暗い駐車場でRAV4を後退させると、純正のバックランプが照らす範囲は思ったより狭く、輪留めの位置さえ見えにくい。室内も電球色のままで、後席の足元に落とした小物を探すには光量が足りない。30系RAV4(ACA31W/ACA36W)のLED化でつまずく原因は、製品の優劣ではなく灯火ごとの規格の取り違えに集中している。この年式のロービームはD4Sという放電管、つまりHIDなので、市販のLEDバルブに差し替える形の交換が成立しない。逆にルームランプ・ラゲッジ・バックランプ・ナンバー灯はいずれも小球で、ACA31W適合が明記された製品を選べば工具1本で終わる。
ACA31Wに適合するLED 4製品の早見表
30系RAV4(ACA31W/ACA36W)への適合表記があり、在庫を確認できた4点を灯火別に並べた。内訳は室内側が2点、バックランプ用が2点になる。
| 製品 | 対象の灯火 | 参考価格 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| BRIGHTZ LEDルームランプ ROOM-LAMP-020 | ルームランプ(1個) | 2,082円 | ACA31W/ACA36Wの車種専用設計・1個単位 |
| 鬼爆閃光 CREE T16 LEDバック球 2個 | バックランプ(T16・2個) | 2,980円 | CREE製チップ・250LM表記・左右ぶん同梱 |
| LMMC T16 LEDバックランプ 9000K | バックランプ(T16) | 1,570円 | 無極性・車検対応表記・青白い9000K |
| KADOTAWORKS LEDラゲッジランプ | ラゲッジ(荷室灯) | 1,790円 | スイッチ付・純正交換タイプ |
参考価格は執筆時点のAmazon掲載額であり、価格と在庫は変動する。
室内は専用設計のルームランプから替える
30系のルームランプはフロント・ミドル・リアで規格が分かれており、汎用バルブを1個だけ買うと台座が合わないことがある。車種専用設計のBRIGHTZは基板とソケット形状をACA31W/ACA36Wに合わせてあるため、レンズが浮いて光が漏れるという失敗を避けられる。1個単位で買えるので、まず運転席側で明るさと色味を確かめてから箇所を増やす買い方もできる。
BRIGHTZ RAV4 ACA31W/ACA36W LEDルームランプ(車種専用設計)
バックランプは左右2個をまとめて替える
後退灯は左右で1組になっている。片側だけをLEDにすると、白色と電球色が並んで色の差がはっきり出る。左右2個入りの鬼爆閃光なら1回の作業で色味がそろい、明るさの左右差も出ない。T16はソケットが小さくアクセスも悪くないため、リア内張りの一部を外せば手が入る。
鬼爆閃光 ACA31W/ACA36W CREE T16 LEDバック球 2個
RAV4 30系(ACA31系)の灯火別バルブ規格一覧
バルブの車種別適合表で30系RAV4を引くと、前期(H17.11〜H20.8)と後期(H20.9〜H28.7)で灯火の規格は一致する。購入前にこの表と実車の現物を照合するのが、最短で確度の高い確認手順になる。
| 灯火 | バルブ規格 |
|---|---|
| ヘッドライト(ロービーム) | D4S(HID・放電管) |
| ヘッドライト(ハイビーム) | HB3(9005) |
| フォグランプ | H11 |
| ポジション(車幅灯) | T10 |
| ウインカー(前・後) | T20(ピンチ部違い) |
| バックランプ | T16 |
| ナンバー灯 | T10 |
| ルームランプ(フロント) | T10 |
| ルームランプ(ミドル) | T10×31 |
| ルームランプ(リア) | T8×28 |
| ハイマウントストップ | 純正LED(バルブ交換なし) |
ロービームはD4S=LEDバルブへの差し替えができない
30系のロービームは、フィラメントを熱して光らせるハロゲンではなく、バラストとイグナイターで高電圧をかけて放電させるHID(D4S)だ。ソケットにLEDバルブを挿すという交換の形そのものが成立しない。適合表でも30系はHID仕様車の掲載しかなく、20系にはあるハロゲン仕様車の区分が見当たらない。ロービームの明るさを戻したいなら、D4S規格のまま新品のHIDバルブに替えるのが本筋になる。LED化をうたうD4S用キットも流通しているが、バラストの処理と光軸・配光の作り直しが伴い、費用も手間も小球の交換とは別次元だ。
現実的にLED化できるのは小球の5系統
残る灯火はいずれも一般的な小球で、ここがRAV4 30系のLED化の主戦場になる。ルームランプ(T10・T10×31・T8×28)、ラゲッジ、バックランプ(T16)、ナンバー灯(T10)、ポジション(T10)の5系統だ。どれも特別な工具は要らず、費用も1箇所あたり数百円から数千円で収まる。フォグ(H11)とハイビーム(HB3)もLEDバルブが選べるが、色と配光の規制が絡むぶん難度は一段上がる。
前期と後期で規格は変わらない
30系は2005年11月から2016年8月まで販売された長寿モデルで、途中にマイナーチェンジを挟んでいる。それでも適合表を前期と後期で引き比べると、ロービームD4S・ハイビームHB3・フォグH11・バックランプT16・ナンバー灯T10という並びは同じだ。年式で悩む必要はなく、ACA31W/ACA36Wと明記された製品ならどの年式でも規格は合う。ACA31Wは2WD(FF)、ACA36Wは4WDという駆動方式の違いで、灯火の構成に差はない。今回の4製品がいずれも両型式を併記しているのはそのためだ。
30系のLED選びで外さない4つの基準
製品ページの数値だけを見比べても、RAV4に合うかどうかは決まらない。次の4点を順に潰していくと、候補は自然に絞られる。
基準1|替えたい灯火の規格を先に確定させる
「RAV4用」と書かれた商品でも、50系・60系向けの流通量が圧倒的に多い。30系はT16・T10・T10×31・T8×28が中心で、50系のフォグ(H16)とは規格が違う。適合表記にACA31WかACA36Wの文字があるかどうかを、購入ボタンの前に必ず見る。純正球を1個外して刻印を読めば、規格は現物で確定できる。
基準2|ルームランプはソケット形状が3種類に分かれる
30系の室内灯はフロントがT10のウェッジ球、ミドルがT10×31、リアがT8×28のフェストン球という構成になっている。同じ「ルームランプ」でも台座がまったく違うため、3箇所を汎用T10でそろえようとすると2箇所が入らない。車種専用設計品が売れているのはこの差を吸収するためで、箇所ごとに形状を確認してから買えば取り違えは起きない。
基準3|バックランプの色は「白色」に収める
保安基準では後退灯の灯光の色は白色と定められ、同時に点灯する数は2個以下、左右対称に取り付けることが条件になる。LMMCの製品は商品名に「青白い」と明記された9000Kで、色温度としては寒色寄りだ。見た目の青白さを取るなら9000K、検査での通りやすさを優先するなら6000K前後の白色という切り分けになる。数字の大きさは明るさではなく色味を示すという点も、押さえておきたい。
基準4|フォグとハイビームは色と配光の規制が効く
前部霧灯は灯光の色が白色または淡黄色のいずれかで、すべて同一色でなければならないと細目告示で定められている。左右で白と黄を混ぜる使い方はできない。走行用前照灯にあたるハイビーム(HB3)は白色に限られる。加えて、どちらも配光が崩れると検査で弾かれるため、カットラインの出方が粗い製品は避けたい。小球のLED化より一段慎重に選ぶ場所になる。
4製品を1つずつ見ていく
BRIGHTZ LEDルームランプ ROOM-LAMP-020(1個)
ACA31W/ACA36Wの車種専用設計で、1個単位で買えるルームランプ。台座と基板サイズが30系のレンズ形状に合わせてあるため、汎用品で起きがちなレンズの浮きや光漏れが出にくい。1個ずつ買い足せる構成なので、フロントだけを先に替えて明るさを見てから、ミドル・リアに広げる進め方ができる。逆に3箇所を一度にそろえたい場合は、必要数を計算してから注文する必要がある。
鬼爆閃光 CREE T16 LEDバック球 2個 250LM
イネックスのT16バック球で、CREE製チップを使った250LM表記。左右ぶんの2個が同梱されているので、後退灯を1回の作業で完結できる。バックランプは後退時にしか点かないため、点灯時間が短く寿命面の負担も小さい。純正の電球色から白色に替わると、後方の輪留めや壁の位置が格段に見やすくなる箇所だ。左右の色味と明るさをそろえるなら、2個セットで替えるのが最も素直な選び方になる。
LMMC T16 LEDバックランプ 9000K(無極性)
同じT16のバックランプで、色温度9000Kの青白い光。無極性のため、挿して点かなければ向きを変えるという手間が要らない。車検対応の表記があるものの、9000Kは白色というより青白い領域に入るので、検査官の判断に振れ幅が出やすい。青白い見た目を狙うなら選択肢になるが、白色の判定を最優先するなら基準3で触れた6000K前後の製品のほうが読みやすい。
KADOTAWORKS LEDラゲッジランプ(スイッチ付)
荷室灯を純正交換できるラゲッジ用のLED。スイッチが付いており、ドアの開閉に連動させず常時点灯や消灯に切り替えられる。荷室は純正だと球が1個で光量が乏しく、キャンプ道具や工具を積み下ろしする場面で不便を感じやすい部分だ。室内側と一緒に白色でそろえると、車内の色温度が統一される。
交換の手順と落とし穴
ルームランプとラゲッジの交換手順
作業前に室内灯のスイッチをOFFにし、可能ならバッテリーのマイナス端子を外す。レンズは内張り剥がしを縁に差し込み、こじるようにして外す。マイナスドライバーを直接当てるとレンズに傷が残るため、樹脂製の工具を使うほうが仕上がりがきれいだ。純正球を抜いたら形状を目で確かめ、ウェッジ型かフェストン型かを確認してからLEDを組む。極性のあるLEDは、点灯しなければ180度回して挿し直せば点く。
バックランプ(T16)の交換手順
リアゲートを開け、内張りのクリップを外してテールランプ裏のソケットにアクセスする。ソケットは反時計回りに回すと抜ける構造で、T16のバルブはまっすぐ引けば外れる。LEDを挿してソケットを戻したら、内張りを固定する前に点灯を確認する。無極性でない製品が点かない場合は、バルブを180度回して挿し直す。左右を同時に作業すると、色味と明るさの差もその場で比べられる。
交換後に見ておく3点
点灯確認、球切れ警告、そして色の統一の3点を見る。イグニッションをONにして各灯火が点くかを確かめ、メーター内に球切れ警告が出ていないかを併せて確認する。LEDは消費電力が小さいため、車両側が球切れと誤検知することがある。最終的に、外から見て左右の色味がそろっているか、室内の各灯火で色温度が揃っているかを目視する。ここまで見れば、やり直しはほぼ起きない。
よくある質問
ACA31WとACA36Wでバルブの規格は変わりますか
変わりません。ACA31Wが2WD(FF)、ACA36Wが4WDという駆動方式の違いで、灯火の構成や規格には差がありません。バルブの車種別適合表も両型式を1つの行にまとめて掲載しており、今回取り上げた4製品もすべてACA31WとACA36Wを併記して適合を示しています。
ロービームをLEDに交換できますか
素直な交換はできません。30系のロービームはD4Sという放電管(HID)で、バラストから高電圧を受けて点灯する仕組みです。ソケットにLEDバルブを挿すという交換の形が成立せず、D4S用のLED化キットを使う場合もバラストの処理と光軸の調整が伴います。明るさを取り戻す目的なら、D4S規格の新品HIDバルブへの交換が現実的です。
バックランプをLEDにすると車検に通らなくなりますか
規格と色を守れば問題ありません。後退灯は灯光の色が白色、同時点灯は2個以下、左右対称という条件が保安基準で定められています。T16の規格に合った白色のLEDであればこの条件を満たします。判断が割れやすいのは色温度で、9000Kのような青白い製品は白色の判定で不利に働くことがあります。
ルームランプをLEDにするとハイフラは起きますか
起きません。ハイフラはウインカー(30系ではT20)をLEDに替えたときに、消費電力の低下を車両側が球切れと判定して点滅を速める現象です。保安基準ではウインカーの点滅は毎分60回以上120回以下と定められており、この範囲を外れると検査に通りません。ルームランプ・ラゲッジ・バックランプのLED化では、この症状は発生しません。
9000Kと6000Kのどちらを選ぶべきですか
用途で分かれます。9000Kは青みの強い白で、見た目のシャープさを狙うなら選択肢になります。一方で保安基準が求めるのは白色なので、検査での通りやすさを重視するなら6000K前後が読みやすい選択です。色温度の数字は明るさではなく色味を表すもので、数字が大きいほど明るいという関係ではない点に注意してください。
まとめ
RAV4 ACA31Wは、灯火ごとの規格を先に押さえてしまえばLED化で迷わない。ロービームはD4Sの放電管なので、バルブを差し替える形での交換はできない。効果が出るのはルームランプ(T10・T10×31・T8×28)、ラゲッジ、バックランプ(T16)、ナンバー灯(T10)、ポジション(T10)の小球で、どれも工具1本で終わる。フォグはH11、ハイビームはHB3で、こちらは色と配光の規制が絡む。
室内を明るくするならACA31W専用設計のBRIGHTZ、後退時の視界を確保するなら左右2個入りの鬼爆閃光、荷室まで白色でそろえるならKADOTAWORKSのラゲッジランプ。青白い見た目を狙う場合だけLMMCの9000Kが候補に入る。この順で切り分ければ、買い直しは起きない。
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