納車から一年も走ると、電子キーの角は小銭や家の鍵と擦れて白く痩せてくる。MZEA17は2022年10月の改良で追加された1.5Lガソリンのカローラ(セダン)で、電子キーのワイヤレス操作は施錠・解錠・トランクの3系統に割り振られている。同じ世代でもツーリング(MZEA17W)にはトランクのボタンが無く、車名だけで社外キーケースを選ぶとボタン穴の位置がずれた品が届く。Amazonで在庫が確認できた5製品を、ボタン数と適合表記の一致という一点で並べ直した。
在庫があるキーケース5製品とMZEA17への当たり
| 製品 | 素材・形状 | 価格の目安 | MZEA17(3ボタン)への当たり |
|---|---|---|---|
| NEUHOO カローラ専用 スマートキーカバー(ブラック) | 車種専用デザインの薄型カバー | 1,890円前後 | 適合欄にMZEA17を明記 |
| FRACTAL CREATION TPUキーカバー(ブルー・3ボタン) | TPU製、ボタン数で枝分かれ | 1,198円前後 | 3ボタンの枝が形状候補 |
| Xangetor 羊革キーシェル(Cスタイル・ピンク) | 羊革、2ボタン用 | 1,599円前後 | 2ボタン用のため対象外 |
| Anlectro 新型カローラクロス専用 キーケース | カローラクロス専用設計 | 2,899円前後 | 別車種向けで型式の明記なし |
| トヨタ専用 シリコン製 2ボタンキーケース(ブラック) | シリコン、2ボタン用 | 680円前後 | 2ボタン用のため対象外 |
型式MZEA17を名指ししている専用カバー
キーケースの検索結果には「トヨタ用」「新型カローラ対応」といった曖昧な表記の品が大量に並ぶ。そのなかで、適合欄にZWE219・ZWE215・MZEA17という型式を並べて書いているのがNEUHOOの車種専用カバーになる。型式まで書かれている製品は、少なくとも出品者がMZEA17の電子キーを想定して外形を起こしているという意味を持つ。
薄いカバー型なので、キーの厚みはほとんど変わらない。ポケットに入れたときの引っかかりを増やさずに、擦り傷だけを止めたい場合の第一候補になる。価格は2,000円弱で、革や金属のケースより安い層に収まっている。
NEUHOO カローラ専用 スマートキーカバー ZWE219/ZWE215/MZEA17 ブラック
ボタン数を選べるTPU製が次点
FRACTAL CREATIONのTPUカバーは、商品名にツーリングの型式(ZWE219W・MZEA17W)を並べつつ、購入時にボタン数と色を選ぶ構成になっている。ツーリング向けの表記でも枝そのものは2ボタンと3ボタンに分かれているため、MZEA17(セダン)の3ボタンキーを持っているなら3ボタン側の枝が形状の候補に入る。
TPUは半透明でキー本体の造形を残したまま覆えるうえ、1,200円前後と安い。色を替えて家族の2本を見分ける使い方もできる。選択肢のなかでボタン数を自分で指定できるのはこの製品だけなので、手元のキーを数えてから枝を選ぶ手順になる。
FRACTAL CREATION TPU トヨタ対応 スマートキーケース ブルー 3ボタン
残る3製品が対象外になる理由
羊革のキーシェルとシリコン製の安価なケースは、どちらも2ボタン用として作られている。2ボタン用の型にMZEA17の3ボタンキーを入れると、トランクのボタンが革やシリコンで塞がれるか、そもそも寸法が合わずに入らない。680円という価格は魅力的だが、セダンのキーには合わない側の製品になる。
カローラクロス専用をうたう製品も同様で、カローラクロスの電子キーはセダンとは別形状になる。商品名にカローラの文字が含まれていても、続く車名がクロスであれば別の車の型に合わせた製品と読む。車名の一部が一致していることと、キーの外形が一致していることは別の話になる。
MZEA17という型式が指すカローラ
キーケースの適合欄には型式が並ぶため、自分の車の型式が何を意味するのかを押さえておくと選別が速くなる。車検証の「型式」欄に5BA-MZEA17と書かれていれば、この記事が対象にしている車になる。
2022年10月の改良で追加された1.5Lガソリン車
MZEA17は、2022年10月にカローラ(セダン)とカローラツーリングが受けた一部改良で登場した型式になる。この改良では、それまでの1.8L直列4気筒と1.2L直列4気筒ターボが姿を消し、ガソリン車は1.5L直列3気筒のダイナミックフォースエンジンに置き換わった。搭載されるエンジンはM15A-FKSで、総排気量は1,490ccになる。
改良ではメーターディスプレイやナビゲーションも刷新されており、中古車情報では「2022年10月〜」の世代として扱われる。キーケースの適合欄で年式が2023年・2024年と書かれている製品も、この2022年10月以降の世代を指していることが多い。
ハイブリッドのZWE219・ZWE215は同じキー
同じ2022年10月改良のカローラ(セダン)には、ハイブリッドの型式としてZWE219(2WD)とZWE215(E-Four)がある。搭載するのは1.8Lの2ZR-FXEで、パワートレーンはガソリン車と別物になるが、電子キーは共通の形が使われる。
だからこそ、キーケースの適合欄にはZWE219・ZWE215・MZEA17が並記される。自分の車がガソリンかハイブリッドかで悩む必要はなく、3つのうちどれかが書かれていればセダンのキー形状を想定した製品と読める。
末尾にWが付くのはツーリング
MZEA17Wのように末尾へWが付く型式は、ワゴンボディのカローラツーリングを指す。ZWE219Wも同じくツーリングのハイブリッドになる。適合欄でWの有無を見落とすと、ボタン数の違う製品を掴むことになる。
セダンとツーリングは同じ世代・同じエンジンを積む兄弟車なので、フロアマットやワイパーのように車体側の部品なら共通のことも多い。キーだけは押しボタンの構成が分かれているため、Wの一文字を確認する価値がある。
MZEA17の電子キーは3ボタン形状
キーケース選びでつまずくのは、車名ではなく手元のキーの外形とボタン数が合っていない場合になる。トヨタの取扱説明書に載る記述から、MZEA17のキーの中身を確認しておく。
ワイヤレス操作は施錠・解錠・トランクの3つ
トヨタの取扱説明書(カローラ・2022年10月版および2024年4月版)に載る電子キーのワイヤレス機能は、全ドアを施錠する、全ドアを解錠する、トランクを開けるの3つになる。この3つに加えて、施錠・解錠ボタンの長押しでドアガラスを閉める/開く操作を割り当てることもできるが、こちらは販売店での設定変更が前提の機能になる。
つまり物理的な押しボタンは3系統で、社外品が「3ボタン用」として売っている形と一致する。購入ページの写真でボタン穴が3つ開いているかを見れば、それだけで大半の不一致は避けられる。
ツーリングにトランクボタンが無い理由
ツーリングの取扱説明書では、同じ電子キーのワイヤレス機能が施錠と解錠の2つだけになっている。荷室の開閉スイッチが入っていないのは、ツーリングにパワーバックドアが全グレード用意されていないためで、バックドアは手で開ける前提の設計になる。
このため、セダン用の3ボタンケースをツーリングに被せるとボタン穴が1つ余り、逆にツーリング用の2ボタンケースをMZEA17に被せるとトランクのボタンが塞がる。同じ210系のカローラでも、ボディ形状が変わるとキーケースの型は共有できない。
メカニカルキーが内蔵されている
電子キーには片溝のメカニカルキーが内蔵されており、解除レバーをスライドさせて引き抜く構造になっている。電池が切れたときやスマートエントリーが作動しないときの逃げ道で、取扱説明書もその用途を明記している。
キーケースがこの解除レバーと抜き差しの動線を覆ってしまうと、いざという場面でケースごと外す手間が増える。カバー型を選ぶときは、レバー側に窓が開いているかを商品写真で確かめておく。革のポーチ型を選ぶ場合は、そもそもキーを取り出す前提なので問題になりにくい。
電池はCR2450
電子キーの電池はリチウム電池のCR2450になる。2022年10月版・2024年4月版の取扱説明書がどちらも同じ型番を指定しており、交換にはマイナスドライバーと小さいマイナスドライバーを使う。トヨタ車の電子キーにはCR2032を使う車種もあるため、買い置きするなら車ごとに型番を見る必要がある。
交換手順は、メカニカルキーを抜いてからカバーを外し、新しい電池をプラス極が上になるように入れる流れになる。取扱説明書はドライバーの先端に布を巻いて傷を防ぐよう案内している。電池交換のたびにケースは外すことになるので、着脱が硬い製品は1〜2年ごとの手間として返ってくる。
素材で変わる使い勝手と傷の残り方
同じ3ボタン対応でも、素材によって守れる傷の種類と操作感が変わる。MZEA17のキーは薄い平板型なので、素材ごとの差が体感に出やすい。
TPU・シリコン
薄く軽く、ボタンの上から押しても感触が残る。1,000円前後から選べて色数も多く、家族の2本を色で分ける使い方もできる。フチがキーの縁を噛む形状かどうかで保持力が変わるため、角の巻き込みが浅い製品は落としたときに外れやすい。
透明タイプはキー本体の造形を隠さずに使えるが、時間が経つと白濁して見た目が落ちることがある。色付きを選べば白濁は目立たない。日常の擦り傷を止めるだけならこの層で足りる。
本革・PUレザー
革のケースは手触りが良く、経年で色が深くなる。ボタン部分をくり抜いてそのまま押せる型と、キーを包み込んで金具で留める型に分かれ、後者はキーの厚みが増える。ポケットに入れる頻度が高いなら、厚みの増分が効いてくる。
MZEA17向けの選択肢として在庫があった羊革のシェルは2ボタン用の型だったため、セダンの3ボタンには合わない。革で揃えたい場合は、商品説明のボタン数と穴の位置を写真で照合してから選ぶ流れになる。革は型が合っていないと縫製で押し込むことになり、ボタンが常時押された状態になる事故が起きやすい。
金属・カーボン調のハードケース
アルミやカーボン調のハードケースは、落下時の打痕に強い。一方で電波を通しにくい素材が含まれると、スマートエントリーの反応距離に影響が出る場合がある。金属フレームで縁だけを保護し、電波が通る面は樹脂のままにしている製品を選ぶと影響が小さい。
重量も増えるため、キーホルダーごとポケットに入れる使い方だと存在感が出る。見た目の質感を優先するなら候補に入るが、MZEA17向けに型式を名指しした金属製の在庫は今回の5製品には含まれていなかった。
買う前に確かめる3点
適合欄の文字だけで判断すると、届いてから合わないことに気づく。手を動かして確認できるのは次の3点になる。
手元のキーのボタンを数える
まず自分の電子キーを取り出し、押しボタンがいくつあるかを数える。MZEA17(セダン)なら3つ、MZEA17W(ツーリング)なら2つになる。中古で購入した車の場合、前オーナーが別のトヨタ車から流用したキーを登録している可能性もゼロではないため、車名ではなく現物を見る。
適合欄に型式が書かれているか
商品ページに5BA-MZEA17やMZEA17という表記があれば、出品者はセダンのキー形状を想定している。型式が無く「トヨタ車用」「新型カローラ対応」だけの製品は、どの世代のどのボディを指しているかが読めない。選ぶ軸は車名ではなく、ボタンの数と並び、そして型式の明記になる。
厚みとスマートエントリーの反応
トヨタの取扱説明書によると、スマートエントリーはフロント席ドアハンドルから周囲約70cm以内、トランクの解錠はトランクオープンスイッチから周囲約70cm以内で電子キーを携帯しているときに作動する。ケースを付けた直後は、この距離でドアが解錠されるかを一度試しておく。
厚みのあるケースはボタンが硬くなることもあるため、施錠・解錠・トランクの3つを順に押して反応を見る。装着後の数分の確認で、返品の手間はほぼ避けられる。
よくある質問
MZEA17とMZEA17Wでキーケースは共通ですか
共通ではありません。MZEA17(セダン)の電子キーは施錠・解錠・トランクの3ボタン、MZEA17W(カローラツーリング)は施錠・解錠の2ボタンになります。ツーリングにパワーバックドアの設定が無いためで、ボタン穴の数が違うケースは互いに流用できません。
キーケースを付けるとスマートキーの反応は鈍りますか
樹脂や革のケースであれば、通常は反応距離に大きな影響は出ません。影響が出やすいのは金属を大きく使ったハードケースで、電波を遮る面積が広いほど反応が落ちます。装着後にドアハンドルへ手を伸ばして解錠されるかを確かめ、鈍さを感じたら電波が通る面が樹脂の製品へ替えます。
電池交換のたびにキーケースを外す必要がありますか
必要になります。MZEA17の電子キーはCR2450を使い、交換にはメカニカルキーを抜いてカバーを開ける作業が入るため、キーケースは一度外すことになります。着脱が硬い製品を選ぶと、この作業のたびに手間が増えます。
カローラクロス用と書かれた製品は流用できますか
流用はできません。カローラクロスの電子キーはセダンのカローラとは別形状で、ボタンの並びも寸法も揃いません。商品名に「カローラ」の文字が入っていても、続く車名がクロスやツーリングであれば別の型に合わせた製品として扱います。
MZEA17のキーケース選びのまとめ
MZEA17は2022年10月改良のカローラ(セダン)で、電子キーは施錠・解錠・トランクの3ボタン。この一点さえ押さえれば、在庫のある5製品のうち候補は2つに絞られる。型式を名指ししたNEUHOOの専用カバーか、ボタン数を選べるFRACTAL CREATIONのTPUカバーのどちらかになる。
残りの3製品は2ボタン用かカローラクロス用で、価格が安くてもMZEA17のキーには合わない。購入前に手元のキーのボタンを数え、商品ページに型式の記載があるかを見て、届いたら約70cmの距離で解錠できるかを試す。この3手順で、キーケース選びの失敗はほぼ潰せる。
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