ヤリス KSP210 車中泊マット選びと測る3か所

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KSP210 で車中泊マットを買うなら、幅は荷室幅の狭いほうの数字である1,000mm、長さは後席を倒した床の1,333mmを上限として選ぶ。この2つを外すと、届いたマットが端で浮くか、そもそも敷き込めない。KSP210 は1.0Lガソリンの2WDで、4WD・E-Four より床が深いぶん厚みには余裕を取りやすい。寸法の突き合わせから商品の選び分けまで、買う前の手順として順に見ていく。

目次

KSP210で車中泊は成立するのか

後席の背もたれを両側とも前に倒したときの荷室長は最大1,333mm、最小でも1,316mm。約1.33mが床として使える長さの上限で、大人がここだけで足を伸ばして横になることはできない。一方で幅と床の深さは確保できるので、前席を前方いっぱいまで出して足元側を継ぎ足す構成なら寝床は成立する。

この記事が扱うのは型式5BA-KSP210、総排気量996cc、FF・CVT、乗車定員5名、WLTCモード燃費20.2km/Lの1.0Lガソリン車で、以下の寸法はすべて2WD側の値になる。4WD・E-Four はヤリスの1.5Lガソリンとハイブリッドにしか設定がないため、KSP210 は2WDとして扱えばよい。SUVのヤリスクロスやGRヤリスは車体が別で、ここの数値は当てはまらない。

室内と荷室の寸法を突き合わせる

マット選びの土台になる数値を先に並べる。

項目 数値
室内長×室内幅×室内高 1,845×1,430×1,190mm
荷室長(5名乗車時・2WD) 最大630mm/最小569〜602mm
荷室長(後席を両側前倒し) 最大1,333mm/最小1,316mm
荷室幅 最大1,153mm/最小1,000mm
荷室高(2WD・デッキボードなし) 831mm
荷室容量(2WD) 209〜270L

これらの値は、トヨタグループのKINTOが公開しているヤリスのサイズ解説、トヨタ車正規販売店の解説、中古車販売事業者の荷室解説で一致している。ボディサイズは全長3,950×全幅1,695×全高1,495mm、ホイールベース2,550mm。寝床づくりを左右するのは室内側なので、外寸は駐車場所の判断材料として押さえておけばいい。

室内高1,190mmは頭上の余裕ではない

室内高は床から天井までの実測ではなく室内空間としての測定値で、荷室に寝転がった状態の頭上空間はこれより小さくなる。厚いマットを敷くほどこの余裕は減る。

2WDのKSP210は床が深い

荷室容量は2WDが209〜270L、4WD・E-Four は209L。2WDの内訳はデッキボード非装着で270L、上段209L、下段257Lとなる。KSP210 は2WDなのでデッキボードのない状態で270L・荷室高831mmと、ヤリスの中では最も床が深い側にあたる。厚みのあるマットを入れても天井までの余裕を残しやすいのは、この差による。

荷室幅に1,153mmと1,000mmの2つがある理由

最大値の1,153mmは左右のタイヤハウスより上、広くなっている部分の幅。最小値の1,000mmはタイヤハウスの張り出しで絞られる床面側の幅にあたる。マットが接するのは床なので、判断に使うのは狭い側だけでいい。正規販売店の解説が荷室幅として1,000mmだけを挙げているのも、この床面側の数字である。

デッキボードが付いている前提で選ばない

荷室の段差を減らすアジャスタブルデッキボードは、2WDではZに標準装備、2WDのG・Xには販売店オプションという設定になっている。KSP210(1.0L)のグレードはX”B Package”・X・Gの3つで、Zの設定はない。

装着済みかどうかは車ごとに違う

つまり KSP210 でデッキボードが標準で付いている個体は基本的になく、装着の有無は車ごとに変わる。中古で買った車なら前オーナーが後付けしている場合もある。カタログの装備表ではなく、自分の荷室を開けて確かめるところから始めたい。

有無で床の高さが変わる

荷室高は非装着で831mm、デッキボードを上段にすると692mm、下段では809〜830mm。139mmの差は、そのままマットの厚みと天井までの余裕の計算に効く。段差の量も変わるので、厚みを決める前に確認する順番になる。

後席を倒して寝床をつくる

背もたれの倒し方

トヨタのヤリス取扱説明書のリヤシートの項では、(1)フロントシートを前方に移動する、(2)リヤ中央席シートベルトのバックルを格納する、(3)ヘッドレストをいちばん下まで下げる、(4)ロック解除レバーを引きながら背もたれを前方に倒す、という順序が示されている。手順の1番目が前席の移動である以上、この車では前席の位置合わせが寝床づくりの前提と考えていい。

片側だけ倒す使い方

リヤシートは全車6:4分割可倒式。片側だけ倒せば、後席側に荷物をまとめたまま長さを稼げる。1人で寝て残りを収納に回すなら、この使い方のほうが荷物の置き場に困らない。

戻すときに確認すること

背もたれを起こして固定するとき、シートベルトを挟み込むとベルトが傷む。取扱説明書は固定後にシートを前後に軽くゆさぶり、確実に固定されていることを確認するよう求めている。

買う前に実車で測る3か所

カタログ値だけで注文すると外す。次の3つを測って控えておく。

床の長さ

後席を両側とも前に倒したうえで、倒れた背もたれの前端からバックドア内側までを床に沿って測る。カタログの1,333mmに対応する値で、この数字が商品ページの「長さ」と直接突き合わせる基準になる。

いちばん狭い幅

左右のタイヤハウスが張り出して最も狭くなる位置で、床面の幅を測る。カタログの最小1,000mmに対応する。最大の1,153mmは床より上の値なので、マットの基準には使わない。

段差の高さ

倒した背もたれの面と荷室床面との高低差を測る。デッキボードの装着状況で変わるため、ここだけはカタログから読めない。厚み選びと詰め物の要否がこの値で決まる。

幅・長さ・厚みをどう決めるか

幅は狭い側の数字で決める

幅1,000mmを超えるマットは、タイヤハウスの張り出しに当たって浮くか、端が反り返る。1人で寝るなら幅60〜100cm程度に収めると床に密着させやすい。大人2人を横並びにする幅はこの車では確保できないので、2人で使うなら別の寝方を考えることになる。

長さは床だけでは足りない

大人用の車中泊マットは長さ180〜200cm前後の製品が多く、1,333mmの床にはそのまま収まらない。足りないぶんを稼ぐ方法は、前席を前方いっぱいまでスライドさせるか、助手席の背もたれを前に倒して足元側をつくるか、体を斜めに寝かせるかのいずれか。長さが足りないぶんを段差の上に載せて逃がすと、体の下に高低差が残って寝心地が落ちる。

厚みは段差と天井の余裕から

段差を面で埋めきれない厚みだと背中に高低差が残り、逆に厚くしすぎると荷室高831mmの余裕を食って、寝返りや着替えのときに天井が近くなる。段差を別の詰め物で先に埋め、その上に薄めのマットを敷く組み合わせでも結果は同じ。冬は床から冷えが上がるので、厚みは寝心地だけでなく断熱としても効く。

マットのタイプで変わる使い勝手

折りたたみ式

芯材(板)が入ったタイプは展開が速く、面の硬さで段差を押さえられる。反面、畳んでも厚みが残ってかさばる。

自動膨張式

バルブを開けて放置すれば膨らみ、収納時は小さく巻ける。設営と撤収に時間がかかり、空気を抜く手間もある。

車種形状に合わせた専用品

荷室形状に合わせて成形・分割された製品は隙間や段差が減る。価格は上がり、対応車種も限られる。

KSP210 の床は1,333mm×1,000mm前後と小さいので、汎用の大判マットより分割式や車種形状に合わせた品のほうが無駄が出にくい。荷室容量は270Lしかなく、積みっぱなしにするなら収納サイズが選定条件として効いてくる。巻いて小さくなる自動膨張式は常時積載向きで、折りたたみ式は床面をかなり占める。年に数回しか使わないなら自宅保管にして、収納サイズの制約を外す手もある。

「ヤリス/ヤリスクロス兼用」表記の読み方

通販の車中泊マットは、1つの商品ページで「ヤリス/ヤリスクロス」をまとめて対応車種に挙げている例が多い。この書き方だと、掲載されている寸法や写真がどちらの車を基準にしたものか判別できない。

見分ける軸は2つ。商品タイトルや適合表に型式(KSP210 など)が並んでいるか、そしてハッチバックと明記されているか。そのうえで、掲載寸法を自分で測った床の長さ・狭いほうの幅・段差の高さと突き合わせる。適合表記だけを根拠に「合う」と判断せず、数字が食い違ったら実測側を信じる。GRヤリスも車体が別なので、同じ扱いにはしない。

KSP210で選ぶ車中泊マットとサンシェード

ここまでの基準に沿うと、選択肢は3方向に分かれる。価格はいずれもAmazonで確認した時点のもので、変動する。

適合の確実さを取るなら型式表記のある専用マット

適合表記に型式そのものが並んでいる車種指定品は、前提の絞り込みが済んでいるぶん判断が早い。前低後高の段差解消を狙った折りたたみ式で、確認時点の価格は¥14,000。型式表記があっても隙間なく収まると保証されるわけではないので、実測3か所との突き合わせは省かない。

トヨタ ヤリス/ヤリスクロス10系 型式指定の車中泊マット(KSP210表記あり)

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収納性を取るなら自動膨張式

積みっぱなしにしたい、収納を小さくしたいという条件が先に立つならこちら。ハッチバック対応を明記した自動膨張式で、確認時点の価格は¥10,999。設営に時間がかかる点は受け入れる前提になる。

ヤリスハッチバック/ヤリスクロス対応 自動膨張式の車中泊マット

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費用を抑えるなら芯材入りの折りたたみ式

素早く展開したい、費用を抑えたいならこの方向。紙板を内蔵した折りたたみ式で、確認時点の価格は¥8,299。畳んでも厚みが残る点が代償になる。

ヤリス適用 折りたたみ式の車中泊マット(芯材入りの仮眠ベッド)

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目隠しのサンシェード

フロントガラスは面積が大きく、目隠しの効果を最も実感しやすい。型式を指定して作られた製品ならガラス形状に沿うので隙間が出にくい。KSP210 を含む型式で作られたフロント用で、確認時点の価格は¥3,980。

趣味職人 ヤリス KSP210・MXPA10/15・MXPH10/15型 フロントサンシェード

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目隠しと換気で期待していい範囲

サンシェードやカーテンの役割は、外から車内が見えないようにすることと、朝の直射日光や街灯の光を遮ること。この2つに絞って考えたほうがいい。フロント用だけではサイドやリヤから車内が見えるので、目隠しとして完結させるなら他の窓も揃える必要がある。

温度については期待値を下げておく。JAFが行った真夏の車内温度のユーザーテスト(外気温35度、正午から4時間駐車)では、何も対策しない黒い車の車内平均温度が51℃、サンシェードを装着した車が45℃、窓を3cm開けた車が42℃だった。ダッシュボードの最高温度は対策なしで79℃、サンシェード装着で52℃。JAFはこの結果について「サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない」と結論している。サンシェードは局所的な温度は大きく下げるが、車内全体を安全な温度に保つ道具ではない。冬は逆に床からの冷えが効いてくるので、マットの厚みが断熱として働く。

就寝中はエンジンを切る

暖房や冷房のためにエンジンをかけたまま眠る運用は取らない。JAFが行った一酸化炭素中毒のユーザーテスト(2015年2月16日・北海道旭川市)では、雪に埋まった車のマフラー周辺を除雪せずにエンジンをかけたところ、車内の一酸化炭素濃度は16分後に短時間暴露限度の400ppmに達し、22分後には測定上限の1,000ppmに達した。窓を開けていた場合も開始5分で100ppm台、約40分後に400ppm、その後800ppm台まで上がっている。一方、マフラー周辺を除雪した車では終始ほとんど検知されなかった。排ガスは車の床下に溜まり、そこから車内に吸い込まれるため、窓開けは対策にならない。積雪のある場所で車内にいるときは、マフラー周辺が雪で塞がれていないかを確認する。温度対策は寝袋や毛布、マットの厚みによる断熱、ポータブル電源で動く機器で組み立てる。

寝床のまま走らない点も押さえておきたい。トヨタのヤリス取扱説明書のリヤシートの項は、走行中にリヤシートを操作しないこと、倒した背もたれの上やラゲージルームに人を乗せて走行しないこと、可動部や結合部に手や足を挟まないこと、子どもがラゲージルームに入らないよう注意することを挙げている。移動するときは背もたれを起こして席に座る。

車中泊をする場所は、その施設が受け入れているかどうかで選ぶ。休憩用の駐車場と宿泊を受け入れる施設は別で、禁止や自粛要請があればそれに従う。

よくある質問

身長170cmでも寝られますか

床だけでまっすぐ横になるのは無理がある。使える長さは後席を倒して最大1,333mmで、170cmには届かない。前席を前へ出して足元側を継ぐか、体を斜めに寝かせるかになる。何cmまで寝られるという線引きは姿勢と体格で変わるため、断定はできない。

ヤリスクロス用のマットをKSP210に使えますか

ヤリスクロスは車体が別で、荷室寸法も異なる。兼用表記の商品でも、掲載寸法がどちらの車の値か分からないことがある。型式表記とハッチバックの明記を確認し、実測3か所と突き合わせて判断する。

デッキボードがないと買うものは変わりますか

厚みの選び方が変わる。非装着なら荷室高831mmと余裕があるぶん厚いマットを選べるが、段差の量も変わるので、実測した段差の高さから決める。

大人2人で寝られますか

荷室幅は狭い側で1,000mm、床の長さは1,333mm。この寸法では大人2人を横並びにする幅は取れない。1人が横になり、もう1人は前席を使う形になる。

マットは積みっぱなしにできますか

できるが、荷室容量270Lからマットの収納サイズを引いた残りが日常の積載余地になる。折りたたみ式は畳んでも床面をかなり占め、巻ける自動膨張式のほうが常時積載には向く。

まとめ

KSP210 での車中泊は、次の5点に畳める。床は後席を倒して約1.33mが上限で、前席を寝床の一部として使う。幅は狭い側の1,000mmを基準にする。2WDなので荷室高831mmと床が深く、厚みは取りやすい。デッキボードは付いている前提にしない。そして注文前に床の長さ・いちばん狭い幅・段差の高さの3か所を測る。

買うときは、タイプの方向(型式指定の専用品・自動膨張式・折りたたみ式)を先に1つへ絞り、そのうえで商品ページの適合表記と寸法を自分の実測値に照らして最終確認する。この順番なら、届いてから敷けないという失敗は避けられる。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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