eビターラのワイパーは、助手席側450mmとリヤ250mmの2本を先に決めてよい。この2つは出所の異なる2系統の資料が同じ数字を示している。割れているのは運転席側だけで、550mmと600mmのどちらとも決めきれないため、買う前に実車のブレードを外して測る。手を付ける順番としてはリヤが先だ。後退のたびに自動で動く仕組みが付いている分、こちらのゴムが先に減る。
前後3本の長さ早見表
| 位置 | 長さ | 資料の一致 |
|---|---|---|
| 運転席側 | 550mm または 600mm | 割れている |
| 助手席側 | 450mm | 一致 |
| リヤ | 250mm | 一致 |
スズキ公式サイトのeビターラ用アクセサリー一覧によると、純正スノーブレードのサイズは運転席側用550mm・助手席側用450mm・リヤ用250mm。いっぽうソフト99のガラコワイパー適合検索は、型式 PA2AS,PB3AS のeビターラに対して運転席側に PM-12、助手席側に PM-7 を示し、同社が公開している品番ごとの仕様では PM-12 が600mm、PM-7 が450mmとされている。
助手席側450mmとリヤ250mmは、この2系統が同じ数字を指しているので、そのまま買ってよい。運転席側だけが550mmと600mmに割れる。
もうひとつ先に知っておきたいのが、リヤには汎用ブレードの適合品番が無いことだ。ソフト99の適合表では、リヤの雨用ブレードも雪用ブレードも「適合なし」の扱いになっている。カー用品店のブレード売り場でリヤ用を探しても行き止まりになる、ということになる。
車検証の型式 PA2AS と PB3AS
車検証の型式欄に入るのは ZAA-PA2AS か ZAA-PB3AS のどちらかで、頭の ZAA は排出ガス等の識別記号にあたる。商品ページの適合表と突き合わせるのは後半の PA2AS / PB3AS のほうだ。PA2AS が2WD側、PB3AS が4WD側にあたる。
ワイパーについては、この2つで悩む必要はない。ソフト99の適合表は「PA2AS,PB3AS」とまとめて1行で扱っており、駆動方式でワイパーの品物が変わる扱いにはなっていない。型式の違いはワイパー選びに効かないと考えてよい。
数字が割れたり適合表の掲載が薄かったりするのは、この車が新しいことによる。スズキのニュースリリースによると、eビターラの日本での発売日は2026年1月16日。発売から日が浅いので、ワイパーの適合情報も車種専用の社外パーツもまだ数が限られる。
同じ型式でパーツを選ぶ話は、ワイパー以外でも同じ考え方が使える。
運転席側だけ数字が割れる。実測で決める
純正スノーブレードの運転席側用は550mm、ソフト99の適合表が示す PM-12 は600mm。50mmの差がある。
どちらかが誤りだと断定できる材料は無い。雪用ブレードが標準のブレードより短く設定されている可能性もあるし、適合表の側が別の値を採っている可能性もある。どちらか片方を正解として書くことはしない。
決着させる方法は実測だ。ソフト99も適合表に、カーメーカーの仕様変更等により表示内容と実際のサイズ・形状が異なる場合があるので、標準装備のワイパーであっても購入前に実車装着ワイパーの長さと断面形状を必ず確認するよう書いている。あわせて、装着時には取付形状およびボディ・ワイパーアーム等に干渉しないことを確認すること、適合データは予告なく変更されることも注記されている。運転席側は、いま付いているブレードを外して端から端まで測ってから買う。この一手間で50mmの迷いは消える。
測るときはゴムの断面形状も一緒に見ておくと、後述する替えゴム選びまで一度に片づく。以降の節では、適合確認のこの手順は済んだものとして進める。
リヤが先に痛む車。250mmという答え
後退のたびに動くから減りが早い
eビターラには「リヤワイパーリバース連動」がある。スズキ公式サイトの安全装備の説明では、車両を後退させる際に自動でリヤワイパーが作動して後方視界を確保する機能で、フロントワイパーがONになっている時のみ作動するとされている。
つまり、雨の日にバックで駐車するたびリヤのワイパーは動いている。自分でリヤのスイッチを入れた覚えがなくても、リヤのゴムは減っていく。フロントより先にリヤの拭き筋が気になり始めたなら、故障を疑う前にこの仕組みを思い出したい。
250mmで選べるもの
リヤの長さは250mmで確定している。スズキ純正アクセサリーのスノーブレード「リヤ用 250mm」と、型式を掲げた社外のリア用ブレードの250mmが一致するからだ。
その社外品がこれにあたる。イネックスの商品情報では、リアワイパーブレード250mm、適合は PA2AS・PB3AS のeビターラ用、適合年式は R8.1(令和8年1月)以降、社外品との表記になっている。商品名に車種名と型式が入っているので、汎用品売り場で長さだけを頼りに選ぶより迷いが少ない。
INEX リアワイパーブレード 250mm(PA2AS/PB3AS eビターラ用)
Amazonでの実売価格は確認時点で¥1,140。価格も在庫も動くので、購入時に商品ページで見直してほしい。参考までに、スズキ公式サイトに載るリヤ用スノーブレードの本体価格は4,510円で、雪用と雨用という違いはあるものの、リヤ1本にかける費用の相場観はこのあたりになる。
同じ電気自動車のワイパー選びは、前後3本の考え方が近い。
フロント2本の選び分け
撥水タイプか、払拭重視タイプか
スズキ公式の主要装備一覧には、エクステリア装備として「フロントワイパー[デザインブレード]」と記載がある。フロントは骨組みがむき出しの型ではなく、フラットなデザインブレードが付く。
ゴムの性格は2方向に分かれる。撥水タイプ(パワー撥水系)は濃縮ガラコを配合したシリコーンラバーで、乾いたガラスをワイピングするだけで撥水被膜をつくる。表面は低摩擦なグラファイトにフッ素樹脂を配合したコートで、ビビリや鳴きを抑える方向だ。払拭重視タイプ(グラファイト超視界)は高級天然ゴムを採用し、高密度のグラファイトコーティングで同じくビビリや鳴きを抑える。ガラスコーティングを施したガラスにも向くとされている。
分け方は単純でいい。撥水剤を自分で塗る習慣があるなら払拭重視、ワイパーだけで水を弾かせたいなら撥水タイプ。両方を重ねる必要はない。
左右でゴムの断面が違う
見落としやすいのがここだ。ソフト99がフロントに示す2品番は、ゴムの断面形状が左右で違う。運転席側の PM-12 はゴム幅8mmの幅広型、助手席側の PM-7 はゴム幅6mmの角型。長さだけを見て左右に同じ替えゴムを買うと入らない。
ブレードごとか、替えゴムだけか
ソフト99の適合表が示す替えゴムの品番は、パワー撥水で運転席側137・助手席側115・リヤ30または88。払拭重視のグラファイト超視界では運転席側 G-137・助手席側 G-115 で、リヤには適合品番が無い。同社は、これらの替えゴムが純正ワイパーに準じた適合であること、すでにブレードを社外品へ替えている場合は各シリーズの替えゴム対応表を見る必要があることを注記している。
裏を返すと、純正のブレードをそのまま使い続けるなら替えゴムだけで足りる。費用も抑えられる。
いっぽうブレードごと社外品にすると、見た目が変わる。ソフト99は「パワー撥水 エアロスムース」「パワー撥水雪用」について、純正ワイパーとは形状が異なると明記している。骨組みが歪んでいる、アームとの固定部にガタがある——このどちらかならブレードごと、そうでなければ替えゴム、という順で判断すればよい。
雪の降る地域で使うなら
純正側は前後3本とも雪用が用意されている。スズキ公式のアクセサリー一覧では、スノーブレードが運転席側用550mm・助手席側用450mm・リヤ用250mmで、価格はリヤ用が本体4,510円、運転席側用と助手席側用については「①+② 合計 各 7,150 円」という表記になっている。
社外の雪用を選ぶ場合、ソフト99の適合表は運転席側に PS-12、助手席側に「PS-6+GW-A」を示す。仕様では PS-12 が600mm、PS-6 が430mm。GW-A はクリップアダプターで、品番の横に併記されている場合は別途購入が必要になる。助手席の雪用が450mmより短いのは、同社が凡例に挙げている「純正品より寸法が短くなります」に当たる。
そしてリヤには雪用の適合品番が無い。降雪地でリヤまで雪用にしたいなら、選択肢は純正スノーブレードのリヤ用250mmに寄る。
カメラとセンサーがある車での注意
eビターラはフロントガラス周りにカメラを持つ。スズキ公式サイトの安全装備の説明では、デュアルセンサーブレーキサポートIIを備え、アダプティブハイビームシステムの作動条件として「ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車または対向車を検知した場合」と書かれている。全方位モニター用カメラやドライバーモニタリングシステムも備わる。
こうした車について、ソフト99は凡例で2点を挙げている。1つは、フロントガラス周辺にカメラやセンサーが装備された車両では撥水コーティングの使用について注意が記載されている場合があるので、自動車の取扱説明書を確認すること。もう1つは、純正ワイパーより短い適用サイズだと運転支援システムの警告ランプなどが表示される恐れがあること。
読み方は「使ってはいけない」ではなく「取扱説明書を見ろ」だ。影響しないと保証されているわけでもない。手元の取扱説明書でガラス撥水剤の扱いを確認してから、撥水タイプに進む。短いサイズを選ばない、という点も合わせて押さえておきたい。
交換の目安も添えておく。拭き残しの筋が残る、拭いたあとに油膜のようなムラが出る、動作中にビビリ音がする。このどれかが出たら替えどきだ。ワイパーは前方視界を確保するための保安部品で、氷雪や汚れを払拭できない状態は運転支援の側にも及びうる。
交換の手順と、付け終わったあとの確認
作業前の準備は共通だ。開封したブレードのゴムが外れていないか、部品の変形や欠落がないかを確認する。エンジンを停止しワイパーのスイッチがOFFであることを確かめ、ガラスの油膜や汚れをあらかじめ落とす。キズ防止に、ガラスとボディへ柔らかい布を敷いておく。
ブレードごと交換する
ソフト99が公開している手順では、まずワイパーアームを立て、ワイパーゴムが上を向くようブレードを少し傾け、ストッパーを押しながらブレードをスライドさせて外す。次にカバーを開け、ワイパーアームのU字フックにクリップをスライドさせ、カチッと音が鳴るまで差し込んでからカバーを閉める。
取り付けたら、約10回ワイパーを作動させて、正常に装着できているか・ボディ等と接触していないか・スポイラーがアームやボディと接触していないかの3点を確認する。ここまでやって作業終了だ。
替えゴムだけ交換する
ブレードを外してから作業するほうが楽になる。古いゴムはストッパーのある側をつかみ、少し力を入れて金具から引き抜く。新しいゴムは、ロック穴のない側から金具のツメを溝に通しながら差し込み、最後にロック穴にツメが入るまで矢印の方向から押し込んでブレードのツメをはめる。
ブレードを外したあとのアームは寝かせておく。立てたままだと不意に倒れてガラスを傷つける。
よくある質問
PA2AS と PB3AS でワイパーの品物は変わりますか
変わらない。ソフト99の適合表は2つの型式を1行にまとめて扱っている。車検証で自分がどちらかを確かめる必要もない、という意味ではないが、ワイパーの品番選びに関しては同じものを見ればよい。
運転席側は結局 550mm と 600mm のどちらを買えばいいですか
片方に決めるのはやめておく。純正スノーブレードは550mm、ソフト99の適合表は600mm相当を示していて、どちらかを誤りとする材料が無いからだ。いま付いているブレードを外して測るのが確実で、そこで出た数字を買う。
リヤを使っていないつもりなのに劣化が早いのはなぜですか
リバース連動が働いているからだ。フロントワイパーがONのとき、後退するとリヤワイパーが自動で作動する。雨の日にバックで駐車するたび1往復ぶん減っていると考えればよい。
撥水タイプを付けてもカメラに影響しませんか
影響しないと言い切れる材料は無い。ソフト99は、カメラやセンサーを備えた車では撥水コーティングの使用について取扱説明書を確認するよう案内している。手元の取扱説明書を見て、そこに書かれている扱いに従ってほしい。
純正より短いサイズを付けても大丈夫ですか
避けたほうがいい。ソフト99は、純正ワイパーより短い適用サイズだと運転支援システムの警告ランプなどが表示される恐れがあると注記している。長さを詰める方向の選択はしないほうが無難だ。
まとめ
購入前に確認する点を並べておく。
- 車検証の型式が PA2AS でも PB3AS でも、ワイパーは同じものを見る
- 助手席側450mm・リヤ250mmは資料が一致。この2本はそのまま買ってよい
- 運転席側は実車のブレードを外して長さを測る。断面形状も同時に見る
- 替えゴムだけで済ませるか、ブレードごと替えるかは、骨組みとアーム固定部の傷み具合で決める
- 撥水タイプに進む前に、取扱説明書のガラス撥水剤の扱いを読む
順番としては、リヤから手を付けるのが理にかなっている。長さが確定していて、リバース連動で減りが早く、しかも汎用ブレードの売り場では見つからない位置だからだ。型式を掲げた250mmの社外ブレードは、その穴を埋める買い方になる。
INEX リアワイパーブレード 250mm(PA2AS/PB3AS eビターラ用)
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