GZG50のセンチュリーは、1つの型式のまま20年つくられた。だから型式だけで電球を調べると、ロービームの答えが2つ出てきて止まる。境目は2008年1月で、それより前がハロゲンのH4、それ以降がHIDのD4Rだ。まず自分の車がどちら側かを決めてから、部位ごとの型番を見ていく。
部位別バルブ型番の早見表
年式で違うのはロービームと後ろまわりの一部だけで、フォグ・ハイビーム・ウインカー・バック・ナンバー灯は前期から後期まで同じ規格が並ぶ。買い物の前に決めるべきは、ロービームが自分の車でどちらかという1点でいい。
| 部位 | 前期・中期(2007年12月まで) | 後期(2008年1月から) |
|---|---|---|
| ロービーム | H4 | D4R(HID・42V35W) |
| ハイビーム | HB3 | HB3(9005・12V65W(60W)) |
| フォグ | HB4(9006) | HB4(9006・12V55W(51W)) |
| ポジション(車幅灯) | T10 | T10(12V5W) |
| フロントウインカー | T20シングル | T20ピンチ部違い(12V21W) |
| サイドウインカー | T10 | T10 |
| テール/ストップ | S25ダブル(2004年まで)/T20ダブル(2005年から) | T20ダブル(12V21/5W) |
| リアウインカー | T20シングル | T20(12V21W) |
| バックランプ | T20シングル | T20(12V21W) |
| ライセンス灯 | T10 | T10(12V5W) |
| ルームランプ | T10×31・T8.5(BA9s,G14) | T10×31・T8.5(12V8W・10W) |
後期の型番と定格は純正ランプメーカー系の車種別電球適合表、前期・中期は灯火を部位別・年式区分別に載せている専門サイトの表による。どの資料もGZG50を扱う範囲は1997年4月から2017年2月までで、その先の世代は別の型式・別の灯火構成になる。
自分の1台が前期・中期か後期かを決める
2008年1月に何が変わったか
2008年1月7日発売の一部改良で、ロービームにディスチャージヘッドランプが与えられた。当時の自動車専門媒体の報道はそう伝えており、あわせて地上デジタルTVチューナーが標準装備になっている。モデルチェンジではなく一部改良での変更で、バルブメーカーの適合表が年式行をH20.01で割っているのもこの日付と重なる。
型式では見分けられない
メーカー自身が公開している車両史によると、2代目センチュリーは1997年4月18日の発売。日本の乗用車として初のV型12気筒(4996cc・1GZ-FE)を積んだ車で、そのまま20年つづいた。装備の差は同じGZG50の中で起きているので、車検証の型式欄を見てもどちらの列かは分からない。見るのは初度登録年月のほうだ。適合表の側も型式ではなく年式で切っていて、バルブメーカーの表は2行、専門サイトの表は3区分、もう1社の表は後期の1行しか持たない。
境目に当たる個体はどうするか
2007年末から2008年初めに登録された車は、表の区分のどちら側にも寄りうる。手順は、1に車検証で初度登録年月を見る、2に2008年1月より前なら前期・中期の列、以降なら後期の列を読む、3に境目に当たる場合や中古で経歴が分からない場合はロービームのバルブを外して口金の刻印(H4/D4R)を読む、4に通販なら商品側の適合検索でも同じ年式区分が選べているか照合する、の順。
ヘッドライトの型番と、根拠の濃さ
前期・中期のロービームはH4
バルブメーカーの適合表は「H09.04〜H20.01 GZG50」の行のLOW欄をH4とし、専門サイトの表も「H9.4〜H16.12」「H17.1〜H19.12」の両区分でロービームをH4としている。H4は1本の中に上下2つのフィラメントを持つ形状なので、この年式はH4を替えればロー側が復旧する。
後期のロービームはD4R
純正ランプメーカー系の電球適合表は「H20.1〜H29.2」型式GZG50の行でヘッドライト(HID)をD4R・42V35Wとし、別のバルブメーカーの表も同じ行の純正バルブLo欄をD4Rとする。専門サイトの表も同じ区分をHID仕様車としてD4Rと書く。指定はD4Rであって、末尾の1文字を読み替えてはいけない。HIDバルブは末尾の記号で口金や遮光の仕様が分かれる。
ハイビームはHB3だが根拠の数が違う
後期のハイビームは9005(HB3)で12V65W(60W)。ロービームがHIDになってもハイビーム側はハロゲンのままで別体だ。ここは電球適合表・バルブメーカーの表・専門サイトの表の3つが一致する。いっぽう前期・中期のHB3を書いているのはバルブメーカーの適合表だけで、専門サイトの表には前期・中期のハイビーム欄そのものが無い。まとめ買いの前に現車で確認しておきたいのはこの箇所。
フォグ・ポジション・ウインカー
フォグは全年式でHB4
フォグランプは1997年から2017年まで一貫してHB4(9006)で、定格は12V55W(51W)。バルブメーカーの適合表は前期・後期の2行ともフォグをHB4とし、別のメーカーの表も後期のFog欄をHB4、専門サイトの3区分もすべてHB4。4つの資料が同じ記載なので、フォグだけは年式を調べずに買える。
ポジションとサイドウインカーはT10
車幅灯は前期から後期までT10で、後期の定格は12V5W。サイドウインカーも専門サイトの3区分すべてでT10だが、こちらを書いているのはその表だけで、純正ランプメーカー系の電球適合表にはサイドウインカーの行が無い。
フロントウインカーの形状名を読み違えない
後期のフロントウインカーは「T20ピンチ部違い」で12V21W。ピンチ部違いとは口金の切り欠き位置が通常のT20と異なる形状のことで、同じT20でも差し込み側の形が合わないと入らない。純正ランプメーカー系の電球適合表は該当の製品Noを2つ並べ、適合のパターンが複数あることを示している。前期・中期の表では同じ位置がT20シングルで、ピンチ部違いの指定は付かない。
後ろまわりは年式で3段階
テール/ストップはS25ダブルからT20ダブルへ
専門サイトの表では、1997年〜2004年の区分がS25ダブル、2005年以降がT20ダブル。後期の電球適合表もT20ダブル(12V21/5W)としている。21Wがストップ、5Wがテールを受け持つ2段階の球なので、シングル球では置き換えられない。初期の個体だけは口金の形そのものが違うので、年式をまたいだ流用は考えないほうがいい。
ハイマウントは途中でLEDになる
同じ表で、1997年〜2004年のハイマウントストップランプはT16、2005年〜2007年はLEDと書かれている。LEDと書かれた箇所は電球を差し替える前提の部位ではないので、球切れのときは灯体側の扱いになる。
ウインカー・バック・ナンバー灯は共通
後期のリアウインカーとバックランプはどちらもT20(12V21W)で、電球適合表では同じ製品Noが入る。ライセンス灯はT10(12V5W)。専門サイトの表では前期・中期の3点も同じくT20シングル・T20シングル・T10で、後ろまわりで年式が効くのはテール/ストップとハイマウントに絞られる。前側と違い、リアウインカーには「ピンチ部違い」の指定が付かない。
室内灯はT10×31とT8.5の併記
後期のルームランプは電球適合表の型番欄が「T10/31、T8.5」で、定格は12V8Wと10W。専門サイトの表も前後の室内灯をT10×31とT8.5(BA9s,G14)の併記としていて、前期・中期の区分も書き方は同じ。併記は箇所や仕様によってどちらかが使われるという意味なので、買う前に現物を外して口金を見る。中期(H17.1〜H19.12)の区分には、中央の室内灯がヒューズ型バルブとも書かれている。
買う前・換える前に見ておくこと
適合表そのものが例外を明記している
バルブメーカーの適合表の但し書きは、記載のある車種でも年式・型式・グレード・寒冷地仕様・車両個体差・ディーラーオプションの違いで表示のバルブが装着使用できない場合があるとし、必ず現車で寸法適用を確認するよう書いている。別の頁では、メーカーから発表されていない仕様変更などで表示どおりのバルブが使われていないことがあるとも述べ、購入前に実際に装着されているバルブを確認するよう求めている。専門サイトの表も、特別仕様車など条件によって記載と異なる場合があるとしている。最後に効くのは表ではなく、いま付いている球のほう。
LED化・HID化を考えるとき
そもそも表が示しているのは純正灯具に使われているバルブの規格で、灯具ごと社外品に替えてある車には当てはまらない。バルブメーカーのLEDヘッドランプバルブ適合表を見ると、GZG50の対応バルブ欄は前期・中期のHIGH・LOWがいずれも「未」、後期はヘッドランプの形式欄・対応バルブ欄が「-」、フォグの対応バルブ欄も両年式とも「未」で、この表の範囲では適合が示されている箇所が無い。別のメーカーの表は後期のハイビームとフォグにLED適用の○を付けるが、ハイビームの○には「プレミアムモデルはバックカバー付きの為、装着不可」と注記が付く。同じ後期でも製品の仕様で可否が割れるということだ。車検対応と表示された製品についても、JIS規格D5500に基づく設計・生産という意味であって、検査場に新しい光源に対応した測定機器が無ければ検査官の目視判断に委ねられると但し書きされている。外した純正バルブは予備として保管しておきたい。
後期のロービームはHIDなので、交換の手順もハロゲンとは違う。作業前にライトのスイッチとイグニッションを切る、発光管のガラス部分を素手で触らない、色や明るさが左右でそろうよう2本まとめて替える、あたりはHIDバルブに共通する基本だ。バラストやイグナイタ側には高い電圧がかかるので、不安があれば整備工場やディーラーに任せる。
同じセンチュリーでも、世代が変われば型式も灯火の構成も変わる。
よくある質問
前期のセンチュリーにHIDは付いていないのか
純正でロービームがディスチャージになったのは2008年1月の一部改良からで、それより前はH4のハロゲンだ。ただし、それ以前の年式で白い光が出ている個体はある。前のオーナーが社外のHIDキットやLEDバルブを後付けしている場合で、中古車では珍しくない。その場合は表の型番ではなく、実際に付いている製品の規格に合わせることになる。
車を見てH4かD4Rかを確かめられるか
確かめられる。確実なのはロービームのバルブを外して口金の刻印を読むことで、点灯させて光り方を見る方法もある。初度登録が2007年末から2008年初めに掛かる個体は、表の区分だけで決めずにこの確認を先にしたい。
D4Rのかわりに別の記号のHIDバルブを使えるか
参照した適合表はどれもGZG50の後期をD4Rとだけ記載していて、他の記号との互換については書いていない。末尾の記号で仕様が分かれる以上、ここでは表にある型番をそのまま買っておきたい。
フォグは年式を気にしなくていいのか
GZG50に限れば、フォグは1997年から2017年までHB4(9006)で通っている。4つの資料が同じ記載なので、フォグを買うのに年式区分を調べる手間は要らない。
まとめ:先に現物、次に車検証
まず、いま付いているロービームの球を外して口金の刻印を読む。ここが決まれば早見表のどちらの列を見ればいいかも決まる。書類での確認はその次で、車検証の初度登録年月が2008年1月より前なら前期・中期のH4、以降なら後期のD4R。フォグのHB4と、リアウインカー・バックランプ・ナンバー灯は年式を通して共通なので、迷いどころはロービームと後ろまわりのテール/ストップに絞られる。参照した適合表はどれも、グレードや個体差で記載と違う場合があると自ら断っている。表は当たりを付けるためのもので、最後の1票は現車が持っている。

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