初代GLCのフロアマットは、車がSUV(型式X253)かクーペ(型式C253という別の型式)か、年式が2022年までか2023年かで、選ぶ候補が変わる。商品名に型式X253の入った2点は、出品者が示す対応年式とクーペの扱いがそれぞれ違うからだ。まず自分の車がどちら側かを確かめ、そのうえで固定の方法とハンドル位置を見て1点に絞るとよい。
GLC X253に選べる2点と、注文前に確かめる3つのこと
商品名に型式X253の入ったマットから、3D MAXpiderとAHUVDの2点を取り上げる。
- 3D MAXpider:出品者は商品名で「GLC X253 C253 220d EQC N293 専用 2016-2022」と示す。3層構造で縁に返しがあり、固定フックの記載がある(車種により異なる場合があるとの但し書き付き)。
- AHUVD:出品者は商品名で「GLC X253 SUV 2016 年 2 月~2023 年対応」と示す4枚セット。XPE素材で、固定フック・固定具の記載は無い。
注文前に確かめるのは次の3つだ。
- 対応年式とクーペとの区別:3D MAXpiderは2016〜2022年でクーペのC253も挙げ、AHUVDは2016年2月〜2023年のX253 SUVと示す。どちらも適合の根拠は出品者の記載なので、自分の車の年式・グレードを伝えて出品者に確かめる。
- ハンドル位置:2点とも、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、右ハンドル用か左ハンドル用かの記載が無い。運転席側のマットが自分の車のハンドル位置に合うかは、注文前に出品者へ確かめる必要がある。
- 固定の方法:届いたら床に固定できるか、ずれないかを確かめる。
もう1つ、防水系のマットに替えるときは、純正マットの上に重ねず、外して入れ替えて使う。国土交通省の注意喚起でも重ね敷きをしないよう求めている(理由は後の節で触れる)。
自分の車がX253かを確かめる
2016年2月の日本発売時の報道によると、メルセデス・ベンツ日本は2016年2月9日に新型ミドルサイズSUV「GLCクラス」を発売した。従来の「GLKクラス」の後継モデルで、発売時の発表ではステアリング位置は全車右のみとされた。ただしこれは発売時のラインアップについての記載で、その後の全年式に当てはまるとは言えない。
初代GLCの型式(モデルコード)はX253で、SUVは5ドア・5人乗り。2019年のジュネーブモーターショーで改良型(フェイスリフト)が2020年モデルとして公開されている。同じGLCの名でも型式の違う車があるので、マット選びでは型式と年式の両方を見る。
クーペ(C253)との区別
初代のGLCクーペはC253という別の型式で、改良型は2019年のニューヨーク国際オートショーで公開された。クーペに乗っているなら、クーペ向けの記事から選ぶほうが早い。
後継のX254との区別
2023年3月の新型GLC発表時の報道によると、メルセデス・ベンツ日本は2023年3月16日にフルモデルチェンジした新型GLCを発表し、同日から予約注文の受付を始めた(納車は3月下旬ごろから順次の予定とされた)。この2代目の型式はX254で、クーペはC254だ。2023年に登録した車は、X253かX254かを先に確かめておく。
GLC X253のフロアマットの比べ方
比べる軸は、適合の書き方・固定具・裏面の滑り止め・縁の高さ・素材と層・枚数の書き方・取り付けと手入れの7つ。今回の2点はどちらも商品名に「防水」、商品説明の箇条書きに「水洗い可能」とあるので、差が出るのはそれ以外の軸だ。
型式と年式の書き方を見る
自動車メディアの記事(自動車販売店の談話)によると、純正と同じ形やサイズで仕立てた、いわゆる車種専用品を選ぶとずれも少ないとされる。最初に見るのは、型式X253と年式の範囲が示されているか、クーペのC253を含むかだ。
固定具と裏面の滑り止めを見る
同じ談話では、純正マットには固定具用の小さな穴があり、床のピンなどで固定する作りだが、樹脂製の固定具は破損しやすいという。社外品は床の形にぴったり合っていないことや、純正マット用の固定具が使えず固定しないまま使われることが多く、裏面の滑り止めのゴム製ピンなども社外品・純正ともに消耗しやすいとされる。
国土交通省の平成21年分の事故情報のとりまとめでは、社外品マットの滑りやすさはマットごとにばらつきがあり、裏面にスパイク等の滑り止めがあるものとないものがあって、スパイクが密なほど滑りにくい結果だった。運転中に運転席からマットのずれを確かめるのは難しいともしている。固定具の記載と裏面の滑り止めの作りは、商品説明で必ず見ておきたい。
縁の高さと素材を見る
全天候型フロアマットは、雨水を車内にこぼれにくくした縁の高いマットのことだ。雨や泥、雪の持ち込みが気になるなら、縁の高さと返しの有無を見る。フロアマットには靴に付いたほこりや砂、汚れを床に直接触れさせない役割があり、素材は不織布やゴム、塩化ビニールなどに撥水加工や防炎加工を施したものが一般的だ。今回の2点は、どちらもTPRやXPEを使った立体形状のマットになる。
3D MAXpider:3層構造で縁に返しのあるマット
販売ページの商品説明では、適合車種を「GLC 220d X253 C253 EQC N293」「2016〜2022年」としている(出品者の記載)。商品名にも「専用 2016-2022」とあり、年式2023年の記載は無い。同じ箇条書きには「車型専用なので、お車によって選んでください」「適用性を確認したければ問い合わせを」ともある。
3層構造と手入れ
作りは3層構造で、表面の1層目は水をはじく熱可塑性ラバーのTPR素材、中間の2層目は振動を吸収する軽量発泡素材のXPE、裏地の3層目は滑り止めの特殊生地としている。高精度レーザースキャン技術による3D立体構造で、縁に返しを付け、足元のほこりや土、泥、雨水や雪から車内を守るという。耐温範囲は-40℃〜85℃で、三層構造により高温でも反りや浮きが起こりにくいとしている。SGS認定の素材を使い、水洗いができ、外してウェットタオルで拭けば汚れを落とせるとある。
固定フックと枚数の書き方
固定については、特許技術の特殊生地(MAXpiderファイバー)が床面をつかんでずれにくいとし、「専用固定フック付き(※車種により異なる場合があります)」と書いている。GLC X253でどの固定フックが付くか、純正の固定具に合うかは、この記載からは決まらない。取り付け・取り外しは簡単にできるとしている。
枚数は、商品名が「運転席 後部座席 助手席」「フロント リア セット」という書き方で、商品名と箇条書きのどちらにも数字の記載が無い。届く枚数と分割の形は、注文前に販売ページか出品者で確かめる。
出品者が示す2016〜2022年のX253かC253に乗っていて、縁の返しと固定フックの記載を重く見る人に向く。
3D MAXpider GLC X253/C253 専用 フロアマット(2016-2022・フロント リア セット)
AHUVD:X253 SUV向けとされる4枚セット
商品名には「メルセデスベンツ ベンツ GLC X253 SUV 2016 年 2 月~2023 年対応」「専用設計」とあり(出品者の記載)、販売ページの商品説明では車種別専用データに基づいて設計したとしている。商品名と箇条書きのどちらにも、クーペのC253の記載は無い。一方で商品名には「軽自動車普通車乗用車用」という汎用的な語も並ぶので、自分のX253 SUVに合うことは注文前に出品者に確かめたい。
商品名には「XPE素材」「4枚セット」「前席後席足元保護」「防水防汚」「四季対応」「黒」とある。商品説明では、全体を囲う形状で足元をカバーし、3D立体設計で床にぴったり合い、滑り止め加工を施し、夏の高温や冬の低温に強い素材で、水洗いや拭き取りで手入れできるとしている。取り付けは工具不要で、短時間で取り付け・取り外しができるという(商品名にも「簡単取付」)。
商品名と箇条書きのどちらにも、固定フック・固定具の記載が無い(滑り止め加工の記載はある)。国土交通省の注意喚起はマットを固定して使うよう求めているので、届いたら床に固定できるか、ずれないかを確かめ、固定の方法を出品者に問い合わせておく。
出品者が2023年までと示すX253 SUV向けの候補を探している人や、枚数が4枚と書かれていることを重く見る人に向く。
AHUVD GLC X253 SUV 対応 フロアマット 4枚セット(黒)
2点の違いを表で比べる
| 比べる項目 | 3D MAXpider | AHUVD |
|---|---|---|
| 出品者が示す対応 | GLC X253・C253ほか、2016〜2022年 | GLC X253 SUV、2016年2月〜2023年 |
| クーペC253の記載 | あり | 記載が無い |
| 素材と層 | TPR・XPE・滑り止め生地の3層 | XPE素材 |
| 縁の形 | 返しを付けた設計 | 全体を囲う形状 |
| 枚数の書き方 | 数字の記載が無い(フロント リア セット) | 4枚セット |
| 固定具の記載 | 専用固定フック付き(車種により異なる場合あり) | 記載が無い(滑り止め加工の記載はある) |
| 取り付け | 簡単に取り付け・取り外し | 工具不要 |
| 手入れ | 水洗い・ウェットタオルで拭く | 水洗い・拭き取り |
| ハンドル位置の記載 | 記載が無い | 記載が無い |
出品者が示す2016〜2022年の範囲のX253で、固定フックの記載と縁の返しを重く見るなら3D MAXpiderを選ぶ。2023年に登録したX253 SUVなら、出品者が2023年までと示すAHUVDが候補になるが、固定具の記載が無いので固定の方法を先に問い合わせる。どちらを選んでも、適合とハンドル位置は出品者に確かめてから注文する。
フロアマットで起きる事故と、重ね敷きをしない理由
国土交通省の注意喚起では、マットを固定せずに重ね敷きするなど不適切に使うと、アクセルペダルがマットに引っかかり、車の急加速につながる不具合が起きることがあるとしている。注意事項は、マットを固定して使う、重ね敷きをしない、運転前にマットが正しく固定されているかを確かめる、の3つだ。
事故の多くは重ね敷き
国土交通省の平成21年分の事故情報のとりまとめでは、マットにアクセルペダルが引っかかるなど不適切な使用による事故が13件あり、内訳は社外品マットの二重敷きが11件、未固定が2件だった。二重敷きや未固定のマットは乗り降りや運転のときに前方へずれ、そこにアクセルペダルが引っかかって意図しない加速が起きる可能性があるという。
自動車メディアの記事(自動車販売店の談話)によると、毛足の長い純正マットの汚れ対策に、防水・防汚の高いゴム製マットを暫定的に上から敷くケースも多く、固定しないまま二重敷きするとずれが生じるという。防水マットは純正マットと入れ替えて使い、重ねない。同じ談話では、左足をフットレストではなくマットの上に置いていると、カーブやブレーキのときに無意識にマットを踏む力が入り、ずれの原因になっている可能性があるとしている。フットレストに無理なく左足が乗る位置までシートを合わせ、フットレストを使うとよい。
国民生活センターの調査結果(2010年3月公表)を伝えた報道によると、固定していないマットがずれてアクセルペダルに干渉することがあり、市販マット表面の溝が干渉した例もあった。同センターは、車両の形状に合ったものを選び、ペダルに干渉しないことを十分に確かめて使うこと、市販マットには必ず固定フックなどを付けることを求めている。
ペダルが戻らなくなったとき
同じ報道によると、国民生活センターは、アクセルペダルが引っかかって戻らなくなったら、ブレーキを十分に強く踏んで停止させ、止まれない場合はシフトレンジをニュートラルにしてブレーキペダルを踏むよう助言している。国土交通省の注意喚起でも、マットとアクセルペダルが干渉して加速したときにブレーキ操作を繰り返すと、ブレーキ倍力装置の機能が大幅に低下し、ブレーキを強く踏む力が必要になるとして注意を呼びかけている。
交換の手順と、届いてからの確認
- 運転席の床から元のマット(純正マットなど)を外してから、新しいマットを敷く。元のマットの上に重ねない。
- マットを床の形に合わせて置き、固定具(固定フックなど)があれば固定して、確実に固定されているかを確かめる。樹脂製の固定具は破損しやすいとされるので、割れや外れがないかも見る。
- 停車した状態でアクセルペダルとブレーキペダルを踏み込み、マットの端や表面の溝にペダルが干渉しないことを十分に確かめる。
- 取り付けた後も、運転前にマットが正しく固定されているかを確かめる習慣にする。
手入れは、販売ページの商品説明で、3D MAXpiderは外してウェットタオルで拭く、AHUVDは水洗いや拭き取りとされている。マットと床の両方にマジックテープを付けて固定する方法について、自動車メディアの記事(自動車販売店の談話)は、一時的には有効だがマジックテープに砂などがたまりやすく、こまめな清掃が必要になるとしている。
よくある質問
純正マットの上に重ねて敷いてもいい?
重ねない。純正マットを外して入れ替えて使う。国土交通省の注意喚起は重ね敷きをしないよう求めており、事故の内訳は上の節のとおりだ。
GLCクーペ(C253)にも使える?
3D MAXpiderは、出品者が商品名と適合車種にC253を挙げている(2016〜2022年)。AHUVDは商品名と箇条書きのどちらにもC253の記載が無く、出品者が示すのはX253 SUVなので、クーペ向けの候補としては扱わない。3D MAXpiderも適合の根拠は出品者の記載なので、注文前に問い合わせる。
右ハンドル車用かはどう確かめる?
2点とも、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにもハンドル位置の記載が無い。2016年2月の日本発売時の報道では全車右ハンドルとされたが、これは発売時のラインアップの話だ。自分の車のハンドル位置を伝え、運転席側のマットが合うかを出品者に確かめる。
2019年の改良後の車や2023年に登録した車でも使える?
出品者が示す年式は、3D MAXpiderが2016〜2022年(商品名に2023年の記載は無い)、AHUVDがX253 SUVの2016年2月〜2023年だ。2019年の改良(2020年モデル)の前後で同じように合うとは言い切れないので、年式と改良前後のどちらかを伝えて出品者に確かめる。2023年に登録した車は、先にX253かX254かを確かめておく。
まとめ
まず2点から1つに絞る。出品者が示す2016〜2022年のX253かC253で、縁の返しと固定フックの記載(車種により異なる場合ありの但し書き付き)を重く見るなら3D MAXpider。出品者が2016年2月〜2023年と示すX253 SUVで、4枚セットと書かれた数を重く見るならAHUVD(固定具の記載は無い)。絞ったら、型式・年式・ハンドル位置を伝えて出品者に適合を確かめてから注文する。
取り付けたら、純正マットの上に重ねずに入れ替え、固定とペダルとの干渉を確かめ、運転前にも固定を見る。同じGLCやその前身の車の日差し対策なら、サンシェードの記事も参考になる。
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