雨の日にセレナC27のワイパーを動かして、フロントガラスの真ん中あたりに拭き残しのスジが残るようになったら交換の頃合いだ。ところが通販の商品ページを見比べると、同じC27向けの適合として運転席側650mmと600mmが並び、リヤも305mmと300mmで割れている。日産が公式FAQで公表しているセレナC27のブレード長は、運転席側650mm・助手席側350mm・リヤ305mmの3つ。数字が割れて見えるのは適合表の誤りではなく、ブレードと替えゴム、雨用と雪用という別の物差しが混ざっているからだ。
セレナC27のワイパーサイズは3か所
日産の公式FAQ「セレナ(C27型・HC27型)ワイパーブレードの長さ(サイズ)」が公表しているのは、次の3つの値だ。
| 取付位置 | ブレードの長さ |
|---|---|
| フロント運転席側 | 650mm |
| フロント助手席側 | 350mm |
| リヤ | 305mm |
ここに並べた3つは、いずれもブレード(骨組みごとの本体)の長さで、ゴムだけを替えるときに見る寸法とは別になる。フロントは650mmと350mmで長さの差が大きいので、左右を取り違えないよう運転席側と助手席側を分けて数えておく。
この数字が当てはまる型式と年式
公式FAQが対象にしているのは、C27型が2016年(平成28年)8月のフルモデルチェンジから2022年(令和4年)12月のフルモデルチェンジまで、HC27型が2018年3月から2022年11月まで。ワイパー用品メーカーの適合検索データも、この世代のセレナを平成28年8月から令和4年11月でひとまとめに扱っている。
型式で見ると、ワイパーメーカーの適合データは C27・GC27・GFC27・GFNC27・GNC27 を1グループとして扱い、型式ごとに適合品を分けていない。日産の公式FAQはこれに HC27型 を加えて、同じ長さで案内している。ガソリン車系でもe-POWER系でも、ワイパーの長さは同じ値ということだ。
自分の型式は車検証の「型式」欄で読める。上の6つのいずれかなら、ここまでの長さがそのまま当てはまる。登録が2022年12月以降で型式欄がC28系になっていれば、次の世代にあたる。
ブレードと替えゴムでは選ぶ基準が違う
ブレードごと替えるなら長さと取付仕様
骨組みごと交換するなら、見るのは長さと取付仕様の2つだ。長さは上の表のとおりで、取付側はメーカーの適合表に従う。ワイパーメーカーによっては、C27へ装着する際に専用のブレードホルダーを介する仕様になっている。あるメーカーのC27用ブレードは運転席側・助手席側とも同じホルダーを使い、そのホルダーは商品に同梱されるため別途用意する必要はないと案内されている。
替えゴムは長さのほかに幅と呼番が要る
ゴムだけを替える場合、長さを合わせただけでは入らない。ワイパーメーカーの替えゴム適合情報では、C27のフロントは運転席側650mm・助手席側350mmで、ゴム幅はどちらも10mmクラス(あるメーカーは10.2mm、別のメーカーの助手席側適合品は10mm)とされている。さらに長さとは別に「呼番」という選定番号があり、あるメーカーのC27向け替えゴムは運転席側が呼番111、助手席側が呼番101。同じメーカーのブレード側は運転席側が呼番82、助手席側が呼番3で、ブレードと替えゴムでは番号の体系そのものが別になっている。長さだけを頼りに買うと、幅違いで入らない・保持されないという失敗が起きる。
リヤが305mmと300mmの両方で出てくる理由
305mmはブレード側の寸法
日産が公式に示しているリヤのブレード長は305mm。リヤワイパーを骨組みごと買い替えるなら、見るのはこの数字だ。
300mm・幅6mmは替えゴム側の寸法
一方、セレナC27で実際に替えゴムを交換した作業記録では、リヤのゴムは300mm・ゴム幅約6mmとして扱われている。305mmと300mmは、どちらが正しいかではなく指している部品が違う。骨組みごとなら305mm、ゴムだけなら300mm・幅6mmクラスを見る、という使い分けになる。300mmをリヤの「ブレードの長さ」として書いてある情報は、部品を取り違えている。
フロント用の替えゴムはリヤに回さない
同じ作業記録では、フロントのゴム幅が約10mmなのに対しリヤは約6mm。長さを詰めれば済むという話ではなく、幅が違えば保持する側に収まらない。フロントの余りをリヤへ使う考えは捨てておく。
600mmと650mmの表記が混在する理由
雨用の適合長は650mm
C27・GC27・GFC27・GFNC27・GNC27 向けとして、運転席側600mm・助手席側350mmのセットが売られていることがある。これは適合表の誤りではない。雨用として日産が公表している運転席側の長さは650mmで、600mmという数字は別の製品区分から出ている。
雪用ブレードは運転席側が600mm相当
600mm・350mmの組み合わせは、ワイパーメーカーの雪用ブレードの適合設定で、運転席側の品番が600mm相当になっている。冬だけ雪用へ履き替えるなら、運転席側が650mmより短くなるのは適合表どおりの姿だ。通年で雨用を使うなら650mm、冬に雪用を入れるならその製品の適合長、と分けて考える。
取付側で先に見ておくこと
長さが合っていても、取り付けの段でつまずくことがある。前述のブレードホルダーを介する製品がその一例で、雪用ブレードのC27系向け適合には助手席側に専用アダプターを組み合わせる設定があり、取付時にワイパーアーム側の樹脂パーツ(ブレ止め)を外して使うよう案内されている。
商品ページで確かめるのは、適合型式と長さのほかに「ホルダーやアダプターが同梱か別売か」「取付時の注記があるか」の2点。ここを飛ばすと、部品が届いてから足りないものに気づくことになる。
サイズが分かったあとの絞り込み方
数字が確定したら、残りは4つの軸で絞る。
- 長さ — ブレードなら運転席側650mm・助手席側350mm・リヤ305mm
- 替えゴムなら幅と呼番 — フロントは10mmクラス、リヤは6mmクラス
- ホルダーやアダプターの要否 — 同梱か別売かを商品ページで見る
- 雨用か雪用か — 冬に履き替えるかどうかで分かれる
そのうえで、最終確認はワイパーメーカー自身の適合検索に年式と型式を入れて行う。替えゴムの適合情報には「モデルチェンジにかかわらず、ワイパーの仕様が変更されている場合がある」という注記があり、別の用品メーカーの適合データにも「適合データに掲載されていない車両については、交換を行わないでください」と明記されている。メーカーの適合検索で自分の型式と年式が出るところまで確かめてから買うのが、結局いちばん早い。
替えゴムの交換でつまずきやすいところ
替えゴムの抜き差しは、前後で手順が違う。フロントはワイパーを起こしてブレードをアームから外し、ゴムの閉じている形状の側から矢印の方向へ引き抜く。新しいゴムは開いている側から通して、アームへ組み付け直す。リヤはワイパーを起こした状態のまま、まず1方向へ引き、続いて別方向へ引いて古いゴムを外す。取り付けはその逆をたどる。
抜ける向きが決まっているので、力任せに引っ張らない。動かないときは引く力を足すのではなく、ゴムの端の形状を見て、閉じている側と開いている側のどちらを引いているのかを確かめる。
ワイパーの長さと車検の関係
道路運送車両の保安基準 第45条(窓ふき器等)が前面ガラスに求めているのは、「前面ガラスの直前の視野を確保できるものとして、視野の確保に係る性能等に関し告示で定める基準に適合する自動式の窓ふき器」を備えていることだ。条文はブレードの長さを数値で指定していない。
とはいえ、長さを好きに変えていい話にはならない。求められているのは前面ガラス直前の視野が確保できることで、長さを変えれば払拭範囲が設計どおりに拭けなくなる余地が出る。純正と同じ650mm・350mmのまま使い、拭き残しやスジ、ビビリが出てきたら劣化として替える。この線引きで足りる。
よくある質問
C28になるとワイパーサイズは変わる?
日産の公式FAQによれば、C28型(2022年12月以降)とGC28型(2023年4月以降)のブレード長も運転席側650mm・助手席側350mm・リヤ305mmで、C27と同じ値だ。ただし長さが同じことと、同じ商品がそのまま付くことは別になる。世代が違うので、買うときはそれぞれの年式・型式で適合を確かめる。
e-POWERとガソリン車で違う?
長さは同じ。公式FAQがC27型とHC27型を同じページで同じ長さとして公表しており、ワイパー用品メーカーの適合データも型式のまとまりを分けていない。
長さが同じなら他社の製品でもそのまま付く?
650mm・350mm・305mmであればどれでも装着できる、とは言えない。ブレードホルダーやアダプターの要否は製品ごとに違うので、長さの一致だけで決めず、メーカーの適合表にC27が載っているかを見る。
車検証の型式が一覧にない表記だった
今回確認できている型式は C27・GC27・GFC27・GFNC27・GNC27・HC27 の6つ。これ以外の表記だった場合、ここまでの長さが当てはまるかは確認できていない。年式と型式をメーカーの適合検索に入れて判断する。
セレナC27のワイパーサイズのまとめ
まずワイパーを起こして、いま付いている現物を見る。ブレードの長さの表示、ゴムに寸法や呼番の表示があればそれを控えておく。ここが読めれば買うものはほぼ決まる。表示が読めないときに、車検証の型式欄でC27・GC27・GFC27・GFNC27・GNC27・HC27のどれかを確かめる、という順番でいい。
- 日産公式のブレード長は運転席側650mm・助手席側350mm・リヤ305mm
- リヤの300mmは替えゴム側の寸法で、骨組みごとなら305mm
- 600mm・350mmのセットは雪用の適合設定。雨用は運転席側650mm
そのうえでメーカーの適合検索に年式と型式を通せば、商品ページの数字が割れて見えても迷わずに済む。

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