雨の日にワイパーが拭きスジを残したりビビリ音を立て始めたら、交換のサインだ。キックス(P15型)のワイパーは運転席側650mm・助手席側350mm・リヤ300mmの3本構成で、このサイズさえ押さえれば選択肢は絞り込める。初めて自分で交換するなら、替えゴムだけを買うよりブレードごと交換したほうが確実に付け替えられる。その理由と、目的別の候補を順に見ていく。
キックス(P15)のワイパーサイズ早見表
日産の公式FAQでは、2020年6月以降のキックス(P15型)のワイパーブレード長さが次のように案内されている。同じページに品番の記載はないため、購入時に照らし合わせるのは長さと車種・型式になる。
| 取り付け位置 | ブレード長さ |
|---|---|
| 運転席側(フロント右) | 650mm |
| 助手席側(フロント左) | 350mm |
| リヤ | 300mm |
フロントは左右で300mmも長さが違う非対称の組み合わせだ。左右2本セットの商品を買う場合も、取り付ける前に長いほうが運転席側、短いほうが助手席側であることを確認してから装着したい。
年式と型式で適合を確認する
公式FAQのこのサイズは「2020年6月〜・P15型」と年式・型式を限定した形で示されている。キックスという車名は世代の異なる別のモデルにも使われているため、適合は車名だけでなく初度登録年と型式で確認する。年式・型式の記載がない商品を選ぶときは、自分の車の型式に対応しているかを購入前に販売元へ問い合わせておく。型式は車検証で確認できる。
ブレードごと交換か、替えゴムだけかを先に決める
キックスのワイパー選びは、この2択をどちらに倒すかでほぼ決まる。サイズが合っていても、替えゴムは条件を満たさないと物理的に装着できないことがあるからだ。
替えゴムには3つの前提条件がある
ワイパーメーカーのNWBは公式サイトで、適合検索が示す替えゴムの品番は純正ワイパーに適用する品番であり、過去に本体ごと交換している場合は適合しないことがある、と案内している。中古で買った車や、以前に社外ブレードへ替えた履歴が分からない車では、この前提が崩れる。
同じ案内には、特定の品番はワイパー先端部が指定の形状のものにのみ装着できると明記されている。さらに、金属レールが付属しない品番があり、いま使っているワイパーの金属レールを再利用するため絶対に捨てないよう注意されている。古いゴムを抜いた時点で金属レールを一緒に捨ててしまうと、新しいゴムを組めなくなる。
判断の目安
初めて自分で交換する人、社外ブレードに替えた履歴が分からない人は、ブレードごとの交換を選びたい。金属部分の劣化やアームとの当たりもまとめてリセットでき、先端形状や金属レールの相性を気にせずに済む。
一方、替えゴムだけの交換は購入費と捨てるものを抑えられる。ただし装着中のブレードが純正で、先端形状と金属レールの条件を満たしていることが前提になる。純正のまま乗ってきた車で、拭き取り性能だけを戻したい場合に向く。
コーティングの種類で拭き味が変わる
替えゴム・ブレードとも、ゴムの表面処理には大きく2つの系統がある。ワイパーメーカーPIAAの製品説明によれば、グラファイトタイプは天然ゴムにグラファイト粒子とモリブデン粒子を重ねてコーティングしたもので、この2つの粒子で摩擦抵抗を減らし、音やビビリを抑えて動かす狙いの構造だという。ビビリ音や動きの引っかかりが気になるなら、まずこちらを試すのが順当だ。
シリコンタイプについて同社は、乾いたガラスでワイパーを5分ほど作動させるだけで雨をはじくようになり、水滴が水玉に変わることで水滴どうしの間に空間が広がり視界が取れる、と説明している。撥水コート剤を別に塗らず、ワイパー側で撥水被膜を作りたい人の選択肢になる。
どちらが上という関係ではなく、拭き味を整えたいのか、撥水させたいのかで選び分ける話だ。
キックスP15に使えるワイパー4点
ブレードごと交換したい人向けに2点、替えゴムだけ交換したい人向けに2点を挙げる。いずれも車名または型式の記載がある商品を選んだ。価格はAmazonの実売価格で、確認時点の値のため変動する。
| 商品 | タイプ | 価格 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| maxwiper エアロブレード左右2本 | ブレード交換 | 3,003円 | 適合表示のはっきりした製品を選びたい |
| DressCarParts エアロフラット左右2本 | ブレード交換 | 1,740円 | 届いたその日にそのまま付け替えたい |
| PIAA Valeo グラファイト替えゴム | 替えゴム | 1,564円 | 品番を控えて買い直しを続けたい |
| キックスe-POWER用 純正互換替えゴム | 替えゴム | 1,880円 | ゴムだけを定期交換していきたい |
ブレード交換1:maxwiper エアロブレード左右2本セット
車名・型式・2020年6月以降という年式まで商品名に入っているエアロブレードの2本セット。適合表示が明示された製品から選びたい人に向く。エアロ形状は走行風でガラスへ押し付ける構造のため、高速走行中の浮き上がりが気になっていた場合の候補にもなる。
maxwiper 日産 キックス P15 2020.6- エアロブレード ワイパー 左右2本セット
ブレード交換2:DressCarParts エアロフラット左右2本セット
ゴムが装着済みで届くエアロ(フラット)ブレードの2本セット。金属レールや先端形状の相性を確認する工程を丸ごと省けるのが、この選択の実質的な価値だ。作業に時間をかけたくない人はこちらでよい。
DressCarParts キックス P15 エアロフラット ワイパーブレード 左右2本セット(ゴム付き)
替えゴム1:PIAA Valeo グラファイト フロント左右2本セット
品番が商品名に明記されたグラファイトタイプの替えゴム。純正ブレードをそのまま使い続け、拭き取り性能だけを戻したい人向けだ。品番が分かる商品は、次に買い直すときも同じものを指定しやすい。
PIAA Valeo グラファイト ワイパー替えゴム フロント左右2本セット キックス e-POWER P15 2020.6〜
替えゴム2:キックスe-POWER用 純正互換替えゴム フロント2本
キックスe-POWER(P15)のフロント2本分がまとまった純正互換の替えゴムセット。半年から1年ごとにゴムだけを替えていく運用に合う。前提として、いま付いているブレードが純正であることを確認しておきたい。
ワイパー研究所 キックス e-POWER P15 ワイパー替えゴム フロント2本 純正互換 交換セット
リヤワイパーは別に手配する
キックスはフロント2本に加えてリヤ300mmが付く3本構成のため、上記のフロント2本セットを買ってもリヤは替わらない。リヤは取り付け部の形状がフロントと異なることがあり、長さが300mmというだけで選ぶと装着できない場合がある。リヤも同時に替えるなら、リヤ専用と明記された商品を別に用意し、キックスへの適合を販売元の表示で確かめてから買う。
交換時期は期間より症状で判断する
カー用品メーカーのソフト99は、使用頻度や保管環境にもよるとしたうえで、ワイパーゴムは半年〜1年、金属部分を含むワイパーブレードは1〜2年ごとの交換が目安だと解説している。屋外保管で直射日光を受け続ける車なら、この目安より早まると考えておきたい。
ただし同じ解説では、目安の期間に達していなくても、拭きスジや拭き残しに気づいたり、ビビリや異音が気になり出したらすぐに交換すべきだとされている。前回いつ替えたかを思い出せなくても構わない。実際に出ている症状のほうが確かな判断材料になる。
交換作業でつまずきやすい2点
作業の流れ
ブレード交換は、ワイパーアームをガラスから起こす、ブレードのロック部を押しながらアームのフックから外す、新しいブレードをカチッと音がするまで差し込む、アームを支えながらガラスへ静かに戻す、という順で進む。最後にウォッシャー液を出して往復させ、拭き残しがないかを見る。替えゴムだけを替える場合は、ブレードからゴムを端から引き抜き、金属レールを新しいゴムへ移してから同じ向きで差し込む。
気をつける2点
起こしたワイパーアームには戻る力があり、手を離すとガラスに勢いよく当たって割れやひびの原因になる。作業前にタオルをガラスへ置いておくだけで、この失敗はほぼ防げる。もう1つは動作確認で、乾いたガラスのままワイパーを動かすとゴムとガラスの両方を傷める。必ずウォッシャー液か水で濡らしてから動かす。
よくある質問
キックスのワイパーは何ミリを買えばよいか
日産の公式FAQによれば、2020年6月以降のP15型で運転席側650mm、助手席側350mm、リヤ300mmだ。フロント2本セットの商品は、この650mmと350mmの組み合わせで販売されている。
替えゴムだけの交換でも大丈夫か
いま付いているブレードが純正で、傷みが表面のゴムだけなら替えゴムで足りる。ブレードの金属部分がさびていたり、アームとの当たりが変わって拭き残しが出ている場合は、ゴムを替えても症状は戻らない。
リヤワイパーもフロントと一緒に替えるべきか
リヤは使用頻度がフロントより低いため、劣化の進み方も違う。拭きスジが出ていないなら無理に合わせる必要はない。替えるならフロント用とは別に、リヤ専用の商品を選ぶ。
純正品でなければならないのか
社外品でも、キックスの型式に対応していると販売元が示している商品なら選択肢になる。ただし替えゴムに限っては、NWBの案内のとおり純正ブレードを使っていることが前提になる品番があるため、社外ブレードへ替えた車では長さだけで選ばない。
まとめ:サイズを確認したら1つに絞って買う
やることは3つだ。まず運転席側650mm・助手席側350mm・リヤ300mmという3本のサイズを頭に入れる。次にブレードごと替えるか替えゴムだけにするかを決める。迷ったらブレードごとでよい。そのうえで、拭きスジ・拭き残し・ビビリ・異音のいずれかが出ているなら、前回の交換からの期間にかかわらず替える。
候補を1つに絞ったら、購入ページで自分の車の年式と型式に対応していることをメーカーの適合表示で最終確認する。そこまで済ませてから注文すれば、届いた日に交換まで終えられる。
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