ノア90系のワイパーは、運転席側700mm・助手席側350mm・リヤ350mmの3本で決まる。この3つの数字を控えて店の棚に向かえば、長さの選択で迷うことはない。ただし製品ラインによっては運転席側に700mmより短い長さが正規の適合として設定されていて、数字だけを頼りに選ぶと外すことがある。リヤはリヤで、長さが分かっていても格納位置から動かさないとブレードを外せない。
ノア90系のワイパーは3本、長さは700mmと350mm
2022年1月以降のノア(90系)に付いているワイパーは、フロント2本とリヤ1本の合計3本。長さは次のとおりで、ワイパーメーカーの車種別適用データがこの値で一致している。
| 位置 | 長さ |
|---|---|
| 運転席側(フロント右) | 700mm |
| 助手席側(フロント左) | 350mm |
| リヤ | 350mm |
左右で350mmも差があり、長いほうが運転席側。助手席側とリヤはどちらも350mmだが、取付部の形が違うので同じ品物ではない。全部を一度に替えるなら3本、フロントだけなら2本という数え方になる。市販の適合セットもこの構成で、フロント2本セットと、フロント2本にリヤ1本を足した3本セットが流通している。
他の車種の値と見比べたいときは
も使える。
車検証の型式欄で90系かどうかを確かめる
年式のうろ覚えで判断せず、車検証の「型式」欄を見るのが早い。適合データにノア90系として載っている型式は ZWR90W・ZWR92W・ZWR95W・MZRA90W・MZRA92W・MZRA95W・MZRA97W の7つで、年式は令和4年1月(2022年1月)以降。ZWRで始まるのがハイブリッド、MZRAで始まるのがガソリンだ。
ワイパーの長さはハイブリッドとガソリンで分かれていない。NWBとソフト99の適用データはこの7つを同じ1つの適合枠にまとめており、PIAAの適用データも MZRA90W・MZRA95W・ZWR90W・ZWR95W を「ハイブリッド車含む」として同じ枠に置いている。どの社で調べても、この枠の中で長さが枝分かれすることはない。自分の記号がこの並びにあるなら、上の表の3本でそのまま進んでよい。
フロント2本を買うときに見ておく3点
フロント2本は700mmと350mm、これで確定している。そのうえで、買い物かごに入れる前に確認しておきたい点が3つある。
取付形状はU字フック
ノア90系のフロントの取付形状はU字フック(Uクリップ、Uタイプとも表記される)。90系向けとして流通しているブレードの仕様表記でも「U字形状 Uタイプ」と明記されている。国産車で最も一般的な形状で、同じU字フックの製品なら長さが合えば取り付けられる。リヤだけは同じU字フックではなく、リヤ専用の別形状になっている点に注意。
ノア/ヴォクシー80系・90系対応 エアロワイパーブレード 700mm+350mm 左右2本セット(U字フック)
助手席側だけを交換しない
NWBは適用検索の注記で、助手席側を交換するときは運転席側も交換するよう求めている。助手席側だけを替えた場合、運転席側のワイパーと干渉するおそれがあるためだ。ゴムが切れたのが片側だけでも、フロントは左右セットで替えるのが前提と考えておく。上の2本セットや下の製品のように左右そろった商品を選ぶと、この点で悩まずに済む。
ノア90系・95系用 エアロワイパーブレード 左右2本セット(ゴム付き)
価格はAmazonの実売価格で、確認時点では前者が¥1,680、後者が¥1,790。日々動く値なので、注文画面で必ず現在の価格を見てほしい。
骨組みが露出したタイプに替えるなら付属品を見る
新車から付いているのはデザイン型、つまりフレームがカバーで覆われて外から骨組みが見えないタイプだ。NWBも適用検索の結果画面で、この車にはデザイン型のワイパーを勧めると案内している。同じ形で買い替えるなら追加の部品は要らない。
一方、骨組みが露出したトーナメント型に替える場合は話が変わる。PIAAの適用データでは、ノア90系の運転席側に別売の取付ホルダーが必要と明記されている製品がある(助手席側とリヤには不要)。ブレード本体だけを買うと取り付けられないので、トーナメント型を選ぶなら付属品の指定まで読む。
製品ごとの比較で選びたい人は
も参考にしてほしい。
リヤは長さより先に「格納位置から出す」でつまずく
リヤは350mm。ここまでは表のとおりだが、実際に交換しようとすると多くの人が長さ以外の壁に当たる。ノア90系のリヤワイパーは、使っていないとき格納位置に収まっていて、そのままではブレードに手が届かない。
サービスポジションへ動かす手順
ノアの取扱説明書には、寒冷時やワイパーゴムを交換するときに停止位置を格納位置からサービスポジションへ切り替える手順が載っている。
- リヤワイパーのスイッチを停止位置にする
- エンジンスイッチをOFFにする
- OFFにしてから約45秒以内に、ワイパーレバーを前方へ押して約2秒以上保持する
これでワイパーがサービスポジションへ移動し、アームを起こせる状態になる。45秒という制限があるので、工具とタオルを先に手元へ用意してから始めるとやり直しが減る。
交換して格納位置へ戻すまで
サービスポジションに出したら、アームを起こし、ガラスとアームの間にタオルなどを挟んでおく。手が滑ってアームが倒れるとガラスを割るおそれがあるためだ。ブレードまたはゴムを交換したらアームを戻す。
戻すほうは自動で、エンジンスイッチがONの状態でリヤワイパースイッチを操作するか、シフトレバーをR位置にするか、車速が約7km/h以上になれば格納位置へ戻る。作業が終わったら走り出す前にどれかを実行しておく。
もうひとつ、リヤは選べる製品がフロントより少ない。PIAAの適用データではフロントに品番があるシリーズでもリヤは「適用なし」となっているものが複数あり、ソフト99のガラコワイパーもリヤはブレードの設定を持たず替えゴムでの適合としている。フロントと同じシリーズでリヤまでそろえられるとは限らないので、リヤはリヤ専用品から選ぶつもりでいたほうがよい。
リア用ワイパーブレード 350mm(適合車種にノア90系を含む)
700mmではなく650mmが正規の適合になる製品がある
ここが、サイズ表を見ただけでは埋まらないもうひとつの穴だ。運転席側の純正相当は700mmなのに、ワイパーメーカー3社とも一部の製品ラインには700mmより短い長さをノア90系の正規適合として設定している。NWBは該当品番に「注7:純正ワイパーより寸法が短い適合となっております」を付け、PIAAは一部シリーズの注意事項に「純正ワイパーより寸法が短くなります」と書き、ソフト99も「注6:純正品より寸法が短くなります」を付けている。
具体例がソフト99のガラコワイパーで、ノア90系の運転席側に割り当てられている撥水ブレードは、メーカー直営の通販ページの仕様表記で長さ650mm・ゴム幅8mm・幅広型となっている。純正相当より50mm短い。
これは誤植ではなく、そのフレーム形状で実車の払拭を確認したうえでの設定だ。つまり選んだ製品ラインの適合表に書かれている長さが、その製品での正解になる。「純正が700mmなのだから、どの製品でも700mmを買えばいい」という選び方は成り立たず、むしろ長さだけを合わせて別ラインの700mm品を選ぶと適合から外れる。買うときは製品名に付いた長さではなく、その製品の適合表でノア90系の行を引く。
80系から乗り換えたならリヤだけ長さが変わる
ひとつ前の80系ノア(2014年1月〜2021年12月、型式 ZRR80G・ZRR80W・ZRR85G・ZRR85W・ZWR80G・ZWR80W)は、フロントが運転席700mm・助手席350mmで90系と同じ。ところがリヤだけは80系が400mm、90系が350mmで違う。PIAAの適用データでも、80系のリヤは90系とは別の呼番区分(末尾RSの400mm相当)が割り当てられている。
前が同じなのだから後ろも同じだろう、という推測がここで通らない。しかも違うのは長さだけではなく、ワイパーメーカーの製品区分でもリヤ用は「リア専用」として独立していて、80系向けと90系向けは別品番として扱われている。前の車から余ったリヤワイパーの使い回しはできないし、長さだけ見て350mmのリヤ用を買うのも避けたい。取付部の形が合うかまで確認する。
姉妹車のヴォクシーで調べたい場合は
にまとめてある。
ブレードごとか、替えゴムだけか
替えゴムだけの交換を選んでいいのは、拭き筋やビビリが出はじめたばかりで、フレームに錆や変形がなく、今付いているワイパーが純正のままだと分かっている場合。逆に、フレームが錆びている・ガラスへの当たりが均一でない・純正か社外品か分からない・見た目もそろえたいなら、ブレードごと替えたほうが結果的に手間が少ない。費用はゴムのほうが安いが、フレームが劣化していると新しいゴムでも拭きムラは残る。
替えゴムの適合品番は、純正ワイパーが付いている前提で決まっている。NWBは替えゴムの適合品番は純正ワイパーに準じたものだとしたうえで、過去にワイパーを交換している場合は購入したワイパーの品番を確かめるよう案内し、ソフト99も自社のブレードに交換済みなら替えゴム対応表で確認するよう求めている。中古で買った車や、前に社外品ブレードへ替えた車では、適合表の替えゴム品番がそのまま使えないことがある。
もうひとつ、雪用ワイパーはゴムだけの交換ができない。NWBが適用検索の注記で明記している。雪用を使っているなら、劣化したらブレードごとの買い替えになる。
90系はフロント2本にリヤ1本の計3本なので、ゴムで済ませるなら3本セットを選ぶと過不足が出ない。
ノア/ヴォクシー90系 ワイパー替えゴム フロント2本+リア1本の3本セット
買う前に実車で確かめること
適合表を信じ切らないよう求めているのは、ほかならぬワイパーメーカー自身だ。ソフト99は、カーメーカーの仕様変更等により適合表の表示と実際のサイズ・形状が異なる場合があるとして、標準装備のワイパーであっても購入前に実車装着ワイパーの長さと断面形状を確認するよう明記している。NWBも現車で形状を確認するよう案内している。
やることは単純で、ワイパーアームを立ててブレードを外し、長さを測り、ゴムの断面形状と取付部の形を見る。前のオーナーが社外品に替えている可能性がある中古車ほど、この確認が効く。
ほかに、買う前に頭に入れておきたい点を3つ挙げておく。
- 撥水コートタイプを選ぶとき:ソフト99は、フロントガラス周辺にカメラやセンサーが装備された車両では撥水コーティングの使用について注意が記載されている場合があるとして、車の取扱説明書の確認を求めている。NWBも、氷雪や汚れがワイパーで払拭できない状況では運転支援システムに影響を及ぼす場合があるとしている
- 雪用のリヤ:デジタルインナーミラー装着車には設定がない。NWBの適用データは雪用リヤの該当箇所に「注2:対応製品がありません」を割り当て、ソフト99も雪用リヤに適合品番なしとしている(雨用のリヤにはこの区別は付いていない)
- 適合データは各社とも予告なく変更することがあると断っており、NWBはモデルチェンジに関わらずワイパーの仕様が変更となる場合があるとしている。年次改良もあるので、注文の直前に自分の型式・年式で引き直すのが確実
交換後に寿命を縮めない使い方
新品にしても、使い方しだいで持ちは変わる。取扱説明書はフロント・リヤとも、ウインドウガラスが乾いているときにワイパーを使わないよう求めている(ガラスを傷付けるおそれがあるため)。砂ぼこりが乗ったまま空拭きするのが、新しいゴムをいちばん早く痛める。
寒い時期は、フロントウインドウガラスが暖まるまでウォッシャー液を使わない。取扱説明書には、ウォッシャー液がガラスに凍り付いて視界不良を起こし、思わぬ事故につながるおそれがあるという警告が置かれている。ウォッシャー液が出ないときにスイッチを操作し続けるとポンプが故障するおそれがある、という注意もある。
冬場にリヤをサービスポジションのまま放置しないことも合わせて。走り出す前に格納位置へ戻す習慣にしておけば、アームを引っ掛ける事故も防げる。
よくある質問
ハイブリッドとガソリンでワイパーのサイズは変わる?
変わらない。ZWRで始まるハイブリッドも、MZRAで始まるガソリンも、適合データでは同じ枠に置かれている。運転席700mm・助手席350mm・リヤ350mmで共通だ。
運転席側は700mmと650mm、どちらを買えばいい?
選んだ製品の適合表に従う。純正相当は700mmだが、短い適合を設定しているラインではその製品での正解が650mmになる。製品をまたいで長さだけをそろえようとすると外れる。
助手席側だけ交換してもいい?
やめておきたい。NWBは助手席側のみを交換すると運転席側のワイパーと干渉するおそれがあるとしている。フロントは2本一緒に替える。
80系のリヤワイパーが余っているが90系に使える?
使えない。80系のリヤは400mm、90系は350mmで長さが違い、取付区分も別扱いになっている。
雪用ワイパーをリヤにも付けたい
自分の車がデジタルインナーミラー装着車かどうかを先に確認する。装着車には雪用リヤの設定がないためだ。雨用のリヤについてはこの区別は付いていない。
まとめ
まず買うものを3本に絞る。運転席側700mm・助手席側350mm・リヤ350mm、これがノア90系の答えだ。次に車検証の型式欄を見て、ZWRまたはMZRAで始まる7型式のどれかに当てはまることを確かめる。
そのうえで、狙った製品の適合表でノア90系の行を引き、長さが700mmなのか短い設定なのかを見る。最後に実車でブレードを外し、長さと断面形状が手元の情報と合うかを目で確認する。この順番で進めれば、買い直しになる余地はほぼ残らない。
関連するおすすめ記事
この記事にはAmazonアソシエイトを含むアフィリエイト広告を含みます。

コメント