HE22S のアルトラパンでサンシェードを選ぶなら、決め手は覆う窓の範囲と、自分で測ったフロントガラスの寸法の2つになる。この世代は車種専用の型紙で作られた製品がほとんど流通しておらず、商品名に「アルトラパン HE22S」と入っていても、同じ商品名の中に「汎用品」と書かれているものが中心だ。型番を指名して買う買い方はできないと考えて、サイズ展開の中から自分で選ぶ手順を先に用意する。
覆う窓を決めると候補は3方式に絞れる
フロントガラス用は大きく2方式ある。蛇腹状に畳む折りたたみ式は、畳むと平たくなり、サイズ展開から選ぶ製品が多い。傘型は折り畳み傘と同じ骨組みを開いて広げるので着脱が速く、畳むと細長い棒状になる。3つ目がサイドガラス用で、静電気やマグネットで貼り付ける薄手のタイプだ。選ぶ基準は、毎日使うかどうか(開閉の速さ)、畳んだものをどこに置くか(収納形状)、サイズが合うか、の3点に整理できる。
下の表は、この記事で扱う4製品を使い方から引くためのもの。価格はAmazonの実売価格で、2026年8月18日に確認した時点の値。変動するので、購入時の表示が正になる。
| 使い方 | 覆う範囲 | 候補 | 価格(確認時点) |
|---|---|---|---|
| 毎日の駐車 | フロントガラス | 折りたたみ式・全11サイズ展開 | ¥2,780 |
| 出し入れを速くしたい | フロントガラス | 傘型・折り畳み式 | ¥4,980 |
| 横と後ろの視線も遮る | サイド4枚 | 静電気吸着セット | ¥2,480 |
| 窓を開けたまま休む | サイド4枚 | 車用網戸 | ¥2,280 |
駐車4時間で車内がどこまで上がるか
JAF のユーザーテスト「真夏の車内温度」は、2012年8月22日と23日に埼玉県戸田市の駐車場で、晴れ・気温35度の条件下、ミニバンを正午から4時間駐車して測ったもの。公表されている実測値は、対策なし(ボディカラー黒)が車内最高57℃・車内平均51℃・ダッシュボード最高79℃、対策なし(白)が車内最高52℃・平均47℃・ダッシュボード74℃、サンシェード装着が車内最高50℃・平均45℃・ダッシュボード52℃、窓を3cm開けた場合が車内最高45℃・平均42℃・ダッシュボード75℃、エアコン作動が車内最高27℃・平均26℃だった。
テスト車はミニバンで、アルトラパンで測った値ではない。公表されているのは条件ごとの実測値なので、ここから引き算した「何度下がる」という数字は成り立たない。 数値の傾向として読むなら、ダッシュボードの表面温度の列が対策の有無で大きく離れている点になる。軽自動車の同種の考え方は
でも扱っている。
自分のラパンが HE22S かを車検証で確かめる
型式欄の見方と発売時のグレード
アルトラパンの2代目が HE22S 型で、2008年11月26日に発売された。メーカーが公開している歴代モデルの資料では、初代が HE21S(2002年)、2代目が HE22S(2008年)、3代目が HE33S(2015年)と整理されている。車検証の型式欄に入る表記は DBA-HE22S と CBA-HE22S の2種類で、頭の記号は排出ガス規制の識別記号だから、車種として見るのは HE22S の部分でいい。発売時のグレードは G / X / T / T Lパッケージの4種類で、それぞれに2WD と4WD が設定されていた。
カタログ諸元では、2010年式・2WD の G が全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,510mm、室内長1,915mm、室内幅1,235mm、室内高1,215mm、乗車定員4名。駆動方式・グレード・年式で全高や車両重量は変わるので、HE22S 共通の数値としては使えない。畳んだサンシェードを助手席の足元に置くか荷室にするかを決めるときの目安として見ればいい。
ショコラのガラス装備は標準車と分けて考える
HE22S 世代には派生車の「アルト ラパン ショコラ」が2013年6月19日に追加された。ショコラの発売時のメーカー発表では、フロントドアガラスに紫外線と赤外線をカットするプレミアム UV&IR カットガラスを軽自動車で初めて採用し、紫外線を99%カットすること、X グレードではフロントガラスにも赤外線カット機能を付加したことが書かれている。これはショコラについての記載で、標準のラパンの全グレードに同じガラスが付くとは書かれていない。ガラス側にカット機能があっても、駐車中に日射がダッシュボードや座面へ直接届くことは変わらない。
いま乗っている個体は発売から10年前後が経っている。フロントガラスが交換されている車、前オーナーが社外品のフィルムを貼っている車もあるので、新車時の装備を前提にせず、実車のガラスの色味とミラー台座まわりの後付け機器を見てから決める。
フロントガラスは買う前に測る
公表寸法がないので実測が前提になる
フロントガラス単体の寸法——上辺の幅・下辺の幅・高さ・対角——は、メーカーの公表資料にもカタログ諸元にも記載がない。確認できるのは車体の外寸と室内寸法までだ。サイズ展開から選ぶ汎用サンシェードを買う以上、採寸は省けない工程になる。
測る4か所と、控えておく位置
フロントガラスの内側で、上辺の幅・下辺の幅・中央部の高さ・対角の長さをメジャーで測る。あわせて、ルームミラーの台座、ドライブレコーダー本体、ETC アンテナ、ガラス上部にある黒い点状の部分の位置を控えておくと、装着時に干渉するかどうかを商品ページの寸法と突き合わせられる。サイズ展開のある商品は、この実測値に対して少し大きめのサイズを選び、余った分をサンバイザーで押さえる形にすると隙間ができにくい。
フロント用は折りたたみ式と傘型で選ぶ
毎日出し入れするなら折りたたみ式
商品名が「アルトラパン HE22S サンシェード 車 フロント 折りたたみ 汎用品 全11サイズ」の製品は、並行輸入品と明記されている。ブランドと販売元は同じ出品者で、商品名のとおり車種専用設計ではなく、11のサイズ展開から選ぶ形式のフロントガラス用だ。商品ページの特徴欄には取得時点で追加の説明がなかったため、素材や層構造はここでは書かない。採寸した値を持って11サイズから選ぶ、という前提で見る製品になる。
アルトラパン HE22S フロント用 折りたたみサンシェード(全11サイズ展開・汎用品)
着脱の速さを取るなら傘型
商品名が「安心 車種別 アルト ラパンショコラ HE22S 用 サンシェード 傘型 折り畳み式 スズキ フロントサンシェード」の製品は、傘のように開閉する構造。ブランドはカーキャンパージャパンで、出品者名に全品1年保証と適合の問い合わせを受け付ける旨が書かれた日本の事業者だ。ただし商品名には「車種別」と「汎用」の両方の語が含まれているので、特定の車種専用の型紙で作られているとは読み取れない。
商品名はショコラ用だが、ショコラのフロントガラスの形状や寸法が標準のラパンと同じであることを示す公表資料は確認できていない。標準のラパンに使うつもりなら、販売元に適合を問い合わせるか、採寸した値と商品ページの寸法を突き合わせてから決める。同じ軽の別車種での考え方は
も参考になる。
アルト ラパンショコラ HE22S 用 傘型フロントサンシェード(折り畳み式)
サイドとリアまで覆うなら4枚セット
サイドガラス用は固定方式で使い勝手が変わる。静電気で貼り付くタイプは吸盤の跡が残らず着脱が速い一方、ガラス面や製品側が汚れていると吸着力が落ちる。マグネット式はドア枠の鉄の部分に留めるもので、窓を開けたままでも使える製品がある。メッシュタイプは光を完全に遮るのではなく、外からの視線をやわらげながら通気を確保する使い方だ。
商品名が「アルトラパン HE22S サンシェード 車 サイド 静電気 フロント リア 4枚セット」の製品は並行輸入品と明記された静電気吸着の4枚組で、前席側と後席側の窓に使う。商品ページの特徴欄には取得時点で追加の説明がなかったため、遮光率や素材の数値は書かない。前後で窓の大きさが違う車が多いので、4枚セットは前席用と後席用で寸法が分かれているかを買う前に見ておく。 同じ考え方の別車種の例は
にまとめてある。
アルトラパン HE22S サイド用サンシェード 静電気吸着 4枚セット
窓を開けたまま休みたいなら網戸を足す
商品名が「4枚セット 車用網戸 スズキ アルトラパン HE22S 防虫ネット 車中泊 カーテン ウインドーネット サイド サンシェード 通気 断熱 遮光 紫外線対策 プライバシー保護」の製品は、サイドの窓に取り付けて、窓を開けたまま虫の侵入を防ぐ用途の網戸タイプ。商品名には遮光や断熱という語も並ぶが、日射を止める用品ではなく、換気しながら虫と視線を防ぐための用品だと考える。 真夏の日中の駐車対策として網戸だけを買っても、フロントガラスからの日射は残る。フロント用と併用する使い方になる。
車中泊まで想定するなら
と
で、全窓を覆う組み方を先に見ておくと過不足が読める。
アルトラパン HE22S 用 車用網戸 4枚セット(防虫ネット・ウインドーネット)
装着の手順と、走行中の線引き
駐車したらサンシェードを広げてフロントガラスの内側に当て、上端をサンバイザーで押さえるか、付属の吸盤で留める。ハンドルやシフトまわりに日が当たらない向きに調整しておくと、戻ったときに握れないほど熱くなるのを避けやすい。車に戻ったら、まずサンシェードを外して窓を開け、こもった熱気を逃がしてからエアコンを入れる。外したら付属の収納袋に入れて足元か荷室へ。折りたたみ式は同じ折り目で畳み続けると型が付き、吸盤で留めるタイプは夏の車内の高温で変形したり跡が残ったりするので、外したら陰干ししてから袋に戻す。
熱気の逃がし方には続きがある。JAF の別のユーザーテスト「夏の駐車時、車内温度を最も早く下げる方法は?」は、2016年6月7日に同一車種5台で、車内温度が55℃に達した時点から測定を始めたもの。窓を全開にしてエアコンを外気導入にして走り出し、2分後に窓を閉めて内気循環へ切り替える方法が最も早く、5分後に28.0℃だったと公表されている。55℃から測り始めた条件つきの数字として読む。
国土交通省が不正改造の具体例として示している内容では、対象となるガラスは自動車の前面ガラスと運転席・助手席の側面ガラスで、可視光線の透過率が70%未満になる着色フィルム等の貼り付けを禁止していると説明されている(根拠は道路運送車両の保安基準第29条)。後席の側面ガラスはこの項目に含まれていない。サンシェードは駐車中に使う用品なので、前面ガラスや運転席・助手席の窓をふさいだ状態のまま走り出さない。
よくある質問
サンシェードを付ければ車内はどのくらい涼しくなりますか
一律の低下幅は示せない。JAF が公表しているのは条件ごとの実測値で、しかもテスト車はミニバンだ。装着時と対策なしの数値を引き算した値は公表されていないので、自分の車での差は実際に使って確かめることになる。
装着したまま走ってもいいですか
前面ガラスと運転席・助手席の窓をふさいだまま走らない。国土交通省が示す基準はこの3面を対象にしている。駐車中に使う用品として、発進前に外す。
ラパンショコラ用と書かれた製品は標準のラパンにも使えますか
そのまま使えるとは言えない。ショコラは HE22S 世代の派生車だが、フロントガラスの形状や寸法が標準車と同じという公表資料は確認できていない。販売元に適合を問い合わせるか、採寸値と商品ページの寸法を照らして決める。
自分の車に合うサイズはどうやって調べますか
フロントガラスの内側で上辺・下辺・高さ・対角の4か所を測る。メーカー資料にもカタログにもガラス単体の寸法は載っていないので、車検証やカタログを見ても分からない。
静電気で貼るタイプは吸盤より長持ちしますか
耐久年数は製品差が大きく、どちらが長いとは書けない。静電気タイプはガラス面と製品表面のほこりや油分で吸着力が落ちるため、貼る前に拭き取る手入れが要る。
まとめ:測ってから1つに絞る
毎日の駐車ならフロントガラス1枚、横と後ろの視線まで遮るならサイド4枚セット、窓を開けて休みたいなら網戸。この3択のどれかに用途を決めてから、フロントガラスの4か所を測る。候補が1つに残ったら、販売元の適合情報と商品ページの寸法で最終確認してから買う。 商品名に車種名が入っていても中身は汎用品というのが HE22S の現状なので、この順番を飛ばすとサイズ違いを引く。
次にやることは2つ。メジャーでフロントガラスを測ること、畳んだシェードを置く場所を助手席足元か荷室のどちらかに決めることだ。同じ手順で選べる別車種の例は
にある。
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