タウンエース バン用として売られているサンシェードの適合欄は、年式だけを「2008年~現行」とまとめて書いてあるものが多い。この書き方は2020年9月に型式が S403M/S413M へ切り替わった後まで含む形になっているので、年式の幅だけを見て選ぶと、自分の S402M が名指しされているのかどうかは分からないまま買うことになる。判断の材料は車検証の型式欄にある。
車検証の型式欄で買うものが決まる
見るのは2つだけ。車検証の「型式」欄が S402M(4WD なら S412M)であることと、初度登録年月が2020年9月より前であることだ。排出ガス規制の識別記号が頭に付くので、実際には ABF-S402M や DBF-S402M と書かれている。この2つが揃っていれば、下の4製品はどれも検討の土俵に乗る。
| 製品 | 覆う範囲 | 留め方 | 適合の書き方 | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| CARTIST | フロントガラス1面 | サンバイザーで挟む | 商品名で「S402M」を名指し | ¥2,036 |
| LIMSTYLE | フロントガラス1面 | サンバイザーで挟む | 型式をまとめた表記+商品名に S402M | ¥2,278 |
| 趣味職人 | フロントガラス1面 | 上部を磁石で留める | 汎用品と明記 | ¥2,580 |
| MUTUDD | サイドの窓4枚 | 窓枠のレールに差し込む | 商品名で S402M に適用と表記 | ¥4,999 |
価格はいずれも2026年8月19日時点の Amazon 実売価格で、変動する。フロントガラス1面で足りるのか、サイドの窓まで要るのかは、車の使い方で決まる。判断の順番は後の節で組み立てる。
S402M はどういう車か
トヨタの公式企業サイトに載る車両詳細情報では、タウンエース バンの S402M は2008年2月25日発売で、車両型式は ABF-S402M-ZQDFJD(GL)と ABF-S402M-ZQRFJD(DX)。全長4,045mm・全幅1,665mm・全高1,900mm、ホイールベース2,650mm、車両重量は GL が1,230kg、DX が1,220kg。エンジンは3SZ-VE(水冷直列4気筒1,495cm3・71kW〈97PS〉/6000r.p.m.)で、トランスミッションは5段MTと4段AT。車両企画はダイハツ工業との共同で、開発・生産はダイハツが担当し、生産拠点はインドネシアのアストラ ダイハツ モーター社になっている。
駆動は後輪駆動が基本で、フルタイム4WD の S412M は2010年7月に追加された。サンシェード選びで効いてくるのは、バンが標準ルーフのみの設定で、屋根の高さ違いが存在しないという点だ。ハイルーフ用と標準ルーフ用で製品が分かれる車種と違い、ここで迷う必要がない。
「2008年~現行」に S402M 以外が入っている
タウンエースは2020年6月22日に発表され、同年9月4日に発売されたマイナーチェンジで、新開発の1.5リッター2NR-VE型エンジンに切り替わった。あわせて衝突回避支援システム「スマートアシスト」、マニュアルレベリング機構付LEDヘッドランプ、リヤコンビネーションランプのLED化が入っている。WLTCモード燃費はバンの2WD・5速MT で12.6km/L。
中古車情報データベースの型式一覧では、S403M/S413M型は2020年9月からとされ、S402M/S412M型は2008年2月から2019年10月として扱われている。つまり「現行」という語には、エンジンごと変わった後の車まで含まれている。年式の幅ではなく、商品名や説明に「S402M」の文字があるかどうかで見るのはこのためだ。同じ読み方が要る車は他にもある。
商品ページの適合欄は3通りに割れている
書き方は大きく3つに分かれる。1つ目は商品名と説明で型式そのものを名指しするもの。2つ目は「型式 S40#M/40#U/41#M/41#型」のように、バンとトラックの型式をまとめて1行に押し込むもの。3つ目は車種名を掲げながら、説明の先頭で汎用品だと断っているものだ。2つ目の書き方だけでは、自分の型式が名指しされているとは言えないので、商品名や説明のなかに S402M の文字があるかを1字ずつ確かめることになる。
車名だけで判断できない理由は、トラックを見ると分かりやすい。タウンエース トラックは型式記号が S402U で、全長4,275mm・全幅1,675mm・全高1,890mm。バンの4,045×1,665×1,900mm とは車体寸法が違う別の車型だ。さらに車両詳細情報では、タウンエース トラックとライトエース トラックに同じ車両型式(ABF-S402U-TMDFJD/ABF-S402U-TMRFJD)と同じ寸法が載っている。車名の欄は、合うかどうかを保証していない。
4製品を4つの軸で比べる
軸は4つに絞る。覆う範囲、留め方、たたみ方と置き場所、適合の書き方だ。以下の数値と構造はいずれも出品者が商品説明に書いている内容で、第三者の試験結果ではない。
CARTIST — 型式を名指ししている
商品名と説明で「タウンエース バン S402M」を名指ししている1面ものだ。高密度アルミ遮熱シートとポリウレタン断熱素材を組み合わせた4層構造で、スプリングワイヤー内蔵のポップアップ式。フロントガラスに当ててサンバイザーで押さえて留め、使わないときは8の字に折りたたむ。収納用ストラップと収納袋が付く。出品者は購入前に年式・グレード・オプション形状の確認を求めている。適合表記のはっきりさで選ぶならこれになる。
CARTIST タウンエース バン S402M フロントガラス用サンシェード
LIMSTYLE — ドット柄で反射光を散らす
適合欄は「トヨタ タウンエース バン 40系」「型式 S40#M/40#U/41#M/41#型」「年式 2008年~現行」というまとめ表記だが、商品名には S402M が入っている。フロント用に全面銀面ではなくドット柄を採用し、アルミ遮熱層の反射光を分散させてギラつきを和らげるとしている。1層目・3層目が高密度アルミ遮熱シート、2層目・4層目がポリウレタン断熱素材の4層構造で、紫外線を99.5%カットと表記。サンバイザーを下げて挟むだけで付き、専用収納袋はハンドルに被せて使える。メーカー直営の1年保証の記載がある。
LIMSTYLE タウンエース バン 40系 フロントガラス用 マルチサンシェード
趣味職人 — 磁石留めだが汎用品
商品説明の先頭に「【適合】本商品は汎用品です。表題に記載している車種に対する専用品ではありません。」と書かれている。商品名に「タウンエース バン 400系 対応」とあっても専用設計ではない、という前提で見る製品だ。中身はワイヤーシェード1つの単品Mサイズ。広げてフロントガラスに合わせ、上部を磁石で留めるのでサンバイザーを使わない。重さは約180g、使用後はワイヤーフレームをひねって小さくたたみ、付属の収納袋に入れる。専用設計ではない代わりに、留める動作が一番速い。
趣味職人 タウンエース バン 400系 対応 フロント ワイヤーサンシェード Mサイズ
MUTUDD — サイドの窓4枚を覆う
フロントガラス用ではなくサイドウインドウ用の4枚セット。磁石も吸盤も両面テープも使わず、窓枠のゴムストリップを開いてレールを挿入する組み込みスライディングトラック方式で、装着したまま窓の上げ下げができるとしている。サイズはフロントサイドウィンドウが50×60cm、リアサイドウィンドウが50×70cm。紫外線を99%遮断と表記している。ただし出品者自身が、ゴムストリップを開いてレールに挿入できるか、車両が使用可能かを事前に確認するよう求めている。窓枠の作りによっては付かないので、買う前に実車で見ておく。
タウンエースバン S402M 対応 サイドウインドウ用サンシェード 4枚セット
なお1台分をまとめて覆うフルセット品も S402M/S412M 向けに実在するが、2026年8月19日に確認した時点ではいずれも発送まで2〜3週間かかる取り寄せ扱いで、すぐ届く在庫は無かった。
使い方で選び分ける
配送や営業で1日に何度も乗り降りするなら、着脱が一動作で済むものを選ぶ。上部を磁石で留めるワイヤー式や、袋から出せば開くポップアップ式は、降りるたびの手間が少ない。逆に、荷室で仮眠したり車内で伝票を書いたりするなら、フロントガラス1面では前席しか隠せない。視線と日差しをさえぎりたい範囲が後ろまで及ぶなら、サイドの窓を覆うものを足して考えることになる。積み荷を日差しから守りたい場合も同じで、覆う面を増やす方向で組む。
ルーフ違いが無いぶん、バンでは屋根の高さで製品が分かれる心配はない。同じ商用バンでの組み方は、次の記事が参考になる。
何が起きて、何が起きないのか
JAF(日本自動車連盟)のユーザーテスト「真夏の車内温度」では、2012年8月22日・23日に外気温35度、正午から4時間、ミニバン5台という条件で測定が行われている。公表されている測定結果は次のとおり。
| 条件 | 車内最高 | 車内平均 | ダッシュボード最高 |
|---|---|---|---|
| 対策なし(黒) | 57℃ | 51℃ | 79℃ |
| 対策なし(白) | 52℃ | 47℃ | 74℃ |
| サンシェード装着 | 50℃ | 45℃ | 52℃ |
| 窓開け(3cm) | 45℃ | 42℃ | 75℃ |
| エアコン作動 | 27℃ | 26℃ | 61℃ |
同じテストは「サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない。」と結んでいる。測定はミニバン5台で行われたもので、タウンエース バンで測った値ではない。期待していいのはダッシュボードのように日射を直接受ける面の熱さと、内装の日焼けを抑えることまでで、車内の空気を涼しく保つ道具ではない。上の表でも、車内の数値とダッシュボードの数値は別の測定点として並んでいる。
走行中に付けたままにできるのか
国土交通省が示す不正改造の具体例では、前面ガラス等への装飾板の装着について、対象範囲を「前面ガラスや側面ガラス(運転者席より後方の部分を除く)」、基準を「可視光線透過率は70%未満のものは不可」、対象車を「大型自動車だけでなく、被牽引自動車以外の全ての自動車」としている。着色フィルムの貼り付けについても、自動車の前面ガラス及び運転席と助手席の側面ガラスを対象に、可視光線の透過率70%未満のものを禁止し、法令根拠として道路運送車両の保安基準第29条を挙げている。
つまりフロントガラス用のサンシェードは、駐車中に使って走り出す前に外す装備として扱うのが筋が通る。運転者席より後方の側面ガラスはこの70%の基準の対象から外れているので、後席や荷室側の目隠しは考え方が変わる。常時付けておける目隠しを探しているなら、カーテンという選択肢もある。
よくある質問
「2008年~現行」と書かれた商品は S402M に使えるのか
その表記だけでは判断できない。2020年9月以降の S403M/S413M まで含む書き方なので、商品名や説明の中に S402M の記載があるかを見る。
タウンエース用と書かれていればトラック(S402U)にも使えるのか
言えない。トラックは全長4,275mm・全幅1,675mm・全高1,890mm で、バンとは車体寸法の違う別の車型だ。バン用として売られている製品がトラックのガラスに合うかどうかは、公表されている情報からは確認できない。
ライトエースと書かれた商品は使えるのか
車両詳細情報では、タウンエース トラックとライトエース トラックに同じ車両型式と同じ寸法が載っている。ただし記事で扱っているのはバンなので、ライトエース表記の商品を選ぶ場合も、最終的には型式の文字列が自分の車検証と一致するかで見る。
汎用品と専用品では何が違うのか
専用品は特定の型式に合わせて形が決まっている。汎用品は複数の車種に当てはめる想定で作られているので、上下や左右に隙間が残ることがある。趣味職人の製品のように、出品者が汎用品だと明記しているものは、その前提で選ぶ。
フロントガラス1面だけで足りるのか
日中の駐車中にダッシュボードと前席まわりを守るだけなら足りる。荷室で仮眠する、車内で書き物をする、後ろから中を見られたくないという用途では、サイドの窓を覆うものが要る。
サンシェードを付ければ車内は涼しくなるのか
ならない。上に引いたテストの結論がそのまま答えで、装着していても車内温度の上昇そのものは防げない。
まとめ
買う前の手順は4つ。車検証の型式欄で S402M(4WD なら S412M)を確かめる、初度登録年月が2020年9月より前かを見る、商品ページの適合欄に S402M の記載があるかを確かめる、サイド用なら窓枠のゴムストリップにレールを差し込めるか実車で見る。この順で潰せば、適合で外すことはほぼ無くなる。
製品の向き先はこうなる。適合表記の確かさを最優先するなら CARTIST。反射光のギラつきを避けたいなら LIMSTYLE。1日に何度も付け外しするなら磁石留めの趣味職人。荷室まで隠したいなら MUTUDD を足す。価格と在庫は動くので、最後は商品ページで確かめてから決めてほしい。
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