メルセデス・ベンツ Aクラスの W176 を夏の屋外に停めておくと、フロントガラス越しの日差しがハンドルやダッシュボードに当たり続ける。サンシェード選びで最初に分かれるのは、どの窓を覆うかだ。今回比べる3点は、商品名に W176 と書かれたフロントガラス用1点と、窓枠に磁石で付ける横窓用のメッシュシェード2点で、駐車中の直射日光対策か、窓を開けて休むときの日よけと目隠しかで選ぶ品が変わる。
駐車中はフロント用、窓を開けて休むなら横窓用
駐車中にフロントガラスから入る直射日光を遮り、ハンドルやダッシュボードの樹脂部分の日焼けを防ぎたいなら、フロント用の KOKATO を選ぶ。窓を開けて車内で休むときに、メッシュで風を通しながら日差しを和らげ、外から車内を見えにくくしたいなら、横窓用の MegaDefend(商品名に「前席用2枚」)か FXXKOE(枚数と対象の窓の記載なし)を選ぶ。両方の場面があるなら、フロント用と横窓用を組み合わせればよい。
| 商品 | 覆う窓 | 向く場面 |
|---|---|---|
| KOKATO | フロントガラス | 駐車中の直射日光を遮る |
| MegaDefend | 前席の横窓(商品名に「前席用2枚」) | 窓を開けて休むときの日よけ・目隠し |
| FXXKOE | 横窓(枚数と、前席か後席かの記載なし) | 窓を開けて休むときの日よけ・目隠し・虫よけ |
3点とも商品名に W176 と書かれた品だ。販売ページの年式の書き方は商品ごとに違うので、次の節で確かめ方を書く。
対象の W176 と商品名の型式を確かめる
W176 の Aクラスは、日本では2013年1月17日に発売された5ドアの FF コンパクトで、すべて右ハンドル仕様だった。発売時のグレードは A 180 BlueEFFICIENCY・A 180 BlueEFFICIENCY Sports・A 250 SPORT。2015年11月26日にマイナーチェンジし、LED パフォーマンスヘッドライトの全車標準装備、リアコンビネーションランプの上下分割デザインへの変更、グレードによるフロントのグリルやバンパーのデザインの違いが伝えられた。伝えられた変更に窓ガラスは挙がっていないが、前後で窓の形が同じかどうかは確かめられていない。2018年10月18日には新型の Aクラスの受注が始まり、W176 はその前の世代にあたる。
販売ページの記載では、3点とも適合の年式を日本での発売(2013年1月)より前の2012年から書いている(書き方は後の比べの表のとおり)。どれも出品者の書き方で、商品ごとに違う。年式の数字より、商品名の型式が W176 であることを確かめて選ぶ。同じ Aクラスでも、2018年10月以降の新型用など商品名の対応の型式が W176 でない品は W176 用の品ではなく、窓の形が同じとは確かめられていない。
選ぶときに見る4つの点
紫外線や熱の数字は、販売ページの商品説明に出品者ごとの記載がある。ただし、どれも測り方の記載が無く、測った対象も紫外線と熱で違う。数字の大小で優劣は決めない。代わりに次の4つで選ぶ。
覆う窓
フロントガラス用は駐車中にフロントガラスから入る直射日光を遮る品、横窓用のメッシュシェードは窓枠に磁石で付けて、風を通しながら日差しを和らげ、外から車内を見えにくくする品だ。困っている場面がどちらかで決める。
付け方
KOKATO はサンバイザーで押さえてルームミラーの後ろに固定する。MegaDefend と FXXKOE はシェードの上部の磁石で窓の上の金属の枠に付ける。金属でない枠のときの備えは2点で違うので、後の節で書く。
収納
KOKATO は折り畳み式で収納ポーチ付き、MegaDefend は外して収納袋に保管できると書いている。FXXKOE は商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、収納袋や折り畳みの記載が無い。
走るときの扱い
フロント用と前席の窓に付けるシェードは、駐車中・休憩中に使い、走り出す前に外す前提になる。毎回外すので、付け外しのしやすさと、外した後に車内のどこへ置くかまで考えて選ぶ。
フロントガラス用は KOKATO の W176 専用品
KOKATO の品は、商品名に「メルセデス・ベンツ Aクラス W176 2012年11月~18年10月 車種専用設計」「フロント」「折り畳み式 収納ポーチ付き」とある。販売ページの商品説明では、高密度生地に多数層のチタンシルバーコーティングを施し、紫外線カット率が99.99%に達したと書き、駐車中のハンドル焼けやダッシュボードなどの樹脂部分の日焼けを防ぐ用途を挙げている。
固定はサンバイザーで押さえる方式で、外したら折り畳んで収納袋にしまえる。駐車中の直射日光対策を1点で始めるなら、まずこれを選ぶ。
KOKATO Aクラス W176 専用 フロント用サンシェード(折り畳み式・収納ポーチ付き)
横窓用のメッシュシェードは MegaDefend と FXXKOE
2点とも、シェードの上部の磁石で窓の上の金属の枠に付けるメッシュの品だ。枚数と対象の窓の記載、金属でない枠への備え、収納の記載を見比べる。
MegaDefend(商品名に「前席用2枚」)
商品名に「Aクラス W176」「サイドガラスサンシェード」「メッシュカーテン」「マグネット吸着」「前席用2枚」とある。販売ページの商品説明では、W176 2012年11月-2018年10月に適用し、実車のデータに基づく1:1の設計としている。カーテン上部に磁石が内蔵され金属の窓枠に貼り付け、非金属のドアフレームにはバックルの付属品が付く。ほかに、4層構造で反射材を使い外から車内が見えにくい、メッシュ生地で空気が通る、紫外線を99%カット、形状記憶の金属フレームで外して収納袋に保管できる、と書いている。購入前に車種や形状を確かめるよう求めているので、注文前に販売ページで確かめる。
前席の左右を2枚で揃えたいならこちらを選ぶ。
MegaDefend Aクラス W176 用 前席の横窓用メッシュサンシェード 2枚(磁石式)
FXXKOE(枚数と対象の窓は販売ページで確かめる)
商品名に「Aクラス(ハッチバック) W176 2012-2018 に適用」「メッシュカーテン」「マグネット吸着」「車種専用設計」とある。販売ページの商品説明では、磁石で車の金属の窓枠に付き、窓の上げ下げに影響しない、2層の断熱メッシュ素材で97%以上の熱を遮断、窓を下ろして風を入れても虫の侵入を防ぐ、反射材で外から車内が見えにくい、と書いている。
一方で、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、枚数と、どの窓(前席か後席か)に付ける品かの記載が無い。一部の車両ではクリップで固定する必要があると書くが、クリップが付属するかの記載も無い。注文前に販売ページの選択肢と画像で、枚数と対象の窓を確かめる。窓を下ろして休むときの虫よけまで求めるなら候補に入る。
FXXKOE Aクラス(ハッチバック) W176 用 メッシュサンシェード(磁石式)
3点の付け方・収納・適合の書き方を比べる
記載の無い項目は「記載なし」とした。
| 商品 | 枚数・対象の窓の記載 | 付け方 | 金属でない枠のとき | 収納 | 販売ページの適合の書き方(出品者の記載) |
|---|---|---|---|---|---|
| KOKATO | 商品名に「フロント」 | サンバイザーで押さえ、ルームミラーの後ろで固定 | ― | 折り畳み式・収納ポーチ付き | Aクラス W176 2012年11月~18年10月 |
| MegaDefend | 商品名に「前席用2枚」 | 上部の磁石で窓の上の金属の枠に付ける | バックルの付属品が付く | 形状記憶の金属フレーム・外して収納袋に保管 | Aクラス W176 2012年11月-2018年10月 |
| FXXKOE | 記載なし(枚数・前席か後席か) | 磁石で金属の窓枠に付ける | 一部の車両ではクリップで固定(付属の記載なし) | 収納袋・折り畳みの記載なし | Aクラス(ハッチバック) W176 2012-2018 |
サンシェードで和らぐ所と和らがない所
ダッシュボードと車内の温度
JAF のユーザーテスト「真夏の車内温度」では、2012年8月に埼玉県戸田市の駐車場で、晴れ・外気温35度・開始時の車内25℃の条件で測っている(テスト車は W176 ではない)。対策なしの黒い車は車内最高57℃・ダッシュボード最高79℃、サンシェードを付けた車は車内最高50℃・ダッシュボード最高52℃だった。ダッシュボードの熱は大きく下がったが、車内の温度上昇は防げていない。JAF も、サンシェードや窓開けの対策をしても温度抑制効果は低く、車内温度の上昇を防ぐことはできないとまとめている。
JAF のクルマ何でも質問箱(真夏の炎天下の車内温度)でも、フロントガラスの全面をサンシェードで覆った場合、直射日光を遮る効果は高いものの、15時の時点で約50℃に達し、温度抑制効果はあまり望めないと説明している(これも W176 で測った値ではない)。
横の窓から入る紫外線
JAF のユーザーテスト(車内の日焼け。2018年4月、テスト車は W176 ではない)では、フロントガラスの紫外線の測定値はオープンカー以外すべて1桁以下と低く、紫外線カットでないクリアガラスの前席やリアガラスは1,000μW/㎠を超えた。JAF は、自分の車のガラスを確かめ、それに合わせた日焼け対策をすることが大切だとしている。
人と物を車内に残さない
同じ質問箱で JAF は熱中症の危険を挙げ、高齢者は体温調整機能が低下していることがあると説明している。サンシェードを付けても、炎天下の車内に子供や高齢者を残さない。ライターやスプレー缶など可燃性の高い物も置かない。JAF のテストでは、ダッシュボード上のライターのケースに亀裂が入りガスが漏れたことがあった。
走るときは前席の窓のシェードを外す
JAF のユーザーテスト(車内の日焼け)では、走行中の日焼け対策の説明で「サンシェードは後部座席にしか使えない」とし、フロントガラスと運転席・助手席の側面ガラスは可視光線透過率が70%以上ないと違反になる、と説明している(スモークフィルムについての注意)。JAF のクルマ何でも質問箱(窓ガラスの着色フィルム)でも、同じ窓に可視光線透過率が70%未満となる着色フィルムを貼ることは法令で禁止され、後部座席の側面窓やリアウインドウにはこの規制は適用されないとしている。
フロント用の KOKATO と前席用2枚の MegaDefend は、駐車中・休憩中に使い、走り出す前に外す。FXXKOE も前席の窓に付けるなら同じだ。FXXKOE の販売ページの商品説明には「走行中のサイドガラスからの日差しの影響も防ぎ」とあり、JAF の説明と食い違う。商品説明に可視光線透過率の記載は無いので、前席の窓に付けたまま走る使い方はしない。
付け方と片付け方
フロント用
- 折り畳みを広げて、フロントガラスの内側に当てる
- サンバイザーを下ろして押さえ、ルームミラーの後ろで固定する
- 外したら折り畳んで収納袋にしまう
横窓用(磁石式)
- シェードの上部の磁石を、窓の上の金属の枠に合わせて貼り付ける(MegaDefend は吸盤や接着剤を使わないと書いている)
- 磁石が付かない枠は、付属のバックル(MegaDefend)か、クリップ(FXXKOE)で留める
- 外すときは枠から剥がし、MegaDefend は収納袋にしまう
W176 のドアの窓枠の材質は出典で確かめられていない。磁石が付かないときに備えて、留め具の有無を注文前に見ておく。
よくある質問
新型のAクラス用のサンシェードは W176 に使える?
使えるとは言えない。2018年10月以降の新型用など、商品名の対応の型式が W176 でない品は W176 用の品ではなく、窓の形が同じとは確かめられていない。Aクラス セダン用も、商品名の型式が W176 でなければ同じ扱いだ。
横窓のメッシュシェードを付けたまま走ってよい?
前席の窓に付けたまま走らない。JAF はサンシェードは後部座席にしか使えないと説明している。MegaDefend(前席用2枚)は走り出す前に外し、FXXKOE も前席の窓に付けるなら同じように外す。
磁石が付かない窓枠のときは?
MegaDefend は付属のバックルで、FXXKOE はクリップで留めると書いている。FXXKOE はクリップが付属するかの記載が無いので、注文前に販売ページで確かめる。
サンシェードを付ければ車内に人や物を残しても平気?
平気ではない。JAF のテストでは、サンシェードを付けた車でも車内は最高50℃まで上がった。子供や高齢者を残さず、ライターやスプレー缶も置かない。
まとめ
まず覆う窓で候補を1つに絞る。駐車中の直射日光ならフロント用の KOKATO、窓を開けて休むときの日よけと目隠しなら横窓用の MegaDefend(前席用2枚)か FXXKOE だ。絞ったら、販売ページの商品名の型式が W176 であることを確かめ、FXXKOE なら枚数と対象の窓も販売ページの選択肢と画像で確かめてから注文する。
- フロント用と前席の窓に付けるシェードは、走り出す前に外す
- サンシェードはダッシュボードの熱を下げるが、車内の温度上昇は防げない
ほかの輸入車のサンシェードの選び方も参考にしてほしい。
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