商用の軽バンは運転席と助手席の間がフラットで、スマホや財布、伝票をとりあえず置く場所に困りがちです。ハイゼットカーゴ用のコンソールボックスは、このデッドスペースに肘掛けと収納を足せる後付けパーツで、選ぶ際は年式(700系かS321系か)とパーキングブレーキの形式が合っているかが分かれ道になります。ここでは実際に購入できるモデルを型式・ブレーキ形式・機能の3軸で並べ、自分の車に付くものを迷わず選べるようにまとめました。
まず確認する3点|型式・ブレーキ形式・USBの有無
コンソールボックスは運転席と助手席の間、ちょうどパーキングブレーキの近くに置くパーツです。そのため車体側の形状に合っていないと、ブレーキレバーやペダルに干渉して使えません。軽バンは乗用車に比べて運転席周りの空間が独特で、汎用品を安易に選ぶと寸法が合わないことがあります。購入前に次の3点を車検証と運転席まわりで確認してください。
- 型式:11代目の700系(S700V/S710V/S700W/S710W)か、10代目のS321V/S331V系か。多くの専用設計品は700系向けです。
- パーキングブレーキ形式:レバーを手で引く「手引式」か、左足で踏む「足踏み式」か。専用品はどちらか一方にしか付きません。
- USB・LEDの要否:充電ポートや間接照明が付いたモデルと、収納に特化したシンプルなモデルがあります。
下の早見表で、実際に購入できる4モデルの位置づけを先に把握しておきましょう。自分の車のパーキングブレーキが手引式か足踏み式かを最初に確定させるのが、失敗しない一番の近道です。
適合・機能の早見表
| モデル | 対応型式 | ブレーキ形式 | USB/LED | 参考価格 |
|---|---|---|---|---|
| カーメイト NZ854 | 700系 | 記載の車種汎用 | なし | 約6,200円 |
| NAISOR アームレスト | S700V/S710V/S321V系 | 手引式専用 | なし | 約9,000円 |
| 700系専用 USB付き | 700系(S700V/S710V) | 記載の車種汎用 | Type-C QC3.0+7色LED | 約8,700円 |
| BUYFULL HJT-2 | 700系(S700V) | 足踏み式専用 | USB+7色LED | 約9,000円 |
価格は変動するため、最新の金額は各商品ページで確認してください。
型式で変わる適合|700系とS321系の違い
ハイゼットカーゴは2021年12月のフルモデルチェンジで、型式がS321V/S331V系から700系(S700V/S710Vなど)へ切り替わりました。内装レイアウトも刷新されたため、コンソール周りの寸法が世代で異なります。
現在流通しているコンソールボックスは、新しい700系向けの専用設計が主流です。旧型のS321V/S331Vにも付く製品は数が限られ、車種汎用のアームレストタイプか、S321V系まで対応を明記した一部モデルに絞られます。自分の車がどちらの世代かは、車検証の「型式」欄で判別できます。
700系(S700V/S710V/S700W/S710W)
2021年12月以降のモデルです。専用設計のコンソールボックスが最も充実しており、USB充電やLED照明を備えた多機能モデルも選べます。カーメイトのNZ854はこの700系専用で、ピクシスバン・サンバーバンといったOEM兄弟車にも共通で使えます。末尾のVは標準ルーフ、Wはハイルーフを表しますが、コンソール周りの床形状は共通のため、コンソールボックスの適合はルーフ違いでは分かれないのが一般的です。まずは商品名や説明に「700系」または「S700V/S710V」の記載があるかを確認しましょう。
なお700系は2WD・4WDやターボの有無でグレードが分かれますが、駆動方式はコンソール設置位置に影響しません。判断材料になるのはあくまで型式とパーキングブレーキ形式で、この2つが合っていれば駆動方式を気にする必要はありません。
S321V/S331V系
2004年から2021年まで生産された10代目です。専用品は700系より選択肢が狭く、手引式パーキングブレーキ車向けのアームレスト型(NAISORなど、対応型式にS321V/S331Vを明記したもの)が中心になります。購入時は商品ページの対応型式一覧に自分の型式が入っているか必ず照合してください。S321系は流通台数が多い一方で新型向け製品が増えているため、旧型対応を明記した在庫を早めに押さえておくと選びやすくなります。
型式が世代の境目にある2021年式は、初度登録の時期によって700系とS321系のどちらかに分かれます。年式だけで判断せず、車検証の「型式」欄でS700V系かS321V系かを直接確認するのが確実です。
パーキングブレーキ形式が最重要|手引式と足踏み式
型式が合っていても、パーキングブレーキの形式が違うと取り付けできません。これはコンソールボックスがブレーキ操作部のすぐ横に座るためで、専用設計品は形式ごとに逃げ(切り欠き)の位置が違います。
- 手引式:センターコンソール後方のレバーを手で引き上げるタイプ。NAISORのアームレストはこの手引式専用です。
- 足踏み式:運転席左足元のペダルを踏むタイプ。BUYFULLのHJT-2はこの足踏み式(フットブレーキ)車専用です。
自分の車がどちらかは、運転席に座ってブレーキ操作部を見れば一目で分かります。同じ700系でもグレードや年式でブレーキ形式が異なるため、型式だけで判断せず現車で確認するのが確実です。足踏み式車で多機能なモデルを探しているなら、USBとLEDを備えたHJT-2が第一候補になります。
BUYFULL コンソールボックス HJT-2(足踏み式車用)
機能で選ぶ|USB充電・LED照明・収納量
適合が取れたら、次は使い方に合う機能を選びます。コンソールボックスは大きく「収納特化型」と「多機能型」に分かれます。
シンプルな収納特化型
余計な配線がなく、肘掛けと小物収納だけを足したい人向けです。カーメイトのNZ854はカーボン調の樹脂製で、ドリンクホルダーと小物トレイを備えつつ約6,200円と手頃です。USBやLEDは付きませんが、その分すっきりした見た目で商用車の実用にもなじみます。配線工事が不要なので、車をいじり慣れていない人でも設置のハードルが低いのが利点です。
肘掛けが増えるだけでも、長距離運転での右腕の疲れは大きく変わります。仕事で毎日ハンドルを握る軽バンでは、まず肘掛けと最低限の小物置きを確保するだけでも快適性が上がります。配線を増やさず、置くだけで肘掛けと収納を確保したいならこのタイプが扱いやすい選択です。
カーメイト コンソールボックス プレミアム NZ854
USB・LED付きの多機能型
スマホやドラレコの給電をコンソールで完結させたい人には、USBポート付きモデルが向きます。700系専用のType-C(QC3.0対応)+7色LEDモデルや、BUYFULLのHJT-2は充電と間接照明を1台で兼ねます。夜間の車内で手元や足元を照らせるため、車中泊や配送業務で乗り降りが多い使い方と相性が良好です。ナビやスマホホルダーの電源をダッシュボードから引き回さず、手元のコンソールで完結できるのも配線がすっきりする利点です。
ただし多機能型は電源の取り回しが必要です。シガーソケットやアクセサリー電源から配線するため、取り付けはシンプル型よりひと手間かかります。給電はエンジンオフで切れるアクセサリー電源から取るとバッテリー上がりを防げます。常時電源から取る場合は、駐車中の消費でバッテリーが弱らないよう、乗らない期間が長い車では特に注意してください。
収納量とドリンクホルダーの数で選ぶ
こまごました物が多い人は、フタ付きのボックス容量とドリンクホルダーの数も確認しておきましょう。伝票やタオル、モバイルバッテリーまで入れたいなら深めのボックス、ペットボトルとコーヒーを同時に置きたいなら2口以上のホルダーが目安です。仕事で使う小物の量を思い浮かべ、フタを開けずに取り出せる浅いトレイと、隠しておける深い収納のバランスを見て選ぶと後悔しません。
取り付けの流れと注意点
後付けコンソールボックスの多くは、既存のシートレールやフロアの固定部を使って共締めするか、置くだけの半固定式です。作業自体は難しくありませんが、いくつか押さえておきたい点があります。
取り付け手順の目安
- 運転席・助手席を一番後ろまでスライドさせ、設置スペースを確保する。
- 商品付属の固定ステーやベルトを、シートレール基部など指定位置に合わせる。
- パーキングブレーキを操作し、レバーやペダルに干渉しないか可動域を確認する。
- USB付きモデルは、配線をアクセサリー電源へ接続し通電を確認する。
干渉と安全のチェック
- 設置後にパーキングブレーキがフルストロークで作動するかを必ず確認する。引きしろ・踏みしろが浅くなると制動不良につながります。
- シフトレバーやカップホルダーとの干渉、乗降時の足の通り道を塞いでいないかも点検する。
- 走行前に本体がぐらつかないか固定を再確認し、急ブレーキで飛び出さないようにする。
置くだけの半固定式は手軽な反面、急な加減速でずれやすいのが弱点です。付属のベルトやマジックテープでシートレールに軽く留めておくと、走行中のがたつきを抑えられます。エアコン吹き出し口やシフト操作の妨げにならない位置を選ぶことも、日常の使い勝手を左右します。
素材と耐久性で選ぶ|樹脂・レザー調・耐熱
コンソールボックスは直射日光の当たる車内で長時間使うため、素材の耐久性も選定ポイントです。安価な製品は数年で表面が白化したり、フタのヒンジが割れたりすることがあります。
表面素材の違い
カーメイトのNZ854のようなカーボン調樹脂は、傷が目立ちにくく手入れが簡単です。一方、レザー調(合皮)で覆われたモデルは見た目に高級感がありますが、夏場の高温で表面がべたつく製品もあります。商用で使い倒すなら樹脂系、内装の質感を上げたいならレザー調と、用途で選び分けると納得しやすくなります。
固定部とフタの作り
長く使ううえで意外と差が出るのが、フタの開閉機構と本体の固定強度です。フタが肘掛けを兼ねるモデルは、体重を預けても軋まない厚みのある作りかを確認しましょう。ヒンジがプラスチック一体成型のものより、金属軸で支えるタイプの方が繰り返しの開閉に強い傾向があります。レビューで「ぐらつく」「フタが閉まりにくい」といった声がないかも、購入前にチェックしておくと安心です。
よくある質問
S321V/S331Vに700系用のコンソールボックスは付きますか?
原則として付きません。700系(S700V/S710Vなど)専用設計の製品は、コンソール周りの寸法や固定位置がS321V/S331V系と異なります。旧型に使う場合は、対応型式にS321V/S331Vを明記した製品か、車種汎用のアームレストタイプを選んでください。
手引式と足踏み式のどちらか分からないときは?
運転席に座り、パーキングブレーキの操作部を見て判断します。センターコンソール後方に手で引くレバーがあれば手引式、運転席左足元に踏むペダルがあれば足踏み式です。商品ページには対応するブレーキ形式が明記されているので、現車と照合してから購入してください。中古で購入した車や社用車で形式が分からないときは、実際にブレーキをかけてレバーとペダルのどちらで作動するかを試すと確実です。
コンソールボックスを付けたまま車検は通りますか?
工具不要で着脱できる後付け品は、車検時に取り外せば問題になりにくいのが一般的です。ただしパーキングブレーキやシフト操作を妨げる取り付け方は避けてください。固定式で改造扱いになりそうな場合は、事前に整備工場へ相談すると安心です。運転操作の妨げにならず簡単に外せる状態であれば、日常使いで支障が出ることはまずありません。
USBポート付きモデルの電源はどこから取りますか?
多くはシガーソケットやアクセサリー電源から配線します。製品によって接続方法が異なるため、付属の説明書に従ってください。配線に不安がある場合は、シンプルな収納特化型を選ぶか、取り付けを整備工場に依頼する方法もあります。
まとめ
ハイゼットカーゴのコンソールボックス選びは、①型式(700系かS321V系か)②パーキングブレーキの形式(手引式か足踏み式か)③USB・LEDの要否、の順に絞り込むと失敗しません。専用設計品は700系向けが主流で、手引式ならNAISOR、足踏み式で多機能ならBUYFULLのHJT-2、配線を増やさずシンプルに使うならカーメイトのNZ854が候補になります。まずは自分の車の型式とブレーキ形式を確定させ、商品ページの対応表と照合してから選んでください。適合さえ外さなければ、軽バンの運転席まわりは肘掛けと収納が加わるだけで日々の使い勝手が大きく変わります。
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