スズキ e ビターラ(PA2AS)で初めてエアコンフィルターを替えるとき、通販の互換品には商品名に e ビターラとは違う純正品番を並べたものもあり、どれを選ぶかは品番をどう照らすかで分かれる。デンソーの車種別適合表では、e ビターラ(年式 2026年1月~・型式 PA2AS、PB3AS・グレード全車)に合うのはクリーンエアフィルターの DCC7003 とプレミアムの DCP7003 の2種類で、取付位置はグローブボックス内だ。
e ビターラ PA2AS のエアコンフィルター品番
デンソーの車種別適合表で e ビターラ(年式 2026年1月~・型式 PA2AS、PB3AS・グレード全車)の行を見ると、適合品番は次の2つになっている。
- クリーンエアフィルター(スタンダード):DCC7003(製品番号 014535-1660)
- クリーンエアフィルタープレミアム:DCP7003(製品番号 014535-3780)
同じ行の純正品番の欄には、95850-55R00 が「標準」として載っている。通販や店頭で探すときは、デンソーの品番・製品番号か、この純正品番を手掛かりにすると e ビターラ用にたどり着きやすい。
適合データの一覧(年式・型式・品番)
デンソーの車種別適合表の e ビターラの行を表にまとめた。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年式 | 2026年1月~ |
| 型式 | PA2AS、PB3AS |
| グレード | 全車 |
| クリーンエアフィルター | DCC7003(014535-1660) |
| クリーンエアフィルタープレミアム | DCP7003(014535-3780) |
| 純正品番 | 95850-55R00(標準)、99000-79AJ8(DOP) |
| 取付位置 | グローブボックス内 |
| 交換難易度 | A |
デンソーの適合表の行
e ビターラの行は表に1件だけで、年式・型式・グレードで品番は分かれていない。型式欄には PA2AS と PB3AS が同じ1行に並んでいるので、車検証の型式がどちらでも、見る行は同じだ。
スズキの発表では、e ビターラは2026年1月16日に日本で発売された。グレードは X(2WD)と Z(2WD・4WD)で、2WD は前輪駆動、4WD は前後に独立した eAxle を持つ電動4WD「ALLGRIP-e」だ。ただし、PA2AS と PB3AS のどちらがどの駆動方式・グレードに当たるかは、確かめた出典に書かれていない。デンソーの表は2つの型式をグレード全車で1行にまとめているので、この表で品番を選ぶ限り、型式と駆動方式の対応を調べる必要はない。
純正品番の欄の読み方
純正品番の欄には2つの番号があり、95850-55R00 には「標準」、99000-79AJ8 には「DOP」と注記されている。ディーラーで純正品を頼むときや互換品の商品説明と照らすときは、標準の 95850-55R00 を使えばよい。99000-79AJ8 については注記を確かめただけで、仕様や標準品との違いは確かめられていない。
タフトにも同じ品番が示されている点と互換品の読み方
タフトの行と e ビターラの行
デンソーの車種別適合表のタフトの行では、ダイハツ タフト(年式 2020年6月~・型式 LA900・910・全車)にも、e ビターラと同じ DCC7003(製品番号 014535-1660)と DCP7003(製品番号 014535-3780)が適合品番として示されている。
一方、タフトの行の純正品番の欄は 08975-K9014(DOP)と CAFDC-P7003(DOP)で、e ビターラの行の 95850-55R00・99000-79AJ8 とは番号が違う。純正品番が車ごとに違っていても、デンソーの表では同じ DCC7003 が示されているということだ。
互換品の商品名に並ぶ純正品番も、e ビターラの番号と一致するとは限らない。KURVE の Znプレミアム(Z072)と Cプラス(C072)は、どちらも商品名に純正品番として 95860-58J00 と 88568-B2030 を並べている(出品者の記載)。e ビターラの行の 95850-55R00 はどちらの商品名にも無く、商品名の純正品番だけで照らすと e ビターラの番号とは一致しない。
互換品を選ぶときの確かめ方
デンソーの取扱上の注意は、フィルターの適合はデンソーの車種別品番適合表に従い、車種・年式に適合したものを使うよう求めている。互換品なら、次のどちらかが商品名や商品説明に書かれているかで確かめる。
- 適合車種欄に「eビターラ」と型式(PA2AS など)
- デンソーの品番・製品番号(DCC7003・014535-1660 など)
商品名の純正品番が e ビターラの番号と違うだけでは、適合の有無は決まらない。反対に、「タフト用」と書かれていることだけで e ビターラに付くとも言えない。確かめられたのは、デンソーの DCC7003/DCP7003 が両方の車の行に示されていることまでだ。
タフト側の適合データは次の記事にまとめてある。
スタンダード(DCC7003)とプレミアム(DCP7003)の違い
DCC7003(クリーンエアフィルター)
デンソーの製品紹介では、クリーンエアフィルターは帯電不織布のろ材を使った2層の除じんフィルターで、チリ・ホコリやスギ・ヒノキなどの花粉、PM2.5 を捕らえる。添着剤付活性炭で車内の食事臭・排ガス臭を脱臭し、緑色の層に抗菌剤を使い、抗ウイルス加工もこの層に施している。
DCP7003(クリーンエアフィルタープレミアム)
デンソーのプレミアムの製品紹介では、同じく2層の除じんフィルター(帯電不織布ろ材)でチリ・ホコリ・花粉・PM2.5 を捕らえ、黄色の層で抗菌・抗ウイルスと、スギ花粉やダニの死骸に由来するたんぱく質(アレル物質)の作用を抑える。試験ではスギ由来で84%、ダニ由来で99%減少した(2時間・効果は使用条件により異なる)。脱臭の対象は食事臭・排ガス臭・ペット臭で、防カビ剤と活性炭の併用でカビの発生を抑え、フィルターのセラミックスからビタミンC を放出する。
どちらを選ぶか
花粉・PM2.5 の除じんと、食事臭・排ガス臭の脱臭はどちらの製品ページにもある。プレミアムの製品ページは、それに加えてアレル物質の抑制、ペット臭の脱臭、ビタミンC の放出を挙げる。ペットを乗せる人や、花粉の時期の車内の空気が気になる人は DCP7003、まずは標準の性能で定期交換を続けたい人は DCC7003 を選べばよい。
どちらも万能ではない。デンソーの製品ページは、0.3μm 未満の微粒子については除去の確認ができておらず、空気中の有害物質をすべて除去できるものではないと注記している。抗菌の試験は試験室での結果で実車での試験ではなく、抗ウイルス加工は病気の治療や予防を目的とするものではない。
e ビターラの適合表示がある商品
商品名か商品説明に e ビターラ・PA2AS の適合表示がある3商品を挙げる。表示はどれも出品者の記載だ。
INEX エアコンフィルター 活性炭入
販売ページの商品名には「014535-1660」「PA2AS」「PB3AS」「eビターラ」「R8.1-」が並んでいる(出品者の記載)。014535-1660 は、デンソーの適合表で e ビターラ用の DCC7003 の製品番号として載る番号と同じ字だ。ただし、この商品がデンソーの製品かどうかは、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも書かれていない。
商品名には活性炭入とあり、販売ページの商品説明では、ホコリや花粉をガードし活性炭で抗菌・消臭すること、交換時期の目安は1年であることを挙げている。同じ商品説明には、車種により表示写真とフィルター形状が異なること、一部の車種は加工が必要な場合があること、の2つの注記もある。e ビターラが加工の要る車種に当たるかは書かれていない。
商品名に PA2AS と PB3AS の両方が書いてあるので、車検証の型式と照らしやすい。
INEX エアコンフィルター 活性炭入(eビターラ PA2AS・PB3AS 表記)
KURVE エアコンフィルター Znプレミアム(Z072)
販売ページの商品説明では、スズキの適合車種の先頭に「eビターラ 型式 PA2AS」、ダイハツの適合車種に「タフト 型式 LA900S・LA910S」を挙げている(出品者の記載。適合車種の一覧は長く、見えた範囲は途中まで)。商品名では抗菌・抗ウィルス・脱臭・花粉・PM2.5除去をうたう。
商品名の純正品番が e ビターラの番号と違う点は前の節のとおり。型式 PB3AS の車なら、商品説明の適合車種欄に PB3AS があるかを確かめてから選びたい。
KURVE エアコンフィルター Znプレミアム Z072(抗菌・抗ウィルス)
KURVE エアコンフィルター Cプラス(C072)
Znプレミアムと同じく、販売ページの商品説明のスズキの適合車種の先頭に「eビターラ 型式 PA2AS」、ダイハツの適合車種に「タフト 型式 LA900S・LA910S」を挙げている(出品者の記載。見えた範囲は一覧の途中まで)。PB3AS の車での確かめ方も Znプレミアムと同じだ。
商品名でうたうのは脱臭活性炭・花粉・PM2.5除去で、Znプレミアムと違い、抗菌・抗ウィルスの字は商品名に無い。KURVE の2商品で迷ったら、脱臭と花粉対策で足りるなら Cプラス、抗菌・抗ウィルスまで欲しいなら Znプレミアムという分け方でよい。
KURVE エアコンフィルター Cプラス C072(脱臭活性炭)
交換時期の目安
デンソーの取扱上の注意では、クリーンエアフィルターの交換時期の目安は「走行10,000kmまたは、1年に1回」だ。走る距離が多い人は1年を待たずに距離で替え、あまり乗らない人も1年ごとに替える、と覚えておけばよい。
目安より早く替えたいとき
同じ取扱上の注意では、エアコンの風量が著しく落ちたときはフィルターの目詰まりが考えられるので、早めの点検・交換を勧めている。粉じんの多い地域(寒冷地など)や交通量の多い地域でも、早めの交換が効果的としている。
交換の準備と注意点
デンソーの適合表では、e ビターラのエアコンフィルターの取付位置はグローブボックス内で、交換難易度は A(道具を使わない、または道具を使っても簡単な作業)とされている。簡単に交換できるが一部車種では道具が必要、とも書かれている。e ビターラのグローブボックスの外し方とフィルターケースの開け方は確かめられていないので、作業の前に車両の取扱説明書で外し方を確かめる。
作業の前後の流れ
デンソーの取扱上の注意が挙げる流れは次のとおり。
- 平坦で安全な場所に止め、パーキングブレーキをかける
- エアコンを内気循環に切り替える
- 車のスイッチ(キースイッチまたはスタータースイッチ)を OFF にする
- フィルターを交換する(交換方法で分からない点は車両の取扱説明書を見る)
- 交換後にエアコンを作動させ、異常が無いことを確かめる
取り付けで気をつけること
フィルターの表裏を間違えて取り付けると、エアコンの風量が落ちることがある。差し込む前に表裏を確かめる。また、グレードにより車両部品の形状が異なる場合に無理な取り付けをすると、車両部品を破損することがある。入りにくいときは押し込まず、表裏と形状を見直す。フィルターは開封後に速やかに取り付け、カーエアコン用以外の用途には使わない。
交換後のラベル
デンソーのフィルターに同梱のインフォメーションラベル(次回交換の目安)に必要事項を書き、グローブボックスや車検証入れなど見やすい位置に貼る。次に替える時期がひと目で分かる。
よくある質問
型式が PB3AS でも同じフィルターですか
同じだ。デンソーの車種別適合表では、e ビターラ(年式 2026年1月~・グレード全車)の型式欄に PA2AS と PB3AS が同じ1行で並び、どちらにも DCC7003/DCP7003 が示されている。互換品は、商品説明の適合車種欄に PB3AS があるかで確かめる。
フィルターは洗って再使用できますか
デンソーのクリーンエアフィルターはできない。デンソーの取扱上の注意では、クリーンエアフィルターは使い捨てで、水洗いやエアブローなどによる再使用はできないとしている。
タフト用と書かれたフィルターは使えますか
「タフト用」の表示だけでは決められない。デンソーの車種別適合表では、タフト(年式 2020年6月~・型式 LA900・910・全車)と e ビターラ(年式 2026年1月~・型式 PA2AS、PB3AS・グレード全車)に同じ DCC7003/DCP7003 が示されているが、確かめられたのはデンソーのこの2品番についてだけだ。互換品は、商品説明に「eビターラ」と型式、またはデンソーの品番・製品番号があるかで確かめる。
交換時期の目安はどのくらいですか
デンソーの取扱上の注意では、走行10,000kmまたは1年に1回が目安だ。風量が落ちたときや、粉じん・交通量の多い地域では早めに替える。
まとめ
e ビターラ(PA2AS)のエアコンフィルターは、まず DCC7003(スタンダード)と DCP7003(プレミアム)のどちらにするかを決めて候補を1つに絞り、そのうえでデンソーの車種別適合表の e ビターラの行(年式 2026年1月~・型式 PA2AS、PB3AS・グレード全車)で品番を確かめてから買う。互換品を選ぶなら、その商品の適合車種欄も同じように照らす。
純正品番の照らし先は 95850-55R00、取付位置はグローブボックス内、交換は走行10,000kmまたは1年に1回が目安だ。
同じ e ビターラのほかの消耗品・小物は、次の記事で扱っている。
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