電気自動車の BMW iX1(U11)を通勤や週末の遠出に使っていて、ドラレコを後から付けようとすると、輸入車の内装のどこから電源を取るかで手が止まりやすい。付け方は、ルームミラー裏のカバーと一体になる専用品にするか、シガーソケットやヒューズ電源から配線する汎用品にするかで大きく変わる。どちらを選んでも、カメラは前面ガラスの決められた範囲に付ける。
iX1 U11 のドラレコは専用品と汎用品で電源の取り方が分かれる
専用品を出している FITCAMX の製品ページでは、BMW X1 と iX1 の U11(2023〜2026年式)に合わせたドライブレコーダーを載せている。ルームミラーの裏のカバーと一体になる形で、フロントカメラだけの構成と、前後カメラの構成がある。この FITCAMX の X1・iX1 U11 用の専用品は雨滴センサーから電源を取る方式で、Aピラーを外したり、ヒューズボックスやシガーソケットにつないだりする必要は無いと案内されている。ただし、注文の前にミラー裏カバーの写真で型を確かめる必要がある(専用品の節で詳しく書く)。
汎用品の電源は、シガーソケットに差す方法がいちばん手軽で、差すだけで動く。ヒューズボックスから電源を取る方法もある。
付ける場所はどちらも同じ決まりに従う。保安基準で認められる前面ガラスの範囲は3つあり、ルームミラーの裏に隠れる範囲が目安になる。
対象の車と、作業前に確かめること
国内発売時の報道(レスポンス)によると、BMW ジャパンは2023年2月17日に新型 X1 の販売を始め、電気自動車の iX1 xDrive30 をラインアップに加えた。iX1 xDrive30 は前後に電気モーターを持つ4輪駆動だ。同じ報道では、直前に前進したルートを後退でたどれるリバースアシスト付きのパーキングアシスタントと、運転支援システムが標準装備とされている。
一方で、iX1 の車両側に録画の機能が付いているか、BMW の純正ドライブレコーダーが iX1 に付けられるかは確かめられていない。年式や装備で違いうるので、社外品を買う前に、車台番号を伝えて BMW の販売店で確かめておきたい。
作業の前には、車の取扱説明書で次の3つを見ておく。分からない点は販売店に聞けばよい。
- 電源ソケットの位置
- エンジン(電源)を切ったときに、ソケットの通電が止まるかどうか
- エアバッグの位置
ナビまわりも一緒に手を入れるなら、こちらも参考になる。
前面ガラスのどこに付けてよいか
付けてよい3つの範囲
カー用品の COBBY の解説や、MOTA の取り付け方法の解説では、保安基準でドライブレコーダーのカメラを前面ガラスに付けてよい範囲は、次のいずれかとされている。
- ルームミラーの裏に隠れる範囲
- ガラスの上の縁から、開口部の実長の20%以内
- ガラスの下の縁から150mm以内
根拠は、道路運送車両の保安基準の窓ガラスの決まりと、その細目を定める告示とされている。解説記事によって挙げる条文の番号が違うので、番号はここでは挙げない。
COBBY の解説では、決められた範囲の外に付けると保安基準に合わず車検に通らないうえ、不正改造とみなされる可能性があるとされている。ダッシュボードに置く型も、前方の安全確認を妨げない位置に固定する。
ルームミラーの裏が目安になる理由
MOTA や All About の解説では、ルームミラーの高さはおおむね上の縁から20%の範囲に収まるので、ミラーの裏側か、ミラーと同じ高さに付ければよい、という目安が示されている。ミラーの裏は運転者の前方の視界を妨げにくい位置でもある。汎用品で位置に迷ったら、ミラーの裏を第一候補にすればよい。
ミラー裏カバー一体の専用品の付け方と配線
FITCAMX の X1・iX1 U11(2023〜2026年式)用の専用品は、純正のルームミラー裏カバーの形を写した設計になっている。ミラー裏カバーと一体なので、見た目がすっきりする。
電源は雨滴センサーから取る
FITCAMX の製品ページでは、この専用品は雨滴センサー(レインセンサー)から電源を取る方式で、Aピラーを外したり、ヒューズボックスやシガーソケットにつないだりする必要は無いと案内している。フロントカメラの取り付けは配線作業なしと記載されている。ピラーの内張りやヒューズボックスに触れずに済むので、内装の分解に慣れていない人ほど選ぶ意味がある。
買う前にミラー裏カバーの写真で型を確かめる
メーカーは、購入前にミラー裏カバーの写真で型を確かめる必要があるとしている。写真が無いと発送が遅れたり、車に合わない型が届いたりするおそれがあると記載されている。X1・iX1 U11 用と書かれていても、注文の前に自分の車のミラー裏カバーを撮って送ると考えておけばよい。
リアカメラの配線と付属品
前後カメラの構成では、リアカメラは前のカメラから配線し、別に電源へつなぐ必要は無い。リアカメラは後ろの窓ガラスに付けるか、車内向きに付ける。リアカメラだけを後から足すことはできないので、後ろも撮りたいなら最初から前後の構成を選ぶ。
付属品は、フロントカメラだけの構成で、フロントカメラ・64GB の microSD カード・Y 字ケーブル・内張りはがし・カードリーダー・取扱説明書。前後の構成ではリアカメラとリアカメラ用ケーブルが加わり、microSD カードは 64GB か 128GB になる。対応する microSD カードは最大 256GB で、Wi-Fi(2.4GHz)を内蔵し、iOS と Android のアプリで動画を取り込める。
汎用品の電源の取り方
シガーソケットから取る
汎用品でいちばん手軽なのは、電源コードをシガーソケットに差す方法だ。そのままだと配線が垂れて見栄えが悪いので、増設ソケットを使う方法が一般的と解説されている。iX1 のソケットの位置や数は、取扱説明書で確かめてから配線の道筋を決める。
ヒューズ電源から取る
ヒューズボックスから電源を取る場合は、ヒューズ電源コネクターを使う。コネクターは車種によってミニ平型・平型・低背の違いがあるので、車のヒューズに合う形を選ぶ。iX1 のヒューズボックスの位置や、ドラレコに使えるヒューズは確かめられていないので、取扱説明書と販売店で確かめてから作業する。
駐車監視を使う予定があるなら、3芯タイプの電源コードは駐車監視モードの間、車のバッテリーから給電することも覚えておきたい。バッテリーへの負担は駐車監視の節で扱う。
配線の通し方とエアバッグの位置
MOTA や COBBY の解説では、汎用品の配線は次の順で通すとされている。
- フロントガラスと天井の隙間に押し込む
- ピラーに沿わせて下ろす
- 既存の配線があれば、結束バンドで一緒に固定する
くらしのマーケットマガジンの解説では、ドライブレコーダーを付ける場所は、運転席や助手席のエアバッグ付近を避けるのが鉄則とされている。配線をピラーに沿わせる前に、取扱説明書でエアバッグの位置を見ておく。
配線をピラーの中に隠す作業は手間がかかると解説されている。見た目を優先して隠したいのか、外から見えてもよいのかを、作業の前に決めておくとよい。
駐車監視を使うときの電源とバッテリー
くるまのニュースの記事によると、駐車監視モードはエンジン(電源)を切った後も衝撃のセンサーなどを動かすので待機電力を使い、バッテリーの電力を使い切るとバッテリー上がりを起こす可能性がある。短い距離の運転(ちょい乗り)を繰り返すと充電が足りずに危険が増し、バッテリーの劣化の元にもなる。この話は車のバッテリー全般の一般論で、iX1 の駆動用の電池にどう響くかは確かめられていない。
駐車監視を使うなら、バッテリーの電圧を測り、電圧が下がると駐車監視を自動で切る機能があるかを選ぶ基準にする。駐車監視の設定時間が長いほど待機電力を使うので、使い方に合わせて設定を見直す。
FITCAMX の X1・iX1 U11 用の専用品では、駐車監視モードに配線での取り付け(ハードワイヤー)が必要とされている。駐車監視は衝撃を検知したときに録画を始める仕組みで、連続録画ではないとメーカーが記載している。雨滴センサーからの給電だけで駐車中も撮れるわけではない点は、買う前に押さえておきたい。
長い時間停めて車内で過ごす使い方も考えているなら、こちらも参考になる。
専用品と汎用品、自分で付けるか店に頼むかの決め方
| 比べる点 | 専用品(FITCAMX の X1・iX1 U11 用) | 汎用品 |
|---|---|---|
| 付ける位置 | ミラー裏カバーと一体 | 決まりの範囲を自分で守る |
| 電源 | 雨滴センサーから(メーカーの案内) | シガーソケットかヒューズ電源 |
| 配線の手間 | フロントは配線作業なしと記載 | 電源から配線を通す |
| 買う前の確認 | ミラー裏カバーの写真で型 | ヒューズに合うコネクターの形 |
| 駐車監視 | 配線での取り付けが別に要る | 3芯の電源コードは車のバッテリーから給電 |
見た目と配線の手間の少なさを取るなら、FITCAMX の X1・iX1 U11(2023〜2026年式)用の専用品を選ぶ。ただし注文の前にミラー裏カバーの写真で型を確かめることと、駐車監視には別に配線が要ることが前提になる。機種を自由に選びたいなら汎用品にし、付ける位置の決まりと電源の取り方を自分で詰める。
配線に不安があれば専門店に頼むと確実と解説されている。駐車監視のために常時電源を確保する配線も手間がかかる作業だ。輸入車は取り付けの工賃が高い場合があるとも書かれているので、店に頼むなら見積もりを取ってから決めればよい。
同じ車の部品の型番は、次の記事にまとめている。
よくある質問
専用品を付けるのにAピラーは外す?
FITCAMX の製品ページでは、X1・iX1 U11 用の専用品は雨滴センサーから電源を取るので、Aピラーを外す必要は無いと案内している。型は注文前にミラー裏カバーの写真で確かめる。
専用品の駐車監視は配線なしで使える?
使えない。FITCAMX の X1・iX1 U11 用の専用品は、駐車監視モードに配線での取り付け(ハードワイヤー)が必要で、録画は衝撃を検知したときに始まり、連続録画ではないとメーカーが記載している。
ルームミラーより下に付けてもよい?
前面ガラスの3つの範囲のどれかに入るかで決まる。ミラーの裏に隠れる範囲・上の縁から開口部の実長の20%以内・下の縁から150mm以内のどれにも入らない位置は、保安基準に合わず車検に通らない。
車に録画の機能は付いていない?
iX1 の車両側に録画の機能があるかは確かめられていない。純正ドライブレコーダーが付けられるかと合わせて、車台番号を伝えて BMW の販売店で聞くのが確実だ。
まとめ
まず実車で、いま付いているルームミラー裏カバーの形を見て写真に撮り、電源ソケットの位置とヒューズボックスのヒューズの形を確かめる。そのうえで車検証の車台番号を手元に置き、車両側の録画の機能や純正品が付けられるかを販売店で聞く。
- 付ける位置は、ルームミラーの裏に隠れる範囲・上の縁から開口部の実長の20%以内・下の縁から150mm以内のいずれか
- 電源は、FITCAMX の X1・iX1 U11(2023〜2026年式)用の専用品なら雨滴センサーから(型はミラー裏カバーの写真で確かめる)、汎用品ならシガーソケットかヒューズ電源から
- 駐車監視はバッテリー上がりの元になりうるので、電圧が下がると自動で切る機能と設定時間で備える
荷室まわりの使い方は、こちらにまとめている。

コメント