12インチで4穴・PCD100のホイールなら軽バンにはどれも同じように付く、と考えて選ぶと、リム幅とインセットの違いを見落としやすい。エブリイ DA17V の車両側の値は、ホイールメーカーのウェッズの車種別の適合表で4穴・PCD100、ナットのねじが M12×1.25 だが、同じ表の DA17V の項でも、12×4.00B・インセット40と42で載る製品(MUD VANCE の 06・07・08・09・DX・X Type M・X Type S と Rizley DI)には「フェンダーよりはみ出る場合がある」という注記が付いている。穴数・PCD とナットを先に押さえ、そのうえでリム幅・インセットと注記、ハブ径、タイヤの荷重の順に確かめ、タイヤを組む前に実車でフェンダーとの間も見る。ウェッズの注意事項では、適合表はノーマル車両の静止状態を基準に作られ、保安基準・車検への適合も保証していないとしているので、表に載っていることだけで決めない。
DA17V の車両側のホイール規格(穴数・PCD・ナット)
ホイールメーカーのウェッズの車種別の適合表に載る、エブリイ DA17V の車両側の値は次のとおり。4穴・PCD100・ナットのねじ M12×1.25 の3つが、社外ホイールを選ぶときの出発点になる。
| 項目 | DA17V の車両側の値(ウェッズの適合表) |
|---|---|
| 穴数・PCD | 4穴・100mm(表記は H/P.C.D 4/100) |
| 留め方 | ナット |
| ナットのねじ | M12×1.25 |
| ナットの二面幅 | HEX19 |
| 車両のハブ径 | 記載なし(表記は「φ-」。後の節で説明) |
ウェッズの適合表の DA17V の項は年式やグレードで分けておらず、車両側の値は1組だけ載っている。純正のタイヤとホイールの大きさは、スズキの公式の資料ではなく中古車のカタログや車の諸元をまとめたサイトの値になるので、2つ後の節で出典ごとに分けて示す。
適合表を読むための3つの言葉
PCD とは
PCD は、ホイールのボルト穴を結んでできた円の直径で、車種によって100・114.3・139.7などがある。穴数と PCD が車両側(4穴・PCD100)と違うホイールは、そのままでは取り付けられない。デザインやサイズを見る前に、まずここが合うかを見る。
インセット(オフセット)とは
インセットは、リムの中心線からホイールの取付面までの距離で、mm で表す。以前はオフセットと呼ばれていた。数字が小さくなるほどディスク面が奥に入り、ディープリムになる。
リム幅とは
リム幅は、タイヤがはまる部分(リム)の幅で、0.5インチ刻みのインチで表す。適合表の「3.50B」「4.00B」の数字がリム幅にあたる。
純正のタイヤとホイールの大きさ(出典ごとの値)
中古車のガリバーのカタログの諸元では、3BD-DA17V の PA リミテッド スズキセーフティサポート装着車(2022年4月〜2024年2月)の標準のタイヤは、前後とも 145/80R12 80/78N LT。海外のホイール諸元のデータベース(Wheel-Size)も、ターボ車の EBD-DA17V の標準のタイヤを LT145/80R12 80/78N と載せている。
標準装着のホイールは、車の諸元をまとめたサイトと海外のデータベースが次の値で載せている。
| 出典 | 載っている型式・グレード | 標準装着のホイール |
|---|---|---|
| Spec Tank | HBD-DA17V の PC(2WD・5MT・2015年2月〜12月) | 12インチ・4.00B(表記は 4)・インセット+45mm・PCD100・4穴 |
| Cars Japan | 3BD-DA17V の JOIN ターボ(2WD・CVT・2025年8月以降) | 12インチ・4.00B(表記は 4)・インセット+45mm・PCD100・4穴 |
| Wheel-Size | EBD-DA17V | 4Bx12 ET45 |
この12×4.00B・インセット+45は二次の資料の値で、スズキの公式の資料(主要諸元表)では確かめていない。表にない型式・グレードも同じ値とは、ここからは言えない。ホイールを買う前に、実車の純正ホイールの表示か販売店で確かめておく。
エブリイワゴンの純正タイヤサイズは別の記事にまとめている(この節の値は DA17V のもの)。
ナットの規格とハブ径
ナットのねじと二面幅
ナットは、最初の表のねじ(M12×1.25)が合う物を使う。ウェッズの注意事項では、適合表には車両の取付穴・P.C.D.・ハブ径・標準のナットやボルトの大きさを載せており、ナットやボルトを別に用意するときはこれらに合う物を選ぶとしている。二面幅は同じ寸法でなくてもよいとも書かれているので、HEX19 にこだわらず、ねじとホイールへの合い方で選べばよい。
締め付けは、車の取扱説明書か整備書に載る締め付けトルクの値に従う。ここではトルクの数値を資料で確かめていないので書かない。
ハブ径とハブリング
車両側のハブ径は、資料で値がそろわない。ウェッズの適合表は DA17V の車両ハブ径を載せておらず(表記は「φ-」)、車の諸元をまとめたサイトの Spec Tank(2015年の HBD-DA17V)と Cars Japan(2025年8月以降の 3BD-DA17V)は60mmと載せている。スズキの資料では確かめていないので、60mmを車両の正しい値として決め打ちしない。
ハブリング(ハブカラーリング)を使うなら、ウェッズの注意事項のとおり、取り付ける車両のハブ径と、取り付けるホイールのハブ径の両方の数値を確かめて大きさを決める。車両側の値は、販売店やホイールの取扱店で確かめるのが確実だ。
ウェッズの12インチの適合例をインセットで比べる
DA17V の項に載る12インチの製品
ウェッズの適合表の数値はリム幅とインセットを表し、「×」は装着できないことを表す。DA17V の項で確かめた12インチの製品を並べると次のようになる。
| ウェッズの製品 | 載っているリム幅・インセット | 注記 |
|---|---|---|
| Carrowin(PK-355S・スチール) | 12×3.50B・インセット45 | なし |
| STADTBERGE・STADTBERGEⅡ(アルミ) | 12×3.50B・インセット44 | なし |
| MUD VANCE 06・07・08・09・DX・X Type M・X Type S(アルミ) | 12×4.00B・インセット40 | *1 |
| Rizley DI | 12×4.00B・インセット42 | *1 |
| NeoCarrow(スチール) | 12インチは「×」(装着できるサイズ・インセットがない) | — |
注記 *1 の中身は「タイヤ・ホイールのリムやデザイン面がフェンダーよりはみ出る場合があり、折り返し部分に接触する恐れがある」。適合タイヤの欄は、表に挙げた製品のどれも 145/80-12 80/78N LT で、前後同じ(F/R)の表示になっている。
インセットの見方と選び方
インセットの見方はこうだ。ウェッズの DA17V の項では、リム幅3.50B・インセット44と45の製品は注記なし、リム幅4.00B・インセット40と42の製品は注記 *1 付き。インセットの数字が小さいほどディスク面が奥に入り、リムが車体の外側へ寄るので、インセットが小さくリム幅が広い組み合わせほど、フェンダーとの間を確かめる必要がある。
選び方としては、収まりを優先するならウェッズの DA17V の項で注記のない 3.50B・インセット44と45の製品から探すのが手堅い。4.00B・インセット40と42の製品を選ぶなら、注記 *1 を前提にする。注記のない製品も含めて、組む前の実車での確認は省かない。なお、ここで確かめたのはウェッズの12インチの製品で、13・14インチの製品の適合は確かめていない。
社外ホイールを選ぶときの確かめる順
手元のホイールや買う候補は、次の順に見ていく。
- 穴数と PCD が4穴・100か
- ナットのねじが M12×1.25 に合うか(ナットを買い替えるなら、座面の形がホイールに合う物か)
- リム幅とインセットが適合表に載っているか、はみ出しの注記がないか
- 車両とホイールのハブ径を確かめ、ハブリングが要るか
- タイヤのロードインデックスが純正(80/78N の LT)を下回らないか
- タイヤを組む前に、実車でフェンダーとの間を確かめる
はみ出しと車検の目安
モーターファンの解説では、ホイールの中心から前30度・後ろ50度の範囲のタイヤとホイールがフェンダーの内に収まっていない(はみ出ている)と車検は通らない。ただし、タイヤのリムガードやオフロード用タイヤの側面のブロックは10mm未満なら認められる、としている。
ウェッズの注意事項では、適合表はノーマル車両の静止状態でのクリアランスを基準に作っており、左右のフェンダーのばらつきで誤差が出ることがあるので、タイヤを組む前に実車で合わせて確かめるよう求めている。組み合わせによっては、足回り(ショック・スプリング)の変更や車高の調整が要る場合もある。適合表に載るサイズでも、保安基準・車検・点検に適合することをウェッズは保証していない。
タイヤの荷重(ロードインデックス)
ウェッズの注意事項では、基本は純正装着タイヤのロードインデックス(荷重指数)を下回らないサイズを選ぶとし、インチアップなどに使うタイヤサイズには、ロードインデックスを考えていない物もあるとしている。DA17V の標準のタイヤは 145/80R12 80/78N LT(小型トラック用の LT 規格)なので、サイズを変えるときも 80/78N を下回らないかを先に見る。13・14・15インチへのインチアップや LT 規格でないタイヤが車検に通るかどうかは、ここでは判断しない。
よくある質問
ほかの車のホイールは付けられる?
元の車種名ではなく、ホイールとタイヤの表示と実車での確認で判断する。前の節の6つの確かめをそのまま当て、穴数・PCD が4穴・100でなければ、その時点で候補から外す。
ハブリングは要る?
車両側のハブ径が資料でそろわないので、要る・要らないはここでは言い切れない。使うときは「ハブ径とハブリング」の節のとおり、車両とホイールの両方のハブ径を確かめて大きさを決める。
社外ホイールに純正のナットは使える?
ねじの大きさは車両側の M12×1.25 で決まるが、ホイールに合うかは座面の形も関わる。純正のナットの座面の形は資料で確かめていないので、社外ホイールの説明書や販売店で、そのホイールに使えるナットを確かめる。買い替えるなら、ねじが M12×1.25 で座面がホイールに合う物を選ぶ。
エブリイワゴン(DA17W)と同じ?
ここで確かめたのは DA17V の値で、DA17W のリム幅・インセット・タイヤサイズは確かめていない。同じだと考えずに、ワゴンの記事の値で見てほしい。
まとめ(購入前の確認リスト)
- 穴数・PCD:4穴・100(ウェッズの適合表の DA17V の車両側の値)
- ナット:ねじは M12×1.25。買い替えるなら座面の形をホイールに合わせる
- リム幅・インセット:適合表に載るか、注記 *1 が付かないか(ウェッズの DA17V の項の12インチでは、4.00B・インセット40と42で載る製品に付く)
- ハブ径:資料で値が割れる。ハブリングは車両とホイールの両方の値で選ぶ
- 純正のリム幅・インセット:12×4.00B・+45 は、諸元サイトとデータベースが HBD-DA17V の PC(2WD・5MT・2015年2月〜12月)・3BD-DA17V の JOIN ターボ(2WD・CVT・2025年8月以降)・EBD-DA17V について載せる値で、スズキの公式の資料では確かめていない。実車の純正ホイールの表示か販売店で確かめる
- タイヤ:ロードインデックスは純正の 80/78N(LT)を下回らない
- 実車:タイヤを組む前にフェンダーとの間を見る
DA17V のほかの部品の選び方は、次の記事にまとめている。

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