車の荷室収納アイデア8選|汎用グッズの選び方と積載制限

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キャンプ道具を積んだ帰り道、荷室の奥で空のクーラーボックスが転がる音がする。買い物袋は倒れ、卵のパックは箱の底へ潜り込んでいる。荷室が狭いというより、区画も固定もないまま荷物を放り込んでいることが原因になっている場面です。車種専用品が出るのを待たなくても、汎用グッズだけで荷室は組み替えられます。手順は「6か所を測る」「床下・床上・上方の3層に分ける」「動くものを止める」の3段階。積める重さの上限と、はみ出しの法定範囲まで押さえておけば、荷室まわりで迷う場面はほぼ消えます。

目次

荷室グッズは測ってから買う——記録する6つの寸法

汎用グッズは車種を選ばないぶん、合うかどうかの判定を買う側が引き受けることになります。商品ページの「軽自動車対応」「SUV対応」という表記は目安にすぎず、実際に効くのは自分の車の実寸です。メジャーを1本持って荷室へ行き、次の6か所を控えます。

測る場所 何のための数字か
開口部の幅(最大) 箱やコンテナが荷室へ入れるかどうかの関門
開口部の高さ 背の高い荷物を立てたまま出し入れできるか
開口部の地上高 重い荷物を持ち上げる高さ(腰への負担)
床面の奥行(後席を立てた状態) 日常の積載量を決める数字
床面の奥行(後席を倒した状態) 長尺物・レジャー時の上限
床面の幅と荷室の高さ 箱を何個並べられるか、何段積めるか

開口部を通らない箱は、床には置けない

荷室の床面幅と開口部の幅は一致しません。車によっては開口部のほうが狭く、床では収まるはずの箱が入り口で引っかかります。床面に収まる寸法でも、開口部を通らなければ荷室には入りません。通販で収納ボックスを選ぶときは、商品ページの外寸を開口幅・開口高と突き合わせるのが先です。斜めに傾ければ通る箱もありますが、出し入れのたびにその操作が要るものは結局使わなくなります。

後席を倒した状態も測っておく

後席を前へ倒すと奥行は伸びます。ただし多くの車で背もたれは水平まで倒れず、荷室の床面との間に段差と傾斜が残ります。倒した状態の奥行に加えて、この段差の高さを控えておくと、フラット化の板やマットを選ぶときに厚みで迷いません。段差を埋めないまま荷物を載せると、走行中に後方へ滑り、バックドアを開けた瞬間に落ちてきます。

荷室を床下・床上・上方の3層に分ける

平面としてだけ荷室を見ると、床が埋まった時点で満杯という判断になります。高さ方向を含む3層で捉え直すと、同じ荷室から引き出せる容量が変わります。

床下層——月に一度も触らない物を沈める

多くの車の荷室の床下には、スペアタイヤの窪みや床下収納があります。ブースターケーブル、けん引ロープ、ウエス、軍手、薄手のレインウェアといった「あると助かるが普段は触らない」道具は、まずここへ移します。そのぶん床上の平面が空き、日常の荷物のために使い切れます。小物を裸で放り込むと走行中に暴れて音が出るため、ソフトケースや厚手のジッパー袋へ小分けしてから収めます。

床上層——箱で区画を作る

床上は出し入れが最も多い層です。深い箱を1つ置くより、浅型のコンテナを2つ並べて用途で区切るほうが機能します。片方を買い物用の空箱として常時空けておき、もう片方に洗車用品や日用品を固定する分け方です。折りたたみコンテナなら、荷物が多い日はたたんで床面を明け渡せます。荷室の床は樹脂やカーペットで滑るため、箱の底に滑り止めを貼るか、床全体にマットを敷いて箱の移動を止めます。

上方層——天井と背面へ逃がす

床が埋まっても、荷室の高さ方向には余白が残ります。天井側にカーゴネットを張れば、衣類・寝袋・タオル・帽子のような軽くてかさばる物を空中へ逃がせます。重い物を頭上へ載せると重心が上がって走行安定性に響くため、この層は軽量物に限ります。後席の背面にシートバックポケットを足せば、後席を立てたまま小物を縦方向に収められます。

汎用収納グッズ8種の使い分け

車種専用品を待たずに導入できるグッズを、効く場面と、買う前に確認する数値で並べます。

グッズ 効く場面 買う前に確認する数値
折りたたみコンテナ 買い物・日用品の区画化 外寸(開口幅・開口高を通るか)とたたんだ厚み
荷室ディバイダー(仕切り) 前後方向の荷崩れの分断 荷室の床面幅(突っ張り式は可変域)
ラゲッジネット 形が毎回変わる荷物を面で押さえる 荷室側のフック位置とフック間の距離
ラゲッジベルト(タイダウン) 形の決まった重量物の1点固定 フック形状・ベルト長・耐荷重
滑り止めシート 箱やクーラーボックスの移動防止 床面の奥行と幅、ハサミで切れる素材か
防水ラゲッジトレー 濡れた傘・土付きの靴・こぼれた飲料 床面の奥行と幅、縁の立ち上がり高さ
天井ネット(ルーフネット) 軽くてかさばる物の退避 アシストグリップの位置と耐荷重
シートバックポケット 小物の定位置化(荷室の床を空ける) ヘッドレスト支柱の間隔

区画を作る——折りたたみコンテナとディバイダー

荷崩れは、動く余地があるから起きます。コンテナとディバイダーは、その余地を先に潰す道具です。コンテナは中身ごと区画を作り、ディバイダーは荷室そのものを前後に割ります。買い物用の空箱を1つ常時確保しておくと、袋詰めの手間ごと省けて、レジカゴから直接移せます。折りたたみ式を選べば、使わない日は数センチの厚さにたたんで床面を返せます。突っ張り式のディバイダーは、荷室の床面幅が製品の可変域に入っているかを先に確かめます。

動きを止める——ネット・ベルト・滑り止め

固定の3手段は排他ではなく、重ねて使うものです。まず滑り止めシートを敷いて床に摩擦を作り、次にネットで面ごと押さえ、それでも動く形の物はベルトで縛る。ネットは形も量も毎回変わる日常の荷物に効き、ベルトは工具箱やクーラーボックスのように形の決まった重量物に効きます。走り出す前に荷室を一度ゆすってみて、動く物が残っていないか確かめる習慣にしておくと取りこぼしがありません。

空中へ逃がす——天井ネットとシートバックポケット

床の面積は増やせませんが、使っていない空間は天井側と後席の背面に残っています。天井ネットは軽量物専用と割り切り、寝袋・上着・タオルを放り込む場所にします。シートバックポケットは、ティッシュ・折り畳み傘・充電ケーブル・車検証入れといった常時携行品の定位置になります。小物を室内側の定位置へ追い出すほど、荷室の床は荷物のために空きます。荷室に小物が散らばった状態は、面積を細かく削るうえに、大きな荷物を積むたびに脇へ避ける手間を生みます。

床を守る——防水ラゲッジトレー

純正の荷室はカーペット地が多く、濡れた傘・土の付いた靴・こぼれた飲料に弱い面です。縁が立ち上がったトレータイプを敷けば、水や泥が床へ染みず、拭き取るだけで復旧できます。汎用品を選ぶときは、床面の奥行と幅に対して小さすぎないか、縁の高さが液体を受け止められるかを見ます。寸法が合わない場合はカットできる素材を選び、床の形に合わせて切り出します。

走り出す前に、動くものを止める

積み方の良し悪しは、走り出してから分かります。加減速とコーナーで荷物にかかる力を前提に、置き場所を決めます。

重い物は低く・前寄り・中央へ

急ブレーキで前方へ、加速で後方へ、コーナーで横へ——荷物は必ず動きます。重い物ほど床に近く、後席寄り(車体の前方側)、そして左右の中央へ置くと、動く距離も車体への影響も小さくなります。バックドア側に重量物を置くのは、開けた瞬間に足元へ落ちてくる配置でもあります。軽い物を後方や上方へ回すと、重心の位置も落ち着きます。

片側に寄せて積むと、車体が沈む

日産の公式FAQは、ワゴン車を含む乗用車について、荷室への積載が片寄ると車体が下がり、マフラーなど足回りの部品が路面に干渉するおそれがあると案内し、荷物を分散させるよう求めています。重い荷物を左右どちらかに寄せると、その側のサスペンションだけが縮みます。重量物は左右へ振り分け、車体の中心線をまたぐように置くのが基本形です。段差や輪止めを越えるときの接触も、この置き方で減らせます。

積める重さの上限は乗車定員から逆算する

体積の話に隠れがちですが、荷室には重さの上限もあります。ここは車検証を見ても書かれていないため、計算で出します。

乗用車の車検証に最大積載量の欄はない

トラックやバンなどの貨物車には最大積載量が指定されますが、乗用車(ワゴン車を含む)には最大積載量という概念がありません。日産の公式FAQは、乗用車の積載量の目安として「乗車定員×55kg+手回り品程度の重量(=乗車定員×10kg)」という式を示しています。1人あたり55kgは、車両総重量を算定するときの標準的な換算値です。

定員5名に2名乗車なら、荷物は約215kgまで

日産の示す式に当てはめます。定員5名の乗用車なら、目安の総量は(5名×55kg)+(5名×10kg)=325kg。ここから実際に乗る2名分の110kg(2名×55kg)を差し引くと、荷物に回せるのはおよそ215kgという数字になります。4名で乗れば105kgまで減ります。人が増えるほど積める荷物は減る——当たり前ながら、水・米・工具のように密度の高い物を積む日に効いてくる関係です。飲料の2Lボトル6本入りが1ケース約12kgと考えると、215kgの枠がどれだけ現実的な幅かも見えてきます。

荷室に収まらない荷物の法定範囲

長尺物を積む日は、荷室からはみ出す量に法律の線が引かれています。2022年5月13日施行の道路交通法施行令の改正で、この線は広がりました。

項目 制限(2022年5月13日施行の改正後)
積載物の長さ 自動車の長さ+その長さの10分の2(車体の1.2倍)まで
積載物の幅 自動車の幅+その幅の10分の2(車体の1.2倍)まで
積載物の高さ 3.8mから積載場所の高さを減じた高さまで(地上から3.8m)
前後のはみ出し 自動車の長さの10分の1まで
左右のはみ出し 自動車の幅の10分の1まで

数値は大阪府警と広島県警が公開している積載制限の案内によります。

改正で変わったのは幅の扱い

改正前は、長さが車体の1.1倍まで、幅は車体からのはみ出しが一切認められませんでした。改正後は長さ・幅とも車体の1.2倍まで積め、左右へも車幅の10分の1まではみ出せます。物干し竿や木材のような長尺物を積む場面で、この改正が効きます。前後のはみ出しの上限(車長の10分の1)は改正前から変わっていません。5m級の車なら前後それぞれ50cm、幅1.8mの車なら左右それぞれ18cmが目安の計算になります。

高さは地上から3.8mまで

高さの制限は「3.8メートルからその自動車の積載をする場所の高さを減じたもの」と定められています。荷室の床が地上0.7mの車なら、そこから3.1mまでという計算です。乗用車でこの高さに届くことはまずありませんが、ルーフキャリアに背の高い荷物を積むときは、3.8mより先に立体駐車場やトンネルの高さ制限に当たります。ルーフへ積める重量も車種ごとに取扱説明書で定められているため、キャリア本体の重さを含めて確認します。

超えるなら制限外積載許可と赤い布

分割できない荷物を、やむを得ず法定の範囲を超えて積むときは、経路の出発地を管轄する警察署(交通規制係)で制限外積載等許可を受けます。警視庁の案内でも、申請先はこの窓口です。許可の条件として、道路交通法施行令第24条は、はみ出す積載物の見やすい箇所へ「昼間にあつては〇・三メートル平方以上の大きさの赤色の布を、夜間にあつては赤色の灯火又は反射器をつけること」と定めています。赤い布は「はみ出したら付ける物」ではなく、許可を受けた車が条件として付ける物という順序です。前を走るトラックに垂れている赤い布は、その条件を満たしている印になります。

場面別の積み方

買い物

レジカゴがそのまま収まる浅型のコンテナを常設しておくと、袋詰めの手間ごと消えます。潰れやすい物は箱の壁際へ寄せ、動く余地を残しません。冷凍品の保冷バッグは床下ではなく床上に置きます。出し入れの動線が短いほうが溶けにくいためです。買い物袋を車内のショッピングフックへ掛けるときは、フックごとに耐荷重が決められている点を頭に入れておきます。耐荷重は取扱説明書に記載されており、飲料を詰めた袋の重さに耐える設定にはなっていない車が多いため、重い袋は床へ置きます。

アウトドア・帰省

後席を倒す日は、段差を均す板やマットを先に敷いてから積み始めます。重い荷物は前寄り・低い位置、軽くかさばる物は天井ネットへ。荷室に収まらないぶんをルーフへ逃がす場合は、ルーフ許容荷重をキャリア本体の重量込みで確認します。長尺物が車体からはみ出すなら、前後10分の1・左右10分の1の線を超えていないかを、積んだ状態で確かめます。

仕事道具の常設

工具箱や書類ケースを積みっぱなしにするなら、重い箱を荷室の中央寄り・後席側へ固定枠として置き、バックドア側を空きスペースとして残します。全面を道具で埋めると、急な荷物が積めなくなります。常設する重量物こそ、ベルトかネットで床へ留めておく。毎日の急ブレーキで前へ飛ぶ物を放置しないためです。

よくある質問

汎用の収納ボックスは、どの車でも使えますか

使えるかどうかは車種名ではなく実寸で決まります。確認するのは、箱の外寸が荷室の開口幅・開口高を通るか、床面の奥行と幅に収まるか、の2点です。「軽自動車対応」「SUV対応」といった表記は目安であり、開口部の形は同じクラスでも車種ごとに違います。メジャーで6か所を測ってから注文すると、届いてから入らないという失敗が消えます。

荷室に積める荷物の重さの上限はどこで分かりますか

乗用車(ワゴン車を含む)の車検証には最大積載量の欄がありません。日産の公式FAQが示す目安は「乗車定員×55kg+乗車定員×10kg」で、そこから実際に乗る人数分(1人55kg換算)を引いた値が荷物に回せる重さになります。定員5名の車に2名で乗るなら、およそ215kgという計算です。

荷物が車体からはみ出すとき、どこまで許されますか

2022年5月13日施行の改正後は、積載物の長さ・幅とも自動車の1.2倍まで、はみ出しは前後それぞれ車長の10分の1、左右それぞれ車幅の10分の1までです。高さは地上から3.8mまで。これを超える分割できない荷物は、出発地を管轄する警察署で制限外積載等許可を受け、昼間は0.3メートル平方以上の赤色の布、夜間は赤色の灯火または反射器を付けて運びます。

後席を倒したときの段差は、どう埋めるのが現実的ですか

硬い板を渡して面を作るのが最短です。ホームセンターで買えるコンパネ、市販のフラット化キット、厚手のマットのいずれかを段差の上へ載せ、傾斜を均します。板の厚みぶん荷室の有効高は下がるため、天井までの余裕を見て厚さを決めます。板を敷かずに載せると、荷物が後方へ滑り、バックドアを開けた瞬間に落ちてきます。

荷崩れを止めるには、ネットとベルトのどちらを買うべきですか

荷物の形で使い分けます。ネットは形も量も毎回変わる日常の荷物に効き、面で押さえて全体の動きを止めます。ベルトは工具箱やクーラーボックスのように形の決まった重量物を、1点ずつ縛るときに効きます。どちらを使う場合も、床に滑り止めシートを敷いて摩擦を作ってからのほうが、固定の効きが上がります。

まとめ

荷室が狭いという感覚の大半は、区画と固定がないまま荷物を放り込んでいることから来ます。汎用グッズで荷室を組み替える手順は3段階です。まずメジャーで6か所——開口幅・開口高・開口部の地上高・床面の奥行(後席を立てた状態と倒した状態)・床面幅と荷室高——を控え、商品の外寸と突き合わせて「開口部を通るか」を先に判定します。次に荷室を床下・床上・上方の3層に分け、床下へ使用頻度の低い道具を沈め、床上は浅型コンテナ2つで用途を区切り、軽くかさばる物は天井ネットへ逃がします。仕上げが固定です。滑り止めを敷き、箱やディバイダーで囲い、動く物はベルトで縛る。重量物は低く・前寄り・左右の中央へ置き、片側へ寄せた積み方は避けます。片寄ると車体が下がり、足回りの部品が路面に干渉するおそれがあると日産の公式FAQも案内しています。重さの上限は乗車定員×55kg+同×10kgから乗車人数分を引いて逆算し、荷室に収まらずはみ出す日は、車体の1.2倍・前後左右それぞれ10分の1という2022年5月13日施行の法定範囲を守ります。それを超える荷物は、出発地の警察署で制限外積載等許可を受け、赤い布を付けてから走り出します。

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車種ごとの荷室寸法や純正の収納スペースを踏まえた整理術は、次の記事で確かめられます。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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