M2 F87 で自分で LED に替えやすいのは、トランク(ラゲッジ)ランプ・室内灯、ドアの足元灯(カーテシランプ)、ナンバー灯だ。どれも純正の電球やランプを LED に差し替える作業で、外せない注意は輸入車に多い球切れ警告と、ナンバー灯の色の決まりの2つになる。ヘッドライトは光軸の確認を伴う別の作業なので、後半で切り分けて扱う。
M2 F87 で LED に替えやすい灯火と2つの注意
手順を紹介するのは、トランクランプ・室内灯、カーテシランプ、ナンバー灯を、市販の LED ユニットや LED 球に差し替える作業だ。ヘッドライトの LED 化は光軸の確認を伴う別の作業として、ここでの手順の対象にしない。
注意の1つ目は球切れ警告。輸入車は車両側が灯火の断線を監視していることがあり、LED に替えると警告が出る場合がある(原因と対策は後の節で詳しく書く)。2つ目はナンバー灯で、道路運送車両の保安基準では、後面に番号灯を備えることと、その色や明るさの基準が決められている。色を選ぶ自由はほとんど無いと考えてよい。
作業前に用意する工具と安全の準備
用意するものは次のとおり。
- 軍手(手を守る)
- 先端を布などで保護した内張り剥がし(樹脂を傷つけないため)
- マイナスドライバーと養生テープ(あると便利)
- 差し替える LED(外す純正の電球やランプと同じ規格・形状のもの)
作業前にランプのスイッチをオフにする。点灯直後の純正球は熱くなっているので、少し時間を置いてから触る。外す前の状態を写真に撮っておくと元に戻しやすい。
作業中にバッテリーのマイナス端子や、そのランプのヒューズを外しておく方法もある。ただし、バッテリー端子を外すと時計やオーディオの設定が消える車種がある。外すかどうかは、その手間も含めて決めればいい。
トランクランプ・室内灯の LED 交換手順
カバーの外し方
レンズカバーは、隙間に内張り剥がしを差し込み、少しずつこじって外す。力任せにすると破損の原因になる。隙間が見当たらない場合は、周囲のパネルを先に外す構造になっていることがある。
差し替えと極性の確認
純正球はつまんで引き抜く。ウェッジ型は座金にはまっていて滑りやすいので、電極と平行に左右へ小さく揺らすと外れやすい。ガラス球はひねると割れることがあるため、力の向きに気をつける。
LED には極性(プラスとマイナスの向き)があるものがあり、差し込んでも点かない場合は180度ひっくり返して差し直す。点灯を確かめるときは、LED を直接見ないよう手で光源を遮る。
元に戻して点灯を確かめる
点灯を確かめてからレンズカバーを戻す。カバーのツメは、こじった側ではなく反対側から順にはめ込むと入れやすい。戻した後にもう一度点灯を確かめ、ガタつきが無いかも見る。
M2 後期用の車種別トランクランプ
ファクトリーダイレクトの LED トランクランプ(品番 ll-bm-tla19・LED インテリアランプ Ver.2)は、商品名で BMW M2 シリーズ F87 の M2 後期用とされている。販売ページの商品説明では、明るさや種々の警告灯の回避のために汎用バルブではなく車種別設計にしたと記載し、高輝度 LED を採用としている。
商品名は「M2 後期」と限定しており、「後期」以外の M2 F87 への適合は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。 販売ページの商品説明は、購入前に純正ランプの形状・サイズ・端子形状を現車で確かめるよう求めている。M2 F87 の後期で、外した純正ランプの形状・サイズ・端子形状が合うと確かめられたら、候補に入れていい。
ファクトリーダイレクト LEDトランクランプ ll-bm-tla19(BMW M2 F87 後期用)
カーテシランプ(足元灯)を LED ユニットに替える
GemPro の LED カーテシランプ(2個セット)は、商品名と販売ページの商品説明の対応車種の両方に、2シリーズの F87 が挙がっている。カーテシランプ・フットランプ・ラゲッジランプに使える多用途品で、販売ページの商品説明では、既存の純正ランプと交換する車種別専用設計で、カプラーオン接続のため配線加工は不要、先端に高輝度の18連 LED チップを搭載とされる。出品者は Emark 認証・車検対応・購入日から12か月の品質保証と記載している。
純正ランプと交換する方式とされるが、M2 F87 の足元灯の純正ランプの外し方は確かめられていない。作業の前に、販売ページの説明で取り付け方を確かめておく。
注意したいのは光の色だ。商品名には「ピンク」とあるが、それが点灯したときの光の色を指すのかどうかは、商品説明の箇条書きに記載が無い。 車検対応も出品者の記載なので、購入前に光の色を販売ページで確かめる。
GemPro BMW用 LEDカーテシランプ 2個セット(F87対応表記)
ナンバー灯の LED 交換手順と2商品の比べ方
ナンバー灯の外し方は2通り
ナンバー灯の外し方は一般に2通りある。
- リア側の内張りをクリップごと外し、裏からソケットを回してロックを解除して差し替える。外したクリップは再利用するので保管する。寒い時期は樹脂が硬く割れやすい。
- 外側からレンズを左右からつまんでツメを外す。ツメが折れるとレンズを付けられなくなるおそれがある。
M2 F87 のナンバー灯がどちらの方法で外れるかは確かめられていないので、作業前に現車のナンバー灯まわりを見て決める。どちらの方法でも、元に戻す前にスモールランプを点灯させてナンバー灯が点くかを確かめる。
ユニット交換型の2商品の違い
紹介する2商品は、どちらも販売ページの商品説明で、純正のユニットを外して本品と交換する方式とされている。
GemPro の LED ナンバー灯(2個セット)は、販売ページの商品説明では、カバーなどを外して純正ユニットと交換し、カプラーオン接続で元の配線を壊さずに取り付けられるとされる。消費電力は2W、ヒートシンクで放熱して寿命は約50,000時間、Emark 認証、購入日から12か月の品質保証と出品者は記載している。
BMW 用 LED ナンバーライト(ノーブランド品・2個セットで計36発の LED)は、販売ページの商品説明では、純正ユニットを外してから本品と交換する方式で、純正と同形状のソケットに設計し、色温度は約6,500K、モールドの外周に浸水を防ぐフルフォームガスケットを採用とされる。
| 商品説明の記載 | GemPro の LED ナンバー灯 | ノーブランドの LED ナンバーライト |
|---|---|---|
| 交換の方式 | 純正ユニットと交換(カプラーオン) | 純正ユニットを外して交換 |
| 書かれている数字 | 消費電力2W・寿命約50,000時間・保証12か月 | 色温度約6,500K・LED 計36発(2個) |
| ほかの記載 | Emark 認証 | 防水用のフルフォームガスケット |
| F87 の表記 | 商品名にあり/対応車種の一覧には記載が無い | 商品名にあり/適合車種の一覧には記載が無い |
適合の表記には食い違いがある。GemPro の LED ナンバー灯は、商品名には F87 が挙がっているが、販売ページの商品説明の箇条書きの対応車種一覧には2シリーズ・F87 の記載が無い。 ノーブランドの LED ナンバーライトも、商品名には F87 が挙がっているが、商品説明の箇条書きの適合車種では、2シリーズは F22・F23・F45 だけで F87 の記載が無い。どちらも M2 F87 に付くかは、購入前に出品者へ確かめる。
選び方は、品質保証と消費電力が書かれている点を重く見るなら GemPro、色温度と防水用のガスケットが書かれている点を重く見るならノーブランド品だ。どちらを選ぶにしても、出品者に M2 F87 への適合を確かめられたほうにする。
GemPro BMW用 LEDナンバー灯 2個セット
BMW用 LEDナンバーライト 2個セット(ノーブランド品)
ナンバー灯を LED にするときの車検の基準
道路運送車両の保安基準では、第36条で自動車の後面に番号灯を備えることを義務づけ、番号灯は夜間に番号標の番号を確認できるよう、灯光の色や明るさなどが告示で定める基準に適合するものでなければならないとしている。
ナンバー灯の車検基準を解説する COBBY の記事によると、使えるのは白色だけで、赤・青・紫などの色付きや点滅するものは公道で使えず車検にも通らない。夜間に後方20mからナンバーの数字・文字を確認できることが求められ、番号灯試験器で測る普通乗用車のプレート面の照度は8ルクス以上が基準とされる。極端に暗いものや一部しか照らせないものは不適合になる。
色味は、青みが強すぎると指摘されるおそれがあるので、純白に近いものを選ぶ。色温度は6,000〜6,500K付近が一般的とされ、車幅灯やヘッドライトの色味と合わせやすい。過度に明るいものも避ける。
球切れ警告が出たときの原因と対策
輸入車は車両側が灯火の断線を監視していることがあり、消費電力の小さい LED に替えると、車が球切れと判断して警告を出すことがある。
対策は、警告灯キャンセラーを内蔵した製品や、抵抗を併用した製品、警告灯の点灯を防ぐ対策品を使うこと。車種別設計品を選ぶ手もある。先に紹介したファクトリーダイレクトのトランクランプは、販売ページの商品説明で、種々の警告灯の回避のために汎用バルブではなく車種別設計にしたと記載している。ただし、これは設計の意図の記載なので、付けた後に警告が出ないかは自分の車で確かめる。
警告が消えないまま走り続けると、本当に球が切れたときに気づけなくなるので放置しない。 対策品に替えるか、元の純正球に戻す。
失敗しない LED の選び方
外した純正球と同じ規格を選ぶ
LED 球を選ぶときは、外した純正球の規格を確かめて同じ規格のものを選ぶ。ウェッジタイプと弾頭タイプには互換性が無い。 ルームランプには両口金タイプの電球が多く使われる。M2 F87 の純正球の規格は確かめられていないので、外した現物を基準にし、その電球を店で見せて買うと間違いが少ない。
色温度をそろえる
車内の各ランプに使う LED の色温度はそろえると、点けたときの車内の色味がちぐはぐにならない。作業に慣れていない人向けに、車種ごとのルームランプ一式のキットが用意されている場合もある。
激安品と「車検対応」の表示
激安品には、保証期間が短い・光量が足りない・すぐ切れるといったリスクがある。パッケージや説明の「車検対応」の記載を確かめ、「車検非対応」「競技専用」とある製品は公道で使わない。
ヘッドライトの LED 化は別の作業として考える
海外の BMW 専門メディア BMWBLOG の報道によると、2017年5月に発表された改良型(フェイスリフト後)の M2 クーペは、フロントに新しいフル LED ヘッドライトを採用し、BMW の伝統的な丸目2灯のデザインを六角形のモチーフで表現し直したという。日本仕様の装備や、改良前のヘッドライトの方式は確かめられていないので、自分の車の取扱説明書で確かめる。
くるまのニュースが紹介した整備士の指摘によると、ヘッドライトのバルブ交換は簡単に見えても、実際はヘッドライトユニットを外さないとバルブが取り出せない車が増えている。無理に手を入れて取り付けるとバルブが斜めになって光軸が狂うことがあり、車検で主に見られる光軸の確認には専用テスターが要る。室内灯やナンバー灯と同じ感覚で手を出さないのが無難だ。
バルブの型番の並び方は、近い車種の記事が参考になる。車種が違うので、M2 F87 の値としては読まないでほしい。
よくある質問
LEDに替えたら警告灯が出たときは
放置せず、警告灯キャンセラー内蔵品や抵抗を併用した製品などの対策品に替えるか、元の純正球に戻す。警告が出る理由は球切れ警告の節に書いた。
ナンバー灯を青白いLEDにしても車検に通るか
使えるのは白色だけで、青などの色付きは車検に通らない。白でも青みが強すぎると指摘されるおそれがあるので、純白に近いものを選ぶ。
後期用のトランクランプは前期にも付くか
ファクトリーダイレクトの ll-bm-tla19 は商品名で「M2 後期」と限定しており、「後期」以外の M2 F87 への適合は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。付くとは言えないので、選ぶ前に純正ランプの形状・サイズ・端子形状を現車で確かめる。
ヘッドライトも同じ手順でLEDにできるか
同じ手順にはならないと考えたほうがいい。ユニットの脱着や光軸の確認を伴いやすいので、ヘッドライトの節のとおり別の作業として扱う。
まとめ
最初にやることは、替えたいランプの純正の電球やユニットを外し、形状・サイズ・端子を実車で確かめることだ。車検証の確認はその次で、型式を控えておくと出品者に適合を問い合わせるときに伝えやすい。
- 自分で替えやすいのはトランク(ラゲッジ)ランプ・室内灯、カーテシランプ、ナンバー灯。ヘッドライトは別の作業
- 差し込んだ LED 球が点かないときは極性を疑い、180度ひっくり返して差し直す
- 球切れ警告は対策品で防ぎ、出たら放置しない
- ナンバー灯は白色だけ
M2 F87 のほかの記事もあわせて確かめておくといい。
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