GDJ76W に後付けするコンソールボックスは、ドリンクホルダーの形と数で決めていい。純正のセンターコンソールボックスそのものは標準で付いているので、後付け品が埋めるのは肘を置く面と飲み物の置き場だ。ここで取り上げる3製品は固定の考え方までよく似ていて、実際に差が出るのはホルダーの形状、素材、照明の有無、価格の4つに絞られる。
3製品の差はホルダーの形・素材・照明・価格に出る
同じ項目で並べた比較表
| 項目 | LIMSTYLE | TME スタンダード | TME 上位モデル |
|---|---|---|---|
| 価格帯 | 3製品で最も低い | 中間 | 3製品で最も高い |
| 適合表記 | ランドクルーザー 70系に適合 | 再再販ランクル70専用設計 | 再再販ランクル70(2023~)完全専用 |
| 固定方式 | 底面のゴムバンドで運転席と助手席の間に設置 | 純正コンソールに載せて固定 | 純正コンソールに載せて固定 |
| ドリンクホルダー | 照明付き(形状・数の記載なし) | 左右で形状が違う(大きめのリング/正方形) | 内径75mm・パネル脱着可 |
| パネル色 | 記載なし | ウッド/ブラックの2色 | ウッド/ブラックの2色 |
| 照明 | 7色切り替え・蓋の開放で自動点灯 | 記載なし | 記載なし |
| 製造国 | 記載なし | 日本国内製造 | 日本国内製造 |
| 保証 | メーカー保証1年 | 記載なし | 記載なし |
価格は2026年8月28日時点で確認した Amazon の実売価格をもとにしていて、変動する。表の空欄ではなく「記載なし」と書いた欄は、メーカーの製品説明にその項目の記述が見当たらなかったという意味だ。
どれを選ぶか
飲み物の置き場を増やすことが第一の目的なら、左右で形状を変えてある TME のスタンダードを選ぶ。ペットボトルと紙パックを同時に置けるかどうかが、毎日の使い勝手をいちばん左右する。内装との色味の揃い方と、蓋の下の収納の深さを取るなら TME の上位モデル。照明が欲しい、あるいは費用を抑えたいなら LIMSTYLE になる。3製品とも工具も加工も要らず、載せる(置く)だけで済む点は共通している。
純正の収納はメーカーの装備一覧で確定できる
標準で付いている収納
メーカーの主要装備一覧表(2023年11月)によると、AX の標準装備として大型ドアアームレスト(フロント・リヤ)、センターコンソールボックス、キー付グローブボックス、シフトサイドポケット、センターコンソールトレイ、カップホルダー(1個)、小物入れが挙げられている。フロントドアポケット(運転席・助手席はボトルホルダー付)とシートバックポケット(運転席・助手席)も標準装備だ。メーカーの車種紹介ページの収納アイテム図も同じ内容を示している。
つまりセンターコンソールボックスは純正で付いている。後付け品の役割は、箱を新しく足すことではなく、その上に肘を置く面と飲み物の置き場を重ねることにある。
一方、同じ収納欄に載っているアームレストは大型ドアアームレスト(フロント・リヤ)で、前席中央に置くセンターアームレストは表に記載がない。表に書かれていないというだけで、車両に存在しないとメーカーが述べているわけではない点は区別しておく。
飲み物の置き場は実質1か所
同じ表で、カップホルダーは個数つきで「カップホルダー(1個)」と書かれている。車種紹介ページの図でも表記は同じだ。主要諸元表の乗車定員は5名、室内寸法は長1,760mm・幅1,440mm・高1,240mm(いずれも社内測定値)だから、5人乗れる室内に対してカップホルダーの記載は1個ということになる。
シフトサイドポケットには「走行時に脱落等の危険性があるため、ボトルホルダーとして使用しないでください」という注記が付く。ボトルの置き場としては想定されていないので、前席の飲み物を置く場所は実質的に1か所と考えておくのが妥当だ。
後付けを選ぶときに見る5つの基準
ドリンクホルダーの数と形
純正のカップホルダーは装備一覧の記載で1個なので、後付け品で何個増えるかがそのまま差になる。形も見ておきたい。円形のリングは太めのペットボトルに合い、正方形は紙パックが入る。内径の数値が公表されている製品なら、手持ちのボトルやコンビニのカップが収まるかを買う前に見当できる。パネルが外せる製品なら、外してタンブラーや水筒、スマートフォンの置き場として使う手もある。
固定のしかた
純正コンソールの上に載せて固定する方式と、運転席と助手席の間に置いて底面のバンドで留める方式では、据わりの安定度と、外したときに元へ戻す手間が変わる。工具や加工を伴わない点は共通していても、載せる相手が純正コンソールそのものなのか、シートの間の空間なのかで前提が違う。取り付け所要時間が製品説明に書かれていれば、それも比べる材料になる。
肘が当たる面の素材
PU レザーは汚れを拭き取りやすい。ただし長距離で楽かどうかは、内部のクッションの厚みと反発の性質で変わる。内装との見た目の揃い方を重く見るなら、表皮の色味、シボの質感、ステッチの色が純正内装に寄せてあるかを見る。パネルの色(木目調か艶消しの黒か)を選べる製品では、ステアリングやトリムとの相性で決めることになる。
照明などの電装機能
夜間に手元を照らす用途なら、蓋を開けたときの自動点灯が効く。常時点灯する装飾の照明は好みが分かれるところで、色数や切り替え操作が自分の使い方に合うかで判断したい。電源の取り方が製品説明に書かれていない製品もあるので、その場合は買う前に販売元へ問い合わせるのが早い。
後席から手が届くか
乗車定員は5名でカップホルダーの記載は1個だから、後席に人を乗せる機会が多いなら、ホルダーの位置が前席専用か後席からも使えるかで満足度が変わる。製品説明に後席からの使用を想定した記述があるかどうかを見ておく。
飲み物の置き場を増やすなら TME スタンダード
メーカーの製品説明では、この製品は「再再販ランクル70専用設計」とされ、商品名に GDJ76W が入っている。アームレスト、コンソールボックス、ドリンクホルダーを1つで兼ねる構成だ。
いちばんの違いはホルダーの形が左右で異なることで、片側は太めのペットボトルが入る大きめのリング、もう片側は紙パックが入る正方形と説明されている。純正の記載が1個であることを踏まえると、置き場が増えるだけでなく、置ける容器の種類まで広がる。さらに製品説明は「後部座席の方も十分に手が届く位置にドリンクホルダーを設計しています」としており、後席からの使用も想定に入っている。
パネルカラーはウッドとブラックの2色。ウッドは純正ハンドルの近似色、ブラックは艶消しのシボ加工とされている。取り付けは工具不要・加工不要で、純正コンソールに載せて固定するだけ。製品説明の冒頭には取付前に説明書を読むよう指示があるので、開封したらまず同梱の説明書を見てほしい。日本国内製造。外寸・内寸の数値は製品説明に記載がなく、この記事でも書けない。
価格は前掲の時点で13,480円(ウッドの場合)。
TME 再再販ランクル70専用 アームレスト コンソールボックス コンパクト スタンダード ウッド
内装との一体感と深い収納なら TME 上位モデル
メーカーの製品説明では「再再販ランクル70(2023~)完全専用」設計とされ、こちらも商品名に GDJ76W が入る。ブラックグレー PU レザーにブラックパネルを組み合わせた仕様だ。
ドリンクホルダーは日本で流通するドリンクサイズをもとに内径75mm を採用したと説明され、コンビニコーヒーや太めのペットボトルが収まるとされる。パネルは脱着でき、外せばスマートフォンや小物、大きめのタンブラーや水筒も置ける。ホルダーの内部は防汚・防水シートで保護されている。蓋を開けると深めの収納があり、充電ケーブルやライター、サングラスを入れられるとしている。
表皮は再再販ランクル70のためにフルオーダーで調合した PU レザーで、純正シートとほぼ同色のステッチカラーを使ったと説明されている。パネルはウッドとブラックの2色。取り付けは工具不要・加工不要、純正コンソールに載せて固定するだけで所要は約3分とされる。日本国内製造。外寸・内寸の数値は記載がない。
価格は前掲の時点で22,480円で、3製品では最も高い。差額が何に対して払うものかと言えば、内径の数値が公表されたホルダー、脱着できるパネル、内部の防汚防水シート、そして純正内装に寄せた色とステッチという、仕様の言葉で説明できる部分だ。
TME 再再販ランクル70専用 アームレスト コンソールボックス ブラックグレーPUレザー×ブラックパネル
価格と照明で選ぶなら LIMSTYLE
メーカーの製品説明では、適合車種は「トヨタ ランドクルーザー 70系に適合」とされ、あわせて「年式・グレード・オプション等により適合しない場合が御座います。形状をご確認いただいた上、お買い求めください」という自社の注記が付く。
ドリンクホルダーと携帯ホルダーに照明があり、ボタン1クリックで7色に切り替え、ダブルクリックでグラデーション、5秒の長押しで消灯する。蓋を開けるとブルーの照明が自動で点く。素材は高品質 PU レザーと低反発の記憶クッションで、肘掛けと同時に鍵・スマートフォン・コインなどの収納として使えるとしている。
固定は取付道具を使わず、底部のゴムバンドで運転席と助手席の間に設置する方式だ。ここが他の2製品と違う。純正コンソールに載せるのではなくシートの間に置くので、据わりの見え方は実車で確かめておきたい。通常使用における初期不良・品質不具合に対する1年間のメーカー保証がある。なお照明を内蔵電池で動かすのか車両側から電源を取るのかは製品説明に記述がなく、確認できていない。
価格は前掲の時点で8,980円。
LIMSTYLE ランクル70 再再販 コンソールボックス アームレスト GDJ76W
「70系」表記と「再再販2023年~専用」表記の違い
メーカーの発表資料によると、現行のランドクルーザー”70″は2023年11月29日発売で、車両型式は 3DA-GDJ76W-RKTNY、グレードは AX の1本だ。シリーズ自体は1984年の誕生以来続いていて、2023年の発売は国内への再導入にあたる。同じ「ランクル70」という呼び名でも年式によって別の車両があるので、適合は呼び名ではなく年式と型式で見る。
適合表記には2つの粒度がある
その目で商品ページを読むと、適合表記の粒度が2種類あることが分かる。「再再販ランクル70(2023~)完全専用」「再再販ランクル70専用設計」と年式まで書かれている製品は、射程が2023年11月以降の現行モデルに絞られている。対して「ランドクルーザー 70系に適合」とだけ書かれている製品は、販売ページ自身が年式・グレード・オプションによって適合しない場合があると注記している。どちらの表記でも、注文前に販売ページの適合年式と形状写真を自車と照らし合わせる作業は省けない。
注文前に確かめる順番
注文前の手順はこうなる。まず適合表記に年式が書かれているかを見分ける。年式表記がない製品なら、自車が2023年11月以降の GDJ76W であることを車検証で確かめたうえで、販売ページの形状写真と見比べる。次にホルダーの形と数が、自分がふだん置く飲み物に合うかを見る。照明付きなら電源の取り方の記述を探し、なければ販売元に問い合わせる。最後に保証の有無と期間を確認する。
なお今回参照した出典で確認できたのは現行 GDJ76W の装備構成だけで、他の年式の内装が同じかどうかは確かめていない。他世代への適合可否はここでは扱わない。同じ70系でも別型式の話は、それぞれの型式で書いた記事にゆずる。
取り付けの流れと、載せる前に見ておく点
3製品に共通するのは、工具も加工も使わずに載せる(置く)だけという点だ。順番はこうなる。
- 純正コンソールまわりの小物を一度すべて出す。
- 製品を純正コンソールの上に載せる(LIMSTYLE はシートの間に置く)。上位モデルは所要約3分と説明されている。
- 付属の固定手段(ゴムバンドなど)で留める。
- 蓋を開け閉めして、純正コンソール側の蓋と当たらないかを見る。
- シフト操作とパーキングブレーキの操作を一通り行い、動線に当たらないかを確かめる。
- 走り出す前に手で押して、据わりが動かないことを見る。
主要諸元表には副変速比として高1.000/低2.488の記載があり、駆動方式はパートタイム4WD だ。前席まわりの操作系がどう並んでいるかは今回の出典から確定できないので、干渉の有無は自分の車で実際に手を動かして見てほしい。
照明付きの製品で車両側から電源を取る場合は、装備一覧表の枠の中に収める。車内のアクセサリーソケットは DC12V・120W が1個で、注記は120W 以下の電気製品を使うよう求めたうえ、120W 以下でも正常に作動しない場合があるとしている。充電用 USB 端子は Type-C がフロントに2個で、注記は DC5V/3.0A(消費電力15W)の電源として使うよう求めている。機器側の表示と突き合わせておきたい。電源の取り回しをもっと詳しく知りたいなら、同じ車の配線について書いた記事が参考になる。
よくある質問
GDJ76W に純正のコンソールボックスは付いていますか
付いている。メーカーの主要装備一覧表には、AX の標準装備としてセンターコンソールボックスが明記されている。センターコンソールトレイ、キー付グローブボックス、小物入れも標準だ。後付け品を足す理由は箱そのものではなく、肘を置く面と飲み物の置き場のほうにある。
純正のカップホルダーは何個ありますか
装備一覧表の記載は「カップホルダー(1個)」で、車種紹介ページの図でも表記は同じだ。加えてシフトサイドポケットには、走行時の脱落の危険からボトルホルダーとして使わないようにという注記が付いている。
取り付けに工具は必要ですか
ここで取り上げた3製品は、いずれもメーカーの製品説明で工具不要・加工不要とされている。TME の2製品は純正コンソールに載せて固定するだけ、LIMSTYLE は底部のゴムバンドで運転席と助手席の間に設置する方式だ。
後席からドリンクホルダーに手が届きますか
TME のスタンダードは、製品説明で後部座席からも十分に手が届く位置にホルダーを設計したとしている。他の2製品については、後席からの使用に触れた記述が製品説明に見当たらなかった。
純正の内装を加工することになりますか
3製品とも加工は伴わない。ただし純正センターコンソールボックスの寸法はメーカーから公表されておらず、各製品の外寸も製品説明に数値がない。載せたときの収まりは、届いてから実車で見るしかない。
まとめ
まず候補を1つに絞ってから、販売ページの適合表記で最終確認をする。この順番で決めるのが早い。
飲み物の置き場を増やすことが目的なら、左右で形状が違う TME のスタンダード。内装との色味の揃い方と蓋の下の収納の深さを取るなら TME の上位モデル。照明が欲しい、あるいは費用を抑えたいなら LIMSTYLE。純正の装備一覧に載っているのはカップホルダー1個なので、どれを選んでも置き場は増える。
絞り込んだら、注文前に販売ページの適合年式と形状写真を自車と照らし合わせる。年式まで書かれていない製品ではこの確認が特に効く。内装まわりをほかにも手を入れるつもりなら、次の記事が続きになる。
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