eKクロス B34W のサンシェードは、覆いたい範囲をフロントだけにするか、側面や全窓まで広げるかを先に決めれば、候補はほぼ絞れる。適合表示は B34W/B35W/B37W/B38W の4型式まとめ書きになっているものが多く、B34W に乗っているならその表記の商品をそのまま選んでよい。落とし穴は2つで、型式末尾がAのeKスペース用が同じ検索結果に混ざることと、全窓セットにデジタルルームミラー装着車という適合の制約があること。効果の方は、ダッシュボードのように直射日光が当たる面には出るが、車内全体を涼しく保つ装備ではない。
覆う範囲で分かれる4つの候補
サンシェードは「どこを覆うか」で製品が分かれ、この軸だけで選択肢は整理できる。まずは自分がどの範囲を隠したいのかを決める。
| 製品 | 覆う範囲 | 固定方法 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| ruiya フロント用(折り畳み式) | フロントガラス内側1枚 | サンバイザーで挟む・吸盤なし | まず1枚だけ用意する |
| 趣味職人 14s-d011-fu(マグネット式) | フロントガラス内側1枚 | サンバイザーの磁石ベルトに吸着 | 着脱の回数が多い |
| YYZAX サイド用メッシュ4枚組 | 前後の側面ガラス4枚 | 窓枠の金属部に磁石で吸着 | 後席の日差しと視線 |
| 趣味職人 シームレスライト 05s-d011-sa | 全窓6枚 | 簡易吸盤 | 車中泊で車内を暗くする |
最初の1枚ならフロント用、後席の日差しが目的ならフロント用にサイド用メッシュを足す、という順で考えると迷いにくい。全窓セットは車中泊向けの選択で、後述するルームミラーの確認が先に来る。
B34W はeKクロスのどの仕様を指すのか
三菱自動車の公式サイトが公開している主要諸元によれば、eKクロスの型式は B34W・B35W・B37W・B38W の4つで、駆動方式と過給機の有無で分かれる。B34W は2WDで過給機のない自然吸気、グレードでいうと G Premium と G に当たる型式だ。エンジンは全グレード共通の BR06型で、T系がターボ、G系が自然吸気になる。
ボディ寸法は全グレード共通で、全長3395mm・全幅1475mm、ホイールベース2495mm。全高だけが駆動方式で変わり、2WDの B34W は1650mm(ルーフレール装着時1665mm)となる。4型式の違いは中身であって外形ではない、というのがこのあとの適合の話につながる。なお現行世代の発売は2019年3月28日で、商品説明にある「2019.3〜現行」という記載はこの世代を指す。
タイプごとの構造と向き不向き
固定方法と素材で、使い勝手はかなり変わる。販売元が商品ページに記載している仕様によれば、それぞれ次のような形になる。
- フロント内側・折り畳み式: ワイヤー入りの本体を広げ、下部をガラスに当ててサンバイザーで挟む。吸盤を使わないので落下や吸盤跡を気にしなくてよい。
- フロント内側・マグネット式: サンバイザーに磁石ベルトを付けておき、本体を近づけて吸着させる。収納は巻き取り式。
- サイド用メッシュ: 生地に縫い込んだ磁石を窓枠の金属部に留める。通気性があり、車内から外の様子は見える。
- 全窓セット: フロント・前後ドア・リアの6枚組。簡易吸盤で脱着する。
- 車外装着タイプ: ガラスの外側に掛けて日差しを反射させる。eKクロスの B34W・B37W 向けにも売られている。
本記事で商品として扱うのは前の4つで、車外装着タイプは選択肢として押さえておけばよい。傘型のように柄や骨がないタイプは、ダッシュボードや内装に当たりにくいという違いもある。
実測値で見る効果の範囲
JAFが実施したユーザーテスト「真夏の車内温度」では、2012年8月に外気温35度・晴天のもとで、ミニバンを正午から4時間駐車して測定している。対策なし(黒いボディ)が車内最高57度・車内平均51度・ダッシュボード最高79度だったのに対し、サンシェード装着では50度・45度・52度。窓を3cm開けた場合は45度・42度・75度だった。
下がり方が大きいのはダッシュボードで、79度から52度まで落ちている。一方で車内平均は51度から45度にとどまり、装着していても車内最高温度は50度に達する。つまりサンシェードは、ハンドルやダッシュボードが触れないほど熱くなるのを和らげ、内装の日焼けを抑えるための道具と考えるのが正しい。この試験はミニバンでの測定であって、eKクロスで測った数値ではない点は差し引いて読んでほしい。
B34W で外すべき商品を先に見分ける
適合の判断で引っかかりやすい箇所は3つある。ここを潰しておけば、あとは好みの問題になる。
型式の末尾がWかAか
eKスペースとeKクロススペースは、型式の末尾がWではなくA(B34A・B35A・B37A・B38A)だ。eKクロスのつもりで検索しても、末尾Aの車種向けサンシェードが同じ結果に並ぶ。車名も数字も似ているが別車種向けの専用設計で、B34W に合う保証はない。注文前に、商品名や適合欄の型式が「B34W」で終わっているかを確認する。
商品名ではなく適合欄を読む
専用品か汎用品かは、商品名ではなく説明欄で決まる。販売元の記載によれば、商品名に「eKクロス 対応」と入っている趣味職人のワイヤーサンシェード単品(17s-d011-fu)は、適合欄に「本商品は汎用品です。表題に記載している車種に対する専用品ではありません」と書かれている。逆にeKワゴン向けには、世代の違う型式を並べて「全車種対応」とうたうものもある。汎用品が使えないわけではないが、ガラスの形に対して余りや隙間は出やすい。
全窓セットはルームミラーを先に確認する
全窓セットの趣味職人 シームレスライト 05s-d011-sa は、販売元が適合欄に「本製品はG,TグレードのPKオプション、『デジタルルームミラー』非対応品です。リアハッチ上部の凹形状がフィットしません」と明記している。そしてデジタルルームミラーは、三菱自動車の公式サイトのメーカーオプション一覧ではTとGに設定がある。B34W は G Premium と G の型式だから、B34W でも装着車は存在しうる。型式だけでは判断できないので、自分の車のミラーがカメラ映像を映すタイプかどうかを先に見る。
4製品を役割別に比較する
ruiya フロントガラス用(折り畳み式)
適合表示が4型式併記で、B34W をそのまま含む。販売元の説明では、表側がアルミメッキの遮光シート、2層目が紫外線防止のナノ反射層、3層目が吸熱・耐燃層、裏側がポリウレタンの断熱シートという4層構造で、素材は厚手のポリプロピレン不織布。吸盤を使わず、広げてサンバイザーで挟むだけで留まるのが扱いやすい点だ。フロント1枚をまず用意したい人の標準的な出発点になる。
ruiya eKクロス B34W 専用 フロントガラス用サンシェード(4層構造・折り畳み式・吸盤不要)
趣味職人 14s-d011-fu(マグネット式)
こちらも4型式併記。サンバイザーに磁石ベルトを付けておき、本体をネオジム磁石で吸着させて固定する。販売元の公表値として、重さ72g、収納時は使用時の約2%まで小さくなる点でUA日本記録認定を取得、生地は30D極細糸の日本縫製、高密度遮光生地により紫外線と日差しを99%遮断、と説明されている。いずれも自社公表の値だが、巻き取るだけで収納でき、着脱の速さで選ぶならこちらという位置づけは変わらない。
趣味職人 eKクロス B34W 対応 マグネット式フロントサンシェード 14s-d011-fu
YYZAX サイド用メッシュ4枚組
前席側面2枚と後席側面2枚の計4枚組。メッシュ素材で、生地に縫い込んだ磁石を窓枠の金属部に吸着させて留める。販売元自身が「遮光ではないながらも、外部からの視線を効果的にブロックする」と明記しており、光を完全に止める製品ではなく、日差しと視線を弱めるものと理解して選ぶ。防静電気加工が施され、汚れたら水洗いできる。フロントガラスは覆えないので、フロント用と組み合わせる前提になる。
YYZAX eKクロス B34W 対応 サイド用メッシュサンシェード 前後4枚組
趣味職人 シームレスライト 05s-d011-sa(全窓6枚)
フロントガラス1枚・サイドドアガラス2枚・後部座席ドア2枚・リアガラス1枚の計6枚で、窓をひととおり覆う。脱着は簡易吸盤方式で、生地はシボ加工により収納時のシワが目立ちにくいと販売元は説明している。デジタルルームミラー装着車は適合外という制約があるので、注文前の確認は必須になる。
趣味職人 シームレスライト eKクロス 対応 全窓6枚セット 05s-d011-sa
使い方から1つに絞る
通勤や買い物で毎日着脱するなら、覆う範囲より装着の速さを取る。ベルトを一度付けてしまえば近づけるだけで留まるマグネット式が、この用途では最短だ。費用を抑えて1枚から始めたいなら折り畳み式のフロント用でよい。
後席に子どもが座る、駐車中の視線が気になるという場合は、フロント用にサイド用メッシュを足す構成になる。車中泊で車内を暗くしたいなら全窓セットだが、ミラーの確認が先。炎天下での長時間駐車が多く、ダッシュボードの熱を抑えたいなら、車外装着タイプも検討に入る——外側で日光を止める考え方の製品で、効果が大きく出るのが直射日光の当たる面だという実測とも噛み合う。
取り付けと、走行前に必ずすること
折り畳み式は、本体を広げて下部をフロントガラスに押し当て、サンバイザーを下げて挟み込む。取り外しは挟みを外して引き抜くだけ。マグネット式は、初回にサンバイザーへ磁石ベルトを装着しておけば、以降は本体を近づけるだけで固定できる。収納は、折り畳み式がワイヤーフレームをひねってたたみ収納袋へ、マグネット式が形状記憶フレームを芯にした巻き取りになる。
走行前には必ず外す。道路運送車両の保安基準 第二十九条は、前面ガラスと側面ガラスについて運転者の視野を妨げないことを求め、検査標章など列挙されたもの以外を装着・貼付することを認めていない。サンシェードはこの列挙に含まれず、駐車中に使う装備という位置づけになる。ドライブレコーダーを付けている場合は、販売元が対応表示を出していても取り付け位置は車ごとに違うので、シェードを広げたときに本体やケーブルに当たらないかを実物で一度確かめておく。
手入れと収納
メッシュのサイド用は水洗いできる。フロントの折り畳み式は付属の袋に入れてドアポケットやシート背面へ、マグネット式は巻き取ってコンソールへ収まる。いずれも濡れたまま丸めて放置すると生地が傷むので、広げて乾かしてからしまう。
もう1つ。JAFの実測ではサンシェードを装着した状態でも車内最高温度は50度に達し、エアコン停止から15分で熱中症指数が危険レベルに届いている。サンシェードを付けていても、車内に人やペットを残さない。
よくある質問
B34W と B34A は何が違うのか
B34W はeKクロス、B34A はeKスペースとeKクロススペースの型式で、別の車種を指す。数字が同じでも中身は違う車なので、末尾Aの車種向けと書かれた専用サンシェードを B34W に流用するという考え方はしない。
全窓セットとフロント単品はどちらを選ぶべきか
車中泊で車内を暗くしたいなら全窓セット、日常の駐車で熱と日焼けを抑えたいならフロント単品で足りる。ただし全窓セットを選ぶ前に、デジタルルームミラーが付いていないかを確認する。付いていればフロント単品とサイド用メッシュの組み合わせに切り替える。
サンシェードを付けたまま走ってよいのか
走ってはいけない。保安基準が前面ガラスと側面ガラスに装着してよいものを限定しており、サンシェードはそこに入らない。エンジンをかける前に外す習慣にしておく。
汎用品と書かれた商品でも使えるのか
使えないわけではないが、ガラスの形に合わせて作られていないぶん、余りや隙間が出やすい。ぴったり覆いたいなら、適合欄に B34W が個別に書かれた専用設計を選ぶ。判断材料は商品名ではなく説明欄の適合記載になる。
まとめ
B34W で選ぶ手順は単純だ。適合欄の型式が末尾Wであることを確認し、覆いたい範囲を決め、全窓セットならデジタルルームミラーの有無を追加で確認する。そのうえで走行前に外す。この4つを守れば大きく外さない。
まず1枚だけならフロント用の折り畳み式、後席の日差しまで手当てするならサイド用メッシュを足す構成が第一候補になる。候補を1つに絞ったら、最後に販売元の適合欄と自分の車検証の型式を突き合わせて確定させてほしい。効くのは主に直射日光の当たる面で、車内が涼しくなるわけではない——その前提で使えば、期待外れにはならない。
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