2025年6月に出た第4世代のステラは、G以上に360°スーパーUV&IRカットガラスが付く。ただし公式の装備表でその対象として並んでいるのは側面と後面のガラスで、いちばん日射を受ける前面ガラスは入っていない。前面1枚で足りるのか、全窓10枚のセットまで要るのかは、グレードと使い方で分かれる。自分がどちら側かを先に決めてから商品を見にいくと、選択肢の少ない新型でも迷わずに済む。
覆う範囲と専用度で、行き先は4つに分かれる
先に決めておく軸は4つある。1つ目は覆う範囲。日中の駐車でダッシュボードとハンドルの熱さを抑えたいだけなら前面ガラス1枚で足り、車中泊や仮眠で外からの視線を切りたいならセット物になる。2つ目は装着方式、3つ目は収納したときの大きさ、4つ目が専用設計か汎用品かだ。この4軸のうち、買ってから取り返しがつかないのは「専用設計か汎用品か」の1つだけ——汎用品は自分でガラスを測る前提の商品で、サイズを外しても交換が利かない。
| 使い方 | 覆う範囲 | 専用度 | 商品 | 価格(確認時点) |
|---|---|---|---|---|
| とりあえず前面を塞ぎたい | 前面ガラス1枚 | 汎用品(要実測) | 趣味職人 傘式 Sサイズ | 1,980円 |
| 毎日着脱する | 前面ガラス1枚 | 寸法表記なし | 趣味職人 マグネット式 | 3,980円 |
| 車中泊も視野に入れる | 全窓10枚 | 専用設計 | 趣味職人 シームレスライト | 9,800円 |
| 仕上がりまで求める | 全窓10枚 | 専用設計 | 趣味職人 プライバシー フルセット | 30,100円 |
価格はいずれもAmazonの実売価格で、2026年8月26日時点の確認値。通販の価格は動くので、注文前に商品ページで見直してほしい。
G以上のUV&IRカットガラスに、前面ガラスは入っていない
スバル公式のグレード別装備表を見ると、Gの「Lから追加・変更される主な標準装備」に「360°スーパーUV&IRカットガラス(フロントクォーター/フロントドア/リヤドア/リヤクォーター/リヤゲート)」が挙がっている。列挙されている5部位に、前面ガラスは含まれていない。しかもこの装備はLには付かず、Gから上の話になる。
つまりG・Z・ZSでは側面と後面がメーカー側で手当てされている一方、駐車中にダッシュボードとハンドルを焼く経路——前面ガラスからの日射——はどのグレードでも素のまま残る。だからこの車で最初に手を打つなら前面ガラス用の1枚になる、と装備表から順序を説明できる。
ただし早合点はしないでほしい。この列挙はLから追加・変更される装備を示したもので、Lの全ガラス仕様を網羅した表ではない。「G以上ならサンシェードは要らない」とも「LのガラスにはUVカット機能が一切ない」とも言えない。Lに乗っているなら側面と後面の追加装備がないぶん、セット物を選ぶ意味が相対的に大きくなる、という読み方が正しい。
型式はLA850Fだけではない。4WDはLA860F
スバル公式の諸元表には、2WDが5BA-LA850F、4WDが5BA-LA860Fと並記されている。エンジンはどちらもKF型の直列3気筒DOHCで総排気量658cc、変速機はCVT。頭に付く5BA-は排出ガス規制の区分を示す記号だ。
サンシェードの商品側は「LA850F/860F型」とまとめて書かれていることが多いので、2WDでも4WDでも見る商品は同じでいい。それでも確認そのものは車検証の「型式」欄で1回やっておく。グレードはL・G・Z・ZSの4つで、専用設計品の適合欄はこの4つをまとめて書いているものがほとんどだから、グレード違いで別商品を探す必要はない。
先代ステラ用と取り違えない
通販で「ステラ サンシェード」と検索すると、先代(LA150F/LA160F)向けの商品も同じ並びに出てくる。ここが新型でいちばん事故りやすい。
第4世代の発表資料には「リヤスライドドアを採用し、乗降性や積載性を大幅に向上させました」とある。採用された、ということは先代の後席ドアはスライド式ではなかったわけで、後席まわりのガラスの割り付けそのものが違う。実際、第4世代向けの専用設計セットの中身には「スライドドアガラス2枚」が入っている。寸法も、第4世代は全高1,655mm(4WDは1,670mm)・ホイールベース2,460mmで、先代の値とは一致しない。
先代用が前面ガラスにも絶対に合わないと断定できる資料はないが、合うと言える根拠もない。商品名か適合欄にLA850F・LA860Fの表記があるかどうかで切り分けるのが確実だ。
OEM供給元はダイハツ。商品が見つからないときの逃げ道になる
スバルの発表資料には「※ステラはダイハツ工業株式会社からのOEM供給です。」と明記されている。ダイハツ側の同型車は型式が5BA-LA850S(2WD)/5BA-LA860S(4WD)で、ステラのLA850F/LA860Fとは末尾の1文字だけが違う。
ステラは出たばかりで専用設計品の数がまだ少ない。目当てのタイプが「ステラ用」で見つからないときは、ダイハツ側の同型車向けも探してみると候補が増える。ただしそのまま使えると決めつけないこと。外形寸法が近くても、内装色やガラスの割り付けの細部まで一致していると確認できる資料はない。最終判断は商品側の適合欄に自分の型式が書かれているかどうかで行う。
下がるのはダッシュボードの表面温度。車内の空気ではない
効果を数字で確かめられる資料は限られている。JAFが実施した真夏の車内温度テストでは、外気温35度・正午から4時間・ミニバン5台という条件で、対策なし(黒)が車内最高温度57℃/車内平均温度51℃/ダッシュボード最高温度79℃だったのに対し、サンシェード装着では50℃/45℃/52℃という結果になっている。
読み取れるのは、ダッシュボードの最高温度は79℃から52℃へ大きく下がる一方、車内の平均温度は51℃から45℃までしか下がらないということ。乗り込んだ直後にハンドルとダッシュボードが触れないほど熱い、という状態は避けられるが、車内そのものが涼しくなるわけではない。
同じテストでJAFは「サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない」と結論している。なお、この測定は2012年8月にミニバンで行われたもので、軽ハイトワゴンのステラで同じ数値が出るとは限らない。
装着方式で、毎日の手間が変わる
前面ガラス用の装着方式は大きく4つある。毎日着脱するのか、車中泊のときだけ使うのかで向きが変わる。
棒状にしまえる傘式とワイヤー式
傘式は畳んだ傘のように開いて立て、収納袋に入れて棒状にしまう。ワイヤー式は形状記憶のワイヤーを内蔵していて、ひねって小さく畳む。どちらも収納時が棒状になるのでドアポケットに入れやすい。ただし傘式は骨や柄がダッシュボードや内装に当たる可能性を販売元自身が指摘している。
サンバイザーに留めるマグネット式と、全窓を覆う吸盤式
マグネット式はサンバイザーに磁石のベルトを挟んで留め、フレームを巻き取って収納する方式。吸盤式は型取りされた生地を簡易吸盤でガラスに直接貼るもので、専用設計のセット物はほぼこれにあたる。全窓を覆えるのは吸盤式だけだが、枚数が多いぶん着脱に時間がかかる——毎朝の通勤で使うものと、泊まりのときだけ使うものは分けて考えたほうがいい。
同じ軽ハイトワゴンの選び方は、他車種の比較も参考になる。
覆う範囲は前面1枚・フロント5枚・リア5枚・フル10枚の4段
専用設計の吸盤式は、覆う範囲でラインアップが分かれている。フルセットは「フロントガラス1枚/ピラーガラス2枚/サイドドアガラス2枚/スライドドアガラス2枚/クォーターガラス2枚/リアガラス1枚」の合計10枚。同じシリーズにフロントセット(フロントガラス1枚/ピラーガラス2枚/サイドドアガラス2枚の5枚)とリアセット(スライドドアガラス2枚/クォーターガラス2枚/リアガラス1枚の5枚)も別々に用意されていて、販売元はそれぞれ「本製品は【フロントセット】です。フルセットではありません。」「本製品は【リアセット】です。フルセットではありません。」と注記している。買うときはこの注記を見落とさないでほしい。
この10枚の割り付けにスライドドアガラスが入っていること自体が、第4世代のガラス構成に合わせて作られている証拠になる。なお販売元は「※ピラーガラス面は左右非対称になります。」とも書いている。
Lに乗っていて車中泊も考えるならフル10枚、G以上で後席の視線だけ気になるならリアセットという分け方ができる。
前面ガラス用の2点は、価格と着脱の手間が違う
いちばん需要が大きいのが前面ガラス用の1枚。現時点で選べる2点は、性格がはっきり分かれている。
傘式(1,980円)はサイズ選びが自己責任
商品名に「新型 ステラ LA850F/860F型」と車種と型式が入っているが、販売元は商品説明の冒頭で「【適合】本商品は汎用品です。“表題に記載している車種”に対する専用品ではありません。」と明記している。2パターンのサイズから選ぶ方式で、選択を間違えた場合の返送交換は受けないと書かれている。
だから注文前に実車を測る。販売元も「あらかじめ商品のサイズとお車のフロントガラスのサイズ、フロントガラスからインパネ、ダッシュボードまでの寸法を確認の上、ご判断ください」と案内している。測るのは前面ガラスの横幅(左右のピラー内側まで)、縦の高さ(ダッシュボード上端からルーフ内側まで)、ガラス下端からダッシュボード手前までの奥行の3つ。この車の前面ガラス寸法はメーカーが公開していないので、カタログを探しても出てこない。内容は本体1個と収納袋1個で、ストッパーを外すときに指を挟まないよう注意書きが付く。
趣味職人 傘式サンシェード 新型ステラ LA850F/860F型 表記 Sサイズ 汎用品・収納袋付き
マグネット式(3,980円)は収納が小さく、毎日向き
サンバイザーに磁石ベルトを挟み、ネオジム磁石で留める方式。販売元の表示によれば重さ72g、使用時の約2%まで巻き取って収納できるとされ、素材は30D極細糸で日本縫製、生地は「高密度遮光生地により紫外線と日差しを99%遮断」と説明されている。これらはいずれも販売元の自己申告表示で、第三者が検証した数値ではない。
販売元は「傘式と違い、柄や骨がダッシュボード・内装に当たらないため傷の心配がありません」「ドライブレコーダーにも対応しています」とも書いている。広げるときはフレームが自動で復元し、しまうときは巻き取るだけという手数の少なさが、毎日着脱する人には効いてくる。ただし商品説明に汎用品である旨の注記はないかわりに、縦横の寸法表記もない。
趣味職人 マグネット式サンシェード 新型ステラ LA850F/860F型 前面ガラス用 72g・巻き取り収納
全窓セット2点は、中身が同じ10枚。違いは生地と価格帯
どちらも適合欄は「ステラ LA850F/860F型 / L / G / Z / ZS」で、枚数構成も10枚で同じ。取り付けも同じ簡易吸盤方式だ。選ぶポイントは覆う範囲ではなく、生地の仕上げにいくら払うかになる。
シームレスライト(9,800円)
販売元は「脱着が簡単です」と説明していて、生地はシボ加工。「耐久力があり、収納時のシワが目立ちません」とされる。全窓を覆うセットとしては手に取りやすい価格帯で、年に数回の車中泊ならここで足りる。
趣味職人 シームレスライト 新型ステラ LA850F/860F型 専用設計 全窓10枚セット
プライバシー フルセット(30,100円)
説明は「特殊生地で光りを遮断し、車内の温度を快適に保ちます。外からの視線を遮るため、車中泊にも最適です。」「各車種に合わせた専用設計により、隙間なくフィットします。日本の職人が1つ1つ丁寧に作るため、製品のクオリティ、耐久力に優れています。」となっている。どちらのシリーズも遮光性能を数値で示した第三者の検証値は公開されていないので、価格差の中身は生地と仕上げの説明でしか比べられない。車中泊の頻度が高く、長く使うつもりならこちらが向く。
他車種の車中泊向けセットも、枚数構成の考え方は共通している。
走り出す前に必ず外す
道路運送車両の保安基準第29条は、第3項で前面ガラスと側面ガラスが運転者の視野を妨げないものであることを求め、第4項で「前項に規定する窓ガラスには、次に掲げるもの以外のものが装着され、貼り付けられ、塗装され、又は刻印されていてはならない。」として、整備命令標章・検査標章・保険標章など限られたものだけを列挙している。サンシェードはこの列挙に含まれない。前面ガラスと運転席・助手席側のガラスには、付けたまま走らない。条文が定めているのは装着物の制限であって、駐停車中の使用そのものを禁じるものではない。
使い方の流れはこうなる。駐車してエンジンを切ってから前面ガラスの内側にシェードを立て、サンバイザーで挟むか磁石ベルトまたは吸盤で固定する。全窓セットならフロントを先に、後席側とリアを後から貼ると動線が短い。撤収は逆の順で、傘式は畳んで収納袋へ、マグネット式はフレームを巻き取ってからしまう。
もう1つ、前面ガラスの上部中央にはスマートアシストのステレオカメラが付いている。シェードを立てるときにその前を押し込まないように置く。
よくある質問
サンシェードを付けたまま走ってもいいのか
前面ガラスと運転席・助手席側のガラスは駄目だ。保安基準第29条第4項が、これらのガラスに装着してよいものを標章類に限って列挙していて、サンシェードは入っていない。駐停車中に使う道具として扱い、発進前に外して収納する。
サンシェードがあれば子どもやペットを車内に残しても大丈夫か
大丈夫ではない。JAFのテストでは、サンシェードを付けても車内の平均温度は45℃までしか下がらず、測定した側自身が「人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない」と結論している。短時間でも人や動物を車内に残さない。
先代ステラ用のサンシェードは使えるのか
そのまま使えるとは言えない。第4世代でリヤドアがスライド式になり、後席まわりのガラスの割り付けが変わっているので、全窓セットは構成そのものが違う。前面ガラス用については形状を直接比べた資料がなく、合うとも合わないとも断定できない。商品名か適合欄でLA850F・LA860Fの表記を確認するのが確実だ。
G以上のUV&IRカットガラスがあってもサンシェードは要るのか
要る場面は残る。装備表で360°スーパーUV&IRカットガラスの対象として挙がっているのは側面と後面のガラスで、前面ガラスは列挙に含まれていない。駐車中にダッシュボードとハンドルが焼かれる経路は手当てされないままなので、前面ガラス用の1枚は意味を持つ。なお2026年8月6日に発表された改良モデルでも、内容は運転支援機能の強化とZ・ZSへのアクティブマルチインフォメーションメーターの標準装備で、ガラスまわりの変更は資料に記載がない。
まとめ
候補を1つに絞ってから、最後にメーカーの適合情報で確認する——という順番で動くと外さない。
まず車検証の型式欄を見て、LA850F(2WD)かLA860F(4WD)かを確かめる。次に覆う範囲を決める。日中の駐車でダッシュボードとハンドルの熱さを抑えたいだけなら、装備表で前面ガラスが手当てされていない以上、前面ガラス用の1枚から入るのが順当だ。毎日着脱するならマグネット式が手数で有利になる。
趣味職人 マグネット式サンシェード 新型ステラ LA850F/860F型 前面ガラス用 72g・巻き取り収納
車中泊や仮眠で外からの視線まで切りたいなら、スライドドアガラスを含む10枚構成の専用設計セットへ進む。長く使うつもりなら仕上げに振ったフルセットが選択肢に入る。
趣味職人 プライバシーサンシェード 新型ステラ LA850F/860F型 専用設計 フルセット10枚
そしてどれを選んでも、走り出す前に前面ガラスと運転席・助手席側から外す。ここだけは方式に関係なく共通の約束になる。
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