夏の屋外駐車でダッシュボードの熱を抑えたいとき、HZ34 のサンシェード選びは「車種専用に作られた製品を探す」か「汎用品を自分で採寸して合わせる」かで道が分かれる。ただし探す側に立っても行き先がない。今回買えた製品は商品名に車種名を掲げていながら、販売元自身が商品説明で汎用品だと書いている。だから最初にやることは、メジャーを持ってフロントガラスを測ることになる。
買えるのは3系統、出発点は採寸
HZ34 は日産フェアレディZ ロードスターの型式で、日産の「よくあるご質問」のページ見出しも「フェアレディZロードスター(2009/10~2014/09・HZ34型)」と表記している。この車種名を掲げて新品で販売中だったサンシェードは4点あり、すべて同じ販売元の汎用品だった。
系統は3つに分かれる。フロントガラスを1枚で覆うタイプが2点、前席左右のドア窓に被せる伸縮ネットが1点、静電気で貼る複数枚セットが1点。販売元は商品説明に「専用設計ではなく汎用品です」と明記しているので、商品名の車種表記は検索のための表示として読む。
| 製品 | 系統 | 販売元の公表サイズ | 価格 |
|---|---|---|---|
| フロント用(B0FDDJK3LP) | フロントガラス1枚 | 大 横145cm×縦82cm/小 横140cm×縦70cm | ¥1,980 |
| フロント用(B0FGLNL753) | フロントガラス1枚 | 大 横145cm×縦80cm/小 横140cm×縦70cm | ¥1,980 |
| ウィンドウネット(B0FLQ92FS3) | 前席ドア窓2枚 | 最小 横58cm×縦50cm〜最大 横100cm×縦80cm | ¥2,480 |
| 静電気4枚セット(B0HBS4XDZH) | 複数枚セット | 記載なし | ¥2,480 |
寸法はいずれも商品ページの記載で、こちらで実物を測った値ではない。価格は Amazon 実売価格の確認時点の値で、以降は変わる前提で見てほしい。選ぶ順番は、フロントガラスを測る、目的に合う系統を決める、公表寸法と突き合わせる、の3手になる。
HZ34 がどういう車か、シェード選びに効く部分だけ
日産の記載どおり、この型式が売られていたのは2009年10月から2014年9月まで。中古車情報サイトのカタログ情報では、CBA-HZ34 は乗車定員2名・2ドア・ボディタイプはオープン、エンジンは VQ37VHR。ウィキペディアの日産・フェアレディZ Z34の項と自動車情報媒体のモーターファンの記事では、発売日を2009年10月15日とし、すでに新車販売は終わっている。今この車に乗っているなら個体は中古車ということになる。
後部座席が無いので、後席のドア窓も無い。側面のガラスが前席左右の2枚しかない車に、4ドア車前提で枚数を組んだセット品を当てると、使い切れない枚数が残る。ここが後の製品選びに直結する。
ソフトトップは電動で、日産の当時のWebカタログには「ワンアクションでトップの開閉が可能である」と書かれ、モーターファンの記事では約20秒で開閉できると説明されている。畳んだトップが荷室を占めるぶん、シェードをどこにしまうかも先に決めておきたい。
汎用品を採寸して選ぶ流れそのものは、他車種でも同じ形になる。
商品名に「HZ34」と入っていても適合の保証ではない
販売元が商品ページに記載している仕様では、フロント用2点に「※サイズは選択式です、必ずフロントガラスのサイズをご確認下さい」「※専用設計ではなく汎用品です」という注意書きが同じ文面で載っている。ドア窓用のネットにも「※専用サイズではなく汎用品サイズです。」とある。車種名が商品名に入っていることは、寸法が合うことの裏づけにはならない。
さらに、4枚セットの製品は商品ページの仕様欄が商品名と同じ1行しか無い。各シェードの寸法も素材も、4枚がどの窓に対応するのかも公表されていないので、こちらから適合を書きようがない。
商品説明にある「遮光率99%」も、販売元が公表している数値であって第三者機関の試験値や実測値ではない。遮光率は可視光をどれだけ遮るかの指標で、赤外線を反射・吸収する度合い(遮熱)や紫外線を通さない度合いとは別の話になる。数字の大きさをそのまま車内温度の下がり方に読み替えない。
同じ2シーターのオープンモデルでの選び方は、こちらでも扱っている。
買う前の採寸手順
測る場所
運転席に座り、フロントガラスの一番横幅が広い部分を、ガラス左右の内張り(ピラーの内側)までメジャーで測る。次にガラス中央部で、上端の内張りから下端のダッシュボードの立ち上がりまでの縦の高さを測る。ルームミラーの台座やドライブレコーダーの位置も見ておき、シェードを当てたときに逃げが要るかを確認する。ガラスは平面ではなく湾曲しているので、メジャーをガラス面に沿わせず、直線距離で測るほうが商品の公表寸法と比べやすい。
145cm級と140cm級の分かれ目
汎用品では横×縦の実寸だけが手がかりになる。今回のフロント用は横145cm級(縦は80cmか82cm)と横140cm級(縦70cm)の2択に集約されるので、測った数値がどちらに近いかで決める。迷ったときは実寸をわずかに下回る側を選ぶと、ガラス周囲の内張りに干渉せず収まりやすい。大きすぎるものは端が折れて浮き、その隙間から日射が入る。
同じ2ドアスポーツでの寸法の合わせ方も参考になる。
駐車中の車内はどこまで熱くなるのか
JAFのユーザーテスト「真夏の車内温度」では、2012年8月22日・23日に埼玉県戸田市の駐車場で、晴天・気温35度の条件下、正午から4時間、ミニバン5台を使って測定している。公表されている条件別の値は次のとおり。
| 条件 | 車内最高温度 | ダッシュボード最高温度 |
|---|---|---|
| 対策なし(ボディカラー黒) | 57℃ | 79℃ |
| 対策なし(ボディカラー白) | 52℃ | 74℃ |
| サンシェード装着 | 50℃ | 52℃ |
| 窓開け(3cm) | 45℃ | 75℃ |
| エアコン作動 | 27℃ | 61℃ |
JAFは同じテストについて「サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない」と結論づけている。期待してよいのは、直射日光の当たる面の温度が抑えられた条件があった、という水準までだ。
この測定はミニバンでの結果で、2シーターのオープンカーで測った値ではない。ガラス面積も室内容積もルーフ素材も違う。装着車のボディカラーも公表されていないため、条件どうしを引き算して「何℃下がる」という数字をここから出すこともできない。
4製品を見る前に決めておく3つの軸
サイズ適合は前節の採寸で決まるので、残りの3つを先に決めておく。
カバーする窓の範囲
駐車中のダッシュボードとハンドルの熱を抑えたいならフロントガラス用、車内が見えるのを避けたい、あるいは窓を少し開けて虫の侵入を防ぎたいならドア窓用になる。系統をまたいで「どれが一番良いか」を比べる意味は薄いので、目的を先に決める。複数枚セットは枚数だけで判断せず、各シェードの寸法が公表されているか、自分のどの窓に当てるつもりかを決めてから見る。
固定方式
フロントガラス用の1枚ものは、サンバイザーで端を挟んで押さえる使い方が基本になる。着脱は速い反面、風の通る場所では位置がずれることがある。静電気で貼るタイプは吸盤跡が残らず薄いが、ガラス面に汚れや油膜が残っていると貼り付きが落ちる。伸縮ネットはドア枠に被せて固定するので窓を開けたまま使える代わりに、装着のたびに生地を伸ばして掛け直す手間がかかる。
畳んだときの大きさ
2シーターで、しかもソフトトップを畳むと荷室の使える容量はさらに限られる。常時車載する前提なら、収納袋の有無と畳んだ状態の大きさが効いてくる。今回のフロントガラス用2点は、いずれも専用袋が付属すると記載されている。
販売中の4製品を軸ごとに見る
フロントガラス用・大サイズは縦82cm
販売元の記載は「商品内容 ・サンシェード(選択サイズ) ・専用袋付き 商品サイズ 大サイズ:横145cmX縦82cm 小サイズ:横140cmX縦70cm」で、購入時にサイズを選ぶ方式。遮光率99%(販売元の公称値)と収納袋の付属が書かれている一方、取扱説明書は付属しないと明記されている。縦方向に余裕があるガラスなら、82cmを選べる側はこちらだけになる。価格は¥1,980(Amazon実売価格・確認時点)。
RAIDOU フェアレディZ ロードスター HZ34 フロント用サンシェード 汎用(大 横145×縦82cm/小 横140×縦70cm 選択式)
フロントガラス用・大サイズは縦80cm
同じ販売元のフロント用で、記載は「商品サイズ 大サイズ:横145cmX縦80cm 小サイズ:横140cmX縦70cm」。前掲の製品と比べると違いは大サイズの縦が2cm短いことだけで、小サイズは同一寸法、遮光率99%・収納袋付き・汎用品である旨の注意書きも同じ文面が載っている。上端の内張りまでの余裕が乏しい測定結果だったなら、こちらの2cmが効く。価格は¥1,980(Amazon実売価格・確認時点)。
RAIDOU フェアレディZ ロードスター HZ34 フロント用サンシェード 汎用(大 横145×縦80cm/小 横140×縦70cm 選択式)
前席ドア窓用の伸縮ネット2枚組
販売元の記載は「【商品内容】 ・フロント用(2枚) 【商品サイズ】 最小 横58cmx縦50cm 最大 横100cmx縦80cm 素材が収縮性があります為、最小〜最大まで伸びます。」。日よけと虫よけを兼ね、内側からチャックを開けられると説明されている。前席左右の2枚組なので、側面ガラスが前席分しかないこの車とは枚数の前提が合う。保証は商品発送日から10日以内と記載。価格は¥2,480(Amazon実売価格・確認時点)。
RAIDOU フェアレディZ ロードスター HZ34 ウィンドウネット 前席ドア窓用2枚(伸縮 横58×縦50cm〜横100×縦80cm)
静電気吸着の4枚セット
静電気で貼り付ける4枚組として売られており、商品名には並行輸入品の表記がある。ただし仕様欄は商品名と同じ1行だけで、寸法も素材も遮光率も、4枚がどの窓向けなのかも公表されていない。確認できる材料が価格と枚数しか無いため、後席ドア窓の無い車で4枚をどう割り当てるかは、届いてから決めることになる。価格は¥2,480(Amazon実売価格・確認時点)。
RAIDOU フェアレディZ ロードスター HZ34 サンシェード 静電気吸着 4枚セット(並行輸入品・寸法非公表)
同じ軸で候補を並べた例は、他のスポーツモデルでも読める。
ロードスターならではの注意点
サンシェードはフロントガラスやドア窓の内側に置く用品であって、ソフトトップそのものを覆うものではない。屋外に停めるときはトップを閉じた状態が前提になる。オープンのまま駐車すると室内が直接日射と雨風にさらされるので、シェードの有無に関係なく避けたい。
ウィキペディアの日産・フェアレディZ Z34の項によると、Z34系のソフトトップは先代のビニールから帆布素材に変更されている。幌そのものの保護はケア用品やボディカバーなど別の手段の話で、今回の4製品はどれもその役目を負わない。
日産の他車種での選び方も同じ組み立てになる。
使うときの手順
富山県警察の交通ルール解説によると、同県警は「運転席等の窓ガラスをサンシェード、カーテン、タオルなどで覆った状態で運転する行為の取締りを行っています」と告知しており、その理由として「視界が妨げられて右左折時に歩行者を巻き込むなど、重大事故につながるおそれがあります」と説明している。サンシェードは駐車中に使う用品で、走り出す前に外すという運用に固定しておく。
手順としては、駐車してエンジンを切ったあとにフロントガラスの内側へ広げて当て、上端をサンバイザーで挟む。静電気タイプならガラス面の汚れを拭いてから貼る。乗るときは走り出す前に取り外し、収納袋に入れて助手席側やシート裏に収める。フロントガラスにも運転席側の窓にも、装着したまま走らせない。
同じ運用の考え方は日産の他車種でも変わらない。
よくある質問
Z34(クーペ)用として売られている専用サンシェードは HZ34 にも使えますか
使えるとも使えないとも書けない。クーペとロードスターでフロントガラスの形状が同じだと確認できる公式の適合資料を得られていない。判断するなら自分のガラスを測り、商品の公表寸法と突き合わせる。
フェアレディZ HZ34 のフロントガラスの寸法はいくつですか
公表されていない。日産の公開資料にも中古車カタログにもガラスの寸法の記載が無く、全長・全高も参照する媒体によって表記が割れていて確定できていない。車体寸法から逆算する道も無いため、数値は出さずに採寸で判断する形をとっている。
遮光率99%と書いてあれば、その分だけ車内が涼しくなりますか
そうはならない。遮光率は販売元の公称値で、可視光を遮る度合いを示す指標にすぎない。温度の下がり方を示す数字ではないので、別の指標として切り離して読む。
新車で買えた頃の純正アクセサリーのサンシェードは今も手に入りますか
今回の調査では現在の入手可否を確認できていない。買えるとも買えないとも書けないので、日産の販売店に品番の扱いがあるかを聞くのが早い。
幌にサンシェードを掛けてもよいですか
今回の4製品はいずれもガラスの内側に付ける品で、幌を覆う用途では作られていない。
まとめ
この車で買えるサンシェードに車種専用設計は無い。だから判断の順序は、採寸する、目的に合う系統を選ぶ、走行前に外す運用を決める、の3つに絞られる。フロント用の2点は大サイズの縦が2cm違うだけなので、測った数値がそのまま選択肢を決める。
手元の車が HZ34 かどうかがはっきりしないなら、車検証で型式と初度登録年月を確認すればいい。そのうえで次にやることは1つ、運転席に座ってフロントガラスの横幅と縦の高さを測ることだ。
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