メルセデス・ベンツ GLC クーペ(C253)用の社外フロアマットには、商品名に「2016年2月〜2023年」のような対応期間を書いた物が多い。ところが GLC クーペの日本での発表は2017年2月22日で、商品名の期間をそのまま自分の年式に当てはめると、確かめるべき点を見落とす。ここでは商品名に型式 C253 を書いた販売中の3点を、素材・前後席の範囲・取り付けの記載で比べ、注文前に出品者へ聞くことまで案内する。
商品名に型式 C253 を書いた3点を比べる
商品名に「GLC C253 クーペ」と対応期間を書いた販売中の物から、次の3点を取り上げる。
- VUPKE:レザーに上層カーペットを重ねた二重層(赤)
- DEQPC:PU レザーの立体形で、商品名に「運転席 助手席」の字がある(ベージュ)
- ZURGI:上層が星空カーペット・下層が PU レザーの二重素材で、商品名に「前席後席対応」の字がある(赤)
どれを選ぶにしても、注文前に自分の車の年式・グレード・ハンドル位置を出品者に伝え、GLC クーペ C253 に合う形かを確かめる。商品名の対応期間は GLC クーペの日本での発表より前から始まっており、出品者の記載として扱う(詳しくは後の「注文の前に」の節)。届いたら元のマットを外し、重ねずに敷く。
3点の違いを一覧で比べる
商品名と販売ページの商品説明の記載だけを並べた。
| 商品(色) | 素材 | 前後席の範囲の記載 | 説明にある手入れ・取り付け | 商品名の対応期間 |
|---|---|---|---|---|
| VUPKE(赤) | レザー+上層カーペットの二重層 | はっきり書いた記載は無い(「車内足元全体を保護」) | 水洗い・拭き掃除ができる | 2016年2月〜2023年 |
| DEQPC(ベージュ) | PU レザーの立体形(床面と側面を覆う) | 商品名に「運転席 助手席」。後席用が入るかの記載は無い | 工具なしで付け外しできる | 平成28年2月〜令和5年 |
| ZURGI(赤) | 上層 星空カーペット・下層 PU レザー | 商品名に「前席後席対応」 | 水洗い・拭き取り。複雑な工具なしで取り付け | 2016年2月〜2023年(説明には軽自動車用とある) |
3点とも、ハンドル位置・セットの枚数・純正の固定具(フックや穴)に合うかの記載は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも無い。 表に無いこれらの点は、注文前に出品者へ聞くしかない。
対象は2017年2月発表の初代 GLC クーペ(C253)
2017年2月の発表時のモデル
メルセデス・ベンツ日本は2017年2月22日に GLC クーペを発表し、同日に注文受付を始めた(メルセデスAMG GLC 43 4MATIC クーペだけは2017年3月下旬の発売予定とされた)。発表時の表に載るのは GLC 200 クーペ、GLC 200 クーペ スポーツ、GLC 220 d 4MATIC クーペ スポーツとその本革仕様、GLC 250 4MATIC クーペ スポーツ(本革仕様)、GLC 350 e 4MATIC クーペ スポーツ、メルセデスAMG GLC 43 4MATIC クーペだ。GLC 200 クーペと GLC 200 クーペ スポーツが FR、ほかは4輪駆動の 4MATIC で、GLC 350 e 4MATIC クーペはプラグインハイブリッドのモデルになる。
2023年11月発売の新型は別の世代
英語版ウィキペディアの GLC の項目によると、初代 GLC の型式は X253 と C253(クーペ)で、2022年6月に公開された2代目にも SUV とクーペの2つの形があり、2代目のクーペの型式は C254 とされる。Car Watch の2023年11月28日の記事によると、メルセデス・ベンツ日本は同日、フルモデルチェンジした新型の GLC クーペを発売した。新型は C253 とは別の世代で、C253 用として売られているマットが新型に合うかは確かめていない。
選ぶときに比べる5つの点
型式と対応期間の書き方
GLC には SUV とクーペの2つの形があり、2023年11月28日発売の新型 GLC クーペは別の世代だ。商品名に「GLC」「クーペ」「C253」の字と対応期間がある物を選ぶ。
ハンドル位置
右か左か。2017年2月の発表時は GLC 350 e 4MATIC クーペだけが左ハンドルだったので、この車に乗る人は左ハンドルに対応するかを出品者に確かめる(後の節で詳しく書く)。
前席だけか、後席までか
商品名や商品説明の「前席後席」「運転席 助手席」の字を見て、要る範囲と合うかを確かめる。記載がはっきりしなければ出品者に聞く。
素材と手入れ
上層にカーペットを重ねた二重層か、PU レザーの立体形か。水洗いや拭き取りで手入れできるかも見ておく。
ずれにくさと固定の方法
裏面の滑り止めの作りと、純正の固定具が使えるかの記載を見る。社外品では純正の固定具が使えず、固定しないまま使うことが多いとされるので、記載が無ければ出品者に確かめる。
3点を1つずつ見る
VUPKE の二重層レザー(赤)
販売ページの商品説明では、耐摩耗・耐熱のレザー素材でシワになりにくく変形しにくいこと、上層がカーペットの二重層であること、汚れたら水洗いや拭き掃除ができること、マット本体に一体成型の滑り止め耐摩耗ペダルがあること、オールシーズン使えることを挙げている。
説明には「車種データをもとに設計」「ブレーキやアクセルペダルに引っ掛かることがなく」ともあるが、これは出品者の記載で、確かめた事実ではない。前席・後席のどこまで入るかをはっきり書いた記載も無く、説明には「車内足元全体を保護」とだけある。汚れたら水で洗いたい人に向くが、範囲と枚数は注文前に出品者へ聞いておく。
VUPKE GLC クーペ C253 対応 二重層レザー フロアマット(赤)
DEQPC の立体形 PU レザー(ベージュ)
販売ページの商品説明では、高反発スポンジ・不織布・発泡綿・滑り止めリッジの裏地で防水・防音・滑り止めを兼ねること、立体的な形で足元に合わせ、床面と側面を覆うフルサラウンド設計であること、ダイヤモンド柄の意匠であること、工具なしで取り付け・取り外しができることを挙げている。
説明には「取り付け前に、車の元のフットパッドを取り外す必要があります」とあり、元のマットの上には重ねない。「アクセルペダルやブレーキペダルに干渉しません」は出品者の記載で、確かめた事実ではない。商品名に「運転席 助手席」の字はあるが、後席用が入るか、セットの枚数の記載は無い。 前席の足元を側面まで覆いたい人の候補で、後席も替えたいなら後席用の有無を先に出品者へ聞く。
DEQPC GLC クーペ C253 用 3D PUレザー フロアマット(ベージュ)
ZURGI の前席後席対応の二重素材(赤)
販売ページの商品説明では、上層が星空カーペット・下層が PU レザーの二重素材であること、前席後席の全域を覆うこと、下層のレザーが水を弾くこと、水洗いや拭き取りで手入れできること、複雑な工具なしで取り付けられることを挙げている。
ただし、商品名には GLC C253 クーペ対応とある一方で同じ商品名に「軽自動車対応」の字があり、商品説明の箇条書きにも「軽自動車に適応する専用設計」「軽自動車用カーマット」とあって、対応する車の書き方が食い違う。 どちらが正しいかは決められないので、注文前に出品者へ GLC クーペ C253 用の形かを確かめる。後席まで同じ素材でそろえたい人の候補になるが、それはこの確かめが済んでからの話だ。
ZURGI GLC クーペ C253 対応 二重素材 フロアマット 前席後席(赤)
注文の前に年式とハンドル位置を確かめる
商品名の対応期間は発表より前から始まる
VUPKE と ZURGI は商品名に「2016年2月〜2023年」、DEQPC は「平成28年2月〜令和5年」とある。一方、GLC クーペの日本での発表と注文受付の開始は2017年2月22日で、始まりの「2016年2月」は GLC クーペの発表の月とは違う。くるまのニュースの2017年2月の記事は GLC クーペを『2016年2月に発売された「GLC」クラスのクーペモデル』と書いており、2016年2月は SUV の GLC クラスの発売の月で、GLC クーペのものではない。対応期間は出品者の記載として扱い、自分の年式が入っているから合う、とは考えない。
左ハンドルの車と2019年の改良
2017年2月の発表時、GLC クーペで運転席が左だったのは GLC 350 e 4MATIC クーペだけで、ほかのモデルはすべて右だった。発表時の表でも、GLC 350 e 4MATIC クーペ スポーツの行は「左」、GLC 200 クーペとメルセデスAMG GLC 43 4MATIC クーペの行は「右」とある。発表より後に加わったモデルのハンドル位置は、ここで挙げた出典では確かめていない。
英語版ウィキペディアによると、GLC クーペの改良型は2019年のニューヨーク国際オートショーで公開された。改良の前と後でフロアマットの形が同じかは出典では確かめておらず、商品名の対応期間が改良の前後をまとめて書いているのも出品者の記載にとどまる。出品者には年式・グレード名・ハンドル位置の3つを伝え、GLC クーペ C253 に合う形かを聞くのが確実だ。
社外のフロアマットは重ねずに留めて敷く
国土交通省が挙げる注意
国土交通省はフロアマットの使用上の注意事項として、固定せずに重ね敷きするなど不適切に使うと、アクセルペダルがフロアマットに引っかかり車の急加速につながる不具合が起きることがあるとし、フロアマットを固定して使う・重ね敷きをしない・運転前に正しく固定されているかを確かめることを挙げている。フロアマットとアクセルペダルが干渉して加速したときにブレーキ操作を繰り返すと、ブレーキ倍力装置の機能が大幅に下がり、強く踏む力が要るとも注意している。
国土交通省の事故・火災情報のとりまとめ(平成21年。平成22年4月23日発表)によると、フロアマットにアクセルペダルが引っかかるなどの不適切な使い方による事故は13件で、内訳は社外品フロアマットの二重敷きが11件、未固定が2件だった。社外品フロアマットの滑りやすさは製品ごとにばらつきがあり、裏面のスパイク等の滑り止めが密なほど滑りにくい結果で、運転中にフロアマットのずれを確かめるのは難しいともしている。
社外品は純正の固定具が使えないことがある
くるまのニュースの記事で自動車販売店のオーナーは、車種を限らない一般の話として、社外品はフロアの形にぴったり合わないことや、純正フロアマット用の固定具が使えず固定しないまま使うことが多いことを挙げている。純正マットには固定具用の小さな穴があり床のピンなどで留める作りで、樹脂の固定具や裏面の滑り止めのゴムのピンは傷みやすい。選ぶなら純正と同じ形・大きさの車種専用品だとずれが少なく、マジックテープで留める方法は砂がたまりやすいのでこまめな掃除が要るとも話している。
届いたら元のマットを外してから敷き、運転席側はアクセルとブレーキのペダルに当たらないか、留まっているかを確かめてから走る。
よくある質問
2023年11月以降の新型 GLC クーペにも使える?
新型はフルモデルチェンジ後の別の世代で、C253 ではない。C253 用として売られているマットが新型に合うかは確かめていないので、新型に乗っているなら新型用と書いた物を探す。
純正マットの上に重ねて敷いてもいい?
重ねない。国土交通省は重ね敷きをしないよう注意しており、DEQPC の商品説明にも取り付け前に元のフットパッドを外す必要があるとある。
左ハンドルの GLC 350 e 4MATIC クーペでも使える?
使えるとは言えない。3点とも商品名と商品説明にハンドル位置の記載が無いので、左ハンドル用の形があるかを注文前に出品者へ確かめる。
純正の固定フックは使える?
3点とも、純正の固定具(フックや穴)に合うかの記載は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも無い。使えるかは出品者に確かめ、使えない場合は裏面の滑り止めの作りを見て選び、敷いた後にずれないかを確かめる。
まとめ
まず、いま敷いてあるマットを外し、形と固定具(フックや穴)の有無、ハンドル位置を実車で見る。 年式は車検証で確かめ、年式・グレード・ハンドル位置を出品者に伝えて GLC クーペ C253 に合う形かを聞く。選び分けは次のとおり。
- 上層カーペットで水洗いや拭き掃除をしたいなら VUPKE(前後席の範囲をはっきり書いた記載は無い)
- 前席の足元を側面まで覆いたいなら、商品名に「運転席 助手席」とある DEQPC(後席用が入るかの記載は無い)
- 後席までそろえたいなら、商品名に「前席後席対応」とある ZURGI(説明には軽自動車用ともあり、GLC クーペ C253 用の形かを出品者に確かめてから)
届いたら元のマットを外し、重ねずに留めて敷く。同じ GLC クーペ C253 のほかの記事と、ほかのメルセデスのフロアマットの記事も参考にしてほしい。
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