キーケース選びでいちばん多い間違いは、商品名の「2ボタン」という表記だけを見て買ってしまうことだ。130系ヴィッツはスマートエントリー&スタートシステムの装備有無でキーそのものが別物なのに、操作ボタンはどちらも施錠・解錠の2つで、ボタン数では区別がつかない。だからKSP130では、先に自分のキーのタイプを確定させ、それから車種専用設計の商品と照合する。この順番さえ守れば、通販でも買い間違いはまず起きない。
KSP130で選ぶならスマートキー用の本革専用品
KSP130のキーケースは、商品名に車種と型式が明記された専用設計品から選ぶのが基本だ。販売元の適合表記で「ヴィッツ KSP130」「H24.8-」「2ボタン」と明記された本革の車種専用品が販売されていることを確認できたので、まずこれを候補の中心に置く。スマートキー(取扱説明書の表記では「電子キー」)向けの2ボタン専用品で、色違いの同一シリーズだ。
| 色 | Amazon実売価格(確認時点) | 選ぶ目安 |
|---|---|---|
| 黒色 | ¥1,580 | 内装の色を問わず合わせやすい |
| 黒色×赤ステッチ | ¥1,580 | 黒ベースに差し色が欲しい人 |
| 青色 | ¥1,580 | バッグの中で見つけやすくしたい人 |
| 赤色 | ¥1,580 | 車体色や小物と色を合わせたい人 |
4点とも素材・形状・価格・出荷元は共通で、違いは色だけ。価格は変動するから、注文前に商品ページで確かめてほしい。
ただし買う前に確認が1つある。マイナーチェンジ後の取扱説明書にも、スマートエントリー&スタートシステムには「グレード、オプションなどにより、装備の有無があります」という注記があり、同じKSP130でもキーが違う個体が存在する。自分のキーがスマートキーだと確定させてから、この4色に進むのが正しい順番だ。確認の手順はこのあと順に書いていく。
同じKSP130でもキーは1種類ではない
130系ヴィッツは2010年12月から2020年3月まで販売された。トヨタのカタログ情報では、KSP130はそのうち996ccの1.0Lガソリン車で、2017年1月にマイナーチェンジを受けている。約10年の販売期間があり中古で買った個体も多いから、自分の車の装備を細かく把握しないまま乗っているケースは珍しくない。
ヴィッツの取扱説明書には、納車時に渡されるキーの構成が装備によって変わることが書かれている。型式が同じでもキーが同じとは限らない——ここがキーケース選びの出発点になる。
スマートエントリー装着車のキー
装着車のキーは「電子キー」(この記事で言うスマートキー)と「メカニカルキー」、それにキーナンバープレートという構成だ。スマートキーには金属の鍵であるメカニカルキーが内蔵されていて、解除ボタンを押して抜き出せる。取扱説明書は、取り出したあとは元に戻してスマートキーと一緒に携帯するよう指示している。電池が切れたときやスマートエントリーが正常に作動しないときに、この金属の鍵が要るからだ。
非装着車のキー
非装着車は「キー(ワイヤレス機能装着)」または「キー(ワイヤレス機能非装着)」とキーナンバープレートの組み合わせになる。リモコンで施錠・解錠できるワイヤレス機能付きでも、取扱説明書上はスマートキーとは別のキーとして扱われている。
この構成は2012年5月版とマイナーチェンジ後の2017年1月版で同じ記載だ。つまり年式を問わず、KSP130だからスマートキー、とは決められない。
スマートキーの有無から確認する流れは、ほかのトヨタ車でも変わらない。
自分のキーがどちらか工具なしで確かめる
判別材料は3つある。いずれも取扱説明書の記載から確認できる内容で、道具が要るのは電池ぶたを開けるときのマイナスドライバー1本だけだ。
- キー本体に解除ボタンがあり、押すと金属の鍵(メカニカルキー)が抜き出せるなら、スマートエントリー装着車のスマートキー。
- キーを持ったままドアハンドルに触れて解錠できるなら、スマートエントリー装着車。
- 電池ぶたを開けて電池の型式を見る。CR1632なら装着車のスマートキー、CR2016なら非装着車のキーだ。取扱説明書では両者に別の型式の電池が指定されており、電池が違うということは物理的に別のキーだということでもある。
逆に、あてにならないのがボタン数だ。取扱説明書に記載されたリモコン操作は全ドアの施錠と解錠の2つだけで、これはスマートキーでも非装着車のキーでも共通している。商品選びでボタン数だけを頼りにできない理由がここにある。
同世代のトヨタ車でも、この見分け方の考え方は共通する。
商品側の適合表記はここを読む
キーのタイプが確定したら、次は商品側の表記との照合だ。今回の専用品の適合表記は「H24.8-」、つまり2012年8月以降が起点になっている。一方、トヨタのカタログ情報では130系の販売開始は2010年12月。2010年12月から2012年7月までに登録された初期型は、販売元が示す適合範囲の外側にある。初期型に乗っているなら、購入前に自分のキーの形状と商品ページの表記を突き合わせる作業を飛ばさないでほしい。
「2ボタン」という表記も、それだけでは適合の根拠にならない。前の見出しで書いたとおり、130系はスマートキーも非装着車のキーもボタンは2つで、ボタン数が一致しても系統が違えばキーの形は別物だからだ。なお今回の専用品は販売元表記がスマートキー向けの2ボタン専用であり、非装着車のキーに合うかどうかは確認できていない。非装着車の人はこの商品を前提にせず、販売元への確認から始めることになる。
複数車種をまとめて対象にする汎用品には、商品名に「要現車確認」と販売元自身が書いているものもある。最後の照合は買う側に残されているわけだ。汎用品を検討するなら、販売元の適合表記に自分の車の型式・年式・キーのボタン数が含まれているかを確かめ、含まれていなければ購入前に問い合わせる。車種名も型式も商品名に無い商品は、そもそも適合の確証が取りにくい。
適合表記の読み方は、同じ理屈でほかの車種にも応用できる。
素材と構造は取扱説明書の注意から逆算する
ヴィッツの取扱説明書には「キーの故障を防ぐために」という注意があり、キーに金属製または磁気を帯びた製品を取り付けたり近付けたりしない、表面にシールなどを貼らない、分解しない、といった項目が並ぶ。さらに、スマートキーが金属製のものに接していたり覆われたりしていると車両との通信がさまたげられ、スマートエントリーやワイヤレスリモコン、イモビライザーが正常に作動しない場合があるとも書かれている。
この注意はそのまま素材選びの基準に使える。金属パーツを多用したケースや、金属量の多いリング・チェーンを組み合わせる構成は避け、革や樹脂のようにキーを金属で覆わない素材を基本にする。今回の候補を本革の専用品に絞ったのも、この基準に沿っている。
構造は次の3点を見る。
- ボタンの押しやすさ。素材でボタンが覆われる形状なら、施錠・解錠の2つが確実に押せるか。取扱説明書は施錠のたびに施錠されたことを確認するよう注意しているので、装着した直後は非常点滅灯の点滅(施錠1回・解錠2回)で作動を確かめておく。
- メカニカルキーの取り出し口。スマートキーは解除ボタンと取り出し口がケースで塞がれていないこと。電池が切れた場面で金属の鍵が抜けないと立ち往生する。
- 電池交換のときの手間。ケースを付けたまま交換できるか、外すのが簡単か。カバー全体を包む形状ほど、交換のたびに脱着が必要になりやすい。
素材と構造の見方は、車種が変わってもそのまま使い回せる。
KSP130専用の本革キーケースを4色から選ぶ
4色に共通する仕様と価格
ここからは冒頭の表に挙げた専用品を色ごとに見ていく。販売元の適合表記では、いずれも商品タイトルに「ヴィッツ KSP130」「H24.8-」「2ボタン」「レザー 革 専用」と明記された本革の車種専用品で、5色展開のうち今回販売を確認できた4色を並べる。4点の違いは色だけで、素材・形状・価格・出荷元は共通。機能や耐久性で差を付けて語る根拠は無いから、色の好みと、車内やバッグの中での見つけやすさで選べばいい。革の等級や縫製の細部は販売元の表記から読み取れる範囲を超えるため、ここでは評価しない。
価格は確認時点のAmazon実売価格でいずれも¥1,580。在庫も価格も変動する前提で、注文時に商品ページを確かめてほしい。
色ごとの選び分け
迷ったら黒色でいい。内装の色を問わず合わせやすく、汚れも目立ちにくい定番だ。
WeCar ヴィッツ KSP130専用 本革キーケース 黒色
黒ベースのまま手元に差し色が欲しいなら、黒色×赤ステッチを選ぶ。
WeCar ヴィッツ KSP130専用 本革キーケース 黒色×赤ステッチ
バッグやポケットの中で見つけやすくしたいなら青色だ。
WeCar ヴィッツ KSP130専用 本革キーケース 青色
車体色や普段の小物と色を合わせたいなら赤色という手もある。
WeCar ヴィッツ KSP130専用 本革キーケース 赤色
2012年7月以前に登録された初期型の人は、この4色に進む前に、前の見出しで書いた適合表記の照合を必ず済ませておくこと。
素材から選び直したくなったら、素材別の整理も参考になる。
付けたあとに困らないための取り扱い
電池の寿命と消耗のサイン
キーケースは付けて終わりではなく、電池交換と付き合い続ける装備品だ。取扱説明書によると、キーの電池の標準的な寿命は1〜2年。スマートキーは常に電波を受信しているため、使っていない間も電池が減っていく。
電池消耗のサインも取扱説明書に挙げられている。スマートエントリー装着車ではエンジンを停止した際に車内から警告ブザーが鳴るほか、スマートエントリーやワイヤレスリモコンが作動しない、作動範囲が狭くなった、スマートキーのLEDが点灯しない、といった変化が出る。
電池交換の道具と手順
交換で用意するのはマイナスドライバー、小さいマイナスドライバー、指定のリチウム電池の3つ。スマートキーはまずメカニカルキーを抜いてからカバーを外す。傷を防ぐためにドライバーの先端へテープなどを巻いておく。非装着車のキーはボタン側を下向きにしてカバーを外す(上向きにするとボタンが外れるおそれがある)。新しい電池はプラス極を上にして取り付け、逆の手順で戻す。
置き場所と分解の禁止
置き場所にも注意が要る。取扱説明書は、テレビやオーディオ・電磁調理器などの磁気を帯びた製品や、低周波治療器などの電気医療機器の近くにキーを置かないよう求めている。マイナーチェンジ後の取扱説明書には、電源を入れた状態の電化製品からスマートキーを10cm以上離すようにという記載もある。
もう1つ付け加えておく。ワイヤレスキー・スマートキーは電波法の認証に適合していて、電池交換時以外に不用意に分解しないよう取扱説明書が求めている。分解・改造したものの使用は法律で禁止されているから、ケースの装着で済む範囲を超えた加工には手を出さないことだ。
キーの取り扱いの注意は、ほかのトヨタ車でもほぼ同じ構図になっている。
よくある質問
スマートエントリーが付いているか分からないときの確認方法は?
キーを持ったままドアハンドルに触れて解錠できれば装着車だ。もう1つの確かめ方は電池の型式で、電池ぶたを開けてCR1632なら装着車、CR2016なら非装着車。どちらも取扱説明書の記載から確認できる。
2012年7月以前のKSP130でも専用品は使えるか?
販売元の適合表記は「H24.8-」で、2012年7月以前に登録された個体は表記上の適合範囲の外側になる。使えるかどうかをここで断定はできない。自分のキーの形状と商品ページの表記を照合し、判断が付かなければ販売元に問い合わせてから買うのが確実だ。
キーケースを付けたままドアの施錠・解錠はできるか?
革のように金属でキーを覆わない素材で、ボタンが押せる構造なら操作できる。ただし取扱説明書は、スマートキーが金属製のものに接したり覆われたりすると車両との通信がさまたげられる場合があると注意している。金属製のケースや金属の多い構成は避けたい。
電池交換のときにキーケースは外す必要があるか?
電池交換はキーのカバーを外す作業なので、キー全体を包む形のケースは外してから作業することになる。標準的な寿命が1〜2年である以上、交換は必ず巡ってくる。脱着が簡単かどうかは、選ぶ段階で見ておいたほうがいい。
キーやメカニカルキーを紛失したらどうするか?
キーナンバープレートに打刻されたキーナンバーと残りのキーがあれば、トヨタ販売店で純正の新しいキーを作れる。プレートは車の中ではなく財布の中など安全な場所に保管しておく。スマートキーそのものを紛失したときは盗難の危険が高くなるため、残りのキーをすべて持参してトヨタ販売店に相談するよう取扱説明書が指示している。
まとめ:キーの確定から購入までの順番
選ぶ順番を1本に戻しておく。
- 自分のキーのタイプを確定させる。解除ボタンとメカニカルキーの有無、ドアハンドルでの解錠、電池の型式(CR1632かCR2016か)の3つで判別できる。
- 商品の適合表記と照合する。今回の専用品は「KSP130」「H24.8-」「2ボタン」表記のスマートキー向けで、2012年7月以前の初期型は表記の外側にある。
- 素材と構造を確認する。金属でキーを覆わない素材、押しやすいボタン、塞がれていない取り出し口、電池交換のしやすさ。
この3段階を通ったら、あとは色を決めるだけだ。まず候補を黒色の1点に絞り、最後に自分のキーと販売元の適合表記を突き合わせて最終確認してから注文する——この進め方なら、買い直しの往復にはまず巻き込まれない。
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