スキー場へ向かう峠道や、突然のチェーン規制。カローラツーリングでも、冬の走行には非常用のタイヤチェーンを1セット積んでおくと安心です。まず押さえておきたいのは、装着位置は駆動輪である前輪であること、そして自分のグレードの純正タイヤサイズに合った製品を選ぶことの2点です。E210系のタイヤサイズ別に選び方を整理し、ジャッキアップ不要で扱いやすい布製チェーンを中心に、失敗しない冬の備え方を見ていきます。
タイヤサイズ別 おすすめチェーン早見表
カローラツーリングはグレードによってタイヤサイズが3種類に分かれます。まずは自分の車のサイズを確認し、そのサイズに対応する製品を選ぶのが基本です。下の表は、代表的なタイヤサイズと、扱いやすい布製チェーンの対応可否・価格帯をまとめたものです。
| タイヤサイズ | 主な該当グレードの例 | 布製チェーンの対応 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|---|
| 195/65R15 | HYBRID G-X・Xなど15インチ車 | ◯ | 約4,000〜6,000円 |
| 205/55R16 | HYBRID G・Sなど16インチ車 | ◯ | 約4,000〜9,000円 |
| 215/45R17 | 17インチ装着車・オプション | ◯(製品の適合表を要確認) | 約5,000〜9,000円 |
いずれのサイズも、布製チェーン(スノーソックス)であれば製品ラインアップが用意されています。ただし同じ「布製」でも製品ごとに対応サイズの一覧が決まっているため、購入前に必ずその製品の適合サイズ表に自分のタイヤサイズが載っているかを確認してください。
VUPKE カローラツーリング専用 布製スノーソックス
VUPKE カローラツーリング専用 布製スノーソックス(2枚)
VUPKEはカローラツーリング向けをうたう布製タイプで、2枚入り(前輪左右分)のセットです。ジャッキアップ不要で、タイヤにかぶせて引き上げるだけで装着できる手軽さが持ち味。価格も5千円台と、非常用として最初の1セットに選びやすい水準です。車種名を明記した製品なので、まず何を積むか迷ったときの候補になります。
ZTIUR カローラ系対応 布製チェーン
ZTIUR カローラツーリング/カローラスポーツ対応 布製チェーン
ZTIURは、カローラツーリング・カローラスポーツ・カローラをまとめて対象にした布製チェーンです。高摩擦の防滑素材をうたい、こちらもジャッキ不要で装着できます。複数のカローラ系に幅広く対応する設計なので、家族で車種が違う場合にも選びやすいでしょう。購入時は適合表で自分のタイヤサイズが対象に含まれるかを確認してください。
カローラツーリングの純正タイヤサイズ(E210系)
チェーン選びの出発点は、自分の車の純正タイヤサイズを正確に知ることです。カローラツーリング(E210系・型式 NRE210W/ZWE211W/ZWE214W/ZRE212W/MZEA12W)の純正タイヤは、グレードやホイールインチによって次の3サイズに分かれます。
グレードとタイヤサイズの対応
タイヤ・ホイールメーカーの適合資料によると、カローラツーリングの純正サイズはおおむね以下のように整理できます(年式・仕様変更により差があるため、最終確認は車検証と実際のタイヤ側面の表記で行ってください)。
- 195/65R15:ホイール 15×6J、インセット+40、PCD 5-100。HYBRID G-XやXなど、15インチを標準装着するグレードで採用されます。
- 205/55R16:ホイール 16×7J、インセット+50、PCD 5-100。HYBRID GやSなど、16インチ装着グレードで採用されます。
- 215/45R17:ホイール 17×7.5J、インセット+50、PCD 5-100。17インチを装着する上位・オプション仕様で採用されます。
3サイズとも取り付け穴の数と間隔(PCD)は5穴・100mmで共通ですが、チェーン選びで効いてくるのはあくまでタイヤ側面に刻印された「195/65R15」などのサイズ表記です。ホイールのインチだけでなく、扁平率まで含めて一致する製品を選びましょう。
サイズが分からないときの確認方法
自分の車のサイズが分からない場合は、運転席側のドアを開けた付近に貼られたタイヤ空気圧のラベル、または実際のタイヤ側面の刻印を見れば確認できます。ラベルには前後の指定サイズと空気圧が記載されており、ここが製品選びの一次情報になります。タイヤ側面には「195/65R15 91H」のように、幅・扁平率・リム径・荷重指数・速度記号が並んで刻印されているので、このうち先頭の3つ(例:195/65R15)が製品選びで一致させるべき数値です。中古で購入した車などでは、前オーナーがインチアップ・ダウンしている場合もあるため、カタログ値ではなく現車のタイヤを基準にしてください。前後でサイズが異なるケースはカローラツーリングでは基本的にありませんが、念のため装着する前輪側の表記を確認しておくと確実です。
チェーンは前輪に装着する(駆動輪ルール)
タイヤチェーンは、必ず駆動輪に装着するのが原則です。カローラツーリングは2WD(FF)でも4WDでも前輪が駆動の中心となるため、チェーンは前輪の左右2本に装着します。トヨタの案内でも、4WD車を含めチェーンは前輪に装着して使うよう説明されています。
なぜ前輪なのか
FF車は前輪でエンジンの駆動力を路面に伝えているため、雪道で前輪が空転すると発進も加速もできません。前輪にチェーンを巻くことで、この駆動力を確実に雪面へ伝えられます。4WD車も、カローラツーリングの構造では前輪への装着が案内されており、後輪だけに付けても発進性能は十分に得られません。誤って後輪に付けないよう注意してください。
装着後の運転で気をつけること
チェーンやスノーソックスを装着したら、急発進・急ブレーキ・急ハンドルの「3つの急」を避けて丁寧に走ります。とくに布製タイプは金属チェーンより制限速度が低く設定されており、製品によって時速30〜50km以下が目安です。速度を守らないと生地の摩耗が早まり、最悪の場合は破損して外れるおそれがあります。乾いた路面を長距離走り続けるのも消耗を早めるため、雪や凍結のある区間に限って使うのが基本です。
金属・非金属・布製の違いと選び方
タイヤチェーンには大きく分けて金属チェーン、非金属(樹脂・ゴム)チェーン、布製チェーン(スノーソックス)の3タイプがあります。カローラツーリングのような乗用ワゴンで非常用として1セット備えるなら、扱いやすさとのバランスで選ぶのがポイントです。
タイプごとの特徴
- 布製(スノーソックス):タイヤにかぶせるだけで装着でき、収納も小さくたためて軽い。価格も手頃で、非常用の初めての1セットに向く。一方で耐久性は金属より低く、深い雪やアイスバーンの連続には不向き。
- 非金属チェーン:ゴムや樹脂製で乗り心地と静粛性に優れ、繰り返しの使用にも耐える。JASAA認定品はチェーン規制にも対応。布製より価格は上がり、収納もかさばりやすい。
- 金属チェーン:氷雪路のグリップは高くコスト面でも優れるが、装着に手間がかかり乗り心地・騒音の面では劣る。
カローラツーリングでの選び方の基準
年に数回、突然のチェーン規制や積雪に備える使い方なら、ジャッキアップ不要で短時間に装着できる布製チェーンが現実的です。この記事で紹介したVUPKEやZTIURのような布製タイプは、いざというときに車載しておく非常用として扱いやすい選択肢になります。一方、毎年まとまった雪道を走る、スキー・スノーボードで頻繁に山へ入るという使い方なら、耐久性で勝る非金属チェーンやスタッドレスタイヤとの併用も検討しましょう。なお、高速道路のチェーン規制区間では布製チェーンが認められるかは規制の種別によるため、走行予定路線の案内も事前に確認しておくと安心です。
布製チェーンの装着手順(前輪2本)
布製チェーン(スノーソックス)は、金属チェーンのようにタイヤの裏側で金具を留める作業がなく、初めてでも扱いやすいのが利点です。カローラツーリングでは前輪の左右2本に装着します。ここでは一般的な布製タイプの装着手順を整理します。実際の作業前には、必ず購入した製品の付属説明書を確認してください。
手順1:上半分をタイヤにかぶせる
安全な場所に停車し、パーキングブレーキをかけます。チェーンの布地を広げ、タイヤの上半分を覆うようにかぶせます。このとき、生地の内側(タイヤに触れる面)と外側を間違えないよう、製品のマークや縫い目の向きを確認します。前輪はハンドルを軽く切っておくと、タイヤの外側に手が入りやすく作業がしやすくなります。
手順2:車を少し動かして下半分を装着する
上半分をかぶせたら、いったん運転席に戻り、車を前後に半回転〜1回転ぶんだけゆっくり動かします。これで先ほど手が届かなかったタイヤの下側が上に来るので、残りの布地を引き上げてタイヤ全体を包みます。左右2本とも同じ手順で装着したら、生地がタイヤ全周にしっかり密着しているか、たるみやズレがないかを目視で点検します。
手順3:数百メートル走って増し締めを確認する
装着後は低速で数百メートル走り、いったん停車して生地の位置を再確認します。走り始めの摩擦で位置が落ち着くため、最初のズレを直しておくと以降が安定します。布製タイプは製品ごとに時速30〜50km以下の速度制限があり、この上限を必ず守ることが破損を防ぐ最大のポイントです。装着したまま雪のない乾いた路面を長く走らないようにも注意します。
装着前後の準備と保管のコツ
いざチェーンが必要になる場面は、たいてい寒く暗い路肩です。慌てないためにも、シーズン前に一度、自宅で装着の練習をしておくことを強くおすすめします。
シーズン前にやっておくこと
購入したら、まず晴れた日にガレージや駐車場で実際に装着してみましょう。布製タイプでも、初めてだと引き上げる位置や向きに戸惑うことがあります。一度練習しておけば、実際の雪道でも落ち着いて数分で装着できます。あわせて、車載工具入れや荷室に収納する場所を決め、手袋やライトも一緒に入れておくと現場で役立ちます。
使用後の手入れと保管
布製チェーンは使ったあとに雪や融雪剤が付着したまま放置すると、生地の劣化や悪臭の原因になります。使用後は水でよく洗い、日陰で完全に乾かしてから収納してください。金属・非金属チェーンの場合もサビや泥の付着を落としてから保管します。次のシーズンにすぐ使えるよう、乾燥した状態で袋にまとめておくのが長持ちのコツです。
よくある質問
カローラツーリングのタイヤチェーンは前輪と後輪どちらに付けますか?
前輪に付けます。カローラツーリングは2WD(FF)・4WDのいずれも前輪が駆動の中心となるため、チェーンは前輪の左右2本に装着します。トヨタの案内でも4WD車を含めて前輪装着とされており、後輪だけに付けるのは誤りです。
布製チェーン(スノーソックス)でもチェーン規制は通れますか?
一般的なチェーン規制(全車チェーン規制を除く区間)では布製チェーンが認められる場合が多いものの、区間や規制の種別によって扱いが異なります。走行予定の高速道路・峠道の規制情報を事前に確認し、規制の内容に合った製品を用意してください。心配な場合はJASAA認定の非金属チェーンを選ぶと確実です。
スタッドレスタイヤを履いていてもチェーンは必要ですか?
スタッドレスタイヤはアイスバーンや深い雪では万能ではなく、急な登坂やチェーン規制区間では別途チェーンが求められる場面があります。非常用として車載しておくと安心です。ただしスタッドレスタイヤに装着する場合は、そのタイヤサイズに対応し、かつスタッドレスへの装着が想定された製品かどうかを確認してください。
自分のカローラツーリングのタイヤサイズが分かりません。どこで確認できますか?
運転席側のドアを開けた付近のタイヤ空気圧ラベル、または実際のタイヤ側面の刻印(「195/65R15」などの表記)で確認できます。E210系の純正は195/65R15・205/55R16・215/45R17のいずれかが基本ですが、インチアップ・ダウンされている場合もあるため、カタログではなく現車のタイヤを基準に選びましょう。
まとめ
カローラツーリングのタイヤチェーン選びは、次の3点を押さえれば大きく外しません。第一に、装着位置はFF・4WDともに駆動輪である前輪の左右2本。第二に、自分のグレードの純正タイヤサイズ(195/65R15・205/55R16・215/45R17のいずれか)を現車で確認し、その表記に対応した製品を選ぶこと。第三に、年に数回の非常用なら、ジャッキアップ不要で扱いやすい布製チェーンが現実的な選択肢になることです。シーズン前に一度装着を練習し、使用後はよく乾かして保管すれば、いざというときに慌てず冬の道を走れます。
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