配達や現場仕事で日中ずっと駐めておくと、昼を過ぎた車内は手で触れないほど熱くなる。スーパーキャリイのサンシェードは、まずフロントガラスを覆う折りたたみ型か、前席ドア窓に付けるメッシュ型かで分かれる。そしてメッシュ型は、2024年4月のマイナーチェンジの前か後かで品番が別になっている。この2つの分かれ道さえ押さえれば、候補は4点まで絞れる。
用途と年式で分かれる4点
選び方の軸は2つしかない。どの窓を覆うのか(フロントガラスか、前席ドア窓か)と、自分の車が2024年4月の前か後かである。フロントガラス用の2点はDA16Tのキャリイ/スーパーキャリイを通しで適合としており、年式で品番が分かれない。分かれるのは前席ドア窓用のメッシュのほうだ。
| 製品 | 覆う場所 | 年式の区分 | 装着方式 | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| LIMSTYLE マルチサンシェード | フロントガラス | 区分なし(2018年5月〜現行) | サンバイザーで挟む | ¥2,278 |
| Mozan フロントサンシェード | フロントガラス | 区分なし(2018年5月〜現行) | サンバイザーで挟む | ¥2,680 |
| メッシュサンシェード 7型以降用 | 前席ドア窓(左右2枚) | 2024年4月〜 | マグネットと補助固定具 | ¥4,400 |
| メッシュサンシェード 1〜6型まで用 | 前席ドア窓(左右2枚) | 〜2024年3月 | マグネットと補助固定具 | ¥4,400 |
価格はいずれも確認時点のAmazon実売価格で、変動する前提で見てほしい。
LIMSTYLE スズキ スーパーキャリイ/キャリイ DA16T フロントガラス用マルチサンシェード
Mozan キャリイ/スーパーキャリイ DA16T フロントサンシェード ハンドルカバー付き ハニカム設計
DA16T キャリイ/スーパーキャリイ メッシュサンシェード 左右セット 7型以降(2024年4月~)用
DA16T キャリイ/スーパーキャリイ メッシュサンシェード 左右セット 1〜6型(~2024年3月)用
スーパーキャリイは標準キャリイとも軽バンとも前提が違う
キャビンを後方へ460mm拡大した車
スーパーキャリイの発売は2018年5月16日。スズキの製品ニュースにはキャビンを後方へ460mm拡大と記載があり、運転席はシートスライド量180mm・リクライニング角度が最大40°、助手席はシートスライド量100mm・リクライニング角度24°となっている。全高は1,885mmで、キャリイに対して120mm高い。座席の後ろには高さ920mm×横幅1,235mm×長さ250mmのシートバックスペースがある。
そのぶん荷台は短い。公式サイトの車種ページでは荷台フロア長がスーパーキャリイ1,975mm、標準のキャリイ2,030mmで、荷台幅1,410mm・荷台高290mmは共通だ。
軽バンのサンシェード選びはそのままは当てはまらない
室内空間の説明では、熱線吸収グリーンガラス(全面)とスモークガラス(クォーター、キャビンバック)を採用するとされている。ガラスの構成が軽バンとは違うので、荷室の窓まで覆う前提で語られる軽バン向けの選び方は、この車にはそのまま持ち込めない。覆う対象はフロントガラスと前席ドア窓に絞られる。
サンシェードで下がるもの、下がらないもの
ダッシュボードの温度差のほうが大きい
JAFのユーザーテスト(2012年8月、埼玉県戸田市、晴れ・気温35度、正午から4時間)では、車内最高温度が対策なし(黒)57℃、サンシェード装着50℃だった。一方でダッシュボード最高温度は対策なし(黒)79℃に対しサンシェード装着52℃。変化が大きいのは車内の空気より、直射日光が当たる面のほうだ。内装の傷みを抑える道具として見ると納得がいく。
ただしこのテストの供試車はミニバン5台で、軽トラックではない。スーパーキャリイでこの数値が出るという話ではないし、ここで挙げた差は公表値を引き算したもので、JAFが差として示した値でもない。
温度上昇そのものは防げない
同じテストでJAFは、サンシェードや窓開けの対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度になり、車内温度の上昇を防ぐことはできないと述べている。サンシェードを付けたから車内で待たせてよい、という道具ではない。
紫外線については、JAFの別のテスト(2018年)で、フロントガラスは約30年前にフィルムを挟んだ合わせガラスが義務化され、そのフィルムに紫外線をカットする機能も備わっているとされている。サンシェード・フィルム・液剤を検証した結果では使用前後の紫外線強度が5〜8割ほど減少したが、これは3種類をまとめた結果で、サンシェード単独の効果ではない。
DA16Tの「◯型」と、自分の車がどちらかの確かめ方
キャリイ7型とスーパーキャリイ5型は同じ時期
DA16Tは2013年9月から続く1つの型式で、スーパーキャリイはそのうち2018年5月以降にあたる。用品業界ではこの間のマイナーチェンジを「◯型」と呼び分けており、しかもキャリイとスーパーキャリイで番号が別建てになっている。軽トラック用品店のブログによれば、2024年4月の変更でキャリイは7型、スーパーキャリイは5型。2022年4月の変更ではキャリイが6型、スーパーキャリイが4型になったとされる。この呼び方はスズキの公式リリースには出てこない、用品側の数え方である。
商品名の「7型以降用」はキャリイ基準の番号
サンシェードのメーカー側の車種カテゴリも「DA16T キャリイトラック 7型以降 スーパーキャリイ 5型以降」という並記になっている。Amazonの商品名に書かれているのは「(7型以降用)」までで、何年何月で分かれるかは書かれていない。年月の対応(〜2024年3月/2024年4月〜)が読めるのはメーカー自身の商品ページ側だ。スーパーキャリイに乗っている人が商品名だけを見ても、自分の車がどちらか判断できない作りになっている。
車検証で見る順番と、車台番号の扱い
確かめる順番は決まっている。車検証で型式がDA16Tであることを見て、次に初度登録年月を見る。2024年4月のマイナーチェンジの前か後かで品番が分かれる。同じ2024年4月の変更点としては、サイドミラーの電動格納化、助手席側サイドミラー下へのアンダーミラー追加、荷台作業灯のLED化が挙げられており、現車を見分ける手がかりになる。用品店のブログでは車台番号820001〜が7型(スーパーキャリイでは5型)の区切りとされているが、これはその出典にのみ載っている値なので、実車で確認する前提の目安として扱いたい。
選ぶときの5つの見方
判断に使うのは次の5点だ。①どの窓を覆う製品か。②自分の車が2024年4月の前か後か。③停車中専用として使うのか。④装着方式(サンバイザーを下げて挟むのか、マグネットと補助固定具か)。⑤たたんだときの置き場所と収納袋の形。
ここに入れていない軸もある。商品説明にある「紫外線を99.5%カット」「99.9%カット」といったカット率は出品者の説明であって第三者機関の測定値ではないので、製品間の性能差の根拠には使えない。開いたときの外形寸法(横幅・高さ)の数値も、今回の4点の商品情報には含まれていない。
商品名も判断材料にならない。同じ検索結果の中には、商品説明に別車種名(ステップワゴン)の文が混ざっているもの、商品名に「パラソル」とありながら説明の装着方法は本体を広げてサンバイザーで挟む折りたたみ型のもの、適合開始を「2013年モデル〜」としているもの(スーパーキャリイの発売は2018年5月なので2013年式は存在しない)、自ら「汎用品」と書いているものがあった。読むべきは商品名ではなく、商品説明の適合表示と装着方式だ。
フロントガラス用の2点を見比べる
ドット柄仕様とハニカム設計
LIMSTYLEの商品情報では、適合表示は「スズキ キャリイ(2013年9月〜現行)/スーパーキャリイ(2018年5月〜現行)」「型式 DA16T型」で、年式・グレード・オプション等により適合しない場合があるという注記が付く。フロント専用として全面銀面ではなくドット柄仕様を採り、アルミ遮熱層の反射光を分散させるとしている。1層目・3層目に高密度アルミ遮熱シート、2層目・4層目にポリウレタン断熱素材を使う4層構造だ。
Mozanの適合表示は「キャリイ:2013年9月-現行/スーパーキャリイ:2018年5月-現行」。表面はハニカム設計で、1層目ナノ反射層・2層目恒温吸熱層・3層目高密度アルミ遮熱シート・4層目ポリウレタン断熱素材の4層断熱と説明されている。三角窓まで覆うという説明も付いているが、これは出品者の説明で、寸法の裏づけは商品情報にない。
収納袋の使い道が違う
装着方式はどちらもサンバイザーを下げて挟むだけで、工具も吸盤も要らない。Mozanは使わないときに8の字に折りたたむ方式で、収納袋は直径40cm以内のステアリング保護カバーとしても使える。LIMSTYLEの専用収納袋もハンドルに被せて使える形だ。保証はLIMSTYLEがメーカー直営で1年間、Mozanが1年間のメーカーサービス。この2点は覆う場所も装着方式も同じで、違うのは表面の作りと収納袋の使い方だと考えてよい。
LIMSTYLE スズキ スーパーキャリイ/キャリイ DA16T フロントガラス用マルチサンシェード
Mozan キャリイ/スーパーキャリイ DA16T フロントサンシェード ハンドルカバー付き ハニカム設計
前席ドア窓用のメッシュは年式で品番が別
買い間違いは返品交換不可と書かれている
前席ドア窓用のメッシュサンシェードには「〜2024年3月(1〜6型)専用」と「2024年4月〜(7型以降)専用」の2種類がある。メーカー自身が、1〜6型まで用と7型以降用で形状が異なると案内しており、2024年4月〜用の商品ページには1〜6型までの車両には非対応と明記されている。セット内容は本体と補助固定具一式、素材はメッシュ生地、取付はマグネット内蔵と補助固定具による固定で、左右2枚セットだ。商品説明には注文前に画像を確認するよう書かれ、買い間違いによる返品交換は不可とされている。
兄弟車も同じ年式区分
2024年4月〜用の適合車種表示には、DA16Tのキャリイトラック/スーパーキャリイに加え、DG16T スクラムトラック、DR16T NT100クリッパートラック、DS16T ミニキャブトラックが並ぶ。OEMの兄弟車も同じ年式の区切りで扱われている。
DA16T キャリイ/スーパーキャリイ メッシュサンシェード 左右セット 7型以降(2024年4月~)用
DA16T キャリイ/スーパーキャリイ メッシュサンシェード 左右セット 1〜6型(~2024年3月)用
走行中は外す。貼るフィルムの話とは別
メッシュサンシェードのメーカー商品ページには、本製品を取り付けての走行は道路交通法違反となる、走行時には必ず取り外すこと、と明記されている。発進前に外す道具として扱えばよく、荷物の積み下ろしで頻繁に乗り降りするなら、外した2枚をどこに置くかも先に決めておきたい。座席後ろのシートバックスペースや、A4ファイル2冊とボックスティッシュが入るオーバーヘッドシェルフが置き場所の候補になる。
窓まわりの決まりとしてよく引かれるJAFの解説は、フロントガラスと運転席・助手席の窓ガラスに検査標章など指定されたもの以外を貼ることは原則禁止で、可視光線透過率が70%未満となる着色フィルムの貼り付けも法令で禁止されている、というものだ。着色フィルム自体が70%以上でも、すでに着色された窓ガラスに貼ると70%未満になることがあるとも書かれている。ただしこれが扱っているのは窓ガラスに貼り付けるフィルムで、置く・挟む・マグネットで留めるサンシェードの可否をこの解説から断定することはできない。メーカーの指定に従うのが確実だ。
2026年1月の一部仕様変更で変わったこと
キャリイシリーズは2025年12月19日発表・2026年1月23日発売で一部仕様変更を受けた。対象にはスーパーキャリイと特別仕様車Xリミテッドが含まれる。製品ニュースに挙がっているのは、フロントの外観デザインの刷新、デジタルメーターディスプレイやスマートフォントレー・助手席カップホルダーの新採用、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」の採用、パーキングセンサー(フロント・リヤ)とLEDヘッドランプの全車標準装備である。
フロントガラスの形状や寸法が変わったかどうかは、この製品ニュースには書かれていない。ここは確認できていないので、2026年1月以降の車両でフロントガラス用を買うなら、メーカーの適合情報を先に確かめてほしい。
よくある質問
キャリイ用と書かれた製品はスーパーキャリイにも使えますか
今回のフロントガラス用2点は、商品情報の適合表示にキャリイとスーパーキャリイの両方が並記されている。用品側が両方を同じ適合として扱っているということで、部品として同じガラスだという意味ではない。メッシュ型は逆で、キャリイ基準の「◯型」だけが商品名に出るため、そのままでは自分の車がどちらか読み取れない。
自分の車が7型以降かどうかはどこで分かりますか
車検証の初度登録年月が2024年4月以降なら7型以降(スーパーキャリイでは5型以降)にあたる。マイナーチェンジの時期をまたぐ個体もあるので、サイドミラーが電動格納かどうかなど現車の装備も合わせて見ておきたい。
メッシュサンシェードを付けたまま走ってもいいですか
メーカーが走行時の取り外しを指定している。停車中専用の道具として使う。
紫外線99.9%カットという表示はどこまで信用できますか
出品者の説明であり、第三者機関が測ったものではない。数字の大小で製品を選ぶ材料にはならない。効果の目安として使えるのは、測定条件が公開されているJAFのテストのような値のほうだ。
たたんだサンシェードはどこに置けばいいですか
スーパーキャリイなら座席後ろのシートバックスペースか、頭上のオーバーヘッドシェルフが使える。フロント用2点はどちらも収納袋がハンドルに被せられる形なので、袋ごとハンドルに掛けておく手もある。
まとめ:買う前に確かめる順番
まず用途を決める。フロントガラスを覆いたいならLIMSTYLEかMozanの2点で、年式による品番の分岐はない。前席ドア窓のメッシュが欲しいなら、次に車検証の初度登録年月を見て2024年4月の前後を確定させ、該当する品番のほうを選ぶ。ここで間違えると返品交換ができない。最後に装着方式と、外した2枚の置き場所を確かめる。
候補を1つに絞ったら、注文前にメーカーの適合表示をもう一度読んで、自分の車の年式と装着方式が合っているかを確認してほしい。サンシェードは車内温度を下げきる道具ではない。日射が当たる面の傷みを抑える道具として選ぶのが、実態に合った買い方だ。
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