夜の駐車場で大開口のスライドドアを開けても、ポルテの足元までは光が届かない。純正ルームランプは電球色で光量が控えめなため、後席に置いた荷物を探すには心もとない明るさだ。ポルテ140系のLED化でつまずく原因は、製品の良し悪しよりも適合の見落としに集中している。ルームランプはT10ベースの2箇所構成、ヘッドライトはグレードによってハロゲンH4と純正HID(D4R)に分かれており、H4用のLEDバルブはHID車には物理的に装着できない。自分の車がどちらの仕様かを見極めたうえで、NCP141への適合が明記された製品から選べば、買い直しはほぼ避けられる。
ポルテNCP141に適合するLED 4製品の早見表
ポルテ140系(NSP140/NSP141/NCP141/NCP145)に適合表記があり、在庫を確認できた4点を灯火別に並べた。内訳はルームランプ用が3点、ヘッドライト用が1点になる。
| 製品 | 対象の灯火 | 参考価格 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| INEX 専用設計LEDルームランプ 2点セット | ルームランプ(2箇所) | 2,580円 | 総発光数258発・H24.7〜R2.12の適合表記 |
| EALE LEDルームランプ キット 7000K | ルームランプ | 2,990円 | 色温度7000Kの寒色系・スペイド共用設計 |
| BRIGHTZ LEDルームランプ ROOM-LAMP-089 | ルームランプ(1個) | 1,804円 | 1個単位で買える最小構成 |
| LMMC H4 LEDヘッドライト Ver2 LH-500RC | ヘッドライト(H4車) | 4,660円 | 10000lm表記・車検対応・コンパクト形状 |
参考価格は執筆時点のAmazon掲載額であり、価格と在庫は変動する。
室内を明るくするなら2点セットが起点になる
ポルテのルームランプは前後2箇所。片方だけをLEDにすると色温度の差が車内で目立つため、2箇所ぶんが最初からそろうINEXの2点セットが無駄のない買い方になる。1箇所だけ試したい場合や、片方が既にLED化済みの場合に限って、BRIGHTZの1個売りが選択肢に入る。
INEX 専用設計LEDルームランプ 2点セット(NCP141適合)
ヘッドライトはH4車かどうかで話が変わる
ヘッドライトのLED化は、ハロゲンH4を積むグレードだけが対象になる。純正HID(D4R)のグレードにH4バルブは入らないため、次章の見分け方で自分の車の光源を確定させてから注文する。
LMMC H4 LEDヘッドライト Ver2(車検対応・10000lm)
ポルテ140系の灯火別バルブ規格一覧
電球メーカーの車種別適合表(小糸製作所系のPOLARG)と、LEDメーカーである日本ライティングの適合表を突き合わせると、ポルテ140系(H24.6〜R3.1)の灯火規格は次のように一致する。購入前にこの表と自分の車の現物を照合するのが、最短かつ確度の高い確認手順になる。
| 灯火 | バルブ規格 | 定格 |
|---|---|---|
| ヘッドライト(ハロゲン車・Hi/Lo一体) | H4 | 12V60/55W |
| ヘッドライト(HID車・ロービーム) | D4R | 42V35W |
| ヘッドライト(HID車・ハイビーム) | HB3(9005) | 12V65W |
| フォグランプ | H16 | 12V19W |
| ポジション(車幅灯) | T10 | 12V5W |
| ウインカー(前・後) | T20(ピンチ部) | 12V21W |
| ルームランプ | T10 | 12V5W |
| ナンバー灯 | T10 | 12V5W |
| バックランプ | T16 | 12V16W |
ヘッドライトはH4とHIDの2系統に分かれる
適合表がヘッドライトを「HID(D4R)またはH4」と併記しているとおり、ポルテ140系は同じ型式でもグレードや装備で光源が変わる。見分け方は単純だ。ボンネットを開けてヘッドライト裏の防水キャップを外し、金属の座金と3本足の端子が付いた1本のバルブならH4、太い高圧ケーブルでバラストにつながる筒状のバルブならHID(D4R)になる。HID車はハイビームがHB3の別体になっているので、バルブが2本並んでいる点でも判別できる。
H4のLEDバルブはハロゲン車専用だ。HID車に組むならバラストとソケットごと替える大がかりな加工が要り、費用も手間も釣り合わない。早見表に挙げたLMMCのH4製品も、対象はハロゲン車に限られる。
フォグ・ポジション・ナンバー灯・バックランプは共通規格
ヘッドライト以外の灯火は、グレード差のない共通規格でそろっている。フォグランプはH16、車幅灯とナンバー灯とルームランプがT10、バックランプがT16。T10は市販LEDの流通量が最も多い規格なので、室内と外装で色温度をそろえたいときも品揃えに困らない。
ウインカーは前後ともT20のピンチ部タイプ。ここだけはLEDに替えるとハイフラという別の症状が出るため、他の灯火とは切り離して考える必要がある。詳細は後段のよくある質問で扱う。
ルームランプはT10ベースだがソケット形状に幅がある
ポルテのルームランプは、前席側のマップランプと後席側のセカンドランプの2箇所。専用設計品が「2点セット」で流通しているのはこの構成に合わせたためだ。
適合表の表記はT10だが、実際のソケットは年式・グレード・オプションによってT10ウェッジ型、T10ヒューズ型(全長29〜41mmのフェストン球)、BA9Sのいずれかが使われている場合がある。専用設計セットが3種類のアダプターを同梱しているのはこの差を吸収するためで、汎用T10バルブを単品で買うと台座が合わないことがある。純正球を1個外して形状を目で確かめてから注文すれば、この取り違えは起きない。
LED選びで外さないための4つの基準
製品ページの数字だけを比べても、ポルテに合うかどうかは決まらない。次の4点を順に潰していくと候補は自然に絞られる。
基準1|先にヘッドライトの光源を確定させる
前章のとおり、ポルテ140系のヘッドライトはH4とHIDの2系統。ここを確定させないまま買うと、届いたバルブが入らないまま返品になる。純正HID車のグレードは、ロービームの点灯直後に一瞬明るさが揺らいでから安定する挙動でも見当がつく。判断がつかないときは、車検証の型式を控えたうえでディーラーや用品店で光源を照会するのが早い。
基準2|ルームランプはアダプター付属の専用設計を選ぶ
ソケット形状に幅がある以上、汎用バルブ1個を買うより、車種専用として設計されアダプターが同梱された製品のほうが失敗が少ない。INEXやEALEのような専用設計セットは、基板のサイズもポルテのレンズ形状に合わせてある。汎用の丸形基板を押し込むと、レンズが浮いて隙間から光が漏れることがある。
基準3|ヘッドライトの色温度は6000K前後に収める
保安基準では走行用・すれ違い用前照灯の灯光の色は白色と定められており、平成18年(2006年)1月1日以降に製造された車は白色のみが認められる。ポルテ140系は2012年7月以降の生産なので、当然この区分に入る。色温度でいえば6000K前後までが白色域で、青みの強い8000K以上は検査で弾かれる可能性が高い。早見表のLMMCはホワイト・車検対応表記の製品だ。
一方、ルームランプは車内の照明であり、前照灯のような色の規制はかからない。EALEの7000Kのような寒色系を選んでも、車検上の支障は生じない。
基準4|ルーメン表記は配光とセットで読む
10000lmといった数値は、LEDチップ単体の理論値を指している場合がある。レンズとリフレクターを通した実際の路面照度とは一致しないため、数字の大小だけで優劣は決まらない。H4のLEDで効いてくるのは、発光部の位置と大きさが純正ハロゲンのフィラメントにどれだけ近いかという点だ。コンパクトタイプと明記された製品は、この発光部の再現とヘッドライト裏のスペース確保を両立させる設計になっている。
4製品を1つずつ見ていく
INEX 専用設計LEDルームランプ 2点セット
総発光数258発、2点セット。適合表記はNSP140/NSP141/NCP141/NCP145で、対象年式もH24.7〜R2.12とポルテ140系の生産期間にそのまま重なる。前後2箇所を一度にLED化できるので、色温度差が出ない。室内の明るさを底上げする目的なら、この構成が最も素直だ。
EALE LEDルームランプ キット 7000K
色温度7000Kの寒色系で、ポルテとスペイド(NCP141/NCP145/NSP140系)の共用設計。7000Kは6000Kよりわずかに青寄りで、車内をシャープな白で見せたいときに効く。室内灯には色の規制がかからないため、この色温度を選んでも車検上の問題は起きない。
BRIGHTZ LEDルームランプ ROOM-LAMP-089
1個単位で買える最小構成。価格が1,804円と抑えられているので、まず1箇所だけ試して明るさと色味を確認したい場合に向く。逆に、最初から前後2箇所をそろえるつもりなら2点セットのほうが割安になる。片側だけ交換して残りを純正のまま使うと、電球色と白色が並ぶ違和感が残る点は織り込んでおきたい。
LMMC H4 LEDヘッドライト Ver2 LH-500RC
H4のHi/Lo切替タイプで、10000lm表記・車検対応・コンパクトタイプ。適合表記はNSP140/NCP141/NSP141/NCP145だが、対象はあくまでハロゲンH4のグレードに限られる。純正HID(D4R)のグレードには装着できないため、購入前の光源確認が前提になる。コンパクト形状はヘッドライト裏のクリアランスが乏しいポルテのような小型車で効いてくる。
取り付け手順と落とし穴
ルームランプの交換手順
作業前にバッテリーのマイナス端子を外すか、少なくともスイッチをOFFにしてから始める。レンズは内張り剥がしを縁に差し込み、こじるようにして外す。マイナスドライバーを直接当てるとレンズに傷が残るため、樹脂製の工具を使うほうがきれいに仕上がる。純正球を抜いたら、その形状(ウェッジ型かフェストン型か)を確認し、同梱アダプターから合うものを選んで基板に組む。極性のあるLEDは、点灯しなければ180度回して挿し直せば点く。
H4ヘッドライトバルブの交換手順
ボンネットを開け、ヘッドライト裏の防水キャップを反時計回りに回して外す。バルブは金属のスプリングクリップで押さえられているので、クリップを内側に押しながら外側へずらして解放し、純正バルブを引き抜く。LEDバルブはガラス部ではなく台座を持って挿し込み、クリップで再固定してからドライバーユニットとカプラーを結線する。放熱ファン付きの製品はファンが干渉しないか、キャップを戻す前に手で確認する。
交換後に見ておく3点
点灯確認、光軸、そしてラジオノイズの3点を見る。ヘッドライトをLEDに替えると配光が純正ハロゲンからわずかにずれることがあるため、壁に照射してカットラインの高さと左右の切れ方を目視する。ずれていれば光軸調整ネジで直すが、判断に迷えば整備工場でテスターにかけたほうが早い。LEDのドライバー回路が原因でAMラジオにノイズが乗る場合は、ハーネスの取り回しを変えると収まることがある。
よくある質問
NCP141とNSP140でLEDの適合は変わりますか
ルームランプ、フォグ、ポジション、ナンバー灯、バックランプは140系で共通規格のため、NCP141とNSP140で違いはありません。実際、今回の4製品もすべてNSP140/NSP141/NCP141/NCP145を並記して適合を示しています。分かれるのはヘッドライトで、これは型式ではなくグレード・装備によるハロゲンかHIDかの差です。
ルームランプをLEDにすると車検に通らなくなりますか
室内灯は前照灯のような灯光の色の規制を受けないため、白色でも7000Kの寒色系でも車検の可否には影響しません。色の規制がかかるのはヘッドライトをはじめとする外装の灯火です。
H4のLEDヘッドライトは純正HID車にも付きますか
付きません。純正HID車のロービームはD4Rという専用形状のバルブで、バラストから高圧を受けて点灯する仕組みです。H4のLEDバルブとは台座も配線も別物なので、装着にはユニットごとの交換が必要になります。
LED化するとハイフラは起きますか
ウインカー(T20)をLEDに替えた場合に起きます。LEDは消費電力が小さく、車両側が球切れと判定して点滅を速めるためです。保安基準ではウインカーの点滅は毎分60回以上120回以下と定められており、この範囲を外れると検査に通りません。対策は抵抗の追加かLED対応リレーへの交換になります。ルームランプやポジションのLED化ではハイフラは発生しません。
明るくすると球切れ警告灯が点くことはありますか
一部の灯火では起こり得ます。ハイフラと同じ理屈で、車両側が電流値の低下を球切れと誤検知するためです。ポルテのルームランプ交換で警告が出ることは通常ありませんが、外装の灯火をまとめてLED化する場合は、キャンセラー内蔵品を選ぶか抵抗を追加すると回避できます。
まとめ
ポルテNCP141のLED選びは、灯火ごとの規格を先に押さえてしまえば難しくない。ルームランプはT10ベースの2箇所構成で、ソケット形状の差を吸収できるアダプター同梱の専用設計セットを選ぶ。フォグはH16、ポジションとナンバー灯はT10、バックランプはT16、ウインカーはT20。そしてヘッドライトだけがハロゲンH4と純正HID(D4R)に分かれており、ここを取り違えると装着できない。
室内の明るさを一度に底上げするならINEXの2点セット、1箇所から試すならBRIGHTZの1個売り、寒色系で車内をまとめるならEALEの7000K。ヘッドライトを白くしたい場合は、H4車であることを確認したうえでLMMCの車検対応品を選ぶ。この順で切り分ければ、買い直しは起きない。
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