送風の勢いが落ちてきたルーミーのエアコンフィルターを注文しようとすると、商品ページの適合表記が「M900A/M910A」だったり「M90#A」だったりして、純正品番も複数の番号が互換として並んでいる。この部品で最も起きやすい取り違えが、その並んだ番号のうち別の1つを選んでしまうことだ。デンソーのクリーンエアフィルター適合品番検索でルーミーの参照純正品番として示されているのは 87139-52040 の1点で、M900A も M910A も同じ1区分に入る。
M900A のフィルターは1品番に決まる
デンソーの適合品番検索では、ルーミーの区分は「M900・910(2016年11月~)」の1つだけで、そこに対応する参照用の純正品番は 87139-52040 が示されている。年式やグレードで品番が分かれる記載はなく、該当データも1区分しかない。
社外品として同じ表に載るのは2種類で、標準タイプのクリーンエアフィルターが製品型式 DCC1009、上位のクリーンエアフィルタープレミアムが DCP1009。どちらも参照純正品番の欄は 87139-52040 で共通している。
装着位置は助手席前のグローブボックスの中。同じ適合表では交換難易度が最も簡単な A ランク(道具なし、または簡単な工具で対応可能)に分類されている。つまり、品番さえ間違えなければ、あとは箱を開けて入れ替えるだけの部品だ。
「M900・910」という表記の読み方
適合表に並ぶ型式は「M900・910」で、末尾のアルファベットが付いていない。デンソーの同じサイトには車両型式末尾のアルファベットは省略しているという注記があり、M900A と M910A はどちらもこの1区分に含まれる。通販ページの「M90#A」も同じ意味だと考えてよい。
車検証のどこを見るか
車検証の「型式」欄に M900A か M910A のどちらかが記載されている。ここまで確認できれば、フィルターの選定に必要な情報は揃う。初度登録年月も併せて控えておくと、商品ページの年式表記と突き合わせやすい。
M900A と M910A で変わるもの・変わらないもの
取扱説明書の仕様一覧では、M900A が FF でエンジンは 1KR-FE または 1KR-VET、M910A が 4WD で 1KR-FE。総排気量はいずれも996ccだ。違いは駆動方式であって、エアコンフィルターの適合はどちらも同じ。2020年9月の改良をまたいでも区分は分かれていない。
純正品番と社外品番の対応
デンソーの適合品番検索に載る内容を整理すると次のとおり。
| 区分 | 製品型式 | デンソー品番 | 参照純正品番 | 希望小売価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 参照用の純正品番 | ― | ― | 87139-52040 | ― |
| クリーンエアフィルター(標準) | DCC1009 | 014535-0910 | 87139-52040 | 3,630円 |
| クリーンエアフィルタープレミアム | DCP1009 | 014535-3360 | 87139-52040 | 6,600円 |
価格はいずれもメーカー希望小売価格であって、店頭や通販の実売価格ではない。実際に支払う額は販売店ごとに異なり、時期によっても動く。表の数字は「標準と上位でおよそ倍近い開きがある」という目安として見るのが正しい使い方だ。
製品ごとの中身の比較は
で扱っている。
タンク・トール・ジャスティとも共通
OEM の兄弟車であるトヨタ タンク、ダイハツ トール、スバル ジャスティも、デンソーの適合表では同じ「M900・910(2016年11月~)/全車」の区分に入り、社外品は DCC1009 と DCP1009、参照純正品番も 87139-52040 で一致する。商品名に「ルーミー」が入っていなくても、兄弟車名で適合が書かれた商品はそのまま候補にしてよい。在庫や価格の都合で選択肢を広げたいときに効いてくる。
ジャスティの欄は年式が 2016.11~2020.9、2020.9~2024.12、2024.12~ の3区分に分かれているが、標準の純正品番はどの区分も 87139-52040 のまま。年式で細かく分けて表示している系列でも、標準フィルターの番号は動いていない。
なお、トールの欄には標準品番のほかにディーラーオプション扱いの純正品番として 08975-K9005、08975-K1002、08975-K9015 が併記されている。販売店で扱う高機能タイプには標準品とは別の番号が振られているということで、番号が違うからといって適合が違うわけではない。
標準と上位、どちらを選ぶか
選び分けの軸は2つだけでいい。1つは機能で、集じんが中心の標準タイプか、脱臭や抗菌を足した上位タイプか。もう1つは交換のサイクルで、安いものを短い間隔で替えるか、高いものを目安どおりに使い切るか。
花粉の時期に鼻が反応する、ペットを乗せる、車内で喫煙する。このあたりに心当たりがあるなら上位タイプを選ぶ価値がある。逆に、通勤で距離が伸びて交換頻度そのものが高くなる乗り方なら、標準タイプを早めに替えるほうが噛み合う。価格差をどう配分するかの問題であって、どちらかが正解というものではない。
交換の目安は20,000kmごと
走行距離での目安
取扱説明書が示す交換時期の目安は 20,000kmごと。大都市や寒冷地など、交通量や粉じんの多い地区を走ることが多い場合は 10,000kmごととされている。走行距離での指定だけで、年数による指定は書かれていない。「1年ごと」を車両メーカーの指定として扱っている情報を見かけたら、出どころが別のものだと考えたほうがいい。
風量や臭いが気になったとき
取扱説明書には、エアコンの風量が減少したときは目詰まりが考えられるので交換するように、という記載がある。距離が目安に届いていなくても、風量の低下は独立した交換の判断材料になる。
臭いのほうは少し事情が違う。取扱説明書によると、エアコンの使用中は車室内外のさまざまな臭いが装置内に取り込まれて混ざり合い、吹き出し口からの風に臭いが出ることがある。始動時の臭いを抑えるには駐車時に外気導入にしておくことがすすめられており、臭いのすべてがフィルター起因とは限らない。フィルターを替えて変化がなければ、原因は別にあると考えて切り分けを進める。
エアコンまわり以外の消耗品の時期をまとめて見直すなら
と
も併せて確認しておくといい。
交換手順と、やってはいけないこと
手順
デンソーの交換案内では、作業に入る前に内外気切りかえスイッチを内気循環へ切りかえるよう指示されている。ここから先は取扱説明書の順序どおりに進める。
- エンジンスイッチを OFF にする
- グローブボックスを取りはずす。側面を内側に押して上部のツメを片側ずつはずし、続いて下部のツメをはずす
- フィルターカバーの固定を解除し、カバーを矢印の方向にずらして抜く
- 古いフィルターを取りはずし、新しいフィルターと交換する
- 取り付けは取りはずしと逆の手順。フィルターカバーは指定の A 部に入れてから取り付ける
デンソー側の案内はカバーの固定箇所まで具体的で、兄弟車の同一区分ページにはグローブボックスのストッパーピン2箇所をはずし、フィルターカバーのツメ1箇所とガイド2箇所をはずして古いフィルターを引き出す、と書かれている。手が止まったら、外すべき箇所がまだ残っていないかを疑うところだ。
注意点
- 新しいフィルターは「↑UP」マークの矢印が上を向く向きで入れる。取扱説明書は取りはずし時と取り付け時の両方でこの向きに触れており、デンソーの適合表も同じ案内をしている
- 入れたあとにフィルターが前後左右へ傾いていないか確認する。傾いたまま押し込むと隙間ができる
- カバーの固定を解除して矢印方向へ動かすとき、ツメに無理な力を加えない。破損のおそれがある
- 水洗いやエアブローで清掃して再利用しない。交換するタイプの部品だと取扱説明書に明記されている
- フィルターを装着せずにエアコンを使わない。故障の原因になることがあるとされている
注文前に確かめる3点
室内側のエアコンフィルターは、エンジンの吸気側に付くエアフィルター(エアクリーナーエレメント)とは別の部品で、品番も別系統だ。取扱説明書でグローブボックスを取りはずして行うと書かれているのは室内側のほう。通販で「エアフィルター」と入力すると吸気側の商品が混ざってくるので、室内用であることを確かめてから買う。
そのうえで、注文前の確認は3段階に落とせる。
- 車検証で型式(M900A か M910A か)と初度登録年月を確認する
- 商品ページの適合表記に自分の型式が含まれるかを見る(「M900A」でも「M90#A」でもよい)
- 参照純正品番として 87139-52040 が併記されているかを確かめる
この3つが揃えば取り違えはほぼ起きない。互換として別の番号が併記されていること自体は珍しくないので、87139-52040 が入っているかどうかを軸に判断する。
自分で替えるか店に任せるかは、力加減への自信で決めればいい。作業自体はグローブボックスを外してカバーを開けるだけで、難易度の分類も最も簡単な部類。ただし樹脂のツメを折ると内装部品の交換になり、工賃を浮かせた分は簡単に消える。寒い時期で樹脂が硬くなっているときや、内装の脱着に慣れていないときは、点検や車検のついでに頼むほうが結局は安い。
同じ要領で確認しておきたい消耗品として
と
も挙げておく。
よくある質問
M900A と M910A でエアコンフィルターは違いますか
同じだ。適合表では型式末尾のアルファベットを省略した「M900・910」という1区分にまとめられており、駆動方式の違いはフィルターの選定に影響しない。
交換の目安は1年ごとではないのですか
取扱説明書に書かれているのは走行距離の目安だけで、年数の指定はない。距離が伸びない乗り方なら、風量の変化を見て決めるといい。
外して掃除すれば使い回せますか
できない。水洗いもエアブローも取扱説明書が禁じている。目詰まりしたら交換する部品だと考えるところだ。
トールやジャスティ用と書かれた商品でも付きますか
付く。デンソーの適合表で同じ区分・同じ品番として扱われているので、車名の表記だけを理由に候補から外す必要はない。
交換の難易度はどのくらいですか
適合表では最も簡単な A ランクに分類されている。使う工具も特殊なものは要らず、外すのはグローブボックスとフィルターカバーだけだ。
まとめ
- 参照純正品番は 87139-52040。M900A と M910A は同じ1区分で、年式でも分かれない
- 社外品は標準の DCC1009 と上位の DCP1009 の2つ。上位は脱臭や抗菌を足したぶん価格が上がる
- 交換の目安は20,000kmごと、粉じんの多い地区では10,000kmごと。年数の指定はない
- 注文前は「車検証の型式」「商品ページの適合表記」「参照純正品番の併記」の3点を突き合わせる
- 取り付けは「↑UP」の矢印を上に向け、傾きがないことを確かめてからカバーを戻す
型式の表記ゆれに惑わされず、87139-52040 を軸に商品ページを読めば、この部品で迷う場面はほぼなくなる。

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