バックランプが片側だけ暗い、ナンバー灯が切れて車検で指摘された。そんなときタフトの電球を買いに行こうとして、まず手が止まるのが型番の確認だろう。タフト(LA900S/LA910S)は2020年6月のデビュー時から全車にフルLEDヘッドランプを積んでおり、フロント側の灯火は事実上すべて交換用電球という概念を持たない。実際にバルブを差し替えられるのはリアウインカー・バックランプ・ナンバー灯・ルームランプの4種類だけで、規格はそれぞれ T20・T16・T10・T10 に決まっている。
タフト(LA900S/LA910S)バルブ型番早見表
灯火ごとの純正バルブ規格と、電球単体で交換できるかどうかを1枚にまとめた。LA900S(2WD)とLA910S(4WD)で、バルブの型番に違いはない。
| 灯火の位置 | 純正バルブの規格 | 電球交換 |
|---|---|---|
| ヘッドランプ ロービーム | LED(ユニット一体) | 不可 |
| ヘッドランプ ハイビーム | LED(ユニット一体) | 不可 |
| クリアランスランプ(車幅灯) | LED | 不可 |
| フロントウインカー | LED | 不可 |
| サイドウインカー(ドアミラー) | ユニット一体(ASSY) | 不可 |
| フォグランプ(装着車) | LED | 不可 |
| リアウインカー | T20 ピンチ部違い(12V21W・アンバー) | 可 |
| テール/ストップランプ | LED | 不可 |
| ハイマウントストップランプ | LED | 不可 |
| バックランプ(後退灯) | T16(12V16W) | 可 |
| ナンバー灯(ライセンスランプ) | T10(12V5W) | 可 |
| ルームランプ(フロント) | T10(12V5W) | 可 |
| ルームランプ(ラゲージ) | T10(12V5W) | 可 |
規格・ワット数はバルブメーカーである日星工業(POLARG)の車種別電球適合表に載るタフト(LA9#0S・令和2年6月〜)の記載に沿っている。
電球で交換できる4種類の型番と中身
交換できる4種類は、規格が3つ(T20・T16・T10)しかない。ここを取り違えなければ、部品選びで失敗する余地はほとんど残らない。
リアウインカー:T20(12V21W・ピンチ部違い)
タフトで唯一残った「橙色に光らせる電球」がリアウインカーで、規格は T20 のシングル球。注意したいのは、この T20 がピンチ部違いと呼ばれる形状である点だ。T20 は根元のツメ(ピンチ部)の左右の高さが揃っているタイプと、段違いになっているタイプがあり、タフトは後者にあたる。市販のLEDバルブは「T20 ピンチ部違い対応」「T20シングル・ピンチ部違い共用」と明記された製品を選べば、どちらの形状でも差し込める。
なお、フロントのウインカーはLEDのため、前後をまとめてLED化するという発想は成立しない。交換対象はリアの2球だけになる。
バックランプ(後退灯):T16(12V16W)
後退灯は T16。ウェッジ球(差し込み式)で、根元の樹脂部分がT20よりひと回り細い。T16とT20は見た目が似ているが互換性はなく、T20用のバルブは物理的に入らない。タフトのバックランプは左右で2球あり、暗い駐車場でのバック時の見え方に直結するため、LED化の需要がもっとも高い箇所でもある。
純正の白熱球は消費電力16W(製品によっては18W表記)で、明るさはおよそ電球色寄りの白。ここを白色LEDに替えると、後方の路面の見え方は体感で大きく変わる。
ナンバー灯(ライセンスランプ):T10(12V5W)
番号灯は T10 のウェッジ球で、消費電力は5W。左右で2球使う。切れたまま走ると整備不良にあたるため、車検・日常点検の両方で確認される箇所だ。T10 は自動車用バルブの中でもっとも流通量が多い規格で、選択肢に困ることはない。
ルームランプ:T10(12V5W・2か所)
室内側もフロントの天井灯とラゲージ側のランプがあり、どちらも T10(12V5W)。同じ規格ではあるが、LED化するときはバルブの「形」に注意がいる。フロント用はレンズが浅いためT字型(横に長い基板)が収まりやすく、ラゲージ側はうちわ型と呼ばれる平たい基板の製品が使われることが多い。規格が同じでも、レンズカバーに当たって閉まらないという失敗はこの形状差から起きる。
フロント側の灯火が「型番なし」になる理由
タフトのバルブ選びが他車と違って見えるのは、明かりの大半が交換前提の電球ではなくLEDモジュールで作られているためだ。
ヘッドランプはロー・ハイともLED一体式
ダイハツの公式装備一覧では、タフトはX・XターボからG・Gターボまで、全グレードにフルLEDヘッドランプ(クリアランスランプ、オートライト付)が標準装備される。グレードによる差はレベリング機構で、XとXターボがマニュアルレベリング、GとGターボがオートレベリングになる。光源そのものはどのグレードもLEDで、ロービーム・ハイビームともH4やHB3といった電球規格は存在しない。
LEDバルブやHIDキットを扱う各社の適合表でも、タフトのヘッドライトは「LED車=装着不可」の扱いで、交換用バルブの設定自体がない。明るさに不満がある場合、選択肢はバルブ交換ではなくヘッドランプユニットそのものの扱いになる。
フォグランプも純正LED(装着車のみ)
フォグランプもLED。ハロゲンのH8・H11・H16といった規格で装着されているわけではないため、いわゆるフォグのバルブ交換もできない。フォグ自体がグレードとオプションで有無が分かれるため、装着車かどうかはまずバンパー下を目視で確かめたい。社外品でフォグの色や明るさを変えたい場合は、バルブではなくプロジェクターユニットごと置き換える製品が用いられる。
テール・ストップ・ハイマウントもLED
リアコンビネーションランプのテール/ストップはLEDで、ハイマウントストップランプも同じくLED。ドアミラーに組み込まれたサイドウインカーも電球ではなくユニット(ASSY)扱いで、球を抜いて替えるという整備の対象から外れている。リア周りで電球が残っているのは、テールランプユニット内のウインカーとバックランプだけという、やや珍しい構成だ。
型式・グレードで型番は変わらない
タフトの型式は2WDがLA900S、4WDがLA910Sで、エンジンはKF型(自然吸気とターボ)。2020年6月の発売以降、グレードはX/Xターボ/G/Gターボに加え、クロムベンチャーなどの特別仕様車が設定されてきた。
バルブに関して言えば、この駆動方式・グレード・年式の違いで型番が入れ替わることはない。差が出るのはヘッドランプのレベリング方式とフォグランプの有無であり、どちらも「LEDなので電球交換の対象外」という結論を動かさない。中古で購入して自分の車がどのグレードか分からない場合でも、交換対象の4種類(T20・T16・T10・T10)を押さえておけば足りる。
交換用バルブを選ぶときの基準
規格が合っていても、選び方を外すと点灯不良や車検不適合になる。タフトで実際に問題になりやすいのは次の4点だ。
車検に通る色を選ぶ
保安基準で色が決まっている。リアウインカーは橙色(アンバー)、バックランプとナンバー灯は白色。ウインカーをクリアレンズ風の白いLEDにすると不適合になるため、LED化してもウインカーの発光色はアンバーを選ぶ。ナンバー灯も青みが強すぎる製品は白色の範囲を外れる可能性があり、色温度は6000K前後までに収めておくと安全側に振れる。
ハイフラ対策が入っているか
ウインカーを白熱球からLEDに替えると消費電力が下がり、球切れと誤検知されてウインカーの点滅が異常に速くなる。いわゆるハイフラ現象だ。回避策は2つで、抵抗を内蔵したLEDバルブを選ぶか、ハイフラ防止用の抵抗・リレーを別途組むか。タフトはリアの2球だけの交換になるので、抵抗内蔵タイプのT20を2本買うのがもっとも手数が少ない。
明るさ(ルーメン)と配光のバランス
バックランプ用のT16は、数百ルーメンから3000ルーメン超まで幅がある。ただし数字が大きいほど良いとは限らず、レンズとの相性で光が一点に集まると、かえって路面が照らされないことがある。後退灯として使うなら、光が横方向にも回る配光の製品を選んだほうが、実際の見え方は良くなる。
バルブ本体のサイズがレンズに収まるか
高出力のLEDバルブは放熱のため基板やヒートシンクが大きく、純正の白熱球より寸法が増える。ルームランプのようにレンズカバーとの隙間が数ミリしかない箇所では、規格が合っていても物理的に閉まらないことがある。商品ページに載っている全長・幅の実寸を、購入前に確認しておきたい。
交換作業で押さえる手順
工具はほとんど不要で、リア周りの内張りとテールランプユニットの扱いが分かれば作業は完結する。
現車のバルブを1本外して形状を照合する
適合表はあくまで一般的な仕様であり、年式や仕向けで例外が出る余地は残る。作業の最初に、交換したい箇所のバルブを1本だけ抜き取り、手元の製品と根元の形・太さを見比べるのが安全だ。T16とT20の取り違えは、この一手間で防げる。
リアの2種類はテールランプユニット側から触る
リアウインカーとバックランプは、同じテールランプユニットの中に並んでいる。上側がウインカー、下側がバックランプのソケットという配置で、ユニットを車体から外すか、ラゲージ側の内張りをめくってソケットへ手を入れる形になる。ソケットは反時計回りに回すと外れる、いわゆるひねり込み式だ。
交換後は点灯と色味を確認する
取り付けたら、エンジンをかけた状態で全灯火を点けて確認する。ウインカーは点滅速度(ハイフラの有無)、バックランプはシフトをRに入れての点灯、ナンバー灯は左右2球とも点いているかを見る。LEDには極性があり、向きが逆だと点灯しない製品もある。点かないときは、バルブを180度回して差し直せば解決することが多い。
純正LEDが切れたときの扱い
LEDの寿命は白熱球より長いものの、故障がゼロになるわけではない。タフトのヘッドランプやリアコンビネーションランプが不点灯になった場合、電球を差し替えるという直し方はできず、ランプユニット単位(ASSY交換)での修理になる。
この場合の費用は電球交換とは桁が変わるため、まずはディーラーや整備工場で不点灯の原因がLED素子側にあるのか、電源やコネクタ側にあるのかを切り分けてもらうのが先になる。保証期間内であれば、保証で対応できる可能性もある。
よくある質問
タフトのヘッドライトのバルブ型番はH4ですか?
H4ではない。タフトは全グレードでフルLEDヘッドランプが標準装備のため、ロービーム・ハイビームとも交換できる電球の規格が存在しない。H4やHB3といった型番を探しても、タフト用の設定は見つからない。
バックランプのT16とT20はどう違いますか?
どちらもウェッジ球(差し込み式)だが、根元の樹脂部分の幅が違う。T16のほうが細く、T20は太い。タフトではバックランプがT16、リアウインカーがT20で、互いに差し替えることはできない。
ウインカーをLEDにするとハイフラになりますか?
そのまま入れるとハイフラ(点滅が速くなる現象)が起きる。抵抗内蔵タイプのLEDバルブを選ぶか、ハイフラ防止抵抗やリレーを追加すれば解消する。タフトはリアの2球のみの交換になるため、抵抗内蔵タイプで完結させるのが手軽だ。
ルームランプのT10は前後で同じものを買えばいいですか?
規格はどちらもT10(12V5W)で同じだが、レンズの形状が違う。フロントはT字型、ラゲージはうちわ型の基板が収まりやすく、車種専用セットとして売られている製品を選ぶと、寸法で悩まずに済む。
まとめ
タフト(LA900S/LA910S)は全車がフルLEDヘッドランプで、フォグ・車幅灯・フロントウインカー・テール/ストップ・ハイマウントもLED。電球として交換できるのは、リアウインカーのT20(ピンチ部違い)、バックランプのT16、ナンバー灯のT10、ルームランプのT10という4種類に限られる。
型番の取り違えで多いのはT16とT20の混同で、購入前に1本抜いて形を照合すれば防げる。ウインカーをLED化するならアンバー発光かつ抵抗内蔵、ルームランプは寸法とレンズの相性を見る。この2点を外さなければ、タフトのバルブ交換でつまずく場面はほとんどない。

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