ラクティスNCP120 LED交換手順と部位別バルブ表

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中古で手に入れたラクティスのバルブをLEDに替えようと適合表を開くと、そこで手が止まる。この車はNCP120という型式だけでは規格が決まらず、2014年5月を境にした前期・後期と、ヘッドライトがハロゲンかHIDかという2軸で表そのものが分かれるからだ。買ってから合わないと気づく無駄を避けるには、先に自分の個体がどちら側なのかを確定させる順序が要る。

目次

部位別バルブ規格の早見表

前期は2010年11月から2014年4月、後期は2014年5月から2016年8月の区分。ロービームはさらにヘッドライトの仕様で分かれる。

部位 前期 後期
ロービーム(ハロゲン仕様) H4(Hi/Lo兼用) HIR2
ロービーム(HID仕様) D4R D4S
ハイビーム ハロゲン仕様は設定なし/HID仕様はH11 ハロゲン仕様は記載なし
フォグ H11 H11
ポジション(車幅灯) T10 純正LED(交換対象外)
フロント・リアウインカー T20ピンチ部違い(フロントはアンバー) T20ピンチ部違い
サイドウインカー T20ピンチ部違い または Assy T10 または Assy
テール/ストップ LED または T20ダブル S25ピン角違い
ハイマウントストップ 純正LED 純正LED
バックランプ T16 T16
ナンバー灯 T10 T10
室内灯(フロント) T10 T10
室内灯(センター・トランク) フェストン球・長さは実測 フェストン球・長さは実測

前期と後期で入れ替わるのはロービーム・ポジション・テール/ストップの3か所で、フォグ・バックランプ・ナンバー灯・室内灯は世代をまたいで変わらない。一方、フェストン球の長さ、テール/ストップ、サイドウインカーは出典ごとに表記が割れている。この3つは表の値を鵜呑みにせず、外した現物を見てから買う部位として読んでほしい。

前期か後期か、ハロゲンかHIDかを先に決める

境目は2014年5月のマイナーチェンジ

2代目ラクティスは2010年11月21日に発売され、2016年8月31日に生産を終了、2016年9月30日で販売を終えた世代。この間の2014年5月12日にマイナーチェンジがあり、全車がプロジェクター式ヘッドランプになり、車幅灯(クリアランスランプ)とリヤコンビネーションランプにLEDが採用されてレイアウトが変わった。バルブ適合表が2010年11月〜2014年4月と2014年5月〜2016年8月で分かれるのは、この改良に対応している。

ハロゲン仕様かHID仕様かはバルブを見る

同じ年式区分でも、ハロゲン仕様車とHID仕様車では適合表が別になる。 前期のHID仕様はロービームがD4Rで、ハイビームがH11として独立している。後期のHID仕様はD4S。ハロゲン仕様は前期がH4のHi/Lo兼用で、適合表のハイビーム欄は「設定なし」となっている。

見分けは現物が早い。ヘッドライトの裏側からバルブを1本抜き、口金がH4の平たい形状ならハロゲン仕様、放電灯の口金ならHID仕様。後期は全車がプロジェクター式なので、レンズの見た目だけでは仕様を切り分けられない。

最後は刻印で確かめる

中古で買った個体は、前オーナーが別の規格に替えている可能性がある。年式区分で当たりを付けたうえで、実際にバルブを抜いて刻印を読むのが最も確実で、これは適合表の区分より優先してよい確認方法だ。同じトヨタ車で部位別の型番をまとめた

のような表も、確認の型を掴む参考になる。

用意する工具と、全部位に共通する進め方

そろえるのは内張はがし、小さいマイナスドライバー、傷防止の養生テープかビニールテープ、ハロゲン球を扱うための手袋。バックランプは地面に寝るので、敷物か汚れてよい服装も要る。ボンネットを開ける部位では、支え棒を所定の穴に確実に差し込んでから手を入れる。支え棒は車体側に差さっているだけなので、回しながら引くと抜けてしまう。

作業前にスイッチをOFFにし、点灯していたバルブは冷めるまで待つ。LEDには極性があるものがあり、点かなければ180度回して差し直す。無極性と明記された製品を選べばこの手間がない。組み戻す前に必ず点灯確認をする——レンズやカバーを閉じてから点かないと分かると、もう一度全部外すことになる。室内灯ではレンズのはまり具合も先に確かめておく。

灯火の色は法令で決まっている。自動車点検整備推進協議会がまとめている基準では、車幅灯・番号灯・後退灯は白色、尾灯と制動灯は赤色(制動灯は自動点滅する構造でないこと)、方向指示器はアンバーで毎分60回以上120回以下の点滅とされる。色を変える方向の交換は、はじめから対象外になる。

まず手を付けるなら難度の低い3か所

ナンバー灯(T10・前後期共通)

レンズカバーの両側に3〜4ミリの小穴が開いている。右側のナンバー灯なら右の穴、左なら左の穴に小さいマイナスドライバーを差し込み、車体の外側方向へ少し力をかけて真横にスライドさせる。別の作業記録では、この穴に先の鋭い硬いものを入れて内側にこじると外れると書かれている。バルブはまっすぐ引けば抜ける。戻すときは工具を差した側を台座に引っ掛け、もう一方を指で押し込むと音がして固定される。LEDは長さで失敗しやすい部位で、放熱部の大きい長尺タイプはレンズカバーに当たって閉まらない。

バックランプ(T16・前後期共通)

この車はリヤの内張を剥がさない。車体後方の下に寝転がり、バンパーの下から中を見るとソケットが見える。地面に寝るので服装は汚れてよいものを選ぶ。ソケットは反時計回りに回すと簡単に外れ、バルブはそのまま引き抜ける。作業記録では難度は初級、作業時間は30分以内とされている。向きで悩みたくないなら無極性のT16を選ぶ。同じ考え方で進める例として

も並べて読める。

室内灯(フロントはT10、センターとトランクはフェストン球)

前期の非パノラマルーフ仕様は、フロントプライベートライトが運転席・助手席の2個、センターインテリアライトが1個、トランクライトが1個という構成。フロントは軸のある側に内張はがしを差してこじり、軸が外れたら反対側の爪を内側へスライドさせて外す。センターは黒くなっている4か所の爪の内側に工具を差してこじる。トランクは内張はがしが入らないので、マイナスドライバーで後方側をこじる。工具が当たる面には養生テープを貼っておく。

フェストン球の長さは出典で割れている。適合表はセンターをT10×31、リアを前期T8×37・後期T10×37とし、LED専門店のカテゴリはセンターT10×31・ラゲッジT10×37、前期の実車作業記録はセンターT10×30・トランクT10×38としている。数ミリ違うと固定できないので、外した実物を測ってから買う。 部位ごとの流れは

とよく似ている。

前期のポジション球の外し方

後期のクリアランスランプは純正LEDなので、この作業が発生するのは前期だけ。ボンネットオープナーを引いてボンネットを開け、支え棒を固定する。ヘッドライト裏のカバーを反時計回りに回して外し、開口部に手を入れてポジションランプのソケットを反時計回りに回して抜く。配線が短いため、ソケットは途中までしか引き出せない。バルブはソケットからまっすぐ抜ける。

別の作業記録では、このコネクタが固くて外すのに苦労したと書かれている。個体によっては手が滑るほど固いので、無理にこじらず回す向きだけを確かめて力を入れる。 新しいLEDを差したら点灯を確認し、ソケットは時計回りに締め、ヘッドライト裏のカバーも時計回りで閉じて戻す。後期に乗っているなら、ここは読み飛ばしてよい。

ヘッドライトは前期のH4だけが現実的

前期H4のバルブを抜くまで

バルブ後ろのコネクタは爪がなく差さっているだけなので、引っ張れば抜ける。防水パッキンのゴムカバーを引いて外す。経年で硬くなっていると切れるので慎重に扱う。バルブ固定金具を内側に押すと外れ、金具が手前に倒れてバルブが抜ける。純正のハロゲン球は素手で触らない。人間の油がガラスに付くと熱の伝わりが不均等になり球切れしやすくなるためで、手袋を使うか口金側だけを持つ。

LEDバルブでは組む順序が変わる

LEDバルブには、ヒートシンク部分の爪を反時計回りに45度回してストッパーを手前に引き、ヒートシンクを分離できる製品がある。この形なら固定金具を先に車体側へ装着してから本体を差せる。固定金具は突起の大きさが違い、はまる角度は1つしかない。防水ラバーを付けたバルブを45度ほど傾けて差し込み、時計回りに45度回すと固定される。発光面が上を向いていないとハイビームが正しく照らされないので、向きは締め込む前に見ておく。固定できたらコネクタを戻す。

後期のHIR2とHID仕様

後期のハロゲン仕様はHIR2で、前期のH4とは別形状。そのまま流用できない。HID仕様のD4R/D4Sも、前期のH4と同じ感覚で扱える部位ではない。この2つは、手順の難しさより先に何が付いているかの確定が要る。規格表の読み方は

のような同世代車の記事も並べて読むと整理しやすい。

車検で見られるのはロービームだけ

日本高速情報センターの解説によると、前照灯の審査方法は2024年8月1日以降に変わり、1998年9月1日以降に製作された自動車(二輪車、側車付二輪車、大型特殊自動車、トレーラを除く)は全車、ロービーム計測のみで基準適合性が審査される。ロービーム計測で基準不適合だった場合、ハイビーム計測は行われない。 2代目ラクティスはこの対象にあたるので、ロービームの配光がそのまま合否になると考えて選ぶ。

ウインカーはハイフラの判断から入る

ウインカーは前後ともT20のピンチ部違いで、フロントはアンバー。前期後期を通じて大きくは変わらない。LEDに替えると流れる電流が大幅に減り、従来のCR型ウインカーリレーがそれを球切れと誤認識して点滅を速める。これがハイフラで、法令の毎分60回から120回という範囲から外れうる。

対策は3通り。LED対応のウインカーリレーへ交換する、ハイフラ防止抵抗を取り付ける、抵抗内蔵タイプのLEDを選ぶ。近年の車種で主流のIC型リレーはLEDに対応しているものがほとんどとされるが、この車のリレー方式は今回の調査では特定できていない。だから順序としては、まず付けて点滅速度を見て、速ければ対策を足す。なお後期のHID仕様の適合表には、フロントウインカーについて「ハイフラ抵抗等が必要」との注記がある。前後をまとめて見比べたいなら

の並べ方が近い。

触らない箇所と、現物を見るまで買わない箇所

ハイマウントストップランプは前期・後期、ハロゲン仕様・HID仕様のどの適合表でも「LED」表記で、バルブを差し替える作業の対象にならない。2014年5月以降のクリアランスランプも同じ。この2か所は最初から予定に入れないのが、この車では正しい割り切りになる。

テール/ストップは前期の適合表が「LED or T20ダブル」、後期が「S25ピン角違い」、LED専門店の前期向けカテゴリはT20d(ウェッジダブル)と、表記が揃わない。マイナーチェンジでリヤコンビネーションランプ自体が変わっているので、世代とユニットを確かめないまま買うと外す。サイドウインカーも、前期ハロゲン仕様の表はT20ピンチ部違いのアンバー、前期HID仕様の表は「Assy」つまりユニットごとの交換、後期は「T10 or Assy」と割れていて、バルブ交換で済むのかどうかが表の上で決まらない。この2部位は、外して形状を見るまで注文しない。

よくある質問

前期か後期かは車検証だけで判断できる?

年式区分の当たりを付けるところまでは使える。ただし中古車では前オーナーが別の規格に替えていることがあるので、買う前に現物のバルブを1本抜いて刻印を読む。この確認が適合表の区分より優先する。

どの部位から手を付けるのがいい?

ナンバー灯、バックランプ、室内灯の3か所。工具が内張はがしとマイナスドライバーで足り、規格が前期後期で変わらず、色の基準も白と決まっているので判断が少ない。

取り付けたのに点かないときは?

まず180度回して差し直す。LEDには極性があり、向きが逆だと点かない。それでも変わらないならバルブとソケットの当たりを見る。無極性と明記された製品を選んでいれば、この切り分け自体が不要になる。

全部の部位をLEDにする必要はある?

ない。ハイマウントストップと2014年5月以降のクリアランスランプはそもそも対象外で、テール/ストップやサイドウインカーは規格が確定しないまま買うと無駄が出る。確実な部位だけ替えて止めるのは、この車では合理的だ。

LED化を進める順序のまとめ

買う前に確認するのは次の5点。

  • 車検証の年式で、前期(2010年11月〜2014年4月)か後期(2014年5月〜2016年8月)かを決める
  • ヘッドライトのバルブを1本抜き、H4の口金か放電灯かでハロゲン仕様とHID仕様を切り分ける
  • 買う部位の現物を外し、刻印と長さを見てから注文する
  • ハイマウントストップと2014年5月以降のクリアランスランプは対象から外す
  • ヘッドライトとウインカーは、ロービーム計測とハイフラの判断を済ませてから手を出す

作業の順序は、ナンバー灯・バックランプ・室内灯、次に前期のポジション、最後にヘッドライトとウインカー。この並びなら工具も体勢も無理がない。外装まで手を広げるつもりなら

も合わせて見ておくといい。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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