WRX S4 ドラレコ取り付け・配線|アイサイトを避ける位置

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WRX S4 のドラレコ取り付けで見落としやすいのは、目立たないようにとルームミラーの裏へ前方カメラを寄せた結果、アイサイトのカメラの視野にかけてしまうことだ。位置はアイサイトの視野と前面ガラスの上縁の決まりから先に決め、電源と配線はそのあとで選べばよい。この記事で紹介する ZEROLIBERTY の電源取り出し配線は先代 VAG 用と現行 VBH 用が別の商品なので、その点も買う前に押さえておきたい。

目次

WRX S4 のドラレコは位置・電源・配線の順に決める

最初に全体の結論をまとめておく。

  • 位置: ルームミラーの裏側周辺で、アイサイトのカメラの視角に入らない所。前面ガラスの上縁の決まりの範囲に収め、車検ステッカー(検査標章)に重ねない
  • 電源: シガーソケット・ヒューズボックス・ハンドル下の電源取り出し配線の3つから選ぶ。駐車監視を使うなら常時電源につなぐ配線が要る
  • 配線: カメラからフロントガラスと天井の隙間に押し込んで横へ送り、ピラーの中を通して足元へ下ろす。ピラーではエアバッグに気をつける

位置を先に決めるのは、アイサイトの視野と上縁の範囲で付けられる場所が限られるからだ。位置が決まれば、電源と配線の道も決めやすくなる。

対象の型式は先代 VAG と現行 VBH

WRX S4 は世代で型式が変わり、この記事で紹介する電源取り出し配線も型式ごとに別の商品になっている。自分の車がどちらかは、車検証の型式欄で見分けられる。

先代 VAG(2014年8月〜)

車種カタログの記載では、先代は型式 DBA-VAG(VA系)で、2014年8月に発売された。VAG 世代のモデル期間は2014年8月〜2021年3月。グレード名には「2.0GT アイサイト」のようにアイサイトが付く。

現行 VBH(2021年11月〜)

現行は型式 5BA-VBH(VB系)。SUBARU は2021年11月25日に新型 WRX S4(日本仕様)を発表し、公式サイトのグレードは GT-H EX・STI Sport R EX などだ。

SUBARU の公式サイトでは、現行 VB 型のアイサイトは「視野が広角化したステレオカメラと超広角の単眼カメラによって“3つの目”に進化した」システムと説明されている。雪・濃霧・夜間・日射しなどの状況では、ステレオカメラや広角単眼カメラが障害物を正しく認識できない場合があるとも案内されている。

この先で紹介する純正・SAA ドラレコの取り付け位置や機能は、どれも現行 VBH(VB 型)用の公式の案内で、先代 VAG には当てはめない。

取り付け位置は車検の決まりとアイサイトの両方で決める

保安基準で決まっている範囲

保安基準の条文を整理した解説記事では、前面ガラスに付けるドラレコの前方カメラの位置は、保安基準 第29条と細目告示 第195条で決まっている。乗用車では、運転席からルームミラーで隠れる前面ガラスの範囲などのほか、ただし書きで「前面ガラスの上縁で、ガラス開口部の実長の20%以内の範囲」と「前面ガラスの下縁で、ガラス開口部から150mm以内の範囲」が認められている。

上縁の20%は、ガラスの面積の20%でも、定規で測ったガラスの高さの20%でもない。車の中心線に平行な断面で測った、ガラス開口部(モールなどで隠れていない、見えているガラス)の長さの20%だ。ルームミラーで隠れる範囲は運転者の目の位置を基準にするので、目で見ただけでは判定しにくい。同じ解説記事は、上縁の20%以内を目安にするよう勧めている。なお、検査場ごとの運用の統一基準は公表されていない。

アイサイトのカメラを避ける

位置の目安は、ルームミラーの裏側周辺で、かつアイサイトのカメラの視角に入らない場所だ。車検ステッカーに重なると撮影の邪魔になるので、そこも外す。

アイサイトへの影響に配慮した専用設計・アイサイト評価試験に適合と公式に案内されているのは、SUBARU の純正ドラレコと SAA のドラレコ(現行 VB 型用)だ。社外品のドラレコにはこうした評価の案内が無い。社外品を付けるなら、アイサイトのカメラの前と視野にかかる所を避け、位置に迷うときは販売店に相談する。取り付けた後にアイサイトの表示に異常が出たら、位置を見直す。

純正ドラレコの取り付け位置を目安にする

SUBARU の公式アクセサリーの案内では、現行 WRX S4(VBH)用の純正ドラレコと SAA ドラレコの取り付け位置は次のとおり。

現行 VBH 用のドラレコ 公式の案内 前方カメラの位置 後方
純正(ディーラーオプション) アイサイトなどへの影響にも配慮した、専用設計 助手席側のアイサイトカバーの横のフロントガラス(本体はグローブボックスの中) 車両に標準で付いているカメラの映像を使う
SAA 前後2カメラ アイサイト評価試験に適合した、専用設計 運転席側のフロントガラス上部 リヤガラスの中央上部

SAA 前後2カメラは、カメラがサンバイザーと干渉して信号や標識が見えにくいときは、サンバイザーの使用を控えるよう案内されている。

社外品の位置を考えるときも、この2つの位置は仮当ての出発点として役に立つ。ただし、社外品を同じ位置に付ければアイサイトに影響しない、という意味ではない。そこは上の注意のとおり、自分の目で視野を確かめて判断する。

電源の取り方は3通りある

電源の取り方は、どれを選ぶかで配線の手間と見た目が変わる。

  • 手軽さを優先して、コードが見えてもよい → シガーソケット
  • 配線を見せずに付けたい → ヒューズ電源か、型式に合う電源取り出し配線
  • エンジンを切った後も録る駐車監視を使う → 常時電源につなぐ配線(3芯など)

初めての DIY なら、まずシガーソケットで位置と映り方を決め、配線を隠すのはそのあとでもよい。

シガーソケットから取る

シガーソケットに差すタイプは、それだけで動く。その代わり、電源コードが見えやすい。

ヒューズボックスから取る

2芯のケーブルは、ヒューズボックスの ACC(アクセサリー)から取るのが一般的だ。選ぶのは、アクセサリーモードで電気が流れて、キーOFFで流れないヒューズ。接続先が「ECU(コンピュータ)」「A/BAG(エアバッグ)」と書かれたものは避ける。「アクセサリー」や「ラジオ」のヒューズが見つかれば良い。電気が流れるかは、検電テスター(流れるとダイオードが光る)で確かめる。

WRX S4 のヒューズボックスの位置、使えるヒューズの番号や形(低背・ミニ平型など)と容量は、今回の調査では一次資料で確かめられていない。ヒューズ電源を使うときは、取扱説明書のヒューズ一覧とヒューズボックスのふたの表示、実車のヒューズの形を確かめてから、形の合うヒューズ電源を選ぶ。

駐車監視には常時電源が要る

3芯のケーブルは、黄色の線をバッテリー側(常時電源)につなぐ。エンジンOFFを検知して駐車監視モードに移り、その間はバッテリーの電源を使う。常時電源は、ハザード・ホーン・ドアロックなどの常時電源から取る。

長い時間アクセサリーモードのままにしておくとバッテリーが上がる。駐車監視のために常時電源から取るときも、バッテリーの状態に気を配る。バッテリーの点検や交換の目安は次の記事にまとめている。

ハンドル下の電源取り出し配線を使う

販売ページの商品説明(出品者の記載)では、WRX S4 用の電源取り出し配線(のれん分けハーネス)は、ハンドル下にある純正ハーネスの間に割り込ませて電源や信号を取り出す部品だ。VBH 用・VAG 用の2商品とも、名称ラベル付きで、端子はすべて2端子のコネクタータイプ。使い道の例に、ドライブレコーダー・レーダー・フットライトなどを挙げている。

SUBARU の公式アクセサリーの案内でも、現行 VBH 用の SAA 前後2カメラドラレコの注記に「フットランプキットと共着時はドライブレコーダーのれんわけハーネスは不要」とあり、ドラレコの電源まわりに「のれんわけハーネス」という部品の名前が出てくる。

現行 VBH なら商品名に「VBH」とある方、先代 VAG なら「VAG」とある方を選ぶ(どちらも型式の対応は出品者の記載)。

VBH 用

ZEROLIBERTY の電源取り出し配線の一方は、商品名で「スバル 新型 WRX S4 VBH」用とされている。

ZEROLIBERTY スバル WRX S4 VBH用 電源取り出し配線(のれん分けハーネス)

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VAG 用

もう一方は、商品名で「スバル WRX S4 VAG」用とされている。先代 VAG 用と現行 VBH 用は別の商品なので、型式を取り違えない。

ZEROLIBERTY スバル WRX S4 VAG用 電源取り出し配線(のれん分けハーネス)

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買う前に確かめること

  • 型式の対応は出品者の記載なので、買う前に車検証の型式と販売ページの記載を照らし合わせる
  • 2商品とも、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、取り出せる電源の種類(ACC か常時電源か)や流せる電流の記載が無い。駐車監視のように常時電源が要る使い方に使えるかは、この記載だけでは決められないので、販売元に確かめるか検電テスターで確かめる
  • 2商品の商品説明には「参考純正品番 H0077AJ001」とあり、「スバル純正品よりも使い勝手が良く」とも書かれている。どちらも出品者の記載で、純正品と同じ物・互換品だと確かめた情報ではない

取り付けの手順

位置を仮当てで決める

カメラを仮当てして、アイサイトのカメラの視野・ルームミラーの操作・車検ステッカー・前面ガラスの上縁の範囲を確かめて位置を決める。位置が決まったら、電源をシガーソケット・ヒューズ・電源取り出し配線のどれから取るかを決める。

配線を通す

電源コードは、カメラからフロントガラスと天井の隙間に押し込んで横へ送り、ピラーの中を通して足元(ダッシュボードの下)へ下ろす。ルームランプなどの線があれば、結束バンドで一緒に固定する。

ピラーの内装を外してコードを通すときは、エアバッグの展開をさまたげないように気をつける。SUBARU の公式サイトによると、現行 VB 型は運転席 SRS ニーエアバッグや助手席 SRS シートクッションエアバッグなど「8つのエアバッグ」を備えるが、各エアバッグの位置は今回確かめていない。ピラー周りにエアバッグがあるか、どこにあるかが分からないときは、販売店や取付店に任せる判断もある。

電源とアースをつなぐ

決めた電源にコードをつなぐ。車はボディ全体がマイナス線になっているので、マイナス(アース)はボディから出ているネジ山やボルトにつなぐ。車の塗装は電気を通さないので、金属が出ている所を選ぶ。

動作を確かめる

エンジンをかけて、ドラレコが起動して映像が映るか、録画が始まるかを確かめる。あわせてメーター内などにアイサイトの警告が出ていないかを見て、出ていたら位置を見直すか販売店に相談する。

前後2カメラ・駐車監視を付けるときの注意

リヤカメラの位置

現行 VBH 用の SAA 前後2カメラは、リヤカメラをリヤガラスの中央上部に付ける。現行 VBH 用の純正ドラレコは、SUBARU の公式アクセサリーの案内では、車両に標準で付いているカメラの映像を使って後方の録画にも対応する(前方はフルHD、後方はアナログ映像)。後方の録画映像は、デジタルマルチビューモニターのナビ表示とは画角が異なる。

社外の前後2カメラを付ける場合、リヤカメラまでの配線の通し道は今回確かめていない。製品の取扱説明書や取付店で確かめてから作業する。

駐車監視とバッテリー

公式アクセサリーの案内では、現行 VBH 用の純正ドラレコの駐車中の衝撃検知録画は、衝撃の約4秒後から約20秒間、前方だけを録る。出荷時は無効で、立体駐車場の揺れや車両バッテリーの状態によって作動しない場合がある。ボディカバーやフロントガラスのクリアビューカバーを使うと、この機能に影響があるとも案内されている。

社外品で駐車監視を使うときは、前の節のとおり常時電源につなぐ配線が要り、バッテリーの状態に左右される。

純正・ディーラー取り付けと DIY の比べ方

現行 VBH 用の純正・SAA のドラレコは、アイサイトへの配慮や評価試験への適合が公式に案内され、取り付け位置も決まっている。公式の案内では、純正品はディーラーオプションの扱いだ。

現行 VBH 用の SAA 360°ドライブレコーダーも、公式アクセサリーの案内でアイサイト評価試験に適合とされ、取り付け位置は運転席側。サンバイザーの可動範囲が制限され、サンバイザーを下ろすと車内カメラが隠れて録画できない。録画は ACC またはエンジン始動から40秒程度で始まり、駐車中の衝撃検知録画の機能は無い。

社外品は選べる機種の幅が広い代わりに、位置と電源の判断を自分(または取付店)でする。どちらも、部品代のほかに工賃がかかる場合がある。

現行 VBH で、アイサイトへの影響を自分で見きわめる手間を省きたいなら純正・SAAを選ぶ。機種を広く選びたいなら社外品にして、位置と電源はこの記事の手順で決める。ドラレコ本体の選び方は次の記事で扱っている。

よくある質問

アイサイト車に社外ドラレコは付けられる?

社外品には、現行 VB 型用の純正・SAA ドラレコのようなアイサイトへの配慮や評価試験への適合の案内が無い。付けるなら、アイサイトのカメラの前と視野にかかる所を避け、位置に迷うときは販売店に相談する。

電源はどこから取るのがいい?

コードが見えてもよければシガーソケット、見せずに付けたいならヒューズ電源か型式に合う電源取り出し配線、駐車監視を使うなら常時電源につなぐ配線(3芯など)だ。ZEROLIBERTY の電源取り出し配線は、VBH 用・VAG 用の2商品とも、商品名と商品説明に取り出せる電源の種類の記載が無い点を頭に置いておく。

駐車監視は使える?

社外品では、3芯のケーブルの黄色の線を常時電源につなぐタイプが、エンジンOFFを検知して駐車監視モードに移る。ZEROLIBERTY の VBH 用・VAG 用の電源取り出し配線で常時電源が取れるかは、販売ページの記載だけでは決められない。現行 VBH 用の純正ドラレコには駐車中の衝撃検知録画(出荷時は無効)があり、現行 VBH 用の SAA 360°ドライブレコーダーには駐車中の衝撃検知録画の機能は無い。

車検で問題になる位置は?

解説記事が整理した保安基準の範囲(ルームミラーで隠れる範囲など、前面ガラスの上縁でガラス開口部の実長の20%以内、下縁でガラス開口部から150mm以内)の外に前方カメラを付けると、位置の決まりから外れる。範囲の中でも検査場ごとの運用の統一基準は公表されていないので、上縁の20%以内を目安にする。

VAG と VBH で何が違う?

先代 VAG は2014年8月〜2021年3月、現行 VBH は2021年11月からのモデルで、この記事で紹介した ZEROLIBERTY の電源取り出し配線も VAG 用と VBH 用が別の商品だ。この記事で紹介した純正・SAA ドラレコの位置と機能は、現行 VBH 用の案内だ。

まとめ

最初にやることは、実車の前面ガラスでアイサイトのカメラと車検ステッカーの場所を見て、カメラを仮当てすることだ。ヒューズから取るなら、ヒューズボックスのふたの表示と実際のヒューズの形もこのとき確かめる。電源取り出し配線を使うなら、そのうえで車検証の型式(VAG か VBH か)を見て選ぶ。

  • 位置は、アイサイトのカメラの視角に入らないルームミラーの裏側周辺で、上縁の決まりの範囲に収める
  • 電源は、シガーソケット・ヒューズ電源・型式に合う電源取り出し配線から選ぶ。駐車監視を使うなら常時電源につなぐ配線が要る
  • 配線は、天井とガラスの隙間からピラーを通して足元へ。ピラーではエアバッグの展開をさまたげない

ドラレコと一緒に車内の電装品も手を入れるなら、次の記事も参考になる。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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