センチュリーGZG50の荷室収納 約500Lの積み方

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GZG50型センチュリーで何が積めるかを決めているのは、公表容量のおおよそ500Lという数字ではなく、後席が倒せないことと開口部の高さの2点だ。床は広いが縦方向の自由が乏しいので、収納用品を買うより先にトランクを測るのが最初の作業になる。ここでは制約の中身、採寸の手順、積む順序、用品を選ぶときの基準を順に見ていく。

目次

荷室で先に押さえておく3つのこと

2代目センチュリーの荷室を扱った自動車メディアの記事や、世代別の解説をまとめた専門サイトによれば、GZG50のトランク容量は公表値でおおよそ500L。先代のVG45型が400Lだったところから100L拡大され、ラゲージ部分の高さも先代比で50mm広げられている。

ただしこの数字は容積の公表値であって、開口部の寸法や床の内寸を保証するものではない。トヨタは主要諸元表で荷室の内寸を公表していないので、500Lという値だけを見て「この箱なら入る」と判断すると入らないことがある。

そのうえで効いてくる制約が2つある。1つはセダンであるためリアシートのアレンジができないこと。背もたれを前に倒して客室側へ荷室を延長する使い方はできず、トランクの容積がそのまま積める空間の上限になる。もう1つは開口部の高さが限られていて、背の高いものが積み込めないこと。同じ資料でもここがこの荷室の弱点として挙げられている。

車体側の前提も押さえておくと納得がいく。GZG50は全長5270mm・全幅1890mm・全高1475mm、ホイールベース3025mmという寸法で、平面としては大きいがルーフラインは低い。荷室も高さ方向へは伸ばせない形になる。開閉側にはトランクリッドイージークローザーがあり、半ドアから自動で引き込んで閉じてくれる。

積めるもの、積めないものの線引き

具体物で見たほうが早い。前述の自動車メディアの記事では、GZG50のトランクにゴルフバッグが4個積めるとされている。一般的なセダンで2〜3個が限界とされるところ、4個載せてなお前後に余裕があるという記述だ。床面が広く奥行きも取れていることの目安になる。

一方で、高さで決まる荷物は容量に余裕があっても通らない可能性がある。縦置きのベビーカー、脚立、丈のある観葉植物、背の高い収納ケースあたりが該当する。ゴルフバッグ4個という数字は床の広さを示すもので、高さ方向の余裕を示すものではない。ヘッドカバーを付けたドライバーが上に飛び出す積み方をすると、床には余裕があってもリッドが閉まらない。

長尺物も同じ理由で難しい。後席を倒して荷室と客室をつなぐ経路がないため、スキー板や突っ張り棒、長い工具をトランクから前へ通す積み方はできない。客室に持ち込んで後席へ寝かせる形は取れるが、後席の居住性を最優先に作られた車の使い方としては噛み合わない。長尺物を日常的に運ぶなら、この車のトランクだけで完結させない前提で考えたほうがいい。

容量値と使い勝手が一致しないことは、他のセダンの荷室と見比べると分かりやすい。

収納用品を買う前に測る5か所

内寸が公表されておらず、車種専用の収納用品もほとんど流通していない以上、採寸が出発点になる。メジャーを持って次の5か所を測り、数値を控える。

  1. 開口部の高さ — リッドを開けた状態で、開口部の下端から上端のフチまでの垂直距離。この車で最初に効く数値。
  2. 開口部の幅 — 左右で最も狭くなる位置の幅。奥が広くても入口が狭ければ通らない。
  3. 床面の奥行き — 開口部の縁から後席背面の内張りまで。手前と奥で床の高さが違う場合は両方控える。
  4. 左右のタイヤハウス間の幅 — 床面でいちばん狭くなる部分。ボックスの横幅はここで決まる。
  5. 荷室の有効高さ — 床面から、リッドを閉めたときに干渉しない高さまで。1より小さくなることが多い。

測った5つの数値はスマートフォンにメモして買い物に持って行く。用品を選ぶときは外寸そのままではなく、実測値から2〜3cm引いた値を上限にする。手を入れる隙間と、荷物を出し入れするときの遊びの分だ。

積み込みは順序で決まる

高さの余裕がない荷室を使い切るコツは、積む順番にある。

まず平たいもの——荷室マット、滑り止めシート、畳んだ養生毛布——を床全面に敷いて底を作る。次に重いもの(工具箱、飲料のケース、機材類)を後車軸に近い位置、つまり荷室の前寄りの低いところへ置く。重心が後ろに寄るほど加減速で挙動が乱れるので、重量物は開口部側ではなく奥に寄せる。その上と奥に、軽くてかさばるもの(衣類、クッション、空のコンテナ)を回す。最後に出し入れの頻度が高いもの(傘、清掃用具、レジャーシート)を開口部側に残す。積み終えたらリッドを一度ゆっくり下ろし、干渉がないか目で確かめてから閉める。イージークローザーは閉まりきらない状態でも引き込もうとするので、閉める感触だけでは干渉に気づきにくい。

ゴルフバッグを複数積むときは、ヘッド側とグリップ側を交互に向けて並べる。いちばん高くなるヘッド部分が一箇所に集まらず、高さが分散する。ヘッドカバー付きのドライバーが上へ飛び出すなら、そのクラブだけ抜いて別に寝かせる。バッグ同士の擦れを避けたいときは間にタオルか薄いブランケットを挟む。

荷崩れ対策は、空間を余らせないことと荷物を動かさないことの2つで考える。滑り止めシートを床に敷いて底が動かないようにし、仕切りやコンテナで小分けにして箱の中で荷物が泳がないようにする。それでも隙間が残るなら、畳んだ毛布やクッションで埋める。荷物が少ない日ほどよく滑るので、空のコンテナを1つ積んで仕切り代わりに使う手もある。内張りに擦れ跡が出てきたら、置き場所か固定方法を見直す合図だ。

収納用品を選ぶときの基準

採寸で得た数値をどう使うかを、判断基準の形で整理する。

収納ボックス・仕切り

高さが最初のふるいになる。実測した開口部の高さから2〜3cm引いた値を上限とし、フタ付きなら閉めた状態の全高で見る。フタ付きは上に別のものを重ねられて空間効率が上がるが、その分だけ全高が増える。フタなしは出し入れが速く、浅い荷物の一時置きに向く。

素材は樹脂と布で内装への当たり方が変わる。樹脂製は擦れや水濡れに強く形も崩れないが、硬い角がカーペットや内張りに当たる。布・不織布製は軽く当たりが柔らかい代わりに、荷物を抜くと自立せず倒れやすい。底面に滑り止め加工がなければ、下に滑り止めシートを敷く前提で選ぶ。使わない日に畳めるか、重いものを入れるなら耐荷重の記載があるかも見ておく。

この車では高さと耐荷重を満たすものだけを候補に残し、そのうえで素材を内装保護の観点で決めるという順番がいい。

荷室マット・トランクトレー

GZG50は生産終了から年数が経っていて、車種専用形状の荷室マットは流通が限られる。汎用品を実測寸法に合わせて敷く、必要なら裁断する、という前提で考えるほうが現実的だ。

濡れた傘やスポーツ用品を載せるなら、生地に染みる素材ではなく水を通さないものを選ぶ。トレー型は縁が立ち上がっている分だけ、こぼれた液体が床の内張りへ回るのを止められる。ただし立ち上がりの高さも厚みも、その分だけ荷室の有効高さを食う。開口部に余裕がないこの車では効いてくるので、保護性能と高さのどちらを取るかは積む荷物で決める。あとは面ファスナーなどで固定できるか、取り外して丸洗いできるか。マットがずれると荷物ごと動く。

内装を傷めない積み方と、常備してよいもの

このトランクにはウエスハンガーと毛ばたき入れが備わる。ボディを拭き上げる道具を常備して車体をきれいに保つという、ショーファーカーとしての使われ方が前提の装備だと同じ記事は説明している。つまりここは汚れ物や工具を無造作に放り込む場所として作られていない。清掃用具の定位置を先に確保してから残りの空間を割り振ると、車の設計と食い違わない収納になる。

内装を傷めない積み方

具体策としては、荷物の角が当たる面に畳んだ毛布かタオルを1枚挟む。濡れたものや土が付くものは、縁の立ち上がったトレーか防水の袋に入れてから載せる。金属の工具やジャッキ類は個別に袋やケースへまとめる。ばらけた金属が走行中に動くと点状の傷が残る。荷室マットは荷物を載せる前に敷き、降ろしたら払う。砂を溜めたまま敷き続けると、マット自体が研磨材になる。出し入れは引きずらずに持ち上げる。開口部の縁は擦れが集中する場所なので、そこだけでも保護材を当てておくと長く保つ。

常備するもの、降ろすもの

常備品は、置いても劣化せず・動かず・使用頻度が読めるものに絞る。折りたたみコンテナ、滑り止めシート、養生毛布かブランケット、タオル数枚、軍手、レジャーシート、大きめのビニール袋あたりが向く。逆に置きっぱなしを避けたいのは、スプレー缶やライターなどの可燃物、乾電池やモバイルバッテリー、飲料、医薬品や化粧品、精密機器やレンズ類。JAFが実施した真夏の車内温度のユーザーテスト(外気温35度・正午から4時間駐車)では、対策なしの黒い車で車内最高温度57度という結果が出ており、可燃性の高い危険物を車内に置くことは避けるべきとされている。この測定は客室で行われたものでトランク内の温度は測っていないが、夏の駐車中に車全体が高温になる環境であることは変わらない。

重さとはみ出しの枠

積載ルールを整理した自動車情報サイトの解説では、乗用車で積んでよい重さの目安を、乗車定員1人あたり55kgで計算し、これに手荷物を1人あたり10kg程度加えて考えるとしている。GZG50は乗車定員5名なので、人員が275kg、手荷物が50kg、合計およそ325kgが目安になる。乗員が少なければその分は荷物側に回せるが、総重量が増えるほど制動距離は伸び、サスペンションやタイヤの消耗も進む。重い荷物を積みっぱなしにする使い方は、目安の範囲内でも燃費と足まわりの面で不利だ。

大きさとはみ出しについては、警察が案内している改正後の積載制限(2022年5月13日施行の道路交通法施行令の改正)が枠になる。積載物の大きさは、長さが自動車の長さにその10分の2を加えたもの、幅が自動車の幅にその10分の2を加えたものまで。積み方は、前後が車体からその長さの10分の1、左右が車体からその幅の10分の1を超えてはみ出さないこと。これを超える積載で走るなら、出発地を管轄する警察署長の制限外積載許可が要る

高さの制限は3.8mから積載場所の高さを引いた値。後席に荷物を置く場合は、背もたれより高く積んで後方視界を塞がないことと、走行中に動かないよう固定することの2点が効く。転落を防ぐ措置を取らなければ転落等防止措置義務違反にあたる。

中古で入手する場合の確認項目

2代目センチュリーの販売期間は1997年4月から2017年2月まで。生産終了から年数が経っているので、収納を組み立てる前に荷室そのものの状態を見ておきたい。

トランクリッドイージークローザーが正常に引き込むか。半ドアで止まる、途中で戻るといった動きがあれば整備側の話になる。開口部のウェザーストリップが硬化していないか、切れていないか。ここが劣化すると雨水が入る。床や内張りに雨染み・カビ臭・水が溜まった跡がないか。あれば収納用品を入れる前に原因を潰す。床下の空間に何が入っているかは年式と仕様で異なるので、現車を開けて確かめる。内張りの浮き、カーペットの擦れ、固定用フックの欠品も見ておく。これらは用品の固定方法を決めるときの前提条件になる。

装備の有無は年式と仕様で差が出るため、カタログの記載ではなく現車で確認するのが原則だ。イージークローザーの標準装備を確認できたのも2000年4月〜2001年5月の標準仕様車と2006年1月〜2008年1月のフロアシフトについてで、全期間の全仕様を確かめたものではない。

よくある質問

ゴルフバッグは何個積めるのか

2代目センチュリーの荷室を扱った自動車メディアの記事では4個とされている。4個積んでも前後に余裕があるという記述だが、これは床面の広さの話で、ヘッド部分が上へ飛び出す積み方をすればリッドは閉まらない。

後席を倒して荷室を広げられるか

できない。リアシートのアレンジができない構造で、荷室を客室側へ延長する経路がない。トランクの容積がそのまま上限になる。

荷室の内寸は何ミリか

公表されていない。トヨタの主要諸元表にも今回確認できた資料にも開口部や床面の寸法の記載がなく、実数を示せない。だから自分で測る手順を先に置いた。開口部の高さ・幅、床の奥行き、タイヤハウス間の幅、有効高さの5か所を実測してほしい。

スーツケースや背の高い箱は入るか

寝かせて入る大きさなら床の余裕で収まるが、立てた状態の高さが開口部を超えると通らない。箱物は高さから先に判断する。実測値から2〜3cm引いた数字を上限にすると失敗が少ない。

荷物は置きっぱなしでよいか

置いても劣化しないものに限る。可燃物や電池類、飲料、医薬品、精密機器は降ろす。それ以外も3か月に1度、あるいは季節が変わるタイミングで一度すべて出し、使わなかったもの・用途を思い出せないもの・劣化しているものを降ろすと、公表容量の500Lを実際に使える状態が保てる。

まとめ

GZG50の荷室で使い勝手を決めているのは容量の数字ではなく、後席が倒せないことと開口部の高さという2つの制約だ。この2つは変えられないので、収納は決まった箱の中をどう使うかの話になる。

だから採寸が最初の作業になる。5か所の数値さえ手元にあれば、用品選びも積む順序もそこから逆算できる。まずはメジャーを持ってトランクを開け、開口部の高さから測ってほしい。中古で手に入れた個体や、他の人から引き継いだ車なら、車検証で型式と初度登録年月を確認するところから始めるといい。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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