに選ばないようにしたい。

寿命の目安は3〜4年で、始動の重さや電装品の動きが最初のサインになる。交換はエンジンルームで完結し、10mmと8mmのレンチがあれば足りる。外す順序はマイナス端子から、付ける順序はマイナス端子を仕上げに。費用はDIYなら7,000円前後から、実店舗に頼むと17,000円前後からが目安になる。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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