真夏の昼下がり、荷物を届けて戻ってきたミニキャブ バンのハンドルが熱くて握れない。サンシェードを探すと「ミニキャブ バン U61V U62V」と型式が並んだ商品が並び、これなら自分の車に合うはずだと思う。ところが商品説明を開くと、出品者自身が「※専用設計ではなく汎用品です」と書いている。この世代で失敗しない買い方は、型式表記を手がかりにすることではなく、フロントガラスの縦と横を自分で測ってからサイズを決めることだ。
U61V で買えるサンシェードは3つ、選び分けは覆う範囲とサイズ
U61V/U62V の表記で出てくるサンシェードは、フロントガラス用が2種類、左右のドア窓に付けるネットが1種類。この3つを、覆う範囲とサイズの決め方で並べると次のようになる。
| 製品 | 覆う範囲 | サイズの決め方 | 実売価格 |
|---|---|---|---|
| RAIDOU サンシェード(UVカット表記) | フロントガラス | 大 横145cm×縦82cm/小 横140cm×縦70cm から選ぶ | ¥1,980 |
| RAIDOU サンシェード(サイズ選択式) | フロントガラス | M・L などから選ぶ(横幅は実測+5cm程度が目安) | ¥2,780 |
| RAIDOU ウィンドウネット(2枚組) | フロント左右のドア窓 | 伸縮式 最小 横58cm×縦50cm〜最大 横100cm×縦80cm | ¥2,480 |
価格は2026年8月27日時点のAmazon実売価格で、以後変動する。サイズの数値と内容品はいずれも製品ページに掲載されているメーカー・出品者の説明による。3製品とも商品説明に汎用品である旨が明記されているので、型式が合っているから寸法も合う、という読み方は成り立たない。 メーカー公式サイトの主要諸元に載っている現行モデルの型式は DS18V で、U61V の記載はない。つまり「ミニキャブ バン用」という表記だけを見て選ぶと、別世代向けの製品を掴むことになる。
U61V と U62V の違い、そして現行モデルとの線引き
中古車カタログに載っている6代目ミニキャブ バンは1999年1月から2014年1月までの生産で、型式の数字部分が U61V と U62V にあたる。排気量657cc、全長3,395mm・全幅1,475mmはどちらの型式も共通で、ボディタイプは軽商用バンだ。三菱自動車が自社で作った最後のミニキャブ バンにあたり、いま乗っているなら中古で買った車か、新車当時から使い続けている車ということになる。
2つの型式の差は駆動方式で、中古車カタログでは U61V が後輪駆動、U62V がパートタイム4WD と記載されている。全長・全幅・排気量は同じ値が載っており、ボディそのものは共通だ。だからサンシェードの選び方は、自車が U61V か U62V かでは変わらない。 商品タイトルに両方の型式が並んでいるのも、同じボディの駆動方式違いだからである。
全高は仕様によって1,785mm・1,890mm・1,980mm と差があり、乗車定員も2名と4名の設定がある。ルーフ高やグレードは荷室の使い方には効いてくるが、フロントガラス用サンシェードの選択はフロントガラスの実寸だけで決まると考えてよい。
一方、メーカー公式サイトの主要諸元に載っている現行モデルは2WD・4WD とも DS18V、全長3,395mm・全幅1,475mm・全高1,895mm、エンジン型式は R06A だ。別世代の車なので、現行型に向けて作られた車種専用品は U61V の対象外になる。
型式が書いてあっても専用設計ではない
U61V/U62V 向けとして出てくるフロントガラス用サンシェードの商品説明には、「※専用設計ではなく汎用品です」「汎用品として設計されており、さまざまな車種に対応可能です」と出品者自身が書いている。サイズについても「※サイズは選択式です、必ずフロントガラスのサイズをご確認下さい」と、購入者側の確認に委ねられている。フロント窓用のネットにも「※専用サイズではなく汎用品サイズです。」の注記がある。
同じ「ミニキャブ バン」の名前でも、現行モデルの公式諸元に載る型式は DS18V、その前の世代が DS17V、さらに前が DS64V にあたる。いずれも U61V とはボディの異なる別世代で、そちら向けの車種専用サンシェードを U61V に流用できるという裏付けは今回確認できていない。同じ理由で、兄弟車として名前が挙がる軽バン向けの専用品も、U61V に合うことを保証する資料は確認できていない。買うときは「ミニキャブ バン用」ではなく、U61V/U62V の型式が明記されているかを見る。
商品説明に出てくる「遮光率99%」「UVカット」といった数値や表現は、メーカーや出品者が自ら掲げているもので、第三者機関が検証した値ではない。製品どうしの優劣をこの数字だけで決めない方がいい。
フロントガラスを測ってからサイズを決める
汎用品しか選べない以上、注文前の採寸が唯一の手がかりになる。順番はこうだ。
1. フロントガラスの横幅と縦を測る
出品者は「フロントガラスのサイズを縦横測って、お好みのサイズをご選択ください。」と案内し、横幅については「例)フロントガラスの横幅が133cmでしたら、横幅だけは+5cm程の少し大きめの<Lサイズ>をお選びください。」と、実測値より少し大きめを取る目安を示している。縦はガラスに収まる値、横は測った値より少し余裕を持たせる、と覚えておく。
2. 測った値を商品のサイズ区分と突き合わせる
サイズ表記の決まり方は2通りある。ひとつは大・小のように寸法が確定した区分から選ぶ形で、横145cm×縦82cm、横140cm×縦70cm といった実寸が商品説明に書かれている。もうひとつは M・L の記号で選ぶ形で、実寸ではなく選び方の目安が示される。前者は測った値と直接比べられる分だけ判断が早く、後者は測った値に余裕を足して考えることになる。
3. ルームミラーと後付け品の位置を確認する
ルームミラーの付け根の位置、フロントガラス上部に付けたドライブレコーダーやアンテナの大きさも先に見ておく。汎用品はガラス形状に合わせて作られていないので、装着物の周りで浮きや隙間が出る余地を見込んでおく。
4. ドア窓も覆うならそちらも測る
フロント窓用のネットを一緒に買うなら、ドア窓の横と縦も測り、伸縮範囲(最小 横58cm×縦50cm〜最大 横100cm×縦80cm)に収まるかを確かめる。
U61V/U62V 表記で買える3製品
RAIDOU サンシェード(UVカット表記・大小2サイズ)
商品説明では「フロントガラスに取り付けることで、強力なUVカット効果を発揮し、車内を紫外線から守ります」「遮光率99%を誇り」と表記されている。内容品はサンシェード(選択サイズ)と専用袋。サイズは大 横145cm×縦82cm、小 横140cm×縦70cm の2択で、寸法が確定している分、測った値と直接比べられる。 「※取扱説明書は付属しておりません」「※専用設計ではなく汎用品です」の注記が併記されている。
RAIDOU サンシェード ミニキャブ バン U61V U62V フロントガラス用 大小2サイズ 汎用品
RAIDOU サンシェード(サイズ選択式・Mサイズ)
並行輸入品として出品されているサイズ選択式で、内容品はサンシェード1本と専用収納袋。前述の「横幅133cmなら+5cm程の少し大きめ」という選び方の案内が付いているのはこちらだ。遮光率などの性能値は商品説明に記載がないので、数値で比べたい人には手がかりが少ない。 記号で選ぶ形なので、採寸してから余裕分を足して判断することになる。
RAIDOU サンシェード ミニキャブ バン U61V U62V フロントガラス用 サイズ選択式 汎用品
RAIDOU ウィンドウネット(フロント窓用2枚)
フロントガラス用ではなく、左右のフロント窓に取り付けるタイプで、内容品はフロント用2枚。商品説明には「フロント窓に取り付けることで、強い日差しを遮り、車内の温度上昇を防ぎます。 日よけと虫よけを同時に実現する優れものです。」「内側からチャックを開けることができるため、利便性も高く」と表記されている。素材に伸縮性があり、最小 横58cm×縦50cm から最大 横100cm×縦80cm まで伸びるとされる。取り付け方法は商品画像を見る案内になっている。
汎用品は届いたらすぐ実車に当てて確かめたい。この商品説明には「表記しているサイズに若干の誤差が生じる場合がございます。」の注記があり、保証も「商品発送日から10日以内保証しております」と期間が短く設定されている。開封して放置せず、届いた日のうちに合わせてみる。
RAIDOU ウィンドウネット ミニキャブ バン U61V U62V フロント窓用 2枚 日よけ・虫よけ
フロントガラス1枚で足りる人、ドア窓まで覆いたい人
覆う範囲は2段階で考えると迷わない。日常の駐車で困っているのがハンドルとダッシュボードの熱さだけなら、フロントガラス用のシェード1枚で用は足りる。仕事で1日に何度も乗り降りするなら、出し入れの手間が少ない1枚構成の方が続く。
一方、荷室で仮眠する、窓を少し開けて休憩する、虫の侵入を防ぎたいとなると、フロントガラスとは別に左右のドア窓を覆う製品が要る。今回確認できた U61V/U62V 表記の製品では、フロントガラス用とドア窓用ネットが別々の商品なので、両方欲しければそれぞれ買う形になる。 ネットは日よけと虫よけを兼ねる代わりに伸縮式で寸法に幅があり、ぴたりと決まる性質のものではない。なお、車内で休むこと自体の暑さ対策は、シェードだけでは解決しない点を後述する。
どれくらい効くのか、公開されている実測値で見る
JAF が2012年8月22日・23日に埼玉県戸田市で実施した真夏の車内温度のユーザーテストでは、気温35度・晴れの条件で正午から4時間駐車したときの最高温度が公開されている。対策なしの黒い車が車内57℃・ダッシュボード79℃、白い車が車内52℃・ダッシュボード74℃。サンシェードを装着した場合は車内50℃・ダッシュボード52℃、窓を3cm開けた場合は車内45℃・ダッシュボード75℃、エアコン作動時は車内27℃・ダッシュボード61℃だった。このテストはミニキャブ バンで行われたものではない。
同じテストの結論は「サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない」というものだ。公開値を対策なしの黒い車と比べると、車内最高温度の差は7℃、ダッシュボード最高温度の差は27℃と開きがある。サンシェードに期待できるのは、空気を冷やすことではなく、直射日光が当たる面の温度上昇を抑えることだと考えて選ぶ。 子どもやペットを車内に残さないという前提は、シェードの有無で変わらない。
走り出す前に必ず外す
道路運送車両の保安基準第29条第3項は、自動車の前面ガラス及び側面ガラスについて、運転者の視野を妨げないものとして告示で定める基準に適合しなければならないと定めている。続く第4項は、それらの窓ガラスに装着してよいものとして整備命令標章・臨時検査合格標章・検査標章・保安基準適合標章・保険標章などを限定列挙している。着脱式の日除けはこの列挙に含まれていない。
国土交通省は不正改造の具体例として、前面ガラス等に装飾板を装着した状態での可視光線透過率が70%未満のものは不可と示し、規制の対象は大型自動車だけでなく被牽引自動車以外のすべての自動車だとしている。運転席と助手席の窓ガラスへの着色フィルムについても同じ70%の基準が示されている。
取締りも実際に行われている。富山県警察は「運転席等の窓ガラスをサンシェード、カーテン、タオルなどで覆った状態で運転する行為の取締りを行っています。」と公表し、理由として、窓を覆うと運転者の視界が妨げられ、右左折時に歩行者を巻き込むなど重大事故につながるおそれがあると説明している。
だから、フロントガラスと運転者席より前方の側面ガラスに使うシェードは、駐停車しているあいだだけ使い、走り出す前に必ず外す。ネットタイプは網目があって外が透けて見えるが、それを理由に付けたまま走らせてよいことにはならない。外したシェードやネットは、足元やペダル周りに落ちない場所へ収める。
よくある質問
U61V と U62V でサンシェードは変わりますか
変わらない。中古車カタログの記載では2つの型式の違いは駆動方式で、全長・全幅は同じ値が載っており、ボディは共通だ。商品タイトルに両方の型式が並ぶのもそのためである。
新型のミニキャブ バン用と書かれた製品は U61V に使えますか
そのまま使えるとは考えない方がいい。メーカー公式サイトの主要諸元に載る現行モデルの型式は DS18V で、U61V の記載はない。別世代のボディ向けに作られた車種専用品を U61V に流用できるという裏付けは確認できていない。
フロントガラスのサイズがわからないときはどうすればいいですか
実車で測る。ガラス寸法は公表資料からは確認できておらず、代わりに調べる方法もない。出品者も縦横を測ってからサイズを選ぶよう案内しており、横幅は測った値より少し大きめを選ぶ例を示している。
サンシェードを使えば車内は涼しくなりますか
空気の温度はさほど下がらない。JAF の公開値では、対策なしの黒い車と比べた車内最高温度の差は7℃で、テストの結論も温度上昇は防げないというものだった。差が大きいのはダッシュボード表面の温度の方だ。
走行中も付けたままにしていいですか
だめだ。前面ガラスと側面ガラスに装着してよいものは保安基準で限定列挙されており、着脱式の日除けは含まれていない。警察による取締りも行われている。駐停車中だけ使う。
まとめ
U61V のサンシェード選びは、購入前に次の点を確かめれば足りる。
- フロントガラスの横幅と縦を実際に測る(横は測った値より少し大きめを選ぶ)
- 商品説明に「汎用品」と書かれている前提で、寸法が確定した区分か記号選択かを見る
- ルームミラーの付け根と、ドライブレコーダーなど後付け品の位置を先に確認する
- 覆う範囲を決める。ハンドルとダッシュボードの熱さだけならフロントガラス用1枚、仮眠や虫よけまで求めるならドア窓用ネットを別に買う
- 届いたらその日のうちに実車へ当てて寸法を確かめる
- 走り出す前に外す習慣にする
寸法が確定した区分から選びたいなら大小2サイズの製品、記号選択でよければサイズ選択式の製品、ドア窓まで覆うならウィンドウネットへ進めばいい。
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