夏の昼にメルセデス・ベンツ EQC(N293)を屋外の駐車場に停めると、フロントガラスからダッシュボードへ、サイドの窓から座席へと日差しが入る。休憩や車中泊で車内にいるときは、外からの視線も気になる。サンシェード選びは、どの窓を覆うかと、走るときに付けたままにするかで分かれる。商品名に EQC N293 の名前と年式を書いた物としては、磁石で付けるサイドガラス用の5枚組があり、フロントガラス用は別に用意することになる。
EQC N293 のサンシェードは窓ごとに分けて用意する
先に答えを言うと、サイドの窓は ZURGI のサイドガラス用5枚組、フロントガラスは別の物で考えるのがよい。ZURGI の商品名には「ベンツ EQC N293 2019年~2024年 対応」「専用設計」「強力磁石吸着」「サイドガラス用」「5枚」と書かれている(出品者の記載)。5枚の内訳は記載が無く、フロントガラスを覆う物が含まれるとは、商品名にも商品説明の箇条書きにも書かれていない。
| 商品 | 覆う窓 | 取り付け方 | 買う前に確かめること |
|---|---|---|---|
| ZURGI サイドガラス用サンシェード(5枚) | サイドガラス(商品名の記載) | 磁石で吸着 | 5枚の内訳は記載が無い・フロントガラス用が含まれるとは書かれていない・年式の表記は2019年~2024年 |
ZURGI サイドガラス用サンシェード 磁石式5枚 ベンツ EQC N293用(2019〜2024表記)
もう1つ先に知っておきたいのは、運転席・助手席の窓に付けるのは駐車・停車中だけという点だ。前席の窓を覆ったまま走ると取締りの対象になる(詳しくは「走行中に付けてよい窓・いけない窓」の節で書く)。
EQC N293 という車を確かめる
2019年7月のレスポンスの発表記事では、メルセデス・ベンツ日本は2019年7月4日に電気駆動の SUV「EQC」を日本市場で発表した。日本仕様として挙げられたのは「EQC400 4MATIC」(右ハンドル)で、前後の車軸(アクスル)にモーターを1つずつ載せる。
サンシェードの商品名には、車名・型式・年式が書かれていることが多い。EQC なら「EQC」「N293」と年式の表記を見て、自分の車検証の型式と初度登録年に照らす。商品名の車名や年式は出品者の記載なので、読み比べるのは自分の側の書類だ。
EQC N293 用サンシェードの選び方
覆う窓で選ぶ
フロントガラス用は、ダッシュボードやハンドルに当たる日差しを遮る物。サイドの窓用は、横からの日差しと外からの視線を遮る物だ。どちらか一方で車内の窓が全部覆えるわけではないので、気になる場所ごとに分けて用意する。
取り付け方と収納で選ぶ
取り付け方は商品ごとに違い、傘のように開く物、たたんだ物を広げてサンバイザーで押さえる物、磁石で付ける物などがある。毎回の付け外しの手間と、使わないときに車内のどこへしまうかで比べる。
車種専用品か汎用品か
車種専用品は、商品名や商品説明に「EQC」「N293」と年式が書かれているかを見る。汎用品は、商品が示す適合サイズと、自分の車の窓を測った寸法を照らす必要がある。
走行中に使うか駐車中だけか
前席の窓とフロントガラスの日よけは、駐車・停車中に使う物と割り切る。走行中の日差し対策として選ぶなら、後部座席の窓の分だけで考える。ただし後部座席の窓も、ルームミラーから後方を確認できない場合は違反に問われるおそれがある(「走行中に付けてよい窓・いけない窓」の節)。
ZURGI のサイドガラス用5枚組で確かめること
商品名と商品説明に書かれていること
販売ページの商品説明では、強力な磁石でサイドガラスに吸着し、工具なしで付け外しできるとしている。高密度の素材で紫外線を遮り、断熱するとしている。作りは二層の窓用日よけで、メッシュカーテンの作りで通気を保ちながら外からの視線を遮るという。弧形で弾性のある作りでサイドガラスに沿い、長く使っても形が崩れにくいとしている。折りたたんで収納でき、洗える素材とも書かれている。
書かれていないこと
紫外線カット率などの数値は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも書かれていない。5枚がどの窓(運転席・助手席・後部座席など)に何枚当たるかの内訳も記載が無い。買う前に販売ページの画像を見るか出品者に問い合わせて、自分の EQC のどの窓を覆えるかを確かめる。フロントガラスを覆う物が含まれるとも書かれていないので、ダッシュボードの日差し対策は次の節のとおり別に考える。
ZURGI サイドガラス用サンシェード 磁石式5枚 ベンツ EQC N293用(2019〜2024表記)
前席の窓に付けるときの注意
ZURGI の商品名には「日常運転対応」、販売ページの商品説明には「運転時の視界を遮らず」と書かれている(出品者の記載)。それでも、メッシュの作りだからといって運転席・助手席の窓に付けたまま走ってよいとは言えない。前席の窓の分は駐車・停車中だけ使い、走り出す前に外す。後部座席の窓の分も、同乗者がいないときは運転中に外すのが望ましい(JAF Mate)。
フロントガラスの日よけは別に用意する
ZURGI の5枚組は「サイドガラス用」で、フロントガラス用は含まれると書かれていない。ダッシュボードやハンドルの日差し対策には、フロントガラス用を別に用意する。EQC N293 の名前を商品名に書いたフロントガラス用は、ここでは紹介していない。汎用品から選ぶなら、商品が示す適合サイズと、自分の EQC のフロントガラスの内側を測った寸法を照らすのが先だ。ルームミラーの付け根の周りに切れ目があるかも確かめる。
フロントガラス用の主な役目は、ダッシュボードやハンドルに当たる日差しを遮ることにある。JAF の実測は「サンシェードで変わる温度と変わらない温度」の節に書いたが、そのテストでサンシェードを付けた範囲(フロントガラスだけか等)はページに書かれておらず、フロントガラス用だけを付けたときの値かどうかは分からない。
汎用品を選ぶ前の採寸
- フロントガラスの内側で、いちばん幅の広い所の横幅をメジャーで測る。
- ダッシュボードとの境目からガラスの上端までの高さを測る。
- ルームミラーの付け根の位置と幅を確かめる。
- 商品の適合サイズと比べ、サンバイザーで押さえられる大きさかを見る。
走行中に付けてよい窓・いけない窓
運転席・助手席の窓
富山県警察の案内では、運転席などの窓ガラスをサンシェード・カーテン・タオルなどで覆った状態で運転する行為を取り締まっている。JAF Mate の交通ルールの解説では、運転席や助手席の窓にサンシェードやカーテンを付けて走ると運転者の視野を妨げるので違反になるとし、根拠に道路交通法第55条第2項(運転者の視野やハンドルなどの操作を妨げる積載の禁止)を挙げている。くるまのニュースの解説記事では、乗車積載方法違反として違反点数1点と反則金の対象になると説明している。前席の窓は、どんな作りのサンシェードでも付けたまま走らないと覚えておく。
後部座席の窓
JAF Mate は、後部座席の窓ガラスにサンシェードを付けることは禁止されていないとしている。ただし振り返って後方を確かめるときの視界を妨げるので、後部座席に同乗者がいないときは運転中は外すのが望ましいという。くるまのニュースも、後部座席のカーテンやブラインドが原因でルームミラーから後方を確認できない場合は、違反に問われるおそれがあると説明している。
フロントガラスと前席の窓の日よけは、駐車・停車中に使う物だ。走り出す前に外し、しまう場所を決めておくと、付けたまま走り出すことを防げる。
サンシェードで変わる温度と変わらない温度
ダッシュボードと車内の温度の差
JAF のユーザーテストでは、2012年8月22日・23日に埼玉県戸田市の駐車場で、晴れ・気温35度の日の正午から4時間、駐車条件の異なるミニバン5台を比べた。ダッシュボードの最高温度は、対策なし(黒)79℃・対策なし(白)74℃に対し、サンシェード装着車は52℃。車内の最高温度は、対策なし(黒)57℃・対策なし(白)52℃・サンシェード装着車50℃だった。ミニバンで測った値で、EQC で測った値ではない。サンシェードを付けた範囲(フロントガラスだけか等)も、ページに書かれていない。
対策なし(黒)とサンシェード装着車の差は、車内の最高温度で7℃、ダッシュボードの最高温度で27℃になる。サンシェードは車内の空気を冷やす物というより、日差しが直接当たるダッシュボードなどの温度上昇を抑える物として選ぶ。
車内が安全な温度になるわけではない
同じテストで JAF は、サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできないとしている。サンシェードを付けても、子どもやペットを車内に残してよいことにはならない。
同じテストでは、ダッシュボードに置いたスマートフォンが高温に耐えられず、一時的に使えなくなった。スプレー缶やライターは破裂・引火しなかったが、JAF は可燃性の高い危険物を車内に置くことは避けるべきとしている。
よくある質問
前席の窓に付けたまま走ってよい?
走らない。運転席・助手席の窓をサンシェードで覆って走ると取締りの対象になり、ZURGI の商品名にある「日常運転対応」の記載があっても同じだ。後部座席の窓に付けることは禁止されていないが(JAF Mate)、同乗者がいなければ運転中は外すのが望ましい。後部座席のカーテンやブラインドが原因でルームミラーから後方を確認できない場合は、違反に問われるおそれがある(くるまのニュース)。
5枚でどの窓を覆える?
ZURGI のサイドガラス用5枚組は、5枚がどの窓に何枚当たるかの内訳が、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。販売ページの画像か出品者への問い合わせで、自分の EQC のどの窓に使えるかを確かめてから買う。
フロントガラス用はどう選ぶ?
ZURGI の5枚組にフロントガラス用が含まれるとは書かれていないので、別に選ぶ。汎用品なら、商品の適合サイズと自分の EQC のフロントガラスの内側を測った寸法を照らし、ルームミラーの付け根の周りに切れ目があるかも見る。採寸の手順は「フロントガラスの日よけは別に用意する」の節にまとめた。
サンシェードがあれば車内は安全な温度になる?
ならない。JAF のテストでは、サンシェード対策をしても人や動物が耐えられない温度になり、車内温度の上昇は防げなかった。短い時間でも、子どもやペットを車内に残さない。
まとめ
ZURGI のサイドガラス用5枚組を選ぶなら、まず車検証で型式と初度登録年月を確認する。商品名の表記は「ベンツ EQC N293 2019年~2024年 対応」(出品者の記載)なので、自分の車と照らしてから、5枚の内訳を販売ページで確かめる。
- 覆う窓ごとに分けて用意する。ZURGI の5枚組は商品名が「サイドガラス用」で、フロントガラス用が含まれるとは書かれていないので、フロントガラス用は別に選ぶ。
- フロントガラスと前席の窓の日よけは駐車・停車中に使い、走り出す前に外す。
- サンシェードはダッシュボードの温度上昇を抑える物で、車内が安全な温度になるわけではない。
ほかの電気自動車やメルセデス・ベンツの車種のサンシェードは、次の記事で比べている。
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