ホームセンターの駐車場で長い木材を前にして、これは荷台に載るのかとスマートフォンで調べ直す。トライトンに乗り替えた直後によくある場面です。現行トライトン(型式3DF-LC2T)の荷台は長さ1,470mm・幅1,525mm・深さ520mm、最大積載量は500kg。この4つの数字が頭に入っていれば、店頭でも荷台の前でも手が止まりません。荷台の実寸、純正の2×4ランバーアタッチメントによる仕切り、キャビン側の収納容量、そして積載制限という4つの角度から、トライトンの荷室を使い切る道筋をたどります。
トライトンの荷台は1,470×1,525mm・積載500kgの箱
数字を先に押さえておくと、収納グッズ選びも積み方の判断も速くなります。2024年2月に日本市場へ復活した現行トライトン(3DF-LC2T)の荷台まわりは次のとおりです。
| 項目 | 数値(GSR基準) |
|---|---|
| 荷台長(最大) | 1,470mm |
| 荷台長(最小) | 470mm |
| 荷台幅(最大) | 1,525mm |
| 荷台幅(最小=ホイールハウス間) | 1,125mm |
| 荷台深さ(最大) | 520mm |
| 荷台深さ(最小) | 255mm |
| 地上から荷台床面までの高さ | 825mm |
| 荷台上縁からキャビン上部までの高さ | 520mm |
| 荷台床面からキャビン上部までの高さ | 1,040mm |
| リヤゲート開口幅 | 1,360mm |
| 荷台後端からリヤゲート後端までの長さ | 490mm |
| 最大積載量 | 500kg |
数値は三菱自動車の公式FAQに掲載された荷台寸法・荷台開口寸法によります。公式の注記どおり、これらは設計値・実測値にもとづく参考値で、車両状態や測定方法によって多少前後します。
幅1,525mmでも、効いてくるのは1,125mm
荷台は単純な直方体ではなく、左右のホイールハウスが内側にせり出しています。最大幅は1,525mmある一方、床面でタイヤハウスに挟まれる区間は1,125mmしかない——ここがトライトンの積載計画の要になります。幅1m前後の平たい荷物、たとえばコンパネ、コンテナボックス、自転車を床へ直接置く限り、寸法の当たり判定は1,125mm側で決まります。逆に、ホイールハウスより上、つまり床から255mmを超えるあたりからは1,525mmの幅が使えます。収納ボックスを選ぶときは「荷台に載るか」ではなく「床に置くのか、ホイールハウスの上へ渡すのか」を先に決めると、商品ページの外寸をどの数字と突き合わせるかが定まります。
リヤゲートを倒せば床は約1,960mmまで伸びる
荷台長1,470mmは、長尺物を扱うには短い数字です。一般的なコンパネ(サブロク板・1,820×910mm)は、リヤゲートを閉じたままでは寝かせて入りません。ただし公式FAQには、荷台後端からリヤゲート後端までが490mmと記載されています。リヤゲートを水平に倒すと1,470mm+490mmで約1,960mmの連続した床面が生まれ、1,820mmのコンパネや6フィートの2×4材が寝かせて載る計算になります。幅910mmはホイールハウス間の1,125mmに収まるため、床にそのまま置けます。リヤゲート開口幅は1,360mmなので、荷物を通す入口の幅もここで確認しておきます。
GLSとGSRで荷台寸法がわずかに違う
同じ荷台でも、グレードで数値が少し変わります。公式FAQの荷台寸法はGSR基準で、GLSは荷台長の最大が1,480mm、荷台幅の最大が1,530mmと、それぞれ5〜10mm大きい値です。差の正体はベッドライナーで、GSRには荷台を保護するライナーが標準装備され、その厚みぶん内寸が削られます。GLSにベッドライナーを追加すると内寸はGSR側へ寄るため、寸法ぎりぎりの荷物を運ぶ予定があるなら、装着前提の1,470mm/1,525mmを基準に置くと安全側へ倒せます。
2×4材で荷台を前後に仕切る(純正ランバーアタッチメント)
トライトンの荷台には、三菱が公式に用意した仕切り機構があります。装備一覧では2×4ランバーアタッチメントと呼ばれ、2×4材を使ってカーゴスペースを自由に仕切る、という説明が与えられています。荷台側面の凹みに角材を渡して落とし込むだけで、荷台が前後に分割されます。
角材を1本渡すだけで前後の滑りが止まる
ピックアップの荷台で最も起きやすいのは、加減速で荷物が前後に滑る現象です。買い物袋やクーラーボックスのような軽い荷物ほど、ブレーキのたびにリヤゲート側へ寄っていきます。荷台の中ほどに2×4材を1本渡すだけで、この前後方向の移動が物理的に止まります。角材は左右の凹みへ挟み込む構造なので、工具も金具も要りません。ホームセンターで2×4材を荷台幅に合わせて切ってもらえば、それだけで仕切りが完成します。
仕切る位置は「よく使う物を後ろ」で決める
仕切りを入れる位置に唯一の正解はありませんが、運用が固まりやすいのはリヤゲート寄りの区画を小さく取る配置です。荷台の後ろ3分の1ほどを日用品や工具の定位置にし、前方の広い区画を大物用に空けておくと、リヤゲートを開けた瞬間に手が届く場所へ使用頻度の高い物が並びます。荷台床面の地上高は825mmと従来型より45mm低くなりましたが、それでも荷台の奥へ身を乗り出す動作は腰に来ます。手前に取り出す物、奥に置きっぱなしの物という区分けを角材1本で固定してしまうのが、トライトンの荷台で最も費用対効果の高い一手になります。
角材を高い位置に渡して2段化する
角材を渡す高さを変えれば、上下方向にも空間を分けられます。ホイールハウスの上面あたりに合板を渡すと、その下へ工具箱を差し込み、上に平たい荷物を積む二段構成が作れます。荷台深さは最大520mm、床から255mmを超えたところで幅が1,525mmまで広がるため、上段の板は下段の床面より広く取れる関係になっています。荷物の総重量が500kgを超えない範囲であれば、この二段化が荷台の使用効率を最も伸ばします。
インナーフック4か所で荷崩れを止める
角材で前後を仕切っても、跳ね上がりや横滑りまでは止まりません。舗装の荒れた道や未舗装路を走るなら、ラッシングベルトによる固定が要ります。
フックは床から約10cm、左右2か所ずつ
トライトンの荷台には、側面の低い位置にインナーフックが備わります。正規販売店の実車解説によれば、床から10cmほどの高さに、左右合わせて4か所という配置です。フックが低いということは、ベルトを荷物の上から浅い角度でかけると下向きの力が弱くなるということでもあります。荷物を床へ押し付ける力を稼ぎたいなら、ベルトは荷物のできるだけ低い位置を通し、対角のフックへ渡します。
荷物の種類で固定方法を変える
固い箱物は、対角に2本のラッシングベルトを掛けるだけで動かなくなります。バイクや自転車のように重心の高い物は、フック4か所すべてを使って前後左右から引き、倒れる方向を殺します。砂利や土のう、薪のような不定形の荷物は、ベルトだけでは締まりません。カーゴネットや荷台用のコンテナへ一度収めてから、そのコンテナをフックで固定するほうが手堅くまとまります。フック4か所はピックアップとしては最小限の数なので、固定点が足りない使い方が続くようなら、荷台にレールを増設して固定点を追加する手も選択肢に入ります。
雨・砂・盗難:開いた荷台をどう塞ぐか
ピックアップの荷台は屋根がなく、施錠もできません。トライトンの荷台を日常的に使うなら、上を塞ぐかどうかが最初の分岐点になります。
トノカバー:低い荷物と積み下ろしの頻度が高い人向け
荷台の上面だけを覆うのがトノカバーです。荷台深さ520mmに収まる高さの荷物を、雨と視線から守れます。ソフトタイプは軽く安価で、ハードタイプやロール式は防犯性と耐候性で上回ります。積み下ろしのたびに開閉する使い方なら、巻き取り式やヒンジ式のように片手で開く構造が扱いやすくなります。
キャノピー:背の高い荷物と車中泊向け
荷台をキャビンと同じ高さまで囲うのがキャノピーです。荷台上縁からキャビン上部までは520mm、荷台床面からは1,040mm。この1,040mmの空間をまるごと室内化できるのがキャノピーの価値で、自転車を立てたまま積む、荷台で寝るといった使い方はキャノピーが前提になります。
ベッドライナーは荷台そのものの保護材
ベッドライナーは収納装備ではなく、荷台の鉄板を傷と錆から守る保護材です。GSRには標準装備、GLSにはオプションで用意されます。角のある資材や工具を直接転がす使い方をするなら、内寸が数mm削られる代償を払ってでも入れておく価値があります。
キャビン側の収納は容量が数字で公表されている
濡らしたくない物、盗まれたくない物、走行中に取り出す物は、荷台ではなくキャビンに置きます。トライトンのキャビン収納は、三菱の公式装備ページで入る物の目安まで公表されているため、置き場所の設計がしやすくなっています。
| 収納 | 入る物の目安 |
|---|---|
| アッパーグローブボックス(ソフトパッド付リッド) | 1.5Lボトルとティッシュボックス |
| グローブボックス(ダンパー付) | カードホルダー備え付け |
| フロアコンソールボックス(アームレスト付) | 600mlボトル4本 |
| ドアポケット&ボトルホルダー(フロント) | 1.5LボトルとA4サイズのバインダー |
| ドアポケット&ボトルホルダー(リヤ) | 1.5Lボトル |
| ドリンクホルダー(インパネ左右・トレイ付) | 飲み物と小銭などの小物 |
| サングラスホルダー(天井部・大型) | サングラス |
電源の位置を知ると荷物の置き場が決まる
充電用USBポートはフロアコンソールボックスの背面にType-Aが1つ、Type-Cが1つ。アクセサリーソケットはフロントとリヤのコンソールに1か所ずつ配置されています。後席側にも電源があるため、車載冷蔵庫やポータブル機器の定位置を後席足元へ取る設計が成り立ちます。一方、荷台に電源はありません。荷台側で電気を使うなら、ポータブル電源を別途持ち込む前提で計画します。
後席まわりをどう使うか
ダブルキャブの後席は、背もたれを前に倒すとわずかにスペースが生まれます。人を乗せない日は、この後席空間が「濡れては困る荷物」の最有力候補になります。ドアポケットに1.5Lボトル、フロアコンソールに小物、後席足元に工具箱やカメラバッグという配分にすると、荷台には土や水に強い物だけが残り、荷物の仕分けが単純になります。キャビンの床を汚したくないなら、防水性の高いフロアマットを先に入れておくと、泥のついた道具を後席足元へ置く判断が軽くなります。
積む前に確認する3つの数字:500kg・10分の1・3.8m
トライトンの荷台は広く見えますが、法規上の上限は明確に決まっています。積む前に確認する数字は重さ・はみ出し・高さの3つです。
重さ:最大積載量500kg
荷台に載せられる重量の上限は500kgで、超えれば過積載になります。砂や土は見た目より重く、乾いた砂はおおむね1立方メートルあたり1.5t前後です。荷台の床面(1,470×1,525mm)に深さ20cmで敷き詰めるだけでも体積は0.4立方メートルを超え、砂なら500kgを軽く上回ります。粉体や水を含む資材は、容積ではなく重量で見積もるのが原則になります。
長さ・幅:車体からのはみ出しは10分の1まで
2022年5月13日施行の道路交通法施行令の改正で、積載物の大きさは自動車の長さ・幅それぞれの1.2倍までに緩和されました。トライトンの全長は5,360mm、全幅は1,930mmなので、積載物は長さ6,432mm・幅2,316mmが上限です。積み方の制限も併せて定められており、車体の前後からは自動車の長さの10分の1まで、左右からは幅の10分の1までしかはみ出せません。トライトンに当てはめると、後端からのはみ出しは536mmまで、左右は片側193mmまでという計算になります。この範囲を超えるなら、出発地の警察署長による制限外積載許可が要ります。
高さ:3.8mから荷台床面の825mmを引く
高さの制限は、積載物そのものの寸法ではなく地上からの高さで決まります。上限は3.8mです。トライトンの荷台床面は地上825mmにあるため、荷台に積める荷物の高さは3,800mmから825mmを引いた約2,975mmが上限になります。荷台ではなくルーフキャリアへ積む場合は、全高1,815mmを起点に計算し直します。
はみ出したときの表示
はみ出して積載するときは、昼間は0.3m四方以上の赤い布を、夜間は赤色の灯火または反射器を、荷物の見やすい位置に付けます。リヤゲートを倒したまま長尺物を運ぶ場面では、この表示が必要になるかどうかを積み終えた時点で確かめます。
用途別に荷台をどう組むか
ホームセンターでの資材運搬
長尺材とコンパネが主役になります。リヤゲートを倒して約1,960mmの床を作り、2×4材の仕切りは使わず床を空けておきます。積み終えたら対角のフックへラッシングベルトを2本掛け、リヤゲート側から前方へ引いて滑りを止めます。後端からのはみ出しが536mmを超えていないかも、この時点で目視します。
キャンプ・アウトドア
ギアは箱物が中心で、量が多く重量は軽い——トライトンの荷台と噛み合う荷物です。2×4材で荷台を前後に分け、後方に出し入れの多いクーラーボックスと調理器具、前方にテントと寝袋を配置します。雨天も想定するなら、トノカバーかキャノピーが実質的な必需品になります。リヤゲートは開くと地上85cm前後の平面になり、調理台としても使えます。
仕事道具・工具
工具箱は重く、走行中に動けば車体の挙動にも響きます。ホイールハウス間の1,125mmに収まる幅のツールボックスを選び、床へ直接置いてフックで固定します。その上に合板を渡せば、上面が作業台にも荷置き場にもなります。
よくある質問
トライトンの最大積載量は何kgですか
500kgです。三菱の公式諸元と公式FAQのいずれにも最大積載量500kgと記載されています。土や砂利のような密度の高い資材では、荷台の容積を使い切る前に重量の上限へ達します。
コンパネ(1,820×910mm)はそのまま積めますか
リヤゲートを閉じたままでは載りません。荷台長が1,470mmで、1,820mmの長辺が収まらないためです。リヤゲートを水平に倒せば、荷台長1,470mmに荷台後端からリヤゲート後端までの490mmが加わり、約1,960mmの床面ができるので寝かせて載ります。幅910mmはホイールハウス間の1,125mmに収まります。
GLSとGSRで荷台の広さは違いますか
公式FAQの荷台寸法はGSR基準で、荷台長の最大が1,470mm、荷台幅の最大が1,525mmです。GLSは荷台長1,480mm、荷台幅1,530mmと、わずかに大きい数値になります。差はベッドライナーの厚みぶんで、GLSにベッドライナーを装着するとGSR側の数値へ近づきます。
荷台に人を乗せて走ってもいいですか
原則として認められません。道路交通法第55条は、乗車のために設備された場所以外への乗車を禁じています。例外は、貨物を積載した貨物自動車で、その貨物を看守するために必要な最小限度の人員を荷台に乗せる場合と、同法第56条第2項にもとづき出発地の警察署長の許可を受けた場合に限られます。レジャーで荷台に人を乗せる使い方は、この例外に当たりません。
荷台に鍵のかかる収納はありますか
標準では備わりません。荷台は上面が開いた構造で、施錠できる収納は用意されていません。貴重品はキャビン側のグローブボックスやフロアコンソールボックスへ移すのが基本になります。荷台側の防犯性を上げるなら、施錠機構を持つハードタイプのトノカバーやキャノピーを追加する形になります。
まとめ:4つの数字から荷室を組み立てる
トライトンの荷室は、1,470mm(荷台長)、1,525mmと1,125mm(荷台幅の最大とホイールハウス間)、520mm(荷台深さ)、500kg(最大積載量)という数字を軸に組み立てると迷いません。リヤゲートを倒せば床は約1,960mmまで伸び、コンパネや6フィートの2×4材が寝かせて載ります。純正の2×4ランバーアタッチメントで荷台を前後に仕切り、4か所のインナーフックへラッシングベルトを掛ければ、荷崩れの大半は止まります。濡らしたくない物と貴重品はキャビン側の収納へ振り分け、屋根が要るならトノカバーかキャノピーを足す。この順番で決めていけば、500kgの荷台を余さず使い切れます。

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