更新日:2026年2月
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結論:アルトワークスにはRaceChip Sがコスパに優れたサブコン
アルトワークス(HA36S)のR06Aターボエンジンは、カタログスペック上64PS/98Nmに制限されていますが、エンジン自体にはもう少し余力があるとされています。その余力を手軽に引き出せるのが、ドイツ生まれのサブコン「RaceChip(レースチップ)」です。
この記事では、RaceChipの仕組みからアルトワークス対応グレードの比較、実際のユーザー評判、取り付け方法、そして2025年に行われた日本輸入元の変更情報まで、購入前に知っておきたいポイントをまとめました。
レースチップ(RaceChip)とは?仕組みと特徴を解説
サブコンの仕組み:ECUとセンサー間で信号を補正
RaceChipは、いわゆる「サブコン(サブコンピュータ)」と呼ばれるチューニングデバイスです。エンジンのECU(エンジンコントロールユニット)とブーストセンサーの間に接続し、センサー信号を補正することでブースト圧を引き上げます。結果として、タービンが生み出す空気の圧力(過給圧)が増え、パワーとトルクが向上する仕組みです。
具体的には、ECUがブーストセンサーから受け取る信号値をRaceChipが補正し、ECU側が「まだブースト圧に余裕がある」と判断するよう仕向けます。これによりECUがウェイストゲートバルブの制御を調整し、実際のブースト圧が純正設定よりも高くなります。
ECU書き換え(フラッシュチューニング)との大きな違いは、純正ECUのデータに手を加えない点です。配線にカプラーで割り込ませるだけなので、取り外せばいつでもノーマル状態に戻せます。ディーラーでの点検や車検時にも安心です。
RaceChipの特徴:ドイツ製・車種専用セッティング済み
RaceChipはドイツの本社工場で製造されており、車種ごとにシャシダイナモで実測した最適なマップがプリセットされています。購入後は箱から出してそのまま装着するだけで、車種に合わせた適切なセッティングが適用されます。
万が一のトラブル時に備え、付属のエマージェンシーコネクタに差し替えるだけで即座にノーマル復帰できる設計も特徴です。専門的な知識や特殊工具がなくても安心して使えるよう配慮されています。
アルトワークス(HA36S)対応のRaceChipグレード比較
アルトワークス HA36S(R06A ターボ/64PS/98Nm)に適合するRaceChipは、現行ラインナップでは主にSとRSの2グレードです。
RaceChip S:軽自動車の定番エントリーモデル
RaceChip Sは軽自動車や小型車向けのエントリーグレードです。アルトワークスに装着した場合の公称値は+15PS/+16Nmで、ノーマルの64PS/98Nmから約79PS/114Nmへの向上が見込めます。
チューニングは5段階の調整が可能で、好みや使用シーンに合わせてパワーの出方を変えられます。メーカー保証は2年間。参考価格は約30,000円前後(税込)です。
街乗りメインで手軽にパワーアップを体感したい方や、コストを抑えたい方に適しています。
RaceChip RS:もう一段上の性能を求める方に
RaceChip RSはSの上位グレードで、アルトワークスでの公称値は+17PS/+22Nmです。ノーマルから約81PS/120Nmへの向上が期待でき、特にトルクの上積みが大きいのが特徴です。
6段階のチューニング調整に加え、オプションでスマートフォンアプリ「RaceChip+」に対応しており、エコ・スポーツ・レースの3モードをスマホからワンタッチで切り替えられます。メーカー保証は3年間と、Sより1年長いのもポイントです。
参考価格は約40,000〜50,000円前後(税込)で、峠やサーキット走行も視野に入れている方、より長い保証が欲しい方に向いています。
どちらを選ぶべき?判断基準
選択に迷った場合の目安をまとめます。
- 街乗り中心でコスパ重視 → RaceChip S(+15PS、約30,000円、2年保証)
- 峠・サーキットも走る、アプリ連携が欲しい → RaceChip RS(+17PS、約40,000〜50,000円、3年保証)
パワー差は+2PS程度ですが、トルクの差(+16Nm vs +22Nm)は中回転域で体感しやすいため、ワインディングを楽しむ方はRSのメリットを感じやすいでしょう。
また、パワーアップをより体感するにはボディの剛性も重要です。ボディ補強でアルトワークスの走りが100%引き出す記事も参考にしてください。
実際に装着したユーザーの評判・口コミまとめ
好評ポイント
ユーザーの声で多く見られるのは、発進時のトルク感が変わったという報告です。信号からの発進やちょっとした追い越しで、アクセルのレスポンスが軽くなったと感じるオーナーが多い傾向にあります。
4速・5速といった高めのギアでの巡航中にも加速力の違いを実感しやすく、高速道路の合流や登り坂で余裕が生まれたという声もあります。
燃費については、多くのユーザーが「ほぼ変わらない」「微改善した」と報告しています。パワーが上がることでアクセル開度が減り、結果的に燃費が改善するケースがあるようです。
取り付けの手軽さも高評価のポイントです。カプラーオンの10〜15分作業で完了し、特殊工具は不要。DIY初心者でも対応できるレベルです。
リセールバリューがある点も見逃せません。不要になった場合にメルカリやヤフオクなどで売却できるため、お試し感覚で導入しやすいパーツといえます。
注意点・デメリット
一方で、注意すべき点もあります。
レギュラーガソリン仕様の車両でも、RaceChip装着後はハイオクガソリンの使用が推奨されています。ブースト圧が上がる分、ノッキング対策としてオクタン価の高い燃料を使うほうが安心です。
また、エンジンへの負荷が純正状態より増えるため、オイル交換のインターバルは通常より短め(3,000〜4,000km程度)にすることが望ましいとされています。
稀にですが、急加速時にエンジンチェックランプが点灯するケースが報告されています。多くの場合はRaceChipのセッティングを1段階下げることで解消しますが、頻発する場合は取り外しを検討したほうがよいでしょう。
なお、RaceChipはターボ車専用です。NAエンジン(自然吸気エンジン)やハイブリッド車には対応していません。アルトワークス(HA36S)はターボ車なので問題ありませんが、ノンターボのアルト(HA36S/V型)には使用できません。購入前に自分の車両がターボモデルであることを確認しておきましょう。
マニュアル車のペダル操作を快適にしたい方には、モンスタースポーツ ペダルマウントも要チェックです。
取り付け方法と注意点
取り付け手順(3ステップ)
RaceChipの取り付けは非常にシンプルで、基本的には3つの手順で完了します。
- エンジンルームのブーストセンサーカプラーを外す ― HA36Sの場合、インタークーラー付近にあるブースト圧センサーのカプラー(コネクタ)を見つけて外します。
- RaceChip本体のカプラーを間に接続する ― 外した純正カプラーとセンサーの間にRaceChip本体を割り込ませるように接続します。カプラーの形状は車種専用設計なので、間違えて接続する心配はほとんどありません。
- 本体を付属の両面テープで固定する ― RaceChip本体をエンジンルーム内の適切な場所に両面テープで貼り付けて固定します。
作業時間は10〜15分程度で、特殊工具は不要です。
取り付け時の注意点
- エンジンが十分に冷えた状態で作業すること ― エンジンルーム内は高温になるため、走行直後の作業はやけどのリスクがあります。
- 配線の取り回しに注意 ― エキゾーストマニホールドなどの熱源からRaceChip本体と配線をできるだけ離して固定してください。
- ディーラー入庫時の対応 ― 点検や車検でディーラーに入庫する際は、付属のエマージェンシーコネクタに差し替えてノーマル状態に戻すことを推奨します。
- 取り付け難易度:初級 ― 工具不要、DIYで十分対応可能です。所要時間は10〜15分が目安です。
他のサブコン・ECUチューニングとの比較
アルトワークス(HA36S)向けのパワーアップ手段はRaceChipだけではありません。他の選択肢と比較してみましょう。
モンスタースポーツ フルレンジECUは、ECUを丸ごと交換するタイプで、価格は約86,000円(税込)と高額ですが、信頼性の高いモンスタースポーツ製ということで根強い人気があります。公称値は約72.9PS(+8.9PS)と控えめに見えますが、全域でのドライバビリティ改善に重点を置いた設計です。RaceChipのようなサブコンとは方向性が異なり、より総合的なエンジンフィーリングの改善を求める方に向いています。
BLITZ TUNING ECU for ALTOは、アルトワークス5MT車とアルトターボRSに対応したサブコンで、+15.3PSの馬力アップが報告されています。RaceChip Sとほぼ同等のパワーアップ幅で、BLITZ製品を普段から使っているオーナーには選択肢に入るでしょう。
G-Tech サブコン Kスペックは、カタログ値で64PSから80PS(+16PS)への向上をうたっており、RaceChip Sに匹敵する性能向上が期待できます。アルトワークスとアルトRSの両方に対応しています。
サブコン(RaceChip・BLITZ・G-Tech)とECU書き換え(モンスタースポーツ・HKSフラッシュエディター)の大きな違いは、着脱のしやすさです。サブコンはカプラーの抜き差しで元に戻せるため、車両売却時や車検時に気軽に取り外せます。一方、ECU書き換えはより緻密な制御が可能ですが、元に戻すには再書き換えが必要で、ハードルがやや高くなります。
コスパの面では、約30,000円で+15PSを得られるRaceChip Sが群を抜いています。1馬力あたり約2,000円という計算になり、手軽に試せる価格帯です。
なお、サブコンによるパワーアップと吸気系の改善を組み合わせると、より効果を実感しやすくなります。純正交換タイプのエアクリーナーは吸気抵抗を減らし、サブコンで引き上げたブースト圧をさらに活かす方向に作用します。ボディ補強パーツと組み合わせれば、パワーアップした分のトラクションを路面に伝えやすくなるため、総合的な走行性能の向上が期待できます。
コーナリングの質を高めたいなら、クスコフロントスタビライザーの剛性効果も検討する価値があります。
【2025年重要】RaceChip Japan 輸入元変更について
RaceChipの日本市場に大きな変化がありました。旧輸入元の有限会社ティ.エム.ワークス(T.M.WORKS)が2025年3月末をもってRaceChipの取り扱いを終了しています。旧公式ショッピングサイト(racechip-japan.my-store.jp)は閉鎖されています。
2025年11月以降、新たな輸入元として株式会社オーエス技研がRaceChip Japanの運営を引き継いでいます。新しい公式サイトは racechip-japan.jp です。
保証やアフターサポートは新輸入元に引き継がれているため、既存ユーザーも新規購入者もサポートを受けられます。ただし、購入を検討している方は、旧輸入元の在庫品ではなく、新輸入元の正規ルートからの購入を推奨します。在庫品はファームウェアが古い場合や、保証の引き継ぎに手間がかかる場合があるためです。
よくある質問(FAQ)
Q1. レースチップを付けると車検に通らなくなる?
RaceChipはサブコンなので、車検時に取り外せばノーマル状態に完全復帰します。付属のエマージェンシーコネクタを接続するだけなので、取り外し作業も数分で完了します。サブコン装着状態のままでの車検可否はグレーゾーンのため、車検時は取り外すのが無難です。
Q2. 燃費は悪化する?
多くのユーザーの報告では、燃費はほぼ変わらないか、むしろ微改善するケースもあるとのことです。パワーとトルクが向上することでアクセル開度が小さくなり、結果として燃料消費が抑えられるためです。ただし、パワーアップした分だけアクセルを踏み込む運転スタイルだと当然燃費は悪化しますので、右足次第といえるでしょう。
Q3. アルトターボRS(HA36S)にも使える?
アルトワークスとアルトターボRSは同じR06Aターボエンジンを搭載しており、RaceChipの同じ型番が適合します。購入時に車種を「アルトワークス/アルトターボRS HA36S」と指定すれば、どちらの車両にも装着できます。
Q4. 中古品やオークション品を買っても大丈夫?
RaceChipは中古市場(メルカリ、ヤフオク等)にも出回っていますが、中古品はメーカー保証の対象外です。また、ファームウェアのバージョンが古い場合があり、新輸入元でのアップデート対応が受けられない場合があります。保証とサポートを重視する場合は、正規ルートでの新品購入を推奨します。
まとめ:手軽にパワーアップしたいならRaceChipは有力な選択肢
アルトワークス(HA36S)のR06Aターボエンジンに眠っているポテンシャルを、カプラーオンの簡単取り付けで引き出せるRaceChip。約30,000円のRaceChip Sで+15PS、約40,000〜50,000円のRaceChip RSで+17PSのパワーアップが期待できます。
選び方のポイントは以下の通りです。
- 街乗り中心・コスパ重視 → RaceChip S(約30,000円、+15PS/+16Nm、2年保証)
- 峠・サーキットも・アプリ連携が欲しい → RaceChip RS(約40,000〜50,000円、+17PS/+22Nm、3年保証)
2025年に日本の輸入元が変更されていますので、購入の際は新輸入元(株式会社オーエス技研、racechip-japan.jp)の正規ルートを確認してから購入してください。
RaceChipを装着したらオイル管理がより重要になります。オイルフィルターの定期交換については「【HA36S専用】安心のスズキ純正オイルフィルター」も参考にしてください。また、吸気系のカスタムと組み合わせるとさらに効果的です。「【HA36Sアルトワークス】あえてトラスト製の純正交換型エアクリーナー」も合わせてご覧ください。

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