ハリアーAXUH80 荷室収納はデッキボード下の有無で決まる

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週末の荷物を積もうとして荷室の床板を持ち上げたら、下が空だった——AXUH80ではそういうことが起こる。荷室下に収納があるかどうかは、注文時にメーカーオプションのスペアタイヤを選んだかどうかで分かれるからだ。収納グッズを買い足す前に、自分の個体に何が付いているかを確定させるところから始めたい。

目次

荷室下に収納があるかは、スペアタイヤの選択で決まる

AXUH80はハリアーのハイブリッド車の2WDで、主要諸元表には6AA-AXUH80として載る型式だ(電気式4輪駆動方式のE-FourはAXUH85)。トヨタの主要諸元表・主要装備一覧表(2026年8月版)によると、メーカーオプションのスペアタイヤを装着した個体はデッキボード下収納が非装着になり、デッキボックスのスライド機能も無くなる。同じ条件で、ラゲージ右側のアクセサリーコンセントも非装着だ。荷室下の収納と荷室の電源は、同じ分岐の下にある。

トヨタの公式サイト(ハリアーの室内空間ページ)では、広くフラットなラゲージスペースに9.5インチのゴルフバッグ3個が収納可能とされ(形状によっては収納できない場合があり、詳しくは販売店に確認する旨の注記が付く)、スライド式のデッキボックスで床下の使い勝手を確保すると説明されている。6:4分割可倒式リヤシートは全車標準装備なので、こちらは個体差を気にしなくてよい。

自分の個体を見分ける

見分け方は単純で、デッキボードを持ち上げて中身を見ればいい。タイヤパンク応急修理キットが入っていれば床下に収納があり、応急用のスペアタイヤが積まれていれば下収納は無い。装備一覧表ではスペアタイヤ(応急用)はT165/80D 17STのメーカーオプションで、価格欄は-34,100円(消費税抜き-31,000円)と記載され、応急修理キットのほうが全車標準装備という関係になっている。中古車を見に行くなら、内装の状態より先にこの床下を開けさせてもらうのがいい。

デッキボードを開ける手順と、やってはいけない3つ

ハリアーのハイブリッド車の取扱説明書「ラゲージルーム内装備」では、開け方が4手順で示されている。1)バックドアを開ける。2)ストラップを引き上げてデッキボードを折りたたむ。3)デッキボードを持ち上げて裏面のフックを取りはずす。4)フックをバックドア開口部の上端かリヤシートのヘッドレストに引っかけて固定する。床下を使うときは毎回この形になる。

やってはいけないことが3つある。荷物を載せた状態で操作しない(指をはさむなど思わぬ事故につながるおそれ)。走行中はデッキボードを必ず閉じる(急ブレーキや急旋回で収納していたものが飛び出すおそれ)。バックドアを閉めるときに、フックを開口部の上端にかけたままにしない(デッキボードが破損するおそれ)。3つ目は作業を中断して一度ドアを閉めるときに踏みやすいので、閉める前にフックの位置を見る癖をつけたい。

デッキボード下とデッキボックスの入れ分け

取扱説明書が床下に収納できるものとして挙げているのは、小物など、デッキボックス、停止表示板の3つだ。停止表示板はケースの大きさや形状によっては収納できない場合があり、トヨタ販売店で購入できる。

デッキボックスは引き上げて取りはずせる。応急修理キット装着車なら前後に移動させて使えるので、背の高いものを入れるときは取りはずし、出し入れの多いものを入れるなら手前に寄せる、という使い分けになる。荷室に常時置くが床面は占領したくないもの——洗車用品や工具——を床下へ落とすと、上の面をゴルフバッグや買い物の荷物にそのまま使える。耐荷重の記載は確認できていないため、重いものを常置するのは避けたい。

後席を倒して長い荷物を積む

6:4分割なので、片側だけ倒せば長い荷物と後席の乗員を両立できる。取扱説明書の「リヤシート」の項では、倒す前の準備からもどしたあとの確認までが決められている。

倒す前にやること

1)安全な場所に駐車してパーキングブレーキをかけ、シフトレバーをPにする。2)フロントシートの位置と背もたれの角度を調整する(フロントシートの位置によっては、背もたれが後方に倒れているとリヤシートの操作時にあたる場合がある)。3)リヤシートのヘッドレストを下げる。4)リヤのアームレストを引き出していれば格納する(助手席側だけを操作するなら不要)。そのうえで、シートベルトをシートベルトガイドにかけてからリクライニング調整レバーを引き、背もたれを倒す。

もどすときの確認

シートベルトをガイドにかけ、シートとボデーのあいだに挟まれないように操作して、背もたれがロックされるまで確実にもどす。もどしたら背もたれを前後に軽くゆさぶり、固定されていることを確かめる。固定が不完全なときはレバーに赤色が見えるので、赤色が見えていないことを確認する。シートベルトのねじれや挟み込みも見ておく。走行中の前倒し、倒した背もたれの上やラゲージルームに人を乗せての走行は禁止で、子どもがラゲージルームに入らないよう注意する。

倒した状態で寝床をつくるときの敷きものは別記事で扱っている。

積み方の決まりごと

取扱説明書の「荷物を積むときの注意」には、収納計画の制約になる決まりが並ぶ。荷物はできるだけラゲージルームに積み、シート背もたれより高いものを積まない。後席の背もたれを折りたたんで積むときは荷物を積み重ねない。寸法の長い荷物は、できるだけ前席背もたれの真うしろを避ける。ラゲージルームは乗員用に設計されていないので人を乗せない。運転席足元、助手席やリヤ席への積み重ね、インストルメントパネルやダッシュボードの上も対象外だ。室内に積んだ荷物は、走行中に動かないよう安定させる。

燃料が入った容器やスプレー缶は引火のおそれがあるため積まない。積み過ぎと不均等な荷重も禁じられており、タイヤに負担がかかるだけでなく、ハンドル操作性やブレーキ制御の低下から思わぬ事故につながるおそれがあるとされている。床下も含めて積める場所が増えるほど、この重量配分の話が効いてくる。

バックドア側の設定で積み下ろしが変わる

装備はグレードで分かれる。ハンズフリーパワーバックドア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能付)はZ“Leather Package”とZに標準装備、パワーバックドアはGに標準装備だ。

開く高さを覚えさせる

天井の低い駐車場を使うなら、これを最初にやっておく。バックドアを好みの位置で停止させ、バックドア下部のスイッチを約2秒間押し続けると、ブザーが4回鳴って設定が完了し、次にパワーバックドアを開けたときはその位置で止まる。初期状態の位置にもどすには、同じスイッチを約7秒間押し続ける。開く高さを1回決めておくだけで、天井にぶつける心配が消える

キックセンサーと、そのほかの挙動

キックセンサーは、パワースイッチがOFF・ハンズフリーの作動がON・スマートキーを携帯している状態で、リヤバンパーから約30〜50cm離れて立ち、足をバンパーから約10cmの距離まで近付けてブザーが1回鳴ったら引く。近付けて引く動作は1秒以内で、足先をバンパーの下に入れたままでは作動しない。車内やラゲージルームに別のスマートキーがあると作動までが少し長くなり、ブザーが2回鳴ったときはやり直す。ラゲージルームランプはバックドアを開けると点灯し、パワースイッチがOFFのまま点灯していれば約20分後に自動消灯する。半ドアはバックドアイージークローザーが閉め切る。

取扱説明書は、バックドアにキャリアなどの重いものを取り付けると開けたあとに突然閉じて手や頭を挟むおそれがあるとして、用品はトヨタ純正品の使用を勧めている。屋根側へ積載を逃がす選択肢はこちら。

荷室右側のAC100V・1500Wコンセント

ラゲージ右側に1個あるアクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム+外部給電アタッチメント付)は、荷室で電気製品を使うときの中心になる。取扱説明書のアクセサリーコンセントの項では、合計1500Wまでの電気製品を使えること、非常時給電システムは車両の走行機能を停止した状態で燃料残量警告灯が点灯するまで給電できることが示されている。外部給電アタッチメントは、ドアと窓を閉めたまま電源コードを外へ出すためのもので、虫などの異物の侵入や雨天時の水の浸入を防ぐ。

条件はいくつかある。規定容量をこえると保護機能が働いて給電が停止することがある。ホットプレートのように単独使用を必須とする機器は併用しない。起動時の電力が大きい機器や、連続して安定した供給を必要とする機器は、合計1500W以下でも正常に作動しないおそれがある。使用中にリヤ席付近から冷却用ファンの音がすることがあるが異常ではない。工場出荷時の電源周波数は50Hzで、60Hzへの変更は販売店に相談する。給電中は駆動用電池の残量減少などで自動的にエンジンが始動するため、駐車・停車中のエンジン始動が条例にふれる可能性のある地域では、事前に自治体へ確認しておく。給電中は車内やラゲージルームに入り込まないことも決められている。この装備も、前述のスペアタイヤを選んだ個体には付かない。

純正ラゲージ用品は床面の系統を先に決める

トヨタのハリアー用アクセサリーカタログ(2026年8月時点)では、荷室まわりの用品が用途で分かれている。濡れたものや汚れたものを載せるならラゲージソフトトレイ(ラゲージ部)かラゲージトレイ。前者は水をはじく機能と防水機能を持つソフト素材で、水滴の車内落下を防ぐ外周縁と滑り止めが付く(構造上、完全防水ではない)。後者は軟質オレフィンの樹脂製で、荷室を汚さずに積む用途だ。後席を倒して使う機会が多いなら、シートバックの汚れを防ぐソフトトレイ(リヤシート部)を足す。荷室の中身を隠したい場合、トノカバーは主要装備一覧表のラゲージ欄で全グレード「ー」=設定が無いため、販売店で装着する純正用品から選ぶことになる。

決める順番がある。ラゲージウッドデッキ(木目調)とGRラゲージマットは、ソフトトレイセット・ソフトトレイ(ラゲージ部・リヤシート部)・ラゲージトレイの装着車には設定が無いと条件に明記されている。床面を樹脂や布で守る系統にするか、木目調で見せる系統にするかを先に決めないと、あとから片方を諦めることになる。バックドアの開閉に連動して光り、明るさを3段階に調整できるラゲージLEDは、この排他関係の外にある。カタログの価格は2026年8月現在の参考価格で取付費を含まず、価格も取付費も販売店が独自に定めるため、金額は見積りで確認する。

マット選びの考え方は80系全体の記事にまとめてある。

後席まわりの汚れ対策までまとめて考えるなら

も見ておきたい。

よくある質問

中古のAXUH80で、荷室下の収納の有無は書類から分かるか

メーカーオプションの選択次第なので、装備一覧表を見ても個体の答えは出ない。現車でデッキボードを持ち上げ、応急修理キットか応急用スペアタイヤかを見るのが確実だ。スペアタイヤ側だった場合は、荷室のコンセントも付いていない。

デッキボックスは取りはずしたり動かしたりできるか

引き上げれば取りはずせる。前後に移動させて使えるのは応急修理キット装着車で、スペアタイヤ装着車ではスライド機能が無い。

トノカバーは標準で付いているか

装備一覧表では全グレードが「ー」の扱いで、標準装備にもメーカーオプションにも設定が無い。必要なら販売店で純正用品を装着する。

ラゲージウッドデッキやGRラゲージマットはソフトトレイと併用できるか

できない。カタログの設定条件で、ソフトトレイ系とラゲージトレイの装着車は対象外と決められている。

パワーバックドアが開く高さは変えられるか

変えられる。好みの位置で止めてバックドア下部のスイッチを約2秒押すと記憶され、約7秒押せば初期状態にもどる。

80系全体で使える収納の工夫は

にまとめている。

まとめ

AXUH80の荷室は、最初から付いている機構を順番どおりに使うだけで積み方が変わる。買い足しを考える前に、次の順で確認したい。

  • デッキボードを開け、応急修理キットか応急用スペアタイヤかを見る(床下収納とコンセントの有無がここで決まる)
  • 床下を使うときはフックを開口部上端かヘッドレストに固定し、バックドアを閉める前に外す
  • 後席を倒す前にヘッドレストとアームレストを処理し、もどしたらレバーに赤色が見えないことを確かめる
  • シート背もたれより高く積まない、倒した後席の上で積み重ねない
  • 純正用品はソフトトレイ/トレイ系かウッドデッキ/GRマット系かを先に決める

型式をまたいだカスタムの全体像は

にまとめてある。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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