中古で手に入れた2代目bBは、純正オーディオのままか、地図が十年以上前で止まったメーカーオプションナビを積んだままの個体が多い。社外ナビへ載せ替えようとすると、ナビ本体の銘柄より先に立ちはだかるのが、オーディオ窓口が200mm幅なのに市販デッキは180mm幅という寸法の食い違いと、車両側から出ている3つのコネクタだ。取付キットメーカーが公開している適合情報を並べると、QNC20・QNC21・QNC25はH17.12〜H28.08の全期間で同じキットが共通で使え、分かれ道はむしろ「メーカーオプションナビが付いているかどうか」の一点にある。
QNC20 のナビ適合早見表
社外ナビの箱に「2DIN」と書いてあっても、bBの窓にそのまま収まるとは限らない。トヨタ車のオーディオ窓口には180mm幅と200mm幅の2種類があり、2代目bBは200mm窓口。ここへ市販の180mmデッキを入れるため、左右に残る隙間をワイドパネルで埋める取付キットが要る。エーモン工業とカナック企画(NITTO)が公開している適合情報を、交換前に見る順で並べる。
| 確認項目 | bB QNC20 / QNC21 / QNC25(H17.12〜H28.08) |
|---|---|
| 対象型式とエンジン | QNC20=K3-VE 1297cc/QNC21=3SZ-VE 1495cc/QNC25=K3-VE 1297cc |
| 発売 | 2005年12月26日(トヨタ公式の車両系譜) |
| オーディオ窓口 | 200mm 窓口 |
| 収まるデッキサイズ | 180mm(2DIN)。200mmの窓はキットのワイドパネルで埋める |
| 取付キット | NITTO/カナック NKK-Y50D(互換 KK-Y45DⅡ/UA-Y50D)、エーモン Y2450 |
| 電源・フロントスピーカー | 10P コネクター |
| リアスピーカー | 6P コネクター |
| 車速・バック・パーキング | 5P コネクター |
| アンテナ | カーAV側の端子がJEITA以外(平端子)ならアンテナ電源用変換コードを使う |
| キットが使えない車 | メーカーオプションナビ装着車。純正6スピーカー車・9スピーカー車も適合確認が要る |
bBのナビ交換で最初に分かれるのは機種選びではなく、自分の車にメーカーオプションナビが付いているかどうかで、ここで買う部品がまるごと入れ替わる。
車両側とつなぐ部品の比較
比べる対象はナビ本体ではなく、どの機種を選んでも避けて通れない周辺部品のほう。価格は記事作成時点の参考値で、時期によって上下する。
| 部品 | 役割 | 参考価格 | 選ぶ場面 |
|---|---|---|---|
| オーディオハーネス 10P & 6P 変換キット | 社外ナビの電源・スピーカー線を車両側の10P/6Pへ変換する | 800円 | 社外ナビへ載せ替える全員 |
| ケーズシステム TN-010L(パネルサイズL) | 純正DVDナビの走行中テレビ+ナビ操作を可能にする | 4,670円 | H18.1〜H22.7のメーカーオプションナビ車 |
| ケーズシステム TN-010H(貼付タイプスイッチ) | 同上。スイッチを貼り付けで設置するタイプ | 4,670円 | スイッチの取り付け位置を選びたい場合 |
| サウンドオフ STV-T02-SS-5P | 走行中のテレビ視聴とナビ操作に対応するキット | 2,000円 | 中間価格でテレビとナビ操作の両方が欲しい場合 |
| INEX tvc32 テレビキャンセラー(5ピン) | 純正ナビの走行中テレビ視聴だけを解除する | 700円 | テレビが映れば十分な場合 |
社外ナビへ載せ替えるなら、まず要るのは10Pと6Pの電源・スピーカーハーネス。パネルを流用して配線だけ替える最小構成なら、キットを丸ごと買わずにここから始められる。
オーディオハーネス 10P/6P 変換キット bB QNC20/QNC21/QNC25 対応
200mm 窓口に 180mm デッキを入れる
オーディオレス車の窓は 200mm
エーモン工業のY2450(bB QNC20/QNC21/QNC25・H17.12〜H28.08)は、車両側を「200mm窓口」、対応デッキサイズを「180mm」と明記している。つまりbBの窓は市販の2DINデッキより2cm広い。何もせずデッキを差し込めば、左右に1cmずつの隙間が口を開ける格好になる。この2cmを埋めるのが取付キットの本来の仕事で、キット代はナビ本体の値段に隠れて忘れられやすい出費でもある。
取付キットの同梱内容
Y2450の同梱内容は、ワイドパネル(L・R)、ナビゲーション用ハーネス(10P)、同(6P)、車速信号コネクタ(5P)、ワイドパネル用のボルト(M5)とクリップ、取付説明書。一方でNITTOのNKK-Y50Dは「パネルL・R、コネクター10P・6P、車速パルス5P、アンテナ変換コード」という構成で、アンテナ変換コードまで入る。同じ車に使える2つのキットでも、アンテナ変換が入るかどうかで買い足す部品が変わるため、手持ちのナビ側の端子形状を先に見ておくと無駄がない。
200mm ワイドナビを選ぶ場合
窓が200mmある以上、トヨタ・ダイハツ向けの200mmワイドナビなら寸法の上ではそのまま収まる。カー用品の配線パーツ表では、200mmワイドナビ用として10P/6Pの電源ハーネスと5Pの車速取り出しハーネスをまとめたセットが用意されており、パネルを買わずにハーネスだけで済む組み合わせがある。逆に180mmの2DINデッキを200mmの窓へ入れる構成では、隙間を埋めるスペーサーかワイドパネルが必ず要る。ナビを注文する前に、自分がどちらの道を選ぶのかを決めておく順番が安全だ。
10P・6P・5P が担うもの
10P:電源とフロントスピーカー
カナック企画の適合情報は、bBの車両側コネクターを「電源/フロントスピーカー用コネクター(10P)」「リアスピーカー用コネクター(6P)」「車速用配線コネクター(5P)」と記載している。10Pに集まるのは常時電源、ACC、イルミネーション、アース、そしてフロント左右のスピーカー線。ナビが起動するかどうか、時計や設定が保持されるかどうかは、ここの接続で決まる。
6P:リアスピーカー
リアスピーカーは10Pとは別の6Pコネクターに分かれている。4スピーカー車ならこの10Pと6Pの2本で音は出そろう。市販の変換ハーネスが「10P & 6P」というセットで売られているのは、この2本を同時に受けるためだ。
5P:車速・バック・パーキング
5Pが運ぶのは車速パルス、リバース信号、パーキング信号の3系統。ここを省くと、ナビは自車位置をGPSだけで拾うことになる。トンネルや高架下で位置が流れる、バックギアに入れてもカメラ画面へ自動で切り替わらない、といった症状はたいていこの5Pの未接続が原因になる。取付キットに5Pコネクタが同梱されているのは、これを配線図から探して割り込ませる手間を省くためだ。
アンテナ側の変換
カナック企画は「カーAV側のアンテナ電源端子がJEITA以外の端子(平端子)の場合はアンテナ電源用変換コードを使用します」と注記している。ナビ側の端子形状は機種によって分かれるため、キットにアンテナ変換コードが入っていない場合は別途用意する。ラジオが入らない、という取り付け後のつまずきの多くはこの一本の不足で起きる。
メーカーオプションナビ装着車は別ルート
キットメーカーは、メーカーオプションナビ装着車を取付キットの適合から明確に外している。NKK-Y50Dの注記は「メーカーオプションナビ装着車は使用できない」、エーモンY2450も純正6スピーカー車・9スピーカー車・メーカーオプションナビ装着車について、グレードやオプションの違いで使用できない可能性があるとしている。純正ナビ付きのbBは、社外ナビへ載せ替えるより純正ナビを活かす方向のほうが現実的になる。
走行中のテレビとナビ操作を解除する
純正ナビへの不満の中身は、地図の古さより「走行中にテレビが映らない」「同乗者が目的地を入れられない」であることが多い。ここはテレビキット/ナビキットで解ける。ケーズシステムのTN-010LとTN-010Hは、H18.1〜H22.7のメーカーオプションDVDナビ(モニター番号26015)向けで、走行中のテレビ視聴とナビ操作の両方に対応する。2つの違いはスイッチの形状で、TN-010Lがパネル埋め込み型(パネルサイズL)、TN-010Hが貼付タイプになる。
ケーズシステム TN-010L bB QNC20/21/25 テレビキット+ナビキット
買う前にモニター番号を見る
この種のキットは純正ナビのモニター番号で適合が切られる。TN-010L/Hがモニター番号26015を指定しているように、同じbBでも年式とナビの世代で品番が変わる。グローブボックス裏やナビ本体側のラベルで番号を控えてから注文する手順を踏めば、買い直しを避けられる。
安く済ませる選択
テレビが映れば十分で、ナビ操作までは要らないなら、テレビキャンセラー単体という選択がある。INEXのtvc32は5ピンでQNC20/QNC21/QNC25のH18.1〜H28.7に対応し、700円台。走行中のナビ操作まで欲しいかどうかで、700円と4,670円のどちらを選ぶかが決まる。
ナビ本体の選び方
画面サイズは7型が基本線
180mmデッキとして収める前提なら、画面は7型が基本になる。8型以上のフローティング機は本体の張り出しが増えるため、bBのようにエアコン吹き出し口とオーディオ窓の距離が近い内装では、パネルとの干渉を実車で見てから決めることになる。窓が200mmある分、200mmワイド対応の機種を選べば画面の実効サイズは稼ぎやすい。
CarPlay と Android Auto
2005年設計の車に最新機能を足す価値が最も大きいのがここ。スマートフォン側の地図をナビ画面に映せれば、地図更新という概念そのものから解放される。CarPlay/Android Auto対応の2DIN機を選ぶなら、有線接続用のUSBポートをどこから引き出すかを配線計画に入れておく。
ステアリングスイッチの扱い
bBはグレードと年式によってステアリングスイッチの有無が分かれる。スイッチ付きの車で社外ナビ側から操作したい場合、ナビ本体だけでは完結せず、ステアリングリモコンアダプターが別途要る。アダプターは各社が車種別の適合表を公開しているため、自車の年式と型式で引いてから買う。
取り付け前に確認する3項目
スピーカーの本数を数える
キットメーカーが除外条件に挙げているのは、純正6スピーカー車と9スピーカー車。標準の4スピーカー車と比べてアンプやパネル形状が変わるためで、この2つに当たる車は追加の純正パネルやブラケットが要る場合がある。ドアとダッシュのスピーカーグリルを数えるだけで、自分がどちらに当たるかは分かる。
外すパネルと工具
NKK-Y50Dの注記には、運転席ハンドル下のカバー取り外しに別途工具が必要となる場合がある、との記載がある。内装剥がしのプラスチックツールと、10mm程度のソケット、プラスドライバーがあれば足りることが多いが、樹脂の爪は経年で硬くなり折れやすい。冬場の作業なら車内を暖めてから始めるほうが割れにくい。
車速信号の取り出し
5Pコネクタがキットに入っていれば、車両側のカプラーに割り込ませるだけで車速・バック・パーキングの3本が揃う。キットを買わずハーネスだけで組む場合、この3本を配線図から自力で探すことになるため、作業時間はここで大きく変わる。取付キットの価格差は、この手間を買うかどうかの差でもある。
よくある質問
bB QNC20 に 200mm ワイドナビはそのまま付く?
車両側の窓が200mmなので、200mmワイド対応のナビは寸法の上では収まる。ただし電源コードがトヨタ車用コネクターの形で付属しているかどうかで、買い足す部品が変わる。トヨタ車用コネクター付きのモデルなら、10P/6Pの変換ハーネスとアンテナ変換だけで組める場合がある。
取付キットを買わずに社外ナビを付けられる?
配線だけなら10P/6Pの変換ハーネスと5Pの車速ハーネスで成立する。問題は見た目のほうで、180mmのデッキを200mmの窓へ入れると左右に隙間が残る。純正パネルを流用して隙間をスペーサーで埋める手はあるが、仕上がりを気にするならワイドパネル入りのキットを買うほうが早い。
メーカーオプションナビの bB を社外ナビへ載せ替えられる?
NKK-Y50Dは「メーカーオプションナビ装着車は使用できない」と明記しており、市販の取付キットは対応していない。純正ナビ側にエアコン表示などの機能が統合されている個体もあるため、載せ替えではなくテレビキット/ナビキットで純正ナビの制限を外す方向のほうが現実的になる。
純正6スピーカー車・9スピーカー車では何が変わる?
キットメーカーはこの2つを適合の除外または要確認としている。スピーカーの本数が増える車はアンプの有無やパネル形状が標準車と異なり、同じキットでは収まらない場合がある。購入前にスピーカーグリルの数を数え、販売店の適合表で自車のグレードを引く。
車速信号をつながないとどうなる?
GPSだけで自車位置を推定する状態になるため、トンネル内や高架下で位置が実際とずれる。バックカメラを付けた場合も、リバース信号が来ていなければ画面が自動で切り替わらない。5Pコネクタは面倒でも接続しておくと、後からの手戻りがない。
bB QNC20 のナビ選びのまとめ
2代目bBのナビ交換は、機種の性能比較より先に3つの数字で道が決まる。窓口は200mm、収まるデッキは180mm、そして車両側から出ているのは10P・6P・5Pの3本。この前提を押さえれば、あとは取付キット(NKK-Y50D/Y2450)を買うか、ハーネスだけの最小構成で組むかの選択になる。
一方でメーカーオプションナビを積んだ個体は、キットメーカー自身が適合から外しているため、載せ替えの土俵に上がらない。その場合はモニター番号を確認したうえでテレビキット/ナビキットを選び、走行中のテレビとナビ操作という実際の不満だけを解消するほうが、費用も作業量も小さく収まる。
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