農作業や配送で日中ずっと屋外に停めておくと、戻ったときのダッシュボードは手で触れないほど熱くなっている。ミニキャブトラック U61T のサンシェードを探すと、商品名に U61T/U62T と型式の入った品がいくつも並ぶ。ところがその型式表記は、車種専用設計を意味していない。販売者自身が製品説明でそう断っているので、選ぶ順番はフロントガラスを測るところから始まる。
U61T のサンシェードは寸法の突き合わせで決まる
答えを先に書く。商品名の型式表記は検索に引っかけるための記載で、適合の保証ではない。判断材料になるのは、自分の車のフロントガラスの実測値と、商品ページに公開されている寸法との突き合わせだけだ。
この記事の調査時点で確認できた範囲では、U61T/U62T のフロントガラス形状に合わせて型を起こした車種専用設計のサンシェードは市場に見当たらなかった。生産終了から10年以上が経った車種では珍しいことではない。流通しているのは、商品名に型式を入れた汎用品である。だから専用品を探し続けるより、寸法の合う汎用品を選ぶほうが早い。
候補になるタイプは3つ。まず全体像を押さえておく。
| タイプ | 設置のしかた | 畳んだときの形 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 傘型 | 開いてガラスに立てかける | 細長い棒状 | フロントガラスの遮熱 |
| 折りたたみ布型 | サンバイザーで上端を挟む | 収納袋に収める形 | フロントガラスの遮熱 |
| 窓用メッシュ | ドアの窓枠に取り付ける | 製品による | 換気・虫よけ・目隠し |
測る場所と、測った値の読み方は記事の後半にまとめた。
U61T/U62T はどんな軽トラックか
基本の寸法と型式の関係
ミニキャブトラックの6代目にあたる U61T/U62T 型は、1999年1月のフルモデルチェンジで登場し、2014年まで生産された。全長3.4m・全幅1.48m・全高1.74m〜1.94m、乗車定員2名、排気量657cc。駆動方式は FR と 4WD が用意され、U61T が FR、U62T が 4WD にあたる型式で、車体そのものは共通である。サンシェード選びの面では、この2つを区別して考える必要はない。
効いてくるのはむしろ乗車定員2名という点だ。シートの後ろに広い空間がなく、外したサンシェードを後席やラゲッジへ放り込んでおくことができない。畳んだあとの置き場所が、実際の使い勝手を左右する。
前期・中期・後期の3区分
この世代には3つの区分がある。前期型が1999年1月から2000年11月、中期型が2000年12月のビッグマイナーチェンジ以降2011年10月まで、後期型が2011年11月のマイナーチェンジ以降。2000年12月の改良ではヘッドライトとフロントバンパーのデザイン変更、フェンダーパネルとフロントグリルの追加、オーディオパネルの2DIN対応化、パーキングブレーキ位置の移動、荷台有効長の1925mmへの拡大が行われた。2011年11月の改良では、インナーブラックヘッドライトがマルチリフレクター式に変わり、グリルの意匠も変更されている。
つまり商品名によくある前期/後期という2区分の表記は、実際の世代区分とそのまま対応していない。公表されている変更内容として確認できるのは外装まわりと内装の装備で、フロントガラスの寸法が変わったという記載は見当たらない。ただしこれは寸法が同じだと証明する材料でもないので、自分の個体で測るのが確実だ。
商品名に型式が入っていても適合は保証されない
この記事で紹介する傘タイプの商品ページの製品説明には、「本製品は車種汎用となります。タイトルに車種を記載しております際は検索対象用となりサイズ適合を保証するものではございませんので予めご利用車種のフロントガラスのサイズを測ってご購入下さい」と、販売者自身が明記している。型式表記は検索用であり、車種専用設計を意味しないと売り手が先に断っているわけだ。
これは特定の1商品だけの事情ではない。別の傘型商品も製品説明で「本製品は汎用タイプのフロントガラス用サンシェードです。特定車種専用設計ではありません」「商品名に車種名が記載されている場合でも検索用であり、適合を保証するものではありません」と書き、布製サンシェードにも「タイトルに記載された車種は検索用であり、サイズの適合を保証するものではありません」という同趣旨の注記がある。型式表記つきの汎用品が並ぶのは、このカテゴリ全体の傾向と考えたほうがいい。
もう1つ、検索結果に混ざる別カテゴリの商品にも触れておく。U61T の型式で探すと、商品名がサイドバイザー、ドアバイザーとなっている品が一緒に出てくる。これはドアの窓の上部に取り付けて雨天時に窓を少し開けられるようにする部品で、フロントガラスの日除けとは取り付け場所も目的も違う。
下がるのは空気の温度ではなく面の温度
JAF が公開しているユーザーテストの実測では、外気温35℃の晴天下で正午から4時間駐車した条件下、次の結果が出ている。2012年8月に埼玉県戸田市の駐車場で、室温を25℃に揃えたうえで計測されたものだ。
| 条件 | 車内最高温度 | 車内平均温度 | ダッシュボード最高温度 |
|---|---|---|---|
| 対策なし(白) | 52℃ | 47℃ | 74℃ |
| サンシェード装着 | 50℃ | 45℃ | 52℃ |
| 窓を3cm開ける | 45℃ | 42℃ | 75℃ |
| エアコン作動 | 27℃ | 26℃ | 61℃ |
注意したいのは、このテスト車両がミニバンであって軽トラックではないこと、使われた製品もこの記事で紹介する商品ではないことだ。数値そのものを U61T に当てはめることはできない。
それでも読み取れる傾向がある。ダッシュボードの最高温度は74℃から52℃へ22℃下がるのに対し、車内の空気温度は最高で52℃から50℃、平均で47℃から45℃と2℃程度の差にとどまる。効果は面の温度と空気の温度で大きく非対称だということだ。
だからサンシェードは、乗り込んだ瞬間の熱気をなくす道具ではない。ダッシュボードやハンドル、シートといった直射日光の当たる面が極端に高温になるのを抑え、内装の熱劣化や触ったときの熱さを和らげる道具として期待するのが妥当なところだ。生産終了から10年以上が経った個体は内装の劣化がすでに進んでいることも多く、この用途の価値は小さくない。なお同じテストでは、エアコンを止めてから15分で熱中症指数が危険レベルに達したとも記されている。
タイプ別の向き不向き
傘型
傘のように開いてフロントガラスに立てかけるだけで、設置が速い。畳むと細長い棒状になるため、シート脇やドアポケットに差し込める。後ろに置き場所のない軽トラックでは、この畳んだ形が効いてくる。
弱点は柄の存在だ。柄がダッシュボード側へ伸びる構造なので、先端がダッシュボードに突き当たったり、ダッシュボード上に置いたカーナビやモニターに当たったりすることがある。柄の根本が可動する製品や、上面にスリットが入っていてルームミラー・ドライブレコーダーを避けられる製品なら、この干渉は避けやすい。
折りたたみ布型
サンバイザーで上端を挟んで固定するタイプで、柄がない。ダッシュボードやモニターに当たる心配がなく、面でガラスを覆いやすい。サイドの張り出しが付いた製品はガラスの隅まで届く。
一方で、決まった手順で折りたたまないとコンパクトにならず、収納袋への出し入れに手間がかかる。形が決まっている分、置き場所を先に決めておく必要がある。設置と収納の速さを取るなら傘型、干渉の少なさと覆う面積を取るなら布型、という選び分けになる。
窓用メッシュ
こちらはフロントガラス用サンシェードとは用途が別の商品だ。ドアの窓枠に取り付けて、窓を開けたまま虫の侵入を防いだり、外からの視線を遮ったりする。換気や仮眠時の目隠しが主目的で、フロントガラスからの直射日光を遮る用途には対応しない。窓枠が鉄製の車両にのみ対応するマグネット固定式もあり、この点でも装着可否が分かれる。
荷台に置くという手は現実的ではない。走行中に飛ばされるうえ、雨にも濡れる。
UPF50 という表記をどう読むか
繊維製品の試験機関であるカケンテストセンターの解説では、UPF は紫外線防護係数のことで、オーストラリア/ニュージーランド規格 AS/NZS 4399:2017 に基づく評価だとされる。波長290〜400nm の紫外線遮蔽率に、皮膚の感受性と相対太陽エネルギー係数を組み込んで算出する。等級区分は UPF15 が Minimum、UPF30 が Good、UPF50 および 50+ が最高等級の Excellent にあたる。UV-A より UV-B の遮蔽率の影響を大きく受けるのは、UV-B のほうが人体への有害性が高いためだ。防護能力が不足する製品は等級付けの対象外になる。日本国内では JIS L 1925 が繊維製品の紫外線遮蔽性の測定方法を規定している。
ただし、商品ページに書かれた UPF50 や UVカットという表記が第三者の試験機関で測定・認証されたものかどうかまでは、商品ページの記載からは確認できない。規格上の等級の意味と、販売者の表記であることは分けて読んでおきたい。
今選べる傘タイプの1点
在庫が確認できたのは、上面にスリットの入った折りたたみ傘タイプだ。商品ページの製品説明によると、商品サイズは横幅(下)120cm×横幅(上)120cm×高さ65cm。柄の根本を360度自由に曲げられる構造で、柄はシリコン製のため内装を傷つけにくいとされる。従来品では柄の先端がダッシュボードに突き当たったりカーナビ等のモニターに当たったりする場合があったのを改良した、という説明が付く。上面のスリットで、ルームミラーやドライブレコーダーを避けて設置できるのもこのタイプの利点だ。UPF50/UVカットを謳う汎用品で、色味は表示環境により実物と異なる場合があること、仕様が予告なく変更される場合があることも製品説明に記載がある。
この商品も汎用品なので、購入前の突き合わせは前提になる。公開されている横幅120cm・高さ65cm という値を、次の手順で測った自分の車の数値と比べてほしい。
U61T/U62T ミニキャブトラック 折りたたみ傘タイプ サンシェード(UPF50・横幅120cm×高さ65cm)
買う前にフロントガラスを測る4か所
メジャーを当てる場所は4つ。
- ガラス下辺の横幅 — ダッシュボードと接する側の端から端まで
- ガラス上辺の横幅 — ルーフの内張りと接する側の端から端まで
- 中央部の高さ — 下辺の中央から上辺の中央まで
- ルームミラーの取付位置とドライブレコーダーの有無・張り出し量 — 上辺中央から何cmの位置に何cm張り出しているかを控える
軽トラックのフロントガラスは上辺と下辺で幅が違うことがあるため、横幅は両方測る。
測った値を商品の公開寸法と突き合わせるときの読み方はこうだ。横幅が実測より小さい製品は、両端を覆いきれずガラス際から光が入る。高さが実測より大きい製品は、上端がルーフ内張りに当たって浮くか折れ曲がる。ミラーやドラレコの張り出しは、上面にスリットのある製品なら避けて設置できるが、スリットのない製品では上端が浮く原因になる。この4つの数値を控えてから商品ページを見れば、型式表記に頼らずに判断できる。
発進前に外す。外したあとをどこへ置くか
フロントガラスの内側に立てるタイプは、装着したままでは前方がまったく見えない。走り出す前に必ず外す。エンジンをかけてエアコンを効かせながら外す段取りにすると、車内で待つ時間を短くできる。
外したあとは、走行中に足元へ落ちてペダル操作の邪魔にならない場所へ収める。2名乗車の軽トラックでは置き場所が限られるので、ここが選定条件になる。畳むと細長い棒状になる傘型はシート脇やドアポケットに差し込みやすく、この点では扱いやすい。
よくある質問
商品名に U61T と書いてあるのに車種専用ではないのですか
車種専用ではない。販売者が製品説明で、タイトルの車種名は検索対象用でありサイズ適合を保証しない、と自ら書いている。同じカテゴリの他商品にも同趣旨の注記がある。
前期型と後期型でサンシェードのサイズは変わりますか
公表されている変更内容で確認できるのは外装まわりと内装の装備で、フロントガラスの寸法変更の記載は見当たらない。ただしそれは同一である証明にならないので、自分の車で測った値を使ってほしい。
サンシェードを使えば車内は涼しくなりますか
空気の温度はあまり変わらない。JAF の実測でも、サンシェード装着で下がったのは主にダッシュボードの温度で、車内の空気温度の差は小さかった。涼しさより、内装が高温になるのを抑える道具と考えるのが実際に近い。
サンシェードを付けたまま走ってもいいですか
前方が見えないので、走り出す前に外す。外したものが足元へ落ちるとペダル操作の妨げになるため、置き場所も決めておく。
サイドバイザーはサンシェードの代わりになりますか
ならない。サイドバイザーはドアの窓の上部に付けて、雨天時に窓を少し開けられるようにする部品で、フロントガラスの日除けとは別物だ。検索結果に混ざって出てくるので、商品名で見分けてほしい。
まとめ
まず候補を1つに絞り、そのうえで自分の車のフロントガラスを測って公開寸法と突き合わせる。この順番で決めれば失敗しない。押さえておく点は3つ。
- 商品名の型式表記は検索用であり、適合の保証ではない
- 選ぶときはフロントガラスの実測値と商品ページの公開寸法を突き合わせる
- 期待できる効果はダッシュボードなど面の温度側に強く出る
測るのは下辺と上辺の横幅、中央の高さ、ミラーとドラレコの張り出しの4か所。この数字を持って商品ページに戻れば、型式が書いてあるかどうかに左右されずに選べる。
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