WR-V(DG5)のセンターコンソールは、ふたを開けると仕切りのない深い一室になっている。鍵も小銭も充電ケーブルもまとめて放り込めるかわりに、走り出すと小物が底に沈み、カーブのたびに中で動いて音が出る。ここで探すことになる社外品は、収納を新しく作る部品ではなく、もとからある一室を仕切って使い切るためのトレイだ。選択が分かれるのは、棚板で上下に分けたいのか、充電ケーブルを通したままふたを閉めたいのか、それとも肘置きの高さそのものを足したいのか、という3点になる。
純正のコンソールボックスは全タイプに付いている
Honda公式サイトのタイプ比較に載る主要装備では、アームレスト付センターコンソールボックスは X・Z・Z+ と両BLACK STYLE の全タイプが標準装備で、設定が無いタイプは存在しない。ホンダアクセスのWR-V用インテリアアクセサリー一覧を見ても、コンソールボックスやコンソールトレイに当たる品目は載っていない。純正の一室を仕切る用途は、社外品から選ぶことになる。
流通している商品は2系統ある。純正ボックスの中に置くインナートレイ型と、シートとコンソールの隙間に差し込むアームレストサポート型だ。役割が違うので、まず早見表で当たりを付けてほしい。
| 製品 | 系統 | 層構造 | ケーブル穴 | 滑り止め | 素材 | 実売価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Fucaten | 純正ボックス内トレイ | 区分けのみ | 記載なし | 記載なし | ABS | ¥849 |
| MARCHFA | 純正ボックス内トレイ | 区分けのみ | あり | ラバーマット | ABS+PVC | ¥999 |
| LANGBEAN | 純正ボックス内トレイ | 棚板1枚で2層 | 記載なし | 記載なし | ABS | ¥2,502 |
| ruiya | 隙間のアームレストサポート | ー | ー | ー | 合皮・ステンレス鋼 | ¥3,043 |
価格はAmazonの実売価格で、いずれも取得した時点の値。日々変わるので買う直前に見直してほしい。層構造・ケーブル穴・滑り止めの各欄は出品者の商品ページの記載をそのまま整理したもので、検証済みの性能ではない。
純正で付く収納と、グレードで変わる装備
全タイプに共通する収納
Honda公式サイトのWR-V装備ページによると、車内収納として挙がっているのはグローブボックス、センターポケット、フロントのドリンクホルダー、アームレスト付センターコンソールボックス、全ドアのドアプルポケットとボトルホルダー付ドアポケット、助手席シートバックポケット、リアセンターアームレスト、コンビニフック。シートバックポケットは助手席の背もたれだけの設定になっている。
Xだけ設定が無い装備
ドリンクホルダー付のリアセンターアームレストは Z・Z+ と両BLACK STYLE が標準装備で、X は装備無し。パーセルカバーも同じくX には付かない。Xに乗っていて後席の置き場が足りないと感じているなら、不足しているのはコンソールの中身ではなく後席側だ。荷室の使い方は
も合わせて見ておくといい。
表皮だけがタイプ差
コンソールボックスのタイプ差は表皮だけで、Xはファブリック、Z以上はプライムスムース、BLACK STYLEはブラックステッチ入りのプライムスムースになる。箱そのものの設定はどのタイプも同じだ。WR-Vは2024年3月22日発売、ホイールベース2,650mmのコンパクトSUVで、後席用エアコン吹き出し口は全タイプ標準になっている。
トレイ型と隙間タイプは目的が違う
純正ボックスの中に置くタイプ
インナートレイ型は、純正のアームレスト付センターコンソールボックスの中に落とし込んで使う。出品者はそろって工具も穴あけも不要で置くだけ・差し込むだけと説明していて、素材はABS樹脂かABS+PVC。中が散らかる、底に沈む、という悩みを解くのはこちらになる。
シートの隙間に差し込むタイプ
アームレストサポート型は、シートとセンターコンソールの隙間に差し込んで肘置きの高さを調整し、小物入れを兼ねる。純正ボックスとは別の場所に置き場を足す製品なので、コンソールの中身を整理したい人が買うと目的がずれる。肘の位置が低い、後席側にも置き場がほしい、という場合だけこちらを選ぶ。
買う前に見る5項目
純正ボックスはノブを引き上げて開ける一室で、仕切りが無い。だから小物が底に沈み、走行中に動いて音が出て、充電ケーブルを通すとふたが閉まらない。この3つがそのまま比較軸になる。
棚板の有無
棚板を1枚足して上下2層に分けるタイプなら、カード・駐車券・サングラスのような薄い物を上段に置き、かさばる物は下段に残せる。底に沈むのを防ぎたいならここを見る。
充電ケーブル穴
ケーブル用の穴があれば、通したまま収納できる。WR-VのUSBジャックはType-Aが2個で、運転席用と助手席用(助手席側は充電用)。コンソールまわりで充電しながら片付けたいなら効いてくる項目だ。
滑り止めと手入れ
ラバーマットや植毛加工が付くタイプは、走行中に小物が動いて出る音を抑えられると出品者が説明している。マットを外せる製品なら水洗いしやすく、砂や飲みこぼしが入ったときに扱いやすい。
素材
ABS樹脂単体かABS+PVC。出品者は耐熱性・耐摩耗性・防水性と、汚れたら水洗いできる点を共通して挙げている。夏の車内温度を考えると、耐熱の記載があるかは見ておきたい。
適合表記
「DG5/DG系」「2024年3月〜現行」が基本形。純正ボックスは全タイプ共通なのでグレードをまたいで共用できる設計の商品が多いが、表記と自車の照合は買う前に自分でやる。
4製品を役割で選び分ける
まず1点試すなら Fucaten
出品者の記載では、ABS素材で原車データを1対1で加工した専用設計、穴あけや加工なしで対応する位置に置くだけ、原車の機能には影響しないとされる。適合はDG5全系・DG系の全シリーズ、2024年3月〜現行。携帯電話・ティッシュ・カード・鍵・データケーブルを分ける区分けという説明で、価格も4製品の中では最も低い。仕切りが要るかどうかをまず確かめたい段階に置ける1点だ。
Fucaten WR-V DG系専用 コンソールボックス(ABS素材・置くだけ装着)
充電しながら片付けるなら MARCHFA
ABS+PVCで、充電ケーブル用の穴を設けて収納と充電を両立させ、防水・滑り止めのラバーマットで走行中の音を軽くする、という記載。適合はDG5・DG系の2024年3月〜現行で、タイプ体系の X・Z・Z+ が明記されているのはこの製品だけになる。ケーブル穴と滑り止めの両方を1点で押さえたいならここ。
MARCHFA WR-V DG5型専用 コンソールボックス(充電ケーブル穴・滑り止めマット付)
2層に分けるなら LANGBEAN
棚板が1枚増えて、カード・駐車券・サングラスなどを置ける段が加わるという記載。素材はABS樹脂、実車計測にもとづき工具や穴あけなしで差し込むだけ、購入日から1年間の製品保証が明示されている。適合はDG5型の2024年3月〜現行。底に沈むのを構造で解きたい人はこれになる。
LANGBEAN WR-V専用 コンソールトレイ(棚板追加で上下2層・1年保証)
肘置きを足すなら ruiya
合皮素材とステンレス鋼を使い、シートとセンターコンソールの隙間に差し込むだけで装着でき、高さを調整できて小物入れを兼ねる、という記載。シートベルトに干渉しない点にも触れている。WR-V DG5型のほか、ZR-V、N-BOX/N-BOX CUSTOMのJF5・JF6型、オデッセイRC5にも共用設定される製品だ。純正ボックスの整理が目的なら前の3点から選ぶ。
ruiya アームレストサポート(シートとコンソールの隙間用・高さ調整式)
型式と年式の確認、2025年の一部改良
適合表記の読み方
車検証の型式がDG5、初度登録が2024年3月以降なら、上の4製品はいずれも表記の範囲に入る。グレード名まで書いている商品はそこも見て、書いていない商品は「DG系」の表記で判断する。カスタム全体の進め方は
にまとめてある。
2025年3月の一部改良で変わったところ
Hondaの一部改良のニュースリリースによると、公表された内装の変更はZ・Z+のインパネ下部とリアドアへのソフトパッド追加、Z+のブラウンのフルプライムスムースシート、特別仕様車のステッチ色と加飾色。センターコンソールボックスの形状変更は公表内容に含まれていない。BLACK STYLEの装備一覧にも「アームレスト付きセンターコンソールボックス(ブラックステッチ)」として載っている。ただし公表されない細部まで同一とは言い切れないので、改良後の車両なら現車のボックスを一度のぞいて、仕切りの当たる面に段差や突起が無いかを見ておく。
取り付けと走行中の注意
置いたあとに決め直すこと
インナートレイは落とし込んで終わりだが、トレイが入るぶん内部の使える深さは減る。WR-Vの取扱説明書「収納装備」の項では、走行中はセンターコンソールボックスとグローブボックスを必ず閉めるよう警告している。物を積み上げてふたが閉まらない状態のまま走らない。入れる量は装着してから決め直す。
アームレストサポート型で気をつけること
取扱説明書「アームレスト」の項では、シートベルト着用時にアームレストに引っかけないよう警告している。隙間に差し込む製品はシートベルトの通り道にかからない位置と高さで使う。あわせて、アームレストに腰をかけたり荷物を載せたりして大きな力を加えないよう同項がアドバイスしている点も守りたい。
コンソールに詰め込まず役割で振り分ける
コンソールボックスに全部入れようとすると、何を入れてもトレイが足りなくなる。車検証まわりはグローブボックス、ペットボトルはドアポケット、後席で使う物は助手席シートバックポケットへ振り分けると、コンソールに残すのは鍵とカードと充電ケーブルくらいになる。コンビニフックは破損のおそれがあるため、取扱説明書が約3kg以上の重い物や大きい物をかけないようアドバイスしている。停止表示板入れはカーゴリッドの下で、収まる寸法は長さ427mm以下・高さ119mm以下・幅48mm以下。荷室容量は5名乗車時・床下収納を除いて458L(VDA方式・Honda測定値)あるので、大きい物は最初から後ろへ回すほうが早い。内装をまとめて手入れするなら
と
も参考になる。
よくある質問
WR-Vに純正のコンソールボックスは付いていますか
付いている。Honda公式サイトのタイプ比較に載る主要装備では、アームレスト付センターコンソールボックスはX・Z・Z+と両BLACK STYLEの全タイプが標準装備。社外品の役割は、その一室を仕切ることになる。
グレードXでも社外のコンソールトレイは使えますか
純正ボックスの設定はXも同じで、違うのは表皮だけ。適合表記が「DG5/DG系」であればXも範囲に入る。タイプ体系まで明記している商品ならMARCHFAが該当する。
2025年3月の一部改良後の車両でも適合しますか
一部改良で公表された内装の変更にコンソールボックスの形状は含まれていない。ただし公表外の細部までは分からないので、出品者の適合年式表記と自車を照らし合わせてから買ってほしい。
後席に飲み物を置く場所を増やせますか
ドリンクホルダー付のリアセンターアームレストはZ以上の設定で、Xには付かない。Xの後席で置けるのはドアのドリンクホルダーだけなので、隙間に差し込むアームレストサポート型のように後席側から手の届く小物入れを足す方向になる。
走行中のカタカタ音を抑えるには何を見ればよいですか
滑り止めのラバーマットや植毛加工が付くタイプを選ぶ。出品者は走行中に小物が動いたときの音を軽くすると説明している。マットが外せる製品なら水洗いもしやすい。細かい物が多いなら、鍵類は
で別に持ち場を作るのも手だ。
まとめ
純正のコンソールボックスは全タイプに付いているので、買うのは箱ではなくトレイだ。中が散らかるならインナートレイ型、肘置きの高さや後席の置き場が足りないならアームレストサポート型、と分岐する。注文前に見るのは次の4点。
- 車検証の型式がDG5、初度登録が2024年3月以降か
- 底に沈むのを防ぎたいなら棚板つき(LANGBEAN)、充電しながら片付けたいならケーブル穴つき(MARCHFA)、まず1点試すならFucaten
- 出品者の適合表記に自分のグレード表記が含まれるか
- 装着後にふたが閉まる量に入れる物を絞れるか
室内の手入れを続けるなら
も同じ流れで見ておける。
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