リーフ ZE1 タイヤ交換 ジャッキポイントとREADYの注意

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リーフ ZE1 のタイヤ交換で見落としやすいのは、ジャッキで持ち上げている間はパワースイッチを READY(走行可能)にしない、という電気自動車ならではの注意だ。日産の欧州向けリーフ(ZE1)取扱説明書(2023年版)は、これを警告したうえで、ジャッキを前側または後側のジャッキアップポイントにある2つの切り欠きの間にかけ、ナットを図の順で締めてからトルクレンチで規定トルクに合わせる手順を載せている。国内仕様の取扱説明書の記載は確かめられていないので、自分の車の取扱説明書と照らしながら、停車から増し締めまでを順に見ていく。

目次

ジャッキのかけ方と締め付けの要点

日産の欧州向けリーフ(ZE1)取扱説明書(2023年版)では、作業の要点は次のとおりだ。

  • ジャッキはジャッキアップポイントの真下に置き、前側または後側のジャッキアップポイントにある2つの切り欠きの間に、ジャッキ頭部の溝を合わせる。平らで固い地面で使い、ジャッキアップポイント以外の部位で車体を支えない
  • 持ち上げている間はパワースイッチを READY にしない。車が突然動き、事故の原因になるおそれがあるためだ
  • ホイールナットの締め付けトルクは 108 N·m(11 kg-m)。車を完全に下ろした後、できるだけ早くトルクレンチでこの値に締める

ただし、ここで使う手順と締め付けトルクは欧州向けの取扱説明書の記載で、国内仕様の取扱説明書の記載は確かめられていない。作業の前に、自分の車の取扱説明書のタイヤ交換の項で、ジャッキアップポイントの位置と締め付けトルクを確かめておく。

作業の前に確かめる車載品・タイヤサイズ・車高

車載品は自分の車で確かめる

日産の欧州向けリーフ(ZE1)取扱説明書は、スペアタイヤを使う手順とパンク応急修理キットを使う手順を、それぞれ「装着車」の条件付きで分けて載せており、車載品は仕様によって違う。国内仕様のリーフ ZE1 にジャッキ・スペアタイヤ・パンク修理キットのどれが積まれているかは確かめられていないので、荷室と取扱説明書で自分の車の車載品を見ておく。

グレード別のタイヤサイズ

中古車カタログの諸元表(型式 ZAA-ZE1)では、タイヤサイズと最低地上高は次のとおりだ。

期間 グレード タイヤサイズ(前後とも) 最低地上高
2020年2月〜2021年5月 X 205/55R16 91V 150mm
2020年2月〜2021年5月 G 215/50R17 91V 150mm
2022年12月〜2025年10月 e+ X 205/55R16 91V(装備欄には18インチのアルミホイールが標準との記載があり、食い違っている) 135mm

グレードと年式でサイズが違い、2022年12月〜2025年10月の e+ X は同じページの中で記載が食い違っている。交換するタイヤは、自分の車の装着タイヤの側面の表示で確かめる。表に無い年式・グレードも同じだ。

車高とジャッキの入り

同じ諸元表では、2022年12月〜2025年10月の e+ X の最低地上高は 2020年2月〜2021年5月の X・G より15mm低い。車載のジャッキ以外のジャッキを用意する場合は、いちばん低い高さが、タイヤの空気が抜けた状態でも車体の下に入るかを確かめる。ただし欧州向け取扱説明書は車に付属していないジャッキを使わないよう警告しているので、付属のジャッキがある車はそれを使う。

安全な場所に止めて輪止めをする

停車の手順は、日産の欧州向け取扱説明書で次のように決められている。

  1. 車を道路の外の、通行の邪魔にならない安全な場所へ移す
  2. ハザードランプをつける
  3. 平らな場所に止めてパーキングブレーキをかける
  4. シフトレバーの P ポジションスイッチを押して P にする
  5. 電気自動車のシステムを切る
  6. ボンネットを開けて、周りの車や救援の人に知らせる
  7. 同乗者を全員降ろし、車や交通から離れた安全な場所にいてもらう

坂道・凍結した場所・滑りやすい場所ではタイヤの交換や修理をしない。すぐ近くを車が通るときは作業せず、ロードサービスを待つ。トヨタの一般向けのタイヤ交換の案内も、地面が固く平らで安全な場所で作業するよう勧めている。

止めたら、交換するタイヤと対角の位置にある車輪の前と後ろの両方に輪止めを置く。ジャッキアップしたときに車が動くのを防ぐためで、輪止めをしないと車が動いてけがをするおそれがある。

ジャッキアップポイントとジャッキのかけ方

ジャッキを置く位置

欧州向け取扱説明書のとおり、ジャッキは前側または後側のジャッキアップポイントの真下に置き、2つの切り欠きの間に頭部の溝を合わせる。地面が柔らかい場所や傾いた場所では使わない。

持ち上げるときに守ること

日産の欧州向け取扱説明書の持ち上げ方の注意は次のとおりだ。

  • ジャッキ本体の注意ラベルを使う前に読む
  • 車に付属していないジャッキを使わない
  • 必要以上に高く上げない。ジャッキの上や下にブロックを置かない
  • 同乗者を乗せたまま持ち上げず、荷物は降ろしておく
  • タイヤが地面から離れるところまで、慎重に持ち上げる

持ち上げている間は READY にしない。冒頭で触れたとおり、ここがリーフで最も気をつけたい所だ。

車の下に入らない・ジャッキだけに頼らない

同取扱説明書は、ジャッキで支えている車の下に入らないよう、大きな字で警告している。乗りものニュースの解説では、ジャッキだけで支えているとジャッキが外れて車が落ちたときに挟まれる危険があるとして、リジッドラックを使うよう勧めている。用意できない場合の備えとして、交換するタイヤ・ホイールを車体の下に置いておく方法も挙げている。

ナットをゆるめてタイヤを外す

  1. ホイールキャップがあれば外す(JAF の案内の手順)
  2. 持ち上げる前に、ホイールナットレンチでナットを反時計回りに1〜2回転ゆるめておく。タイヤが地面から離れるまではナットを外さない
  3. タイヤが浮いたらナットを外し、タイヤを外す

日産の欧州向け取扱説明書は、ホイールは重いので足をホイールから離しておき、必要に応じて手袋を使うよう注意している。トヨタの一般向けのタイヤ交換の案内では、走行直後はホイールやブレーキまわりが高温になっていて、触れるとやけどのおそれがあるとしている。レンチを足で踏んで使わないよう注意している。

タイヤの取り付けとナットの締め付け順

取り付けの手順

日産の欧州向け取扱説明書の取り付け手順は次のとおりだ。

  1. ホイールとハブの間の接触面の泥や汚れを落とす
  2. タイヤを慎重に取り付け、ナットを手で締める。すべてのナットがホイールの面に水平に当たっているかを確かめる
  3. 図の順序で交互・均等に、ホイールナットレンチで2回以上に分けて締めていく
  4. タイヤが地面に触れるまで、ゆっくり車を下ろす
  5. 図の順序で、ホイールナットレンチを使って確実に締める
  6. 車を完全に下ろし、できるだけ早くトルクレンチで規定トルクに締める

締める順番

日産の欧州向けリーフ(ZE1)取扱説明書は、ナットを図に示した (1) から (5) の順序で締めるよう案内しており、ナットは1輪あたり5本だ。タイヤメーカーのコンチネンタルタイヤの解説では、ナットが5〜10個のホイールは星を描くように締めていくのが正しい順番としている。JAF の案内も、タイヤががたつかなくなるまで2〜3回に分けて仮締めし、無理に締めるとボルトを傷めることがあるので取扱説明書の規定トルクで締めるよう案内している。

ナットまわりの注意

  • 車に付属していないホイールナットを使わない。合わないナットや締め付けが不十分なナットは、ホイールのゆるみや脱落の原因になり、事故につながるおそれがある
  • スタッドボルトやナットに油やグリースを付けない。ナットがゆるむ原因になる
  • ホイールロックナットが付いている車(装着車のみ)は、キーを差し込んで同じようにゆるめ・締めをする。キーを使って締めるときは電動工具を使わず、ホイールナットレンチを使う

トヨタの一般向けのタイヤ交換の案内では、ホイール接触面とナットのねじ部の汚れをふき取ることを勧めている。ホイールやナットに潰れ・亀裂・錆などがある場合や、手で仮締めしたときに引っ掛かりがある場合は、販売店で点検を受ける。

締め付けトルクと増し締め

最後は必ずトルクレンチで規定トルクに締める。日産の欧州向け取扱説明書の値は 108 N·m(11 kg-m)で、国内仕様の値は自分の車の取扱説明書で確かめる。

コンチネンタルタイヤの解説では、ナットを正しく締めたりゆるめたりするにはトルクレンチという専用の工具が必要としている。整備士はまず規定トルクの半分の値にトルクレンチを合わせて各ナットを締め、その後に規定の値で締める流れを紹介している。自分で締めるときも、この2段階で進めるとよい。

同じ解説は、タイヤ交換後50〜100kmほど走ったところでナットを点検し、必要なら締め直すよう勧めている。日産の欧州向け取扱説明書も、点検の機会ごとにホイールナットを規定値で締め直すことを勧めている。

トルクレンチが無い場合は、JAF の案内では、本締めの後できるだけ早くガソリンスタンドや修理工場で規定のトルクで締めてもらうか、不安が残る場合は JAF に連絡するよう勧めている。

自分で交換するか店に任せるか

判断材料は次の4つだ。

  1. 平らで固い、安全な作業場所があるか
  2. 輪止めを用意できるか
  3. 規定トルクで締めるためのトルクレンチがあるか、無ければ早めに店で締めてもらえるか
  4. ジャッキだけに頼らない備え(リジッドラックなど)ができるか

どれかが欠けるなら、店やロードサービスに任せるほうが安全だ。道具がそろっていても、場所が坂道や路肩なら無理をしない。

パンクでスペアタイヤに替える場合、日産の欧州向け取扱説明書は T 型のスペアタイヤ(装着車のみ)を緊急時だけに使うものとしている。JAF の案内も、応急用のスペアタイヤはあくまで応急用で、パンクしたタイヤは速やかに修理して元に戻すよう勧めている。

トヨタの一般向けのタイヤ交換の案内では、交換後に普段と違う音がするなど異常を感じたら、すぐ販売店に相談するよう勧めている。音の出どころの見当をつけたいときは、次の記事も参考になる。

よくある質問

ジャッキアップ中に READY にしてもいい?

しない。日産の欧州向け取扱説明書は、持ち上げている間に READY にすると車が突然動き、事故の原因になるおそれがあると警告している。停車したら P にして、システムを切った状態で作業する。

トルクレンチを持っていないときは?

ホイールナットレンチで図の順に本締めしたうえで、JAF の案内のとおり、できるだけ早くガソリンスタンドや修理工場で規定トルクに締めてもらう。不安が残るなら JAF に連絡する。

スペアタイヤやジャッキは積んである?

国内仕様のリーフ ZE1 にジャッキ・スペアタイヤ・パンク修理キットのどれが積まれているかは確かめられていない。作業を始める前に、荷室と取扱説明書で自分の車の車載品を見ておく。

e+ も同じ手順でいい?

この記事の手順は日産の欧州向けリーフ(ZE1)取扱説明書(2023年版)によるもので、e+ も自分の車の取扱説明書で確かめる点は変わらない。違いとして気にしたいのは車高とタイヤサイズで、中古車カタログの諸元表では 2022年12月〜2025年10月の e+ X は最低地上高が 2020年2月〜2021年5月の X・G より低く、タイヤサイズの記載も食い違っている(詳しくは「作業の前に確かめる車載品・タイヤサイズ・車高」の節)。

交換後にもう一度締め直す必要はある?

ある。コンチネンタルタイヤの解説は交換後50〜100kmほど走ったところでの点検を勧めており、日産の欧州向け取扱説明書も点検の機会ごとの締め直しを勧めている。

まとめ

まず自分で交換するか店に任せるかを決め、自分でやるなら、自分の車の取扱説明書でジャッキアップポイントの位置と締め付けトルクを確かめてから始める。この記事の手順と 108 N·m(11 kg-m)は日産の欧州向けリーフ(ZE1)取扱説明書(2023年版)の記載だからだ。

作業の流れは、安全な場所に止めて P にしてシステムを切る、対角の車輪に輪止め、ナットを少しゆるめてから2つの切り欠きの間にジャッキをかける、持ち上げている間は READY にしない、図の順で交互に締めて下ろし、トルクレンチで規定トルクに合わせる、50〜100km ほど走ったら点検する(コンチネンタルタイヤの解説の目安)、の順だ。

ほかのメンテナンスも、型番やサイズを先に確かめておくと手戻りが少ない。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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