4代目オデッセイの RB3(FF・2008〜2013年)は、同じ型式でもグレードによってタイヤが16インチと18インチに分かれ、18インチは資料の期間で速度記号まで違う。ジャッキを掛ける位置とナットを締める規定のトルクは、その車の取扱説明書に載っているとおりに作業する。まず自分の車のグレードと今のタイヤの側面の表示、手元の取扱説明書の3つをそろえてから、手順に入ってほしい。
RB3 のタイヤ交換で最初に押さえること
作業の前に、次の4つだけは頭に入れておく。
- ジャッキポイント(ジャッキアップポイント)は、取扱説明書の図で場所を確かめてから掛ける
- タイヤサイズは、RB3 でもグレードで16インチ(215/60R16)と18インチ(225/45R18)に分かれる
- 車体を下ろしてから、取扱説明書の規定のトルクでナットを本締めする
- 交換の後しばらく走ったら、ナットが緩んでいないか点検する(タイヤメーカーのコンチネンタルは50〜100kmを目安にしている)
どれも数字や場所を勘で決めないことが要になる。ここから先は、この4つを順に詳しく見ていく。
この記事が扱う RB3 の範囲
4代目オデッセイは2008年10月16日に発表され、10月17日に発売された。ホンダの歴代モデルの一覧では、この世代は「2008.10〜2009.08」「2009.09〜2011.09」「2011.10〜2013.09」の3つの期間に分かれて載っている。
発売時の一般車は「M」「L」「Li」「アブソルート」の4タイプで、FF と 4WD が設定された。ホンダの2011年10月〜2013年9月のモデルの諸元表では、型式 DBA-RB3 が FF、DBA-RB4 が 4WD として別の欄に載っている。
この記事のタイヤサイズ・車両重量・最低地上高は、RB3(FF)の欄とカタログの値だ。RB4 にはそのまま当てはめない。
RB3 のグレード別のタイヤサイズ
タイヤは、ガリバーの中古車カタログの値とホンダの諸元表で確かめた。期間とグレードごとに並べると次のとおり。
| 期間 | グレード | タイヤサイズ(前後) | 資料 |
|---|---|---|---|
| 2008年10月〜2009年9月 | M・L | 215/60R16 95H | 中古車カタログ |
| 2009年9月〜2011年10月 | M・ファインスピリット エアロパッケージ | 215/60R16 95H | 中古車カタログ |
| 2011年10月〜2012年7月 | M・エアロパッケージ | 215/60R16 95H | 中古車カタログ |
| 2012年7月〜2013年11月 | M | 215/60R16 95H | 中古車カタログ |
| 2008年10月〜2009年9月 | アブソルート | 225/45R18 91W | 中古車カタログ |
| 2009年9月〜2011年10月 | アブソルート | 225/45R18 91W | 中古車カタログ |
| 2011年10月〜2013年9月 | 本文を参照 | 215/60R16 95H・225/45R18 91V | ホンダの諸元表 |
16インチのグレード
ガリバーの中古車カタログでは、上の表の M・L(2008年10月〜2009年9月)、M・ファインスピリット エアロパッケージ(2009年9月〜2011年10月)、M・エアロパッケージ(2011年10月〜2012年7月)、M(2012年7月〜2013年11月)が、前後とも 215/60R16 95H だ。発売時の Li のタイヤサイズは、この記事の資料では確かめていない。Li に乗っているなら、下で書く今のタイヤの表示で確かめてほしい。
18インチのアブソルート
同じカタログでは、RB3 のアブソルート(2008年10月〜2009年9月、2009年9月〜2011年10月)が前後とも 225/45R18 91W だ。一方、ホンダの2011年10月〜2013年9月のモデルの諸元表では、タイヤ(前・後)の行に 215/60R16 95H と 225/45R18 91V が載り、1つの欄には両方のサイズが注記付きで併記されている。
つまり18インチの速度記号は、2008年10月〜2011年10月のアブソルートのカタログの値では W、2011年10月〜2013年9月のホンダの諸元表では V で、資料の期間で違う。
交換するタイヤを用意する前に
表は目安として使い、最後は今ついているタイヤの側面の表示で、サイズ・ロードインデックス・速度記号の3つを確かめる。18インチの W と V の違いはこの速度記号の違いなので、サイズの数字だけを見て用意しないことだ。
ジャッキポイントの確かめ方
取扱説明書の図で場所を決める
ジャッキアップポイントは車の取扱説明書に載っているので、作業の前に場所を確かめておく。JAF もジャッキアップポイントを確認してから掛けるよう案内しており、トヨタのよくある質問も、取扱書に書かれた指定の部位にジャッキをセットするよう案内している。
RB3 で掛ける位置は、その車の取扱説明書の図で確かめる。 この記事は RB3 の位置図をメーカーの公開資料で確かめていないので、場所を言い切らない。取扱説明書が手元に無いなら、図で場所を確かめられるまで作業を始めないほうがいい。
車体の目印と図を見比べる
車の情報誌 CARPRIME の解説では、多くの車でジャッキアップポイントの目印は車体側面の下部にある逆三角形のマーク(車種によっては矢印)で、そのマークの奥にあるプレスラインの切り欠きがジャッキを掛ける場所になる。ジャッキはこの切り欠きに合わせてセットする。
ただしこれは車全般の説明だ。RB3 では、車体の下をのぞいて見つけた目印を取扱説明書の図と見比べて、場所を決める。
ジャッキを掛けるときの決まり
CARPRIME は、ジャッキを使うときの決まりとして次の4つを挙げている。
- 水平で安定した場所に止め、傾斜地や砂利道は避ける
- 車載のジャッキは車種に合わせて積まれた物を使い、ほかの車の物を流用しない
- ジャッキは伸ばしきらず、高くなるほど不安定になることを意識する
- 車体の下に入って作業するときは、ジャッキスタンドで車両を固定する
ジャッキと工具の用意
RB3 の車両重量は、カタログと諸元表の値で 1,600〜1,660 kg だ。カタログでは M・L などの16インチのグレードが 1,600〜1,620 kg、アブソルートが 1,630 kg で、ホンダの2011年10月〜2013年9月の諸元表の RB3 の欄は 1,610〜1,660 kg になっている。
最低地上高は、カタログでは M・L などの16インチのグレードが 150 mm、アブソルートが 145 mm。ホンダの2011年10月〜2013年9月の諸元表にも 0.150 m と 0.145 m の値が載っている。
ジャッキを用意するときは、次の3つで確かめる。
- 車体の下に差し込めるか(RB3 の最低地上高はアブソルートで 145 mm、16インチのグレードで 150 mm)
- RB3 の車両重量(1,600〜1,660 kg)に対して、ジャッキ側の表示(耐荷重・使える高さ)と使い方の範囲に収まるか
- 車載の物なら、車種に合わせて積まれた物か
工具そのものがあるかも先に見ておく。JAF によると、ジャッキやレンチ、テンパータイヤ(応急用タイヤ)が標準で積まれていない車が増えている。RB3 に何が積まれているかは、作業の前に実車と取扱説明書で確かめる。テンパータイヤに替えた場合は、あくまで応急用なので、パンクしたタイヤは速やかに修理して元どおりにする。
タイヤ交換の手順
1. 止める場所を選んで輪止めをかける
まず周囲の安全を確かめ、ほかの車の邪魔にならない場所に止める。交換するタイヤの対角線上にあるタイヤに輪止めをかける。走った直後は、ホイールやブレーキのまわりが高温になっているので、手や足が触れてやけどをしないよう注意する。
2. 持ち上げる前にナットを少し緩める
ホイールキャップが付いていれば外し、車を持ち上げる前に、レンチでホイールナットを少しだけ緩めておく。
3. ジャッキで少し持ち上げる
取扱説明書の図で確かめたジャッキポイントにジャッキを掛け、タイヤが路面から少し離れるまで持ち上げる。必要以上に上げないことだ。
4. タイヤを入れ替えて仮締めする
ホイールナットを外してタイヤを入れ替え、ナットを付けて、タイヤががたつかなくなるまで2〜3回に分けて仮締めする。取り付けには、使っているホイール専用のホイールナットを使う。
ナットの締め方と座面の注意
対角線の順に2〜3回に分けて締める
ナットは取扱書に書かれた順序(対角線)で2〜3回に分けて締める。乗りものニュースは、地面に近い位置から対角線の順に締めるよう案内している。コンチネンタルによると、ナットが5〜10個あるホイールは星を描くように、4個のホイールは十字の対角線の順に締める。
車体を下ろしてから規定のトルクで本締めする
車体を下ろしてジャッキを外してから、仮締めと同じ順でホイールナットを本締めする。最後は車の取扱説明書に書かれた規定のトルクで締める。 ナットを正しく締めるにはトルクレンチという専用の工具が要る。
力任せに締めればよいわけではない。CARPRIME は、締めすぎるとハブボルトが壊れるなどの破損につながることがあり、固定が足りないとタイヤが外れるなどの被害が起こりうるとしている。JAF も、無理に締め付けるとボルトが破損する場合があるとしている。レンチを足で踏んで使うのもやめる。
ナットの座面の形を合わせる
車の情報誌 CARPRIME によると、ホイールナットの座面(ホイールと当たる面)には、最も一般的なテーパー座(60度)のほか、ホンダの純正で使われている球面座、トヨタの純正で使われている平面座がある。サイズのほか座面の形も、自分の車とホイールで確かめる。
夏と冬でホイールごと入れ替える人は、とくにここで間違えやすい。純正ホイールと社外ホイールを入れ替えるときは、付けるホイールに合うナットを使う。
交換の後の点検
タイヤメーカーのコンチネンタルは、タイヤ交換の後、50〜100kmを目安に走ったらナットを点検し、必要なら締め直すよう案内している。走る距離がのびると、まれにナットが緩むことがあるからだ。交換した日で終わりにせず、走った後の点検までを1回の作業と考える。
タイヤ交換の後に普段と違う音が出るなど異常を感じたら、すぐに販売店に相談する。音の出どころの見分け方は、次の記事にまとめている。
よくある質問
RB3 のジャッキポイントはどこで確かめる?
その車の取扱説明書の図で確かめる。車体側面の下部のマークや切り欠きは車全般の目印の説明なので、見つけたら図と見比べて場所を決める。詳しくは「ジャッキポイントの確かめ方」の節に書いた。
RB4(4WD)にも同じ値を使える?
そのままは当てはめない。ホンダの2011年10月〜2013年9月のモデルの諸元表では、DBA-RB3(FF)と DBA-RB4(4WD)は別の欄に載っている。この記事のタイヤサイズ・車両重量・最低地上高は RB3(FF)の値なので、RB4 は RB4 の欄と取扱説明書で確かめてほしい。
トルクレンチが無いときはどうする?
車体を下ろしてジャッキを外してから、仮締めと同じ順で本締めまで進め、最後の規定のトルクでの締め付けを、ガソリンスタンドや整備工場で早めにしてもらう。作業そのものが不安なときは、JAF に相談できる。
交換の後に増し締めは要る?
要る。コンチネンタルの案内では、50〜100kmを目安に走ったらナットを点検し、必要なら締め直す。
自分の車が16インチか18インチかはどう見分ける?
今ついているタイヤの側面の表示を見るのが確実だ。カタログでは、RB3 のアブソルート(2008年10月〜2009年9月、2009年9月〜2011年10月)が18インチ、表に挙げた期間の M・L、M・ファインスピリット エアロパッケージ、M・エアロパッケージ、M が16インチだ。それ以外の期間・グレード(Li を含む)は、グレード別のタイヤサイズの表を見たうえで側面の表示と照らし合わせる。
まとめ
タイヤを用意するときは、まずグレード別の表で自分の RB3 の期間とグレードに当たるサイズを見て候補を絞り、最後に今のタイヤの側面の表示と取扱説明書で確かめてから作業に入る。2011年10月〜2013年9月のホンダの諸元表は16インチと18インチを併記していて、Li のタイヤサイズはこの記事の資料では確かめていないので、表だけで1つに決められないときは、側面の表示でサイズ・ロードインデックス・速度記号を確かめる。この順番なら、16インチと18インチの取り違えや、18インチの速度記号の見落としを防げる。
- ジャッキポイントは、取扱説明書の図で場所を確かめてから掛ける
- タイヤサイズは、グレードと今のタイヤの側面の表示で確かめる
- 車体を下ろしてから規定のトルクで本締めし、走った後にナットを点検する
RB3 のほかの整備や装備の記事もあわせて読んでほしい。

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