ポルテ NCP141 のタイヤ交換は、ジャッキを車両下部のジャッキセット位置にかけ、その位置を車に備え付けの取扱書の図で確かめるところから始まる。ジャッキセット位置の図も締め付けトルクの値も公開資料では確かめられなかったので、どちらも手元の取扱書で見る。ナットは車体を上げる前に約1回転ゆるめ、付けたあとは速やかにトルクを確認し、新しいタイヤに交換したときは走ってからの増し締めまで行う。
ポルテ NCP141 で確かめられたことと取扱書で見ること
作業に入る前に、公開資料で確かめられたことと、自分の車で確かめることを分けておく。
| 項目 | 公開資料で確かめたこと | 自分の車で確かめること |
|---|---|---|
| 型式と年式 | 型式 NCP141 は 2012年7月発売モデルから 2015年5月発売モデル(販売は2015年7月まで) | 車検証の型式の欄 |
| タイヤサイズ | G(2012年7月からのモデル)と F(2014年4月からのモデル)の諸元で 175/65R15 | 今付いているタイヤのサイズ |
| ホイールの取り付け | 4穴・PCD 100mm・ハブボルト M12×1.5(海外の適合情報サイトの記載) | 替えのホイールの寸法 |
| ジャッキポイント | 図は確かめられなかった | 取扱書のタイヤ交換の項目の図 |
| 締め付けトルク | 値は確かめられなかった | 取扱書に載る値 |
| 工具・応急用タイヤ | 搭載は確かめられなかった | 荷室の現物と取扱書 |
手順はトヨタのほかの車の取扱説明書(ヤリスクロス・RAV4)に沿って下に並べる。ただし車ごとに違う図と値は、ポルテ NCP141 に備え付けの取扱書で見る。ほかの車の取扱説明書の内容を、ポルテの取扱書の内容として読み替えないでほしい。
当てはまるのは型式 NCP141 のポルテ
トヨタの公式サイトの中古車カタログでは、型式 DBA-NCP141 のポルテは 2012年7月発売モデルから 2015年5月発売モデル(販売期間は2015年7月まで)に載っている。グレードは G・F・Y・X で、2014年5月発売モデルからは F アラモードも加わる。2014年4月発売モデルの F で見ると、駆動方式は FF、エンジンは 1NZ-FE(総排気量 1496cc)だ。
2012年7月23日の発売時、ポルテには 1NR-FE(1.3L)と 1NZ-FE(1.5L)の2種類のエンジンと、2WD(FF)と 4WD が設定された。同じ時期のカタログには NCP141 のほかに NSP140・NCP145 の型式も載り、2015年7月発売モデルからは DBA-NSP141(2019年7月発売モデルからは 5BA-NSP141)に変わる。
ここで確かめた値と手順の範囲は、型式 NCP141 に限る。 作業の前に、車検証の型式の欄が NCP141 かを見ておく。NSP140・NCP145・NSP141 の車は別の型式として、それぞれの車に備え付けの取扱書で確かめる。
タイヤとホイールの基本の値
新車カタログ情報サイトの諸元では、2012年7月からのモデルの G(型式 DBA-NCP141・FF)のタイヤサイズは前後とも 175/65R15 で、ホイールはスチールだ。中古車情報サイトのカタログ諸元でも、2014年4月〜2015年5月の F(型式 DBA-NCP141・FF)は前後とも 175/65R15 になっている。
一方、発売時のトヨタの発表には、最小回転半径 4.6m の注記に「14インチタイヤ装着車」とあり、14インチのタイヤを履く仕様がある。オプションのドレスアップパッケージには 175/65R15 のタイヤと 15×5J のアルミホイールが含まれる。175/65R15 を諸元で確かめられたのは G(2012年7月からのモデル)と F(2014年4月からのモデル)だけで、ほかのグレード・年式・オプションのタイヤサイズは確かめていない。冬タイヤなど替えのタイヤやホイールを用意する前に、今付いているタイヤのサイズを実車で確かめておく。
ホイールの取り付け寸法は、海外のタイヤ・ホイール適合情報サイトに、ポルテ 1.5(型式 DBA-NCP141)は 4穴・PCD 100mm、ハブ穴径 54.1mm、ハブボルトのねじは M12×1.5 と載っている。175/65R15 に組むホイールは 15×5 インセット 39 とある。同じサイトに締め付けトルクの値は載っていない。
作業の前にそろえる道具と準備
そろえる道具
トヨタのヤリスクロスの取扱説明書では、タイヤ交換に使う工具として輪止め・ホイールナットレンチ・ジャッキ・ジャッキハンドルを挙げている。同じ取扱説明書は、タイヤパンク応急修理キットが標準装着の車にはこれらの工具が積まれていないこと、工具はトヨタ販売店で買えることも書いている。
ポルテ NCP141 に工具や応急用タイヤが積まれているかは、今回の調べでは公開資料から確かめられなかった。 パンクしてから探すのでは遅いので、先に荷室を開けて現物を見て、車に備え付けの取扱書と照らしておく。
停める場所と車の状態
トヨタの取扱説明書(ヤリスクロス・RAV4)では、ジャッキで車体を上げる前の準備は次の順になっている。
- 地面が固く平らで安全な場所に移動する
- パーキングブレーキをかける
- シフトレバーを P にする
- エンジンを停止する
- 非常点滅灯を点滅させる
輪止めの位置
ヤリスクロスと RAV4 の取扱説明書は、交換するタイヤごとに輪止めをかける位置を表で示している。例として、左前輪を替えるときは右後輪のうしろに輪止めをする。ほかのタイヤを替えるときの位置は、自分の車の取扱書の表で確かめる。輪止めもトヨタ販売店で買える。
ジャッキポイントの確かめ方とジャッキのかけ方
位置は取扱書の図で確かめる
トヨタのヤリスクロスと RAV4 の取扱説明書では、ジャッキをかける位置(ジャッキセット位置)を車両下部の図で示している。ポルテ NCP141 のジャッキセット位置の図は、今回の調べでは公開されている資料から確かめられなかった。トヨタの取扱説明書はこの位置を図で示す書き方なので、位置は車に備え付けの取扱書のタイヤ交換の項目の図で確かめる。
取扱書が無いときや、図の位置が分からないときは、作業を始める前にトヨタ販売店で確かめる。ジャッキセット位置以外にはジャッキをかけない。
ジャッキの当て方
同じ2つの取扱説明書の手順では、ジャッキ頭部の凹み(溝)がジャッキセット位置の中央あたりに軽く当たるまでジャッキを手で回してから、ジャッキハンドルで車体を上げる。ジャッキはジャッキセット位置に正しくかけるよう、警告も添えられている。
トヨタの RAV4 の取扱説明書は、車載のジャッキはタイヤ交換とタイヤチェーンの着脱にだけ、その車にだけ使うよう書いている。
タイヤを外す手順
トヨタの取扱説明書(ヤリスクロス・RAV4)の流れに沿うと、外すまでは次のとおりだ。
- 輪止めをする(位置は前の節の表で確かめる)
- 車体を上げる前に、外すタイヤのホイールナットを少し(約1回転)ゆるめる
- ジャッキをジャッキセット位置にかけ、タイヤが地面から少し離れるまで車体を上げる
- ホイールナットをすべて外してから、タイヤを外す
ナットは車体を上げる前にゆるめておくのが順番の要だ。車体は、タイヤ交換に必要な高さ以上には上げない。
タイヤを付けて締める手順
付ける順番
トヨタのヤリスクロスの取扱説明書では、タイヤを付ける手順は次の順になっている。
- ホイール接触面の汚れをふき取る
- タイヤを付け、がたつかない程度まで手でナットを仮締めする
- 車体を下げる
- ホイールナットレンチで、図の番号順にナットを締め付ける。これを2、3度くり返す
- すべての工具を収納する
仮締めの当て方はホイールで変わる。スチールホイールからスチールホイールに替えるときはナットのテーパー部がホイールのシート部に軽く当たるまで、アルミホイールからアルミホイールに替えるときはナットの座金がホイールに当たるまで回す。ナットは必ずテーパー部を内側にして付ける。
締める順序と汚れの扱い
ヤリスクロスの取扱説明書は、締める順序を本文では「図の番号順」とだけ書き、順序そのものは図で示している。ポルテ NCP141 の取扱書の図は今回の調べで確かめられなかったので、締める順序は自分の車に備え付けの取扱書の図に従う。
最初に汚れをふき取るのには理由がある。タイヤメーカーのコンチネンタルの案内では、ナットのネジ部や、ナットとホイールの間にゴミ・砂・サビがあると、取り付けのときに「偽のトルク」が出て正しく締まらないことがあるという。
締め付けトルクの確かめ方と増し締め
トルクの値は取扱書で見る
トヨタのヤリスクロスの取扱説明書は、ホイールナットの締め付けトルクの値を車種ごとに N・m で示し、タイヤを交換したあとは速やかに締め付けトルクを確認すること、自分で確認できないときはトヨタ販売店で点検を受けることを書いている。
ポルテ NCP141 の締め付けトルクの値は、今回の調べでは公開資料から確かめられなかった。 値は車に備え付けの取扱書で確かめ、ヤリスクロスなどほかの車種の値を当てはめない。
増し締めの目安
タイヤメーカーのコンチネンタルの案内では、新しいタイヤに交換したときは、交換後 50〜100km を目安に走ってからホイールナットを増し締めする。締め付けトルクが適切でなかったり、走り始めの環境の変化などで、まれにナットが緩むことがあるからだ。
ナットを正しい力で締めたりゆるめたりするには、トルクレンチという専用の工具が要る。手元に無ければ、交換後の確認と、新しいタイヤのときの増し締めは最初から販売店に頼む段取りにしておくとよい。
ジャッキを使うときの安全の注意
トヨタの取扱説明書(ヤリスクロス・RAV4)は、ジャッキを使うときの注意として次を挙げている。
- ジャッキで支えられている車の下に体を入れない
- 車の下にもぐり込んで作業するときはジャッキスタンドを使う
- ジャッキで支えた状態でエンジンを始動したり、車を走らせたりしない
- 車内に人を乗せたまま持ち上げない
- ジャッキの上や下に物を置かない
- 車体を下げるときは周りに人がいないか確かめ、いれば声をかける
上げる高さは、タイヤが地面から少し離れる所までで足りる。
よくある質問
NSP141 や 4WD のポルテでも同じ手順でよいか
そのまま当てはまるとは言えない。ここで確かめた値と手順の範囲は型式 NCP141 に限り、NSP140・NCP145・NSP141 の車は別の型式として、それぞれの車に備え付けの取扱書で確かめる。発売時には 4WD も設定されたが、自分の車が NCP141 かどうかは車検証の型式の欄で見分ける。
ポルテ NCP141 の締め付けトルクは何 N・m か
公開資料からは確かめられなかった。車に備え付けの取扱書で値を見て、ほかの車種の値は当てはめない。取扱書が無ければ、トヨタ販売店に聞くのが早い。ほかのトヨタ車の交換の流れは次の記事にもあるが、トルクの値は車種ごとに違う。
ジャッキや工具、応急用タイヤは積まれているか
ポルテ NCP141 での搭載は、公開資料から確かめられなかった。荷室を開けて現物を見て、取扱書と照らす。ヤリスクロスの取扱説明書には、パンク応急修理キットが標準装着の車には工具が積まれていないという書き方がある。足りない工具はトヨタ販売店で買える。
増し締めはいつ、どうやって行うか
コンチネンタルの案内の目安は、新しいタイヤに替えてから 50〜100km 走ったあとだ。トルクレンチを使い、取扱書に載る値でナットを締め直す。
まとめ:現物と取扱書を先に確かめてから替える
- まず実車で、今付いているタイヤのサイズと、荷室にジャッキや工具があるかを見る
- 次に車検証の型式の欄が NCP141 かを確かめる(値と手順の範囲は型式 NCP141 に限る)
- ジャッキセット位置の図と締め付けトルクの値は、公開資料から確かめられなかったので車に備え付けの取扱書で見る
- ナットは上げる前にゆるめ、付けたら車体を下げてから取扱書の図の順に締める
- 交換後は速やかにトルクを確認し、新しいタイヤなら 50〜100km を目安に走ってから増し締めする
同じポルテ NCP141 のライトを替えるときは、次の記事も参考にしてほしい。

コメント