G21 のサンシェードは、フロントガラスには駐車中に使う車種専用のフロント用、後席の窓には走行中も使える磁石式の後席用と、窓ごとに1つずつそろえるのが答えだ。前と後席では使える場面が違うので、2つを比べて1つに絞る選び方は合わない。そのうえで、商品名の年式表記が自分の車の納車時期に入るかを確かめてから買う。
G21 は前用と後席用を窓ごとにそろえる
駐車中にダッシュボードやハンドルへ当たる日差しはフロントガラス用で、後席の同乗者に横から当たる日差しは後席の窓用で防ぐ。今回選んだのは次の2つで、どちらも販売ページの商品説明では車種専用設計とされている。
| 付ける窓 | 商品 | 使う場面 | 固定の方式 |
|---|---|---|---|
| フロントガラス | KOKATO 3シリーズ G20/G21 専用 | 駐車中だけ | サンバイザーで押さえる |
| 後席の窓(2枚) | NBVNBV 3シリーズ G21 ツーリング専用 | 走行中も使える | 窓枠に磁石で吸着させる |
JAF Mate の弁護士監修の解説では、運転中に運転席・助手席の窓へサンシェードを付けるのは違反になるとされている。前のサンシェードは駐車中だけの物、走行中の日よけは後席用が受け持つと分けて考えればよい。決まりの細かい中身は「付け方と使うときの決まり」の節にまとめた。
サンシェードで下がるのはダッシュボードの熱
JAF のユーザーテスト「真夏の車内温度」では、2012年8月22日・23日に埼玉県戸田市の駐車場(晴れ・気温35℃)で、対策の異なるミニバン5台を正午から4時間計測した。各車の車内は最初に25℃にそろえている。対策なしの黒い車とサンシェードを付けた車の結果は次のとおりだ。
| 計測した値 | 対策なしの黒い車 | サンシェードを付けた車 |
|---|---|---|
| 車内最高温度 | 57℃ | 50℃ |
| 車内平均温度 | 51℃ | 45℃ |
| ダッシュボード最高温度 | 79℃ | 52℃ |
ダッシュボードの最高温度は27℃下がった一方、車内の平均温度の差は6℃だった。サンシェードは車内の空気を冷やす物というより、ダッシュボードやハンドルなど日の当たる面が熱くなるのを抑える物として選ぶとよい。なお試験車はミニバンで、G21 で測った値ではない。
JAF は同じテストのまとめで、サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度になり、車内温度の上昇を防ぐことはできないとしている。サンシェードを付けても、子どもやペットを車内に残してよい理由にはならない。
G21 用サンシェードの選び方
どの窓に付けるか
最初に決めるのは窓だ。駐車中の熱対策ならフロントガラス用、走行中の後席の日差し対策なら後席の窓用になる。前席の窓は走行中にふさげないので、両方ほしいなら1つに絞らず窓ごとに買いそろえる。
固定の方式
今回のフロント用はサンバイザーで押さえる方式、後席用は窓枠に磁石で吸着させる方式だ。方式によって、付け外しの手間と、付けたままにしておけるかが変わる。乗るたびに付け外すフロント用と、付けたままにできる後席用では、求める物が違うと考えてよい。
年式の表記と自分の車を照らす
車種専用とうたう物でも、年式の表記がツーリングの発売時期とずれていることがある。表記の範囲に自分の車が入るかを確かめ、分からなければ購入前に出品者へ聞く。今回の2商品の表記の読み方は「買う前に年式と適合を確かめる」の節で扱う。
紫外線カット率の数値の読み方
99.99%や99.9%といった数値は出品者の記載で、測定の条件が書かれていない。数値の小さな差で優劣を決めず、付ける窓・固定の方式・収納のしやすさで比べるのがよい。
フロント用: KOKATO の G20/G21 専用サンシェード
販売ページの商品説明では、BMW 3シリーズ G20 G21 に適合する車種専用設計とされている。商品名の年式表記は「2019年3月~/R1.3~」で、セダン(G20)とツーリング(G21)を分けた表記は無い。
取り付けは、サンバイザーで押さえて固定し、ルームミラーの後ろで固定できる方式とされている。吸盤や磁石で付けるという記載は無いので、サンバイザーを下ろして押さえる使い方になる。
- 生地: 高密度の生地に多層のチタンシルバーコーティング(出品者の記載)
- 紫外線カット率: 99.99%をうたう(測定の条件は書かれていない)
- 収納: 折り畳み式で収納袋付き
- そのほか: 商品名に「///M」ロゴ付きとある
商品説明は、駐車中の車内の暑さ対策と、ハンドルやダッシュボードなどの樹脂部分の日焼け・劣化を防ぐことを目的に挙げている。JAF のテストで差が大きかったのもダッシュボードの温度なので、駐車中の熱対策の1枚目はこれでよい。
KOKATO 3シリーズ G20/G21 専用 フロントサンシェード(///Mロゴ付き・収納袋付き)
後席用: NBVNBV の G21 ツーリング専用サンシェード
販売ページの商品説明では、BMW 3シリーズ G21 ツーリング 2020年- に適合する車種専用設計で、後席用(2枚)の専用仕様とされている。出品者自身が「購入前に年式・グレードをご確認ください」と書いている。フロントガラス用・運転席と助手席の窓用・リアガラス用を含むという記載は無いので、後席の窓だけの物として買う。
取り付けは、内蔵の磁石で車の金属製の窓枠に吸着させる方式で、工具は要らないとされている。非金属製の窓枠の車には、付属の固定用クリップで取り付ける。出品者は、吸着力が安定していて走行中に落ちる心配がなく、窓の上げ下げにも干渉しないとしている。
- 生地: 高密度の繊維を編み込んだ生地、難燃性のポリエステル(出品者の記載)
- 紫外線・日差しのカット率: 99.9%をうたう(測定の条件は書かれていない)
- フレーム: 手で曲げても変形しにくい形状記憶の金属フレーム
- 収納: 折りたたんでコンパクトに収納でき、広げると元の形に戻る
メッシュ構造で、車内から外の景色は見え、外から車内は見えにくいとされている。通気性があり、窓を開けても風が通り、蚊や虫の侵入を防ぐとしている。後席に人を乗せることが多いなら、走行中の日よけとしてこちらを足す。
NBVNBV 3シリーズ G21 ツーリング 専用 後席サイドサンシェード(磁石式・2枚)
2商品の違いを一覧で比べる
| 比べる項目 | KOKATO(フロント用) | NBVNBV(後席用) |
|---|---|---|
| 付ける窓 | フロントガラス | 後席の窓(2枚) |
| 走行中 | 使わない(駐車中だけ) | 使える |
| 固定の方式 | サンバイザーで押さえ、ルームミラーの後ろで固定 | 磁石で窓枠に吸着・非金属の窓枠はクリップ |
| 生地の記載 | 多層のチタンシルバーコーティング | 難燃性のポリエステル・メッシュ構造 |
| 紫外線カット率(出品者の記載) | 99.99% | 99.9% |
| 収納 | 折り畳み式・収納袋付き | 折りたたんで収納・広げると元の形に戻る |
| 年式の表記 | 2019年3月~(G20/G21) | 2020年-(G21 ツーリング) |
カット率の数値は測定の条件が書かれていないので、比べる材料にしない。付ける窓と使う場面が違う2つなので、どちらか1つを選ぶより、必要な窓に合わせて両方そろえる選び方もある。
買う前に年式と適合を確かめる
3シリーズ ツーリングの現行型(G21型)は、日本では2019年9月26日に発売され、納車は2019年11月以降に順次始まった。発売時の日本導入モデルは、320i SE Touring(受注生産)、320i Touring、320i Touring M Sport、320d xDrive Touring、320d xDrive Touring M Sport、330i Touring M Sport、M340i xDrive Touring の7モデルだ。2026年2月20日には特別仕様車「エディション・シャドー」が販売開始され、ツーリングには318i Touring・320i Touring・320d xDrive Touring の各エディション・シャドーが設定された。2026年もツーリングの新車販売は続いている。
この時期と2商品の表記を照らすと、次の2点が分かる。
- KOKATO の「2019年3月~」は、ツーリングの発売より前から始まる表記で、ツーリングの始まりの時期を示す物としては読めない。年式・グレードによる違いは、販売ページの商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。
- NBVNBV の「2020年-」に、2019年中に納車された車が含まれるかは、商品名と商品説明の箇条書きからは読み取れない。
2019年に納車された車で NBVNBV を選ぶなら、購入前に出品者へ確かめる。聞くときは、車検証で初度登録の年月を確かめ、グレード名と一緒に伝えると話が早い。気になる点がある人は、KOKATO でも同じように確かめておく。
付け方と使うときの決まり
フロント用の付け方
出品者の記載に沿った手順は次のとおり。
- 折り畳みを広げてフロントガラスの内側に当てる
- ルームミラーの後ろの位置に合わせる
- 左右のサンバイザーを下ろして押さえる
- 走り出す前に外し、折り畳んで収納袋にしまう
後席用の付け方
- 後席の窓枠が金属製かを確かめる
- 金属製なら内蔵の磁石で窓枠に沿って吸着させる
- 非金属製の窓枠なら付属の固定用クリップで留める
- 使わないときは外し、折りたたんで収納する
走行中に付けてよい窓・いけない窓
JAF Mate の弁護士監修の解説(2025年8月24日)では、運転中に運転席・助手席の窓へサンシェードを付けるのは、ドライバーの視界を妨げるとして道路交通法第55条第2項(運転者の視野や操作を妨げる乗車・積載の禁止)の違反になり、反則金と違反点数1点の対象になるとされている。フロント用は駐車中に使う物で、走り出す前に外して収納袋にしまう。運転席・助手席の窓をふさいだまま走らない。
後部座席の窓への取り付け自体は禁止されていない。ただ、同じ解説は後方を確かめるときの視界を一定程度妨げるとしていて、同乗者がいないときは運転中に外しておくのが望ましいとしている。
よくある質問
走行中もサンシェードを付けたままでいい?
付けたまま走れるのは後席用だけだ。フロント用は走り出す前に外し、後席用も同乗者がいないときは外しておく。
2019年に納車された G21 にも合う?
後席用の NBVNBV は、2019年中に納車された車が商品名の「2020年-」に含まれるかを、表記からは読み取れない。初度登録の年月とグレード名を添えて、購入前に出品者へ聞くのが確実だ。フロント用の KOKATO の表記は「2019年3月~」だが、年式・グレードによる違いの記載は無いので、気になる人は同じように確かめる。
サンシェードがあれば子どもやペットを車内に残せる?
残せない。上の JAF のテストでも、サンシェードを付けた車の車内最高温度は50℃だった。短い時間でも車内に残さない。
G20 セダンと同じフロント用を使える?
KOKATO は、出品者の記載では1つの商品が G20 と G21 の両方に適合するとされていて、セダンとツーリングを分けた表記は無い。後席用の NBVNBV は、適合の記載が G21 ツーリングだけだ。G20 セダンの整備の話は
にまとめている。
まとめ
まず付けたい窓を決め、2つから1つに絞るより、必要な窓ごとに候補をそろえる。駐車中のダッシュボードやハンドルの熱ならフロント用の KOKATO、走行中の後席の日差しなら後席用の NBVNBV だ。そのうえで、商品名の年式表記と販売ページの適合の記載に自分の車が入るかを最後に確かめてから買う。フロント用は駐車中だけ使い、走り出す前に外すことも忘れないでおきたい。
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