雨の日に拭いた跡がスジで残るようになったら、ワイパーの替え時だ。サクラのワイパーは前2本とリヤ1本の計3本で、長さは運転席600mm・助手席300mm・リヤ305mm。交換のしかたはブレードごと替えるか、替えゴムだけ替えるかの2通りあり、骨格が傷んでいなければ替えゴムだけで拭き取りは戻る。
サクラのワイパーの長さ早見表
| 取付位置 | ブレードの長さ | 注意点 |
|---|---|---|
| 運転席側 | 600mm | 替えゴムの幅は8mm |
| 助手席側 | 300mm | 替えゴムの幅は6mm |
| リヤ | 305mm | フロント用とは取付形状が別 |
運転席600mm・助手席300mm・リヤ305mm ——この3つは日産の公式サイトに載っているサクラのよくあるご質問(ワイパーブレードの長さ)に書かれている寸法で、グレードによる差は記載されていない。X・G・Sのどれに乗っていても同じ長さを買えばいい。
替えゴムの幅がフロント左右で違う点は、ワイパーメーカーNWBが公開している雨用ワイパーの製品一覧から読み取れる。詳しくは後半で扱う。
この長さが当てはまるサクラの範囲
サクラの型式はB6AW、日産の社内呼称ではKE0型。公式サイトのよくあるご質問でも、ワイパーブレードの長さの項目は「サクラ(2022/06〜・KE0型)」という対象表記で掲載されている。
気になるのは2026年6月のマイナーチェンジだが、ワイパーの長さは前後で分けて案内されていない。サクラ向けのよくあるご質問の一覧を見ると、マイナーチェンジで内容が変わる項目には「2022/06〜26/06」のように終わりの時期を入れた対象表記が使われている。一方でワイパーの長さの項目は終わりの時期が入っていない。つまり2022年6月以降のサクラなら、マイナーチェンジの前後を問わず同じ寸法として扱われている。
もう1つ知っておくと買い物が楽になるのが、日産デイズ(2019年3月以降・AA1型)が同じ600mm・300mm・305mmだということ。これも公式サイトのよくあるご質問に同じ数値で載っている。通販の適合表記にサクラとデイズが併記されている製品が多いのはこのためで、デイズが併記されていること自体は不安材料ではない。
助手席300mmとリヤ305mmは入れ替えられない
サクラで最も起きやすい失敗がここだ。助手席とリヤは5mmしか違わないのに、取付形状がまったくの別物で流用できない。
NWBの製品一覧では、フロント用の300mmは取付形状「Uクリップ」の区分に載っているのに対し、305mmは「リヤ専用樹脂」という別の区分に載っている。長さの数字が近いからとフロント用をリヤに回すことも、その逆もできない。
さらにリヤ側にはもう一段の分岐がある。同じ一覧のリヤ専用樹脂には、RAタイプの305mmとRBタイプの305mmが別系列として並んでいる。305mmという長さを選べば付く、とは言えないわけだ。サクラがどちらの形状かを示す資料は確認できていないので、リヤを買うときは製品ページの適合表記に自分の車の型式と年式が載っているかを見て決めてほしい。
なお本文で挙げる品番の話は、長さと形状の対応関係を説明するためのもので、サクラへの適合を保証する品番ではない。
買う前に決める3つの分岐
以降で紹介する製品は、この3つのどれを選ぶかで候補が変わる。
ブレードごとか、替えゴムだけか
骨格が錆びている、変形している、押さえのバネが弱ってガラスに均一に当たらない——このどれかに当てはまるならブレードごと替える。骨格は無事でゴムの縁だけが切れている・硬くなっているだけなら替えゴムで戻る。判断がつかないときや、買ってから一度も替えていないならブレードごとのほうが確実で、作業も短く済む。
フロント2本だけか、リヤも含めた3本か
フロントは走行中に見えるので劣化に気づく。困るのはリヤで、使う回数が少ないぶん硬化に気づかないまま雨天の後退で拭けない、という事態になりやすい。フロントを替えるついでにリヤも見ておくと、この取りこぼしがなくなる。
撥水タイプかグラファイトタイプか
撥水タイプはガラスに撥水被膜を作るので、走行風で水滴が飛びやすくなる。ただしすでに撥水コーティングを施工したガラスでは、相性でビビリが出ることがある。グラファイトタイプはゴム表面の摩擦を抑える方向の製品で、コーティング済みのガラスや、被膜を足したくない場合に向く。ここは好みで決めていい。
フロント2本をブレードごと替えるならこれ
骨格ごと新品にする、いちばん失敗の少ない買い方。サクラの型式B6AWを名指しした左右セットで、600mmと300mmが最初から組み合わせてある。ゴムが付いた状態で届くので、届いたその日に前2本が終わる。
サイズを自分で組み合わせずに済むのがこのセットの実務的な利点で、左右の長さを取り違える余地がない。確認時点のAmazon実売価格は1,740円だが、価格は変わるので購入時に見てほしい。
DressCarParts サクラ B6AW エアロフラットワイパーブレード 左右2本セット
長さと取付形状が製品表記で確認できるセット
同じくフロント左右セットだが、こちらは製品名に600mm・300mmという長さと、U字フックという取付形状が書かれている。買う前に自分の目で仕様を照合できる製品を選びたいなら、この書き方のものが探しやすい。ゴムはグラファイト加工。確認時点のAmazon実売価格は1,980円。
市販のサクラ用フロントワイパーはU字フック対応と表記された製品が主流だが、取付形状の記載がない汎用品も混じる。表記のない製品を検討するときは、ワイパーアームの先端の形を実際に見てから決めたほうがいい。
日産車対応 サクラ B6AW 600mm/300mm フラットワイパーブレード 2本セット
前後3本の替えゴムを一度に替える
骨格が生きているなら、費用を抑えられるのはこちら。フロント2本とリヤ1本の替えゴムが1セットで揃うので、リヤの分だけ別に探し回らなくていい。確認時点のAmazon実売価格は1,880円。
ここで戸惑いやすいのがリヤの表記だ。ブレードは305mmなのに、対応する替えゴムの表記サイズは300になっている。NWBの製品一覧を見ると、305mmのリヤ専用樹脂ブレードに対応する替えゴムの掲載サイズは300で、同じ一覧に「替えゴムのサイズは、機能上実際の寸法と異なる場合がありますが、性能及び取付けに支障はありません」という断り書きがある。305mmという数字の替えゴムが見つからなくても、間違いではない。
サクラ B6AW ワイパー替えゴム フロント2本+リア1本 計3本セット
フロント2本の替えゴムだけで済ませる
出費を最小にするならこれ。運転席600mm・幅8mm、助手席300mm・幅6mmと、長さと幅の両方が製品表記に出ているのが選定の決め手になる。替えゴムは幅が合わないとブレードの溝に入らないので、この2つが書かれていない製品より照合が速い。確認時点のAmazon実売価格は1,300円。
リヤは対象外なので、リヤも替えるつもりなら前項の3本セットを選ぶことになる。
日本製 サクラ B6AW ワイパー替えゴム 運転席600mm/助手席300mm 左右セット
替えゴム選びでつまずく4つの点
ブレードごとの交換では起きず、替えゴムのときだけ起きる取り違えを挙げる。
運転席と助手席で幅が違う
NWBの製品一覧では、600mmのUクリップ品に対応する替えゴムの呼番と、300mmのUクリップ品に対応する呼番が別々に指定されている。同じ一覧の断面形状の凡例に「AW:幅8mm」「TW:幅6mm」とあり、運転席側が幅8mm、助手席側が幅6mmにあたる。同じ幅を2本買うと片方が入らないので、2本セットを買うときは左右で幅が分かれているかを見る。
ブレードの長さと替えゴムの表記が一致しないことがある
リヤの305mmと替えゴム300の関係は前述のとおり。長さの数字が1対1で対応しない場面がある、と知っておけば探し方を間違えずに済む。
ストッパー穴のあるタイプと無いタイプがある
替えゴムには端にストッパー穴が開いているものと、開いていないものがある。NWBの一覧にも「替えゴムには、ストッパー穴のあるタイプと無いタイプがあります。お客様のワイパーのゴム形状(ストッパー穴の有無)を確認の上、替えゴムをお選びください」という注意書きがあり、穴の無い呼番の範囲も示されている。リヤに指定される呼番はこの穴の無い範囲に入る。
社外ブレードに交換済みなら選び方が変わる
すでに社外品のブレードに替えてある車は、車種から替えゴムを選ぶと外す。同じ一覧に「ワイパー本体を交換されると、ゴムのストッパー形状(穴の有無)が変わる場合がございます」という注意と、過去に交換したワイパーがNWB製なら購入したワイパーの品番から対応替えゴムの呼番を見るように、という案内がある。基準は車種ではなく、いま付いているブレードの品番だ。
交換の手順と替え時
工具は不要で、どちらも10分程度で終わる。
ブレードごと交換する手順
- ワイパーアームを起こしてガラスから離す。
- ブレードとアームの接続部のツメを押しながら、ブレードをアームに対して直角方向へずらして外す。
- 新しいブレードを同じ向きで差し込み、音がして固定されたことを軽く引いて確かめる。
- アームをゆっくりガラスへ戻す。
左右で長さが違うので、外す前にどちらが600mmでどちらが300mmかを見ておく。
替えゴムだけを交換する手順
- ブレードをアームから外すか、アームを起こした状態で作業する。
- ゴムの端のストッパー側から古いゴムを引き抜く。
- 新しいゴムをブレードの溝に通し、ストッパーがかかる位置まで押し込む。
- ゴムが溝から浮いていないか、全長にわたって指でなぞって確かめる。
ゴムには金属レールが左右に入っている。レールが同梱されない製品もあるので、古いゴムのレールは新品を通し終えるまで捨てない。
起こしたアームは勢いよく戻るとフロントガラスを割ることがあるので、手を添えて戻す。起こしたまま長く放置するとバネが弱るため、作業は続けて済ませたい。倒れる可能性がある場面では、ガラスの上にタオルを敷いて養生しておく。作業後はガラスを洗い、ウォッシャー液を出しながら動かして拭き残しとビビリを確かめる。
替え時の見分け方
拭いた跡にスジが残る、拭き残しが帯状に出る、動かすとビビリ音がする、ゴムの縁を指でなぞると欠けや硬化が分かる——このどれかが出たら交換の合図。走行距離ではなく経過時間と駐車環境で劣化するので、屋外駐車で直射日光を受ける車ほど早い。年に1回、梅雨入り前に状態を見ておくと突然の雨で困らない。
よくある質問
助手席の300mmとリヤの305mmは入れ替えられますか
できない。長さは5mm差でも、フロント用はUクリップ、リヤ用はリヤ専用樹脂と取付形状の区分が別になっている。買うときは長さの前に、フロント用かリヤ用かを見る。
デイズ用と書かれた製品はサクラに使えますか
日産デイズ(2019年3月以降・AA1型)のワイパーの長さは、公式サイトのよくあるご質問でサクラと同じ600mm・300mm・305mmとして案内されている。適合表記にサクラとデイズが併記されている製品は、その併記自体に問題はない。ただし取付形状は現車で確かめる。
2026年のマイナーチェンジ後のサクラも同じサイズですか
日産の公式サイトでは、ワイパーの長さの項目に終わりの時期が入っていない対象表記が使われている。マイナーチェンジで変わる項目には終期が入るので、ワイパーの長さは2022年6月以降で分けられていないと読める。
替えゴムだけとブレードごとでは、どちらを選ぶべきですか
骨格が無事ならゴムだけで足りる。錆・変形・バネのへたりがあるならブレードごと。迷ったらブレードごとを選ぶほうが、作業も選定も短く終わる。
まとめ
サクラのワイパーは運転席600mm・助手席300mm・リヤ305mmの3本。この3つを押さえたうえで、骨格が傷んでいるならフロント左右セットのブレードを、骨格が生きているなら前後3本の替えゴムを選べば、買い物としてはほぼ決まる。
判断に迷ったら、まず車検証で型式と初度登録年月を確認して、B6AW・2022年6月以降であることを確かめてほしい。そのうえで、リヤと替えゴムだけは取付形状とゴムの幅を現車で見てから注文する。ここだけは長さの数字では決まらない。
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