BMWX6 E71に乗り続けていると、純正ナビの地図データが古いままだったり、Bluetoothでの音楽再生やCarPlayに対応していない画面のままで不便を感じ始める場面が増えてくる。X6 E71は生産時期によって搭載するiDriveの世代が前期のCCCと中期以降のCICに分かれており、社外品を選ぶ前にこの違いを押さえておく必要がある。ここでは自車の世代を確認する方法と、実際に流通しているAndroidナビの選択肢を、価格や在庫の状況とあわせて見ていく。
BMWX6 E71の標準ナビはCCCとCICの2世代に分かれる
初代にあたるX6 E71は2008年6月24日に日本での発表・受注が始まり、2014年8月に2代目のF16へバトンを渡すまで生産が続いた。この間に搭載する車載システムの世代が切り替わっており、年式ごとの違いを押さえておくと社外品選びで迷いにくくなる。
グレード展開と生産時期の変遷
X6 E71は2008年6月24日の発表時点で、xDrive35i(3.0L直列6気筒ツインターボ)とxDrive50i(4.4L V型8気筒ツインターボ)の2グレード構成だった。2009年7月7日には高性能グレードの「X6 M」が追加されている。2010年5月27日には一部改良が行われ、xDrive35iのエンジンがツインターボからツインスクロールターボ+バルブトロニックのシングルターボ構成に変更されるとともに、全グレードでミッションが6速ATから8速ATへ切り替わり、マイクロ・ハイブリッド技術やLED化されたリアコンビネーションランプが加わった。同年7月26日には「アクティブハイブリッドX6」の受注が始まり、2011年5月24日には乗車定員が4名から5名に変更されている。2012年6月6日にはフロントマスクやヘッドライト、インテリアを一新するマイナーチェンジが実施され、LEDヘッドライトやヘッドアップディスプレイがラインアップに加わった。短い周期で仕様変更が重ねられているため、同じ「E71」という型式でも、実車の生産時期によって装備内容が大きく異なる点は覚えておきたい。
iDriveがCCCからCICへ切り替わった時期の目安
BMWの車載情報システムはMASK・CCC・CIC・NBTの順に世代が進んでおり、X6 E71は発売当初CCC(Car Communication Computer)を搭載していたとされる。海外のBMWレトロフィット専門情報では、X6 E71がCICに対応する生産時期を2009年10月〜2014年8月として案内しており、これに沿うとおおむね2009年後半を境にCCCからCICへ切り替わったとみてよい。ただし正確な切り替え時期には個体差があり得るため、年式だけで判断せず実車で確認する方法もあわせて持っておく対応になる。CCCは地図データをナビ用のDVDメディアに収録し、更新のたびにDVDを差し替える方式である一方、CICは地図データを本体のハードディスク(80GBとされる)に格納し、USBメモリ経由でデータを書き込む方式に変わっている。この地図更新の作業内容の違いは、実車がどちらの世代かを見分ける手がかりの一つになる。なお、より新しい「NBT」世代への切り替わりは2012年以降の他車種で進んだが、2014年8月に生産を終えたX6 E71には基本的に及んでいない。
対策の早見表|地図更新・Androidナビ載せ替え・コーディング施工
X6 E71のナビ環境を整える方法は、大きく3つの方向に分けられる。
早見表:目的別の3つの対策
| 目的 | 対策 | 製品例 | 価格帯目安 | 施工 |
|---|---|---|---|---|
| 純正ナビの地図を最新化したい | 地図データ更新 | BMW純正ナビ地図更新サービス | 数千円台〜(世代で変動) | 自分でUSB/DVD更新 or 販売店 |
| 画面を大きくしてCarPlayも使いたい | Android一体型ナビへの載せ替え | 12.3インチAndroidナビ他 | 5万円台〜7万円台 | 取付店 or 配線知識のあるDIY |
| 純正ナビのまま使い勝手を整えたい | Bluetooth有効化などのコーディング施工 | 販売店でのコーディング作業 | 数千円〜1万円台 | 専門店依存 |
このうち地図データ更新とコーディング施工は既存のナビを生かした対応になり、内装を大きく崩さずに完了する。画面サイズや対応機能を大きく変えたいときはAndroidナビへの載せ替えが選択肢になるが、こちらはダッシュボード周辺のパネルを一時的に取り外す作業を伴い、車両の世代に合ったハーネスやキャンバスアダプターを組み合わせる前提になる。次の項目からは、実際に流通しているAndroidナビの選択肢を個別に見ていく。
12.3インチAndroidナビへの載せ替え(WOWAUTO)
画面を大きくしてCarPlayやSIM通信にも対応させたい場合、12.3インチのAndroidナビへの載せ替えが候補になる。
対応システムと画面サイズ
WOWAUTOが扱う12.3インチのAndroidナビは、タッチパネル式で4GB RAM+64GBストレージを積み、Bluetooth内蔵・SIMカード対応・CarPlay/iPhone連携に対応する。商品ページの対応表記にはX1・X3・1シリーズ・3シリーズ・X5・X6といった複数の車種と、CIC・CCC・NBTの各世代、そしてE71を含む型式が挙げられており、CCCとCICのどちらの世代でも取り付けの土台になる設計としている。実際の取り付けでは車両側のコネクター形状や配線が世代によって異なるため、注文前に自車の世代を伝えて確認する対応が現実的になる。この手のAndroid一体型ナビは、純正のステアリングスイッチやバックカメラの配線をそのまま活かす前提の製品が多く、取り付け時に車両側のハーネスとカプラー形状が合っているかどうかも、施工店に事前確認しておく項目になる。
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価格と在庫、購入前に確認したいこと
価格は税込72,800円で、確認した時点の在庫は残り3点の表示だった。BMW専用をうたうAndroidナビは対応車種の幅が広い分、コネクターキットやハーネスが車両の世代に合っているかどうかで取り付けの可否が分かれる。注文前に自車のグレードと生産時期を販売店に伝え、対応可否を個別に確認する対応が無難になる。
今回確認できた他のAndroidナビ4機種(IPPEI)の傾向
同じくX5/X6向けをうたう商品として、IPPEIブランドのAndroidナビが4機種見つかった。
価格帯とスペックの傾向
4機種はいずれもAndroid14を搭載し、価格は税込51,000円〜59,000円のレンジに収まる。ストレージ構成は2GB+32GBと4GB+64GBの2パターンがあり、注文時にはハンドル位置(右ハンドル/左ハンドル)とあわせて「CIC」または「CCC」の世代を選ぶ設定になっている。この注文画面の作り自体が、CICとCCCで内部の配線・データ形式が異なり、同じ製品でも世代ごとに別仕様を用意する必要があることを裏付けている。
納期に注意
確認した時点で、この4機種はいずれも即納在庫がなく、発送まで9〜12日程度かかる受注発注扱いの表示だった。今回確認できた対応品5点のうち、即納の在庫があったのはWOWAUTOの12.3インチ機のみで、残りは受注発注扱いだった。価格と在庫は変わりやすいため、注文の直前に販売ページの表示を見直す対応になる。
なぜCCCとCICで「対応」の中身が違うのか
対応表に複数の世代が並記されていても、CCC世代の車両にCIC用の部品をそのまま組み合わせられるわけではない。
地図データの保存方式とハードウェアが異なる
CCCは地図データをDVDメディアに収録するのに対し、CICは地図データを本体のハードディスクに格納する構成に変わっている。保存方式が変わったということは、ヘッドユニット内部の基板構成やコネクター形状も世代ごとに異なるということであり、Android一体型ナビへの載せ替えでも、車両側の配線を受け止めるハーネスやキャンバスデコーダーを世代に合わせて選ぶ必要がある。
商品ページがCIC/CCCを別設定にしている理由
今回確認したAndroidナビの商品ページが、右ハンドル+CICと左ハンドル+CCCのように世代とハンドル位置をセットで選ばせる作りになっているのも、内部のハーネス形状やキャンバスアダプターの型番が世代ごとに異なるためと考えられる。商品が「CIC・CCC両対応」とうたっていても、実際に組み合わせるハーネスやアダプターが自車の世代に合っているかどうかは、注文前に個別に確認する対応が欠かせない。
社外ナビ選びで自車がCCCかCICかを見分ける3つの方法
購入前に自車の世代を確認する方法は、大きく3つある。
生産時期から見当をつける
目安として、海外のBMWレトロフィット専門情報ではX6 E71のCIC対応期間を2009年10月以降としており、これより前の生産車はCCCを搭載しているとみてよい。ただし切り替え時期には個体差があり、受注のタイミングや生産バッチによって前後することがあるため、年式だけを頼りに対応部品を決めるとずれが生じやすい。
地図更新の方式を確認する
ナビの地図更新をDVDメディアの差し替えで行っていればCCC、USBメモリ経由のデータ書き込みで行っていればCICと判断できる。過去に地図更新をした経験があれば、そのときの作業内容を思い出すだけで判断できる方法になる。
車検証の初度登録年月やディーラーへの照会
車検証の初度登録年月や納車時の書類、販売店への照会も、実車確認とあわせて使える情報になる。生産時期の境界に近い年式の車両は、実車での確認と販売店への照会を両方行っておくと選び方がぶれにくい。
購入前に確認したい3つのポイント
Androidナビを注文する前に、次の3点を押さえておくと選び方がぶれにくい。
自車の生産時期とグレードを確認する
車検証の初度登録年月や納車時の書類、販売店への照会から、自車がCCC世代かCIC世代かを確認しておく。
商品ページの対応表記を細部まで確認する
商品ページに列挙されている対応車種・対応世代の中に、自車の型式(E71)と世代(CCCまたはCIC)の両方が含まれているかを確認する。型式だけが一致していても世代が異なれば、配線やハーネスがかみ合わない場合がある。
取付方法と保証範囲を確認する
配線作業を伴う載せ替えは、施工実績のある専門店への依頼が前提になる。取り付け後の不具合対応や、車両側の保証範囲への影響についても、依頼前に販売店や施工店に確認しておくと引き渡し後の対応がスムーズになる。
よくある質問
BMWX6 E71で社外ナビへの載せ替えはできるか
できる。X6 E71の純正ナビはCCCまたはCICのシステムを使った構成で、Android一体型ナビへの載せ替えに対応した製品が複数流通している。ただし対応表に自車の型式と世代の両方が含まれているかどうかを確認してから注文する対応になる。
CCCとCICはどう見分ければよいか
地図更新の方式で見分ける方法が分かりやすい。DVDメディアの差し替えで更新していればCCC、USBメモリ経由のデータ書き込みで更新していればCICになる。生産時期(目安として2009年10月以降はCIC)も参考になるが、個体差があるため最終的な判断は実車での確認が分かりやすい方法になる。
対応表に自分の型式が無い場合はどうするか
対応表にE71の記載が無い、または世代の記載が無い商品は、購入前に販売店へ自車の年式・グレード・搭載システムを伝えて適合可否を照会する対応になる。年式や車格が近いX5 E70向けの部品は流用できる場合もあるが、これも搭載システムの世代が一致している前提での話になる。
取り付けは自分でできるか
配線作業を伴わない製品であれば自分で取り付けられるものもあるが、Androidナビへの載せ替えは車両側の配線に踏み込む作業になるため、施工実績のある専門店への依頼が前提になる。DIYで行う場合も、CCC/CICどちらの世代かという車両側の構成を事前に把握しておく必要がある。取り付け後にステアリングスイッチやバックカメラの表示が正しく動くかどうかも、納車前に施工店とあわせて確認しておく項目になる。
まとめ
BMWX6 E71は2008年6月の発表から2014年8月の生産終了までの間に、車載システムがCCCからCICへ切り替わっている。標準ナビはこの2世代のいずれかを搭載しており、社外のAndroidナビへ載せ替える選択肢も用意されているが、地図データの保存方式(DVDかハードディスクか)が世代によって異なるため、対応表に自車の型式と世代の両方が含まれているかどうかの確認が欠かせない。今回確認できた5機種のうち、即納の在庫があったのはWOWAUTOの12.3インチ機のみで、残りは受注発注扱いだった。生産時期からの見当や地図更新の方式といった実車での確認方法とあわせて、価格や在庫が変わりやすい商品ページの表示は注文の直前に見直す対応になる。
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