セレナC27の運転席と助手席の間には、肘を置ける場所もフタ付きの小物入れも用意されていない。だから社外のコンソールボックスを足す人が多いのだが、C27向けとして売られている商品はe-POWER専用の表記が主流で、ガソリン・S-HYBRID車では候補が一気に絞られる。車検証で型式を確かめてから商品ページの適合条件を読む。この順番を飛ばすと、届いてから前席の間に置けないことに気づく。
C27向け4製品の比較と、型式による分かれ目
| 商品 | 適合の表記 | 収納部の内寸 | 給電 | 実売価格 |
|---|---|---|---|---|
| WALKEY | e-POWER 前期/後期・2016年8月〜 | 記載なし(本体52.5×20.5×27.5cm) | QC3.0対応USB・Type-C・シガーソケット | 12,830円 |
| クラフトワークス | HC27・HFC27/e-POWER各グレード/2016年8月〜2022年11月 | 縦29cm×横15.5cm×高さ20cm | PD 20W・QC 22.5W・後席側Type-A 2口 | 15,010円 |
| ケイズプランニング | C27系・H28.8〜/e-POWERのX・XV・G・ハイウェイスター系 | 記載なし | シガー電源からUSB 5V 1A 5口 | 13,000円 |
| BRAKE | C25系・C26系・C27系(ガソリン車の記載あり) | 記載なし | 記載なし | 13,000円 |
価格は2026年8月30日時点のAmazon実売価格で、在庫も含めて変動する。
型式はHC27・HFC27がe-POWER、GC27・GFC27・GNC27・GFNC27がガソリン・S-HYBRID系にあたる。記号はG=S-HYBRID、F=3ナンバー(ハイウェイスター)、N=4WD、H=e-POWERで、GFNC27ならハイウェイスターのS-HYBRID・4WDということになる。型式がHで始まるかGで始まるかが、選択肢を決める最初の分岐点だと考えてほしい。
純正の収納装備に、フタ付きの肘置きは入っていない
日産のセレナ(C27)取扱説明書の「室内装備」の章で収納装備として挙がっているのは、運転席ロアボックス、グローブボックス、運転席/助手席アッパーボックス、カップホルダー/ボトルホルダーの4項目である。ロアボックスはふたを引いて開ける形式、グローブボックスはノブを手前に引く形式、アッパーボックスは切り欠き部を持ち上げて開ける形式で、いずれもふたを開けたまま走らないよう注意されている。
一覧のとおり、フタ付きのセンターコンソールボックスは含まれていない。小物を置く場所そのものは足りているが、前席の中央で肘を支えながら中身を隠せる収納がない。ここが社外品を足す動機になる。荷室側の整理と合わせて考えたい人は
も見てほしい。
適合の分かれ目はe-POWERかガソリン・S-HYBRIDか
セレナC27(5代目)の販売期間は2016年8月から2022年11月まで。ただしe-POWERがこの全期間で選べたわけではない。発表当時の自動車メディアの報道によると、セレナのe-POWERは2018年2月28日に発表され、2018年3月1日に発売された。商品ページの適合年式に「2016年8月〜」とあっても、それはC27という車体世代の期間を指しているだけである。適合年式の表記だけでは、自分の車が対象かどうかは判断できない。
前席の間の広さについては、実車を計測した試乗レビューでは、e-POWER車の運転席と助手席の間はシート座面の中央部分で約280mm、標準装備される大型センターコンソールの高さは約210mmとされる。メーカー公表値ではなく個人サイトによる計測値なので目安として扱いたい。同レビューは、e-POWERはガソリン車・マイルドハイブリッド車と違って大きいセンターコンソールを標準装備するためウォークスルー性は劣るとしつつ、またいで移動すること自体はできるとしている。
日産がセレナ(C27)に付属させている簡単早わかりガイドには、アームレストや小物入れとして使えるスマートマルチセンターシートの案内があるが、これは2列目中央の装備で前席の話ではない。
e-POWER車では冷却用の空気取り入れ口をふさがない
日産のセレナ(C27)取扱説明書には、e-POWER車について「冷却用空気取入口をふさがない」という警告がある。フロントシート下、センターコンソール左右下部、車両後方下部に、リチウムイオンバッテリーとコンバーターを冷却するための空気取り入れ口がある。性能低下や車両故障につながるため荷物や衣類などでふさがないこと、液体や砂などの異物が入らないよう注意すること、リチウムイオンバッテリー周辺に多量の液体をこぼした場合はすみやかに日産販売会社に連絡することが書かれている。
社外コンソールボックスを設置してよいかどうかまでは取扱説明書に書かれていない。ただセンターコンソール左右下部という位置は、ボックスを置いた後に足元へ荷物を積み上げると真っ先にふさがれる場所である。左右の足元に物を寄せすぎないこと、ボックスの中で飲み物を倒したときにどこへ流れるかを、置く前に一度見ておきたい。
失敗しない選び方の基準
前席の間に収まるサイズか
本体外寸と収納部の内寸を分けて見る。外寸は前席の間に収まるかを決め、内寸は入れたい物が入るかを決める。前述の約280mmという計測値に対して横幅が収まるかが第一関門で、前後方向も見落とせない。本体が52.5cmある商品は、シート位置によって足元や乗り降りに干渉しないかを確かめたい。内寸は縦29cm×横15.5cm×高さ20cm程度から縦32cm×横15cm×高さ20cm程度まで幅があり、この数センチがティッシュ箱や長財布の収まりを分ける。
置くだけか、はめ込みか
設置方式は「置くだけ」と「シートの隙間にはめ込む」に分かれる。どちらも工具や説明書が不要とされる商品が多く、純正のアームレストを外す必要もないとしている製品がある。ただし置くだけの構造は固定力が弱く、急ブレーキや段差でずれることがある。設置したら実際に走ってみて、シフト操作やパーキングブレーキ、乗り降りの動線に当たらないかを確かめる。
給電の仕様と容量
見るのはポートの種類と数(Type-A/Type-C、前席側だけか後席側にもあるか)、急速充電規格(PD、QC3.0など)、電源の取り方と容量。シガーソケットDC12V 60W、ヒューズは設定電流5Aを超えるとショート、同時使用時の合計出力は最大60Wというように上限が決まっている製品がある一方、5V 1Aのポートを5口備える、口数は多いが1口あたりの出力は小さい製品もある。何台をどの速度で充電したいかで選び分けたい。
ドリンクホルダーの数と入る容器
前部に2つ備える製品、500mlのペットボトルが入ると明記する製品、後部座席側にもドリンクホルダーを1つ備える製品がある。スマホホルダーが別に用意されていれば、ドリンクホルダーをスマホ置き場に取られずに済む。なお取扱説明書は、走行中にこぼれると車両の電子機器に損傷を与えるおそれがあるとして、いっぱいに満たされた容器を置かないよう注意している。
素材と、前席の間の通り抜け
PVCレザーを採用し、長期間の使用でも劣化しにくいとする製品がある。前席の間は直射日光が当たり肘も当たり続ける場所なので、表面材の耐久性は日々の使い心地に直結する。またe-POWER車は大型のセンターコンソールが付いているところへボックスを足すぶん、前席から後席への移動は前提にしにくくなる。
タイプ別のおすすめ4モデル
先に注意をひとつ。同じC27向けでも、製品ごとに前提とする純正コンソールの状態が逆になっていることがある。実際、同一ブランドの2製品で、一方には「純正コンソール装着車は適合しません」、もう一方には「純正のセンターコンソールトレイがない場合は適合いたしません」と、正反対の条件が書かれている。「C27ならこの条件」という一般則は成り立たないので、買おうとしている商品のページを個別に読み、自分の車の前席の間が今どうなっているかと突き合わせてほしい。
充電まわりを厚くしたいなら WALKEY
商品ページは適合をセレナC27のe-POWER前期/後期・2016年8月〜と表記し、アームレスト本体を52.5×20.5×27.5cmとしている。上面に電源ソケット、QC3.0対応USBポート、Type-Cポート、シガーソケット、LEDスイッチのコントローラーが並び、ドリンクホルダーとスマホホルダーも同じ面に集まる。夜間用の7色変換LEDテープライト付き。リッド(フタ)がアームレストを兼ねる構造で、商品ページは走行時の振動でフタが閉まって挟まれる可能性があるとして開けたままにしないよう明記している。
WALKEY コンソールボックス セレナC27 e-POWER 前期/後期 急速充電・7色LED付き
後席の充電まで整えるなら クラフトワークス
適合表記がC27向けの中で最も細かい。型式はHC27・HFC27、グレードはe-POWERのX/XV/G/ハイウェイスター/ハイウェイスターV/ハイウェイスターG/ハイウェイスターAUTECH、年式は2016年8月〜2022年11月と明示されている。収納部は縦29cm×横15.5cm×高さ20cm。上面プレートにType-AとType-Cを各1つ、後部座席側にType-Aを2つとドリンクホルダー1つを配置する。給電はPD(5V 4A 20W)とQC(5V 4.5A 22.5W)、シガーソケットはDC12V 60W、同時使用時の合計出力は最大60Wで、ヒューズは設定電流5Aを超えるとショートする。設置は工具も説明書も不要とされる。ただし「純正のセンターコンソールトレイがない場合は適合いたしません」という条件が付く。
クラフトワークス セレナ e-POWER C27用 コンソールボックス ワイヤレス充電・後席ポート付き
肘置きと収納だけでいいなら ケイズプランニング
運転席と助手席の間に置くだけでアームレスト付きの収納を増やす商品。シガー電源に接続するとUSB電源を増設でき、5V 1Aで最大5台の機器を同時に充電できるとしている。500mlのペットボトルが入るドリンクホルダーと、スマホを立てて置けるスマホホルダー付き。適合表記はセレナC27系・年式H28.8〜、グレードはe-POWERのX/XV/G/ハイウェイスター/ハイウェイスターV/ハイウェイスターG。収納部の寸法は商品ページに記載がないため、入れたい物のサイズがぎりぎりなら事前に販売元へ確認したい。
ケイズプランニング セレナC27 e-POWER 前期/後期 センターコンソールボックス
ガソリン・S-HYBRID車で探すなら BRAKE
商品ページはセレナのC25系・C26系・C27系に対応と表記し、商品説明に「ガソリン車 カスタム パーツ用品」の記載がある。e-POWER専用品が並ぶ中で、GC27系の所有者が検討できる数少ない候補にあたる。ただし適合表記が3世代をまとめた世代単位で、型式やグレード単位の記載も寸法の記載もない。買う前に自分の型式と前席まわりの形状を販売元に確認することを前提にしたい。
BRAKE セレナ C25系/C26系/C27系 対応 コンソールボックス(ガソリン車向け記載)
パーツ全体の組み合わせを考えている人は
もあわせてどうぞ。
取り付けと使用中に守ること
電源を使うなら配線の取り回しに気を配りたい。日産のセレナ(C27)取扱説明書は電源ソケットの項で、エアバッグの作動を妨げるような場所にモバイル機器や接続用のケーブルを置かないよう警告している。エアバッグが正常に作動しなくなったり、作動時に機器が飛ばされたりして、死亡または重大な傷害につながるおそれがあるとされる。
電気の使い方にも上限がある。取扱説明書は、複数の電源ソケットを持つアダプターで一度にたくさんの機器を充電しないこと、規定の消費電力以下のものを使うことを求めており、不適切な使用は車両のヒューズが切れるだけでなく、最悪の場合は車両火災ややけどにつながるおそれがあるとしている。商品側のヒューズ容量と合計出力の上限を超える使い方はしない。 フタも走行前に閉める。
足りない分を純正装備で補うという手もある
社外品を足す前に、いま付いている装備を使い切れているかも見ておきたい。運転席アッパーボックスは内部に電源ソケットがあり、ケーブルを収めたまま充電できる。助手席アッパーボックスと運転席ロアボックスを合わせれば、隠して置ける場所は前席まわりに3か所ある。フロントシート用カップホルダーは手前に引き出して使う形式で、コンビニフックもこれを引き出して使う仕組みのため、フックの使用中は格納できない。純正装備で足りない部分だけを社外品で補う、という順序で考えると買い直しが減る。座席まわりの使い方は
も参考になる。
よくある質問
自分のセレナがe-POWERかガソリンかはどこで見分ける?
車検証の型式欄を見る。HC27・HFC27ならe-POWER、GC27・GFC27・GNC27・GFNC27ならガソリン・S-HYBRID系にあたる。Hで始まるかGで始まるかだけ覚えておけば、店頭でもすぐ判断できる。
コンソールボックスを付けるとウォークスルーはできなくなる?
e-POWER車はもともと大型のセンターコンソールが標準装備で、計測記事もガソリン車・マイルドハイブリッド車よりウォークスルー性は劣るとしている。そこへボックスを足すのだから、前席から後席への移動は日常の動線として当てにしないほうがいい。
工具なしで本当に取り付けられる?
今回挙げた商品はいずれも置くだけ、またはシートの隙間にはめ込む方式で、工具や説明書は不要とされている。ただし固定力は構造なりなので、設置後に一度走ってずれないかを確かめるところまでが取り付けだと考えてほしい。
純正コンソールの有無で適合が変わるのはなぜ?
商品ごとに、どこを支点にして本体を保持するかの設計が違うからである。純正コンソールの上に乗せる前提の製品もあれば、純正コンソールがない空間に落とし込む前提の製品もある。だから同じブランドの中でさえ、正反対の適合条件が併存する。
まとめ
買う前に確かめる項目を並べておく。
- 車検証の型式(HC27・HFC27=e-POWER/GC27・GFC27・GNC27・GFNC27=ガソリン・S-HYBRID系)
- 運転席と助手席の間が今どうなっているか(純正のセンターコンソールやトレイがあるか、何もないか)
- 商品ページの適合車種・適合型式・適合グレード・適合年式と、純正コンソールに関する但し書き
- 本体の外寸が前席の間に収まるか、収納部の内寸に入れたい物が入るか
- 給電方式と容量、ポートの種類と数が手持ちの機器に合うか
判断がつかないときは、型式と年式を伝えて販売元に適合を問い合わせるのが早い。e-POWER車で充電まわりまで作り込みたいならWALKEY、後席の充電環境まで整えたい人にはクラフトワークスが選びやすい。費用の見通しを立てたい人は
もどうぞ。
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