ノア ZRR70G バッテリー型番は55D23Lと46B24L

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70系ノアの ZRR70G に積まれている純正バッテリーは、基本が 55D23L である。ただし同じ ZRR70G のなかにナビ無しモデルという例外があり、そこだけ新車搭載が 46B24L になっている。この2つは幅も奥行きも違うサイズで、片方の車にもう片方を載せることはできない。だから型式を調べるだけでは足りず、いま載っている現物を見るところまでが買う前の作業になる。

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純正は55D23L、ナビ無しモデルだけ46B24L

バッテリーメーカーの古河電池が公開している自動車用バッテリー適合表を開くと、ZRR70G の行は4本ある。2007年から2010年(エンジン型式 3ZR-FE)には、仕様欄が空欄で新車搭載 55D23L の行と、仕様欄に「ナビ無しモデル」と書かれた新車搭載 46B24L の行が並ぶ。2010年4月から2014年1月(3ZR-FAE、仕様欄は「5人・サイドリフトアップ」)は新車搭載も寒冷地仕様も 55D23L だ。

そして 46B24L の行でも、寒冷地仕様の列だけは 55D23L に上がる。つまり同じ ZRR70G という型式のなかに、55D23L の車と 46B24L の車が両方ある。型式と年式だけを頼りに商品を選ぶと、この分岐で外す余地が残ってしまう。なお同じ表で ZRR70G の「バッテリー搭載位置」と「特記事項」の列は空欄で、凡例によれば空欄は調査対象外を意味する。

55D23Lと46B24Lという型番の読み方

電池工業会が示すバッテリー形式の読み方によると、国産車の型式は4つの要素でできている。先頭の数字が性能ランクで、バッテリーの総合性能(始動性能・容量)を表し、数値が大きいほど性能がよくなる。次のアルファベットが幅と箱高さの外形区分、続く数字が長さの概寸法(約cm)、末尾の R・L が+−端子の極性位置を示す。55D23L なら性能ランク55、外形区分D、長さ約23cm、端子位置Lと読む。

外形区分は A から H まであり、A が最も小さく H が最も大きい。掲載されている寸法は A が幅127mm×箱高さ162mm、B が幅129mm×箱高さ203mm、D が幅173mm×箱高さ204mm。B と D の差は主に幅で、D のほうが約44mm広い

型式別のバッテリーサイズ資料に載っている本体の外形寸法でも差は明らかで、46B24L が240×129×203mm・5時間率容量36Ah、55D23L が230×173×204mm・5時間率容量48Ah。長さは 46B24L のほうが10mm長いが、幅は 55D23L が44mm広く、容量は12Ah大きい。端子位置はどちらも L だ。

自分のZRR70Gがどちらなのかを確かめる

いちばん確実で早いのは、ボンネットを開けて今載っているバッテリーの天面に印刷された型式を読むことだ。販売店の解説でも、端子記号は今と同じ表記のものを選ぶこととされているし、購入前に実際に車両に搭載されている型式を確認するようメーカー側も案内している。

この確認を省けない理由は車両側にある。搭載寸法を掲載している適合表では、同じ DBA-ZRR70G に2通りの値が載っている。B24 サイズを積む仕様が幅238mm・奥127mm・高215mm、D23 サイズを積む仕様が幅232mm・奥175mm・高225mm。奥行きが約48mm違い、載せられる規格も 46B-24L から 65B-24L と、50D-23L から 75D-23L 以上という別系統になっている。トレイと固定金具ごと別仕様だと考えたほうがいい。安く見えたから、店頭にあったから、という理由で規格違いを選ぶ場面ではない。

もうひとつ正直に書いておくと、2010年4月以降の ZRR70G に 46B24L の設定が残るかは資料によって表記が割れている。古河電池の適合表と販売店の一部の適合表は後期を 55D23L のみで載せる一方、別の販売店の適合表は前期・後期とも B24 系と D23 系を併記している。整備解説では 46B24L に触れず 55D23L を標準搭載としているものもある。年式で断定できない以上、現物を読むのが結論になる。

ZRR70W・ZRR75G・ZRR75Wと取り違えない

70系ノアには ZRR70G のほかに ZRR70W・ZRR75G・ZRR75W があり、バッテリーの設定はそろっていない。古河電池の適合表では、ZRR70W と ZRR75W は掲載されている全行が新車搭載 55D23L で、46B24L の行そのものが存在しない。一方 ZRR75G には ZRR70G と同じくナビ無しモデルで新車搭載 46B24L の行がある。ネットで見つけた情報が自分の型式のものかどうかは、読む前に確かめておきたい。

自分の型式は車検証の型式欄で分かる。型式別の車種情報によれば ZRR70G の販売期間は2007年6月から2014年1月、排気量1986cc、駆動方式は FF、乗車定員はグレードにより5人・7人・8人。エンジンはベースグレードが 3ZR-FE 型で143馬力、バルブマチックを採用した 3ZR-FAE 型が158馬力とされている。寒冷地仕様については販売店の適合表でも D23L サイズで統一して掲載されているので、寒冷地仕様車なら D23 系と考えて現物を確認すればいい。

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交換品に求める条件は3つ

充電制御車に対応していること

古河電池の適合表の「充電制御車/IS/HV」列には、ZRR70G の全4行とも★が付いている。凡例で★は「充電制御車となります」と定義されており、販売店の適合表でも ZRR70G の備考欄はすべて充電制御車だ。交換品は充電制御車に対応した製品から選ぶ、というのがこの車の前提になる。

充電制御とは、バッテリーの残量をコンピューターで監視し、一定量充電されると発電機からの電気の供給を自動的に止めて、エンジンの負荷を軽くし燃費を上げる仕組みだ。バッテリーメーカーはこの仕組みの下で置かれる状況として、充電時間が短く電力不足に陥りやすいこと、充電と放電がひんぱんで劣化しやすいことの2点を挙げている。対応製品が別に用意されているのはこの負担が理由だ。

サイズ記号と端子位置は今と同じにすること

外形区分と長さの数字、つまり B24 なのか D23 なのかと、末尾の L という端子位置の記号は、今載っているものと同じ表記を選ぶ。ここは選択の余地ではなく、車両側の寸法と配線が決めている条件だと考えたい。

性能ランクは同じか高い数値から選ぶこと

先頭の数字は上げてもよい。販売店の解説でも、性能ランクは今と同じかより高い数値のバッテリーを選ぶのが間違いのない選び方とされている。値段と相談して決めればいい部分がここになる。

交換の目安になる年数と月1回の点検

電池工業会の案内では、バッテリーの寿命は約3年とされ、それ以上使うと液減りが加速して内部の部位が露出し劣化が進むため早めの交換が勧められている。別のページでは自動車用鉛バッテリーの推奨交換時期は2年から3年と書かれている。タクシーや運送業などの営業車、農機・建機といった特殊車両は3年より短くなるとの注記もある。購入から3年前後が判断の区切りになる。劣化のサインとしては、液量のバラツキや補充回数の増加が挙げられている。

点検は少なくとも1か月に1回、または走行距離や運行時の状態から判断した適切な時期に行うよう案内されている。見る箇所は3つだ。液面が UPPER LEVEL と LOWER LEVEL の間にあるか、不足していれば直ちに UPPER LEVEL まで精製水(市販のバッテリー補充液など)を補充する。本体にヒビ・割れ・欠け・液漏れがないか、キャップの排気孔にゴミが付いていないか。端子と車両側ターミナルの接続が緩んでいないか、白い粉や錆といった腐食があればワイヤーブラシなどで取り除く。このとき乾いた布で清掃すると静電気により引火爆発する恐れがあるとの注意があるので、清掃方法は購入品の説明に従う。

自分で交換する手順と工具

用意するもの

整備士による70系ノアの交換作業の解説で挙げられているのは、端子のナットを緩める絶縁スパナ10mm、固定金具用のソケットレンチ12mm とラチェットハンドル、奥まった固定金具に届かせる250mm のエクステンションバー、そしてメモリーバックアップ。固定金具のボルトは長く奥にあるため、エクステンションバーの有無で進み方が変わる。あわせて保護メガネとゴム手袋を用意する。

外す順番

エンジンを止めてキーを抜き、スイッチを切る。作業前にルームランプを消していないとバックアップメモリーが飛ぶことがあるので、室内灯の状態も見ておく。メモリーバックアップはシガーソケットに挿すか、搭載されているバッテリーの端子に接続して当てる。そこからマイナス側ケーブルを先に外し、次にプラス側ケーブル、続いて取付金具、本体の順で進める。外したプラス端子は車体に触れさせないように扱う。

付ける順番

付けるときは逆になる。新しいバッテリーを取付台に置いて取付金具で固定し、プラス側ケーブルを先に接続してナットを締め、次にマイナス側ケーブルを締めて、最後に端子カバーを取り付ける。ケーブル端子の締め付けすぎはバッテリーと端子の変形・破損の原因になるとの注意があるので、力任せに回さない。バッテリーからは常に水素ガスが発生していて電解液には硫酸が使われているため、たばこの火などを近づけない、金属工具を端子に接触させてスパークを発生させない、という2点は作業中ずっと守る。ここに書いた手順は一般的なもので、詳細は購入したバッテリーの取扱説明書で確認してほしい。

交換後にリセット作業は要るのか

古河電池の適合表には「初期化」という列があり、ZRR70G は全4行とも◯が付いている。凡例では◯が「バックアップを取ればOK」、△が「バックアップに関係なくリセット作業が必要」、ーが「初期化必要なし」、P/W が「パワーウィンドウのみ初期化作業」と定義されている。メモリーバックアップを当てて交換すれば、別途リセット作業をすることは前提にされていない区分にこの車は置かれている、と読める。

逆にバックアップを使わずに端子を外した場合は戻す作業が出てくる。整備解説で挙げられている70系ノアの例は、バックガイドモニター(ステアリングホイールを右いっぱいから左いっぱいまで回す)、パワースライドドア(手動で全閉する)、パワーバックドア(手動で全閉したあと UNLOCK ボタンを押す)の3つ。装備の有無はグレードによるので、自分の車に付いているものだけ確認すればいい。

外した古いバッテリーの引き取り先

使用済みの自動車用鉛バッテリーは普通ごみに出すものではない。電池工業会の案内では、家庭から出るものについてリサイクル協力店があるとしたうえで、SBRAに相談するよう書かれている。SBRA は鉛蓄電池の再資源化を扱う団体で、回収と解体処理の仕組みを運営している。持ち込み先の詳細はこの団体に相談する、という導線だけ覚えておけばいい。

よくある質問

46B24Lの車に55D23Lを載せてもいいですか

載せられない。外形区分そのものが違ううえ、車両側の搭載寸法も奥行きで約48mm違っていて、トレイと固定金具の形が別になっている。適合表でも B24 系と D23 系は別の行として分けて掲載されている。逆方向も同じで、55D23L の車に 46B24L を選ぶこともできない。

性能ランクを上げた品番を選んでもいいですか

選べる。70系ノアの適合表に載っている容量アップの例は、46B24L からは 55B24L・60B24L・80B24L、55D23L からは 65D23L・75D23L・100D23L。いずれも外形区分と長さの数字、端子位置の記号は変えずに、先頭の性能ランクだけが上がっている。ランクを上げれば寿命が延びると約束されているわけではないので、そこは切り分けて考えたい。

アイドリングストップ車用を選ぶ必要はありますか

適合表の同じ列の凡例では IS(アイドリングストップ)や HV(ハイブリッド)が区別されていて、ZRR70G に付いているのは充電制御車の印だ。したがって選ぶ基準は充電制御車への対応になる。アイドリングストップ車用の製品をこの車に使えるかどうかについては、確認した資料に記述がなかったため、ここでは判断を書かない。

バッテリーがあがりました。交換すれば直りますか

電池工業会はバッテリーあがりの原因を2つに分けている。放電状態は電気の使用量が充電する量を上回った充電不足で、充電すれば回復して使用できる。寿命は内部の極板が劣化して蓄電量が減った状態で、充電してもすぐに使用できなくなる。あがった場合の処置はブースタケーブルによる救援か充電器での充電で、そのあとの再発の仕方で見分けがつく。なお、スタータが回るのにエンジンがかからない場合はバッテリーではなく車側の問題なので、車の点検に回す。

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まとめ

最初にやることは、ボンネットを開けて今載っているバッテリーの天面の型式を読むことだ。B24 なのか D23 なのか、末尾の記号が L かどうかを現物で確定させれば、あとは同じサイズ記号・同じ端子位置で、性能ランクが同じか高い充電制御車対応の製品から選ぶだけになる。車検証の型式欄はそのあとで、ZRR70G であることの裏取りに使えばいい。

交換作業そのものは、外すときはマイナスから、付けるときはプラスから、という順番を守るのが軸になる。メモリーバックアップを当てておけば、この車では追加のリセット作業までは前提にされていない。外したバッテリーの持ち込み先まで決めておけば、その日のうちに終わる作業だ。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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